ジンとウオッカが東京都高度育成学校に入学したら   作:ゆかりはるか

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ポイントが支給される日。端末を確認するが、1ポイントも入っていなかった。テストのお陰か、87クラスポイント(8700プライベートポイント)が入るようだが、何かトラブルがあって支給されていないらしい。自分達の不備ではなく、学校側の不備なので、不満を上げる人がほとんどだが、補填分はないようだ。

 

 

 

昼休みになり、クラスメイト達はそれぞれ昼食を摂り始める。昼食の時ほど、誰が誰と仲が良いか分かりやすい。食事を共に取ることが出来る程度の仲、具体的にいうと普段話すような仲でも食事を共にとらない人との親密度は高いとはいえないケースが多いようだ。

 

 

 

綾小路と堀北を見ると、2人は自席で食事を摂るようだ。話を聞いてみると「食堂よりも落ち着いて食べることが出来るから」らしい。

 

 

 

ちなみにジンとウオッカも男子の友人はそこまでいない。教室で話すことはあるが、休日に会うことはなく、放課後も基本的に2人で過ごしていることが多く、時々女子と共に遊びに行くため一部の男子から反感を買っている。しかし、その程度で同様するような2人ではない。

 

 

 

最初から男子のことなんて眼中になく、ここには任務で来ているからだ。

 

 

 

 

ウオッカ「そういえば兄貴は佐藤と出かける予定でしたかい?」

 

 

 

2人で学食に向かい、一緒に食事を摂る。ジンは焼肉定食、ウオッカはラーメンを食べていた。

 

 

 

ジン「あぁ。服を見てもらうことになったんだ。ウオッカも来るか?」

 

ウオッカ「飛び入り参加でいいんですかい?」

 

ジン「あぁ、ほら」

 

 

 

ジンがスマホを見せると、そこには佐藤とのチャット履歴があり、ウオッカが来ても大丈夫と書かれていた。よくみると、ちょこちょこ雑談している。チャットでやりとりし、休日も一緒に出掛ける程度の仲ではあるようだ。

 

 

 

ジン「あ、松下も来たいと言っているぞ」

 

ウオッカ「松下ですかい……俺は大丈夫ですけど兄貴は?」

 

ジン「松下とサシで話したことがないが、多分大丈夫だろう」

 

ウオッカ「なら問題ないですぜ」

 

ジン「分かった」

 

 

 

それから昼食を摂っていると、ある生徒が「相席いいですか?」と言ってきた。ジンは反射的に持っていた箸を置いて、椅子を引いて上げる。

 

 

 

ジン「どうぞ」

 

少女「あ、ありがとうございます」

 

ウオッカ「お久しぶりです橘先輩」

 

 

 

そう、やってきたのはとてもかわいいお団子ヘアーで小柄の少女、橘茜だ。

 

 

 

橘「来るのが遅くなって席が全く空いていなくて助かりました」

 

ウオッカ「昼休みもあと半分くらいですしね。何か用事があったんですかい?」

 

橘「生徒会の仕事が少し増えてしまっていて……お二人はDクラスでしたよね?」

 

ジン「はい、そうです。あ、これ使っていないお手拭きなんでどうぞ」

 

橘「ジン君は気配り上手ですね。とても助かりますよ」

 

ジン「いえいえ、家の方で気配りしないと少し怒られることがよくあったので」

 

 

 

具体的にいうとネズミ駆除だ

 

 

 

 

橘「そうなんですね。家は何かお店でもやっているんですか?」

 

ジン「いや、どこにでもある普通の家ですよ。ただ両親は少し遠いところで仕事をしていたので、1人でいることが多かったですが」

 

橘「す、すいません。何だか聞いてはいけないことを聞いてしまって……」

 

ジン「だけどウオッカがいつも隣にいてくれたので、とても助かっています」

 

ウオッカ「兄貴は昔からおっちょこちょいですからね。ちゃんと確認しないといけないところを確認していないとか」

 

橘「ウオッカ君はジン君の弟なんですか?」

 

ウオッカ「いえ、近所に住んでいたので。いわゆる幼馴染ってやつですぜ」

 

橘「わぁ! 仲が良いんですね!」

 

ジン「それにしても橘先輩、この時期に生徒会で何か忙しいことがあるんですか?」

 

橘「あー……」

 

 

 

 

橘は何か迷ったような顔をしていたが、ジンとウオッカの顔を何度も見て「まぁ、いずれ分かるしいいのかな……いや、でも……」と呟いている。何かがあったようだ。

 

 

 

 

ジン「まぁ無理には聞きませんが。それよりも、橘先輩は焼き魚定食ですか。おいしそうですね」

 

橘「はい、とても美味しいですよ! さっぱりした物を食べたいときはおすすめだと思います!」

 

 

 

ジン(可愛い)

 

ウオッカ(これこそ本当の天使)

 

 

 

黒の組織流の目線合わせ

 

 

 

 

橘「塩がほどよく効いていて、