ジンとウオッカが東京都高度育成学校に入学したら 作:ゆかりはるか
そんなこんなで夏休みになった。特別試験を終了してから、各自試験の疲れを取るためにリフレッシュをしている中、ジンとウォッカはプールに行かないかと誘われていた。メンバーは、綾小路、堀北、櫛田、佐倉らしい。綾小路から誘われた時は、全員綾小路を狙っている(人それぞれ)女子じゃないかと2人は行くか迷ったが、綾小路がかなり必死にチャットで救援要請してきたので、参加することになった。
どんな感じで必死だったかというとこんな感じだった
綾小路『来てくれないか?』
ジン『いや。これお前が誘われているんだし、邪魔するのも悪いだろ』
綾小路『男が俺1人だけなんだ。少し気まずいから来てくれると助かる』
ジン『うーん。行くのは良いんだが、女子達は綾小路と過ごしたがっていると思うし…』
綾小路『頼むよ』
ジン『他に当ては無いのか?』
綾小路『池や須藤達も誘おうか迷ったんだが、女子達に拒否された』
ジン『あの3人以外にいないのか?』
綾小路『いなかったらこんなにしつこく頼みはしない』
ジン『少し待ってくれ』
綾小路『分かった』
ジン「ということらしいんだ」
ウォッカ「必死すぎて笑いそうですぜ」
チャットの画面を相棒に見せて話し合う。ジンは佐藤麻耶を抱いており、夏休み中は時々遊びに誘い、結構な頻度でベッドをギシギシと激しく揺らしていた。
ジン「佐藤がな…。最近少ししつこいんだよな」
ウォッカ「そうなんです?」
ジン「あぁ。この前違う女子と歩いていただけで少しやきもちを焼いていてな…。綾小路が送って来た女子のメンバーの中に佐藤はいないんだ」
ウォッカ「あぁ。余計にしつこくなりそうですね」
ジン「まぁその分女子の情報を拾ってくれるから許せる範囲ではあるがな」
佐藤に軽井沢のことを探るようにそれとなく頼んだ結果、やはりというか軽井沢は綾小路を見る回数が増えているようだ。どのような目で見ているかというと、どんな風にすればいいのか分からないようなときもあれば、少し不機嫌そうにしているときもあったらしい。不機嫌な時は、女子と仲良くしているところが多いようだ。
この情報を持ってきてくれた佐藤に、ジンはお礼に快楽を身体に教え込んでいた。最近佐藤があまりに喜びを身体で表現するせいで、ベッドのシーツがビショビショになってきているのが少し悩みの種でもある
ジン「まぁ、いいか」
ウォッカ「特に断る理由もないですしね」
ジン『分かった。俺達も参加する』
綾小路『本当か』
ジン『嘘つく理由ねーだろ』
綾小路『本当に助かる。堀北達には俺から連絡しよう』
ジン『日時はいつでも問題ない。詳しく決まったらチャットを頼む』
綾小路『分かった』
約束の日になった
堀北「あの2人は?」
綾小路「もうすぐ来るって連絡が来た」
櫛田「楽しみだねー。みんなでプールに来れて良かったよね~」
綾小路「あぁ。天気もいいしな」
佐倉「…そ、そうですね」
佐倉は綾小路を見て頬を赤らめながらも、彼の近くに立つ。堀北はそんな佐倉を見て、少し意外そうな顔をしていた。これまでほとんど接点が無かった堀北と佐倉だが、綾小路を間に挟むことで少しではあるが交流をするようになっていた。といっても、会話の内容は一言程度で終わってしまうようなものだが
ジン「待たせたな」
綾小路「あぁ」
櫛田「2人ともこれからよろしくね~」
軽く挨拶を済まして、着替えて待ち合わせをすることになった
(綾小路side)
なんとかジン達を誘えたことで、男1人の状況を回避することが出来た。女子の中に男1人とかとても気まずいことこの上ない。いること自体はいいのだが、周囲の目がこっちに集まり、静かに過ごすことが出来なくなりそうだからだ。しかし、最近それも難しくなっている。
なぜかというと、堀北と担任の茶柱にクラスで活躍されるようお願いという名の脅迫をされているからだ。特別試験では結果が出なかったことに2人はイラついたのか、特別試験が始まる前よりも気合を入れるように言ってきたのだ。溜息しか出てこない。本来なら無人島試験で堀北に活躍してもらい、注目を集めさせる予定だったが出来なかった。代わりに集まったのがあの3馬鹿で、一緒にいることも最近ほとんどないし、いるメリットも無い。
一度思考を止めて着替えているジンとウォッカを見る。2人とも高校生という枷を外しても鍛えられた身体をしており、自分程とは言えないが、それでもかなりできるようだ。入学してから、ウォッカに堀北兄妹と揉めているところを目撃され、攻撃をしたことがあるが、その時も難なく受け流されてしまったことを思い出す。ほとんど不意打ちでやったのに反応された。武術系統もかなりの高精度でこなせる自分の攻撃を避けられたことで、更にこの2人を疑うようになってきたが、正体がさっぱり分からない
少なくともいえることは、自分と同じような施設にいたのではないかということくらいか
以前茶柱にそれとなく2人のことを聞いてみたら、意外な答えが返ってきた
茶柱「あの2人にはあまり逆なでするようなことは言うなよ」
綾小路「どういうことですか」
茶柱「…あの2人は異質だ。文字通りの意味でな」
綾小路「そういえば特別試験の時も、2人だけ違う試験でしたけど、それに関係があるということですか?」
茶柱「あれは別だ。出来ればあいつらにも協力してもらいたいが…」
綾小路「しないんですか」
茶柱「出来たら苦労しないとだけ言っておこう。とにかく、クラスに貢献しろ。それともう1つ伝えることがある。ある人物がお前を退学させようとしてきた」
綾小路「…そうですか。それで?」
茶柱「お前はこの学校の生徒だ。故に問題を起こさない限り、この学校のルールに守られている。しかし」
綾小路「問題を起こせばルールに守られないということですね。俺は問題を起こす気は全くありませんよ」
茶柱「だろうな。とりあえず報告はしておいたぞ」
退学させようとしてきた人物の心当たりはある。しかし、このタイミングで来たという事は、あの2人は関係あるのだろうか。もし関係者であるというならば…その時は…
(軽井沢side)
はぁ…。あいつに言われたから来てみたものの、とても楽しめる空気ではない。もし誰かに見られたら絶対面倒になるというのにあの男と来たら…。私が特別試験でトラブルがあったときに助けてくれたとはいえ、あんな強姦未遂並みの手を使ってくるような男だ。正直頼りたくないが、それでも私を守ってくれるならなんだってしてやる。確かあいつの頼みは…ジン達の動向を調べてほしいとか言っていたかな?
なんでこの2人なのって聞いてみたけど、答えてすらくれない。なんなんですかね? いやそりゃ私がいう事聞くのは分かってはいるから無視しているのだろうけど、流石にムカつくわけよ? どうにかして一泡吹かせてやれないかな…
女子達と合流すると、そこには中々いい景色があった。堀北と櫛田は身体のラインを活かす水着を着ており、とても情欲がそそられるものだ。佐倉はそこまで露出が無いものの、逆に胸が強調されており、ポヨンと揺れている。ジン達は女の裸は見慣れているので、そこまで動揺はしなかったが、周囲の男子達は少し前かがみになってどこかに行ってしまった。
綾小路はというと、3人の水着を見てもそこまで動揺している様子は無さそうだ。ウォータースライダーや流れるプールなんかで遊んでいると、ビーチバレーをしないかという流れになった。男子3人、女子3人だし、いい感じに分けることが出来そうだねと話をしていると、佐倉と同等の戦闘力を持つ女子が声をかけてきた
一之瀬「やっほー櫛田さん!」
櫛田「あ! 一之瀬さんだー!」
一之瀬帆波。協調力が高いクラスのリーダーをしており、後ろには男女数十人がいた。一之瀬は櫛田と世間話をした後に、自分達も混ざって遊んで良いかと声をかけてくる。堀北はブツブツ文句を言っていた(佐倉はおどおどして答えないで首を縦に振った)が、賛成多数ということにより、一緒に遊ぶことに
一之瀬「久しぶりだねジン君、ウォッカ君。特別試験以来かな?」
ジン「そうだな」
ウォッカ「一之瀬も元気そうだな」
一之瀬「特別試験では良い結果とは言えなかったけど、団結力は更に上がったから私としては良い感じだと思うんだよねー」
ウォッカ「今以上に団結力が上がったら、俺達もウカウカしていらねないな(棒)。それと、水着とても似合っているぜ」
ジン「あぁ。元気な一之瀬って感じが表れていていいな」
一之瀬「ほんと? 友達と相談しながら選んだんだー。ありがとうね!」
それから一之瀬クラスと遊ぶことになったのだが
もうね、凄いとしか言えなかった。ボールを拾うたびに彼女の胸はバインバインと揺れていて、同じクラスの男子達のほとんどが戦闘不能になっていた。それを見た同クラスの女子達は白い目で見ていたが、その楽園にご招待した一之瀬さんは
一之瀬「???」
日差しが強いから熱中症になったのかなと首を傾げていた。無自覚ほど質の悪い話は無い
ジンとウォッカは、経験値が違うので前かがみになることは無かったが、綾小路も前かがみになっていなかった。しかし目線は一之瀬の胸にいっている。顔には出ていないが少しにやけているように見えたが、近くにいた堀北に脛を蹴られていた。かなり強く蹴られていたようで、痛そうに蹴られた場所を擦っている
ジン(あ、佐藤だ)
堀北が尻に水着が食い込んでいるところを直しているところを見ていると、その先に佐藤麻耶がいることに気付いた。どうやら松下や王(みーちゃん)と遊んでいるようだ。いつも一緒にいる軽井沢の姿はない。丁度休憩になったので、日陰に移動して休むことにした
(松下side)
はぁー。付き合いの円滑の為にこうして遊びに来たけど、この日差しに人ごみは疲れるなーって、あそこにいるのは堀北さんに櫛田さんに佐倉さんに綾小路君にジン君とウォッカ君だ。なんだろうあの面子…。あ、一之瀬さんに…坂柳さんに龍園君まで集まっているし!?
佐藤さん達にお手洗いに行くと言って少し離れて彼らの会話を盗み聞いてみる。婉曲的な表現をしているが、彼らはこう言っているようだ
「あぁ? 誰かと思えば、Dクラスか。無人島で全員リタイアとかふざけたことをしていた奴らじゃねーか」
「あれは試験どころじゃなかったのよ」
「っは! 予想外のことが起きたとしても、それに対応するのも試験内容の一部だろうが。こんなことも理解できないほど、残念な頭をしているようだなお前」
「あなたにお前と言われる筋合いはないわ」
「そうかい。まぁお前の名前を覚える必要はないな。特別試験では俺達の勝ちだ。坂柳、そろそろお前を食ってやるぜ」
「あらあら愉快な頭をしているようですね。そのいかつい顔をしているのも納得できるほどの貧相な言葉に貧相な態度。一度義務教育に戻ってはいかがでしょうか?」
「あ、あの。私達のことも忘れないで欲しいんだけど?」
「あらこれは一之瀬さん。忘れていませんよ? ただこの口うるさい猿がキンキンと吠えていた所為で聞こえなかっただけです」
「おーおーお? そうやって吠えているのも今の内だぜこの幼女」
「もういっそのこと死んで来世では上品な口遣いと態度を示した方が良いのではないでしょうか? あぁ、申し訳ありません。お猿さんには言葉は伝わりませんでしたね」
「あ、あの~」
「ふっふっふ」
「おほほ」
私達Dクラスと一之瀬さんたちのクラスはほとんど無視に近い形となっており、龍園君と坂柳さんの一騎打ちのような感じになっている。周りの生徒達もそれに気づいたのか視線は2人の方へと集まっていた。櫛田さん達は大変だろうなと思っていると、4人の姿が無いことに気付いた。
いなくなったのは、綾小路君、ジン君、ウォッカ君、佐倉さんだった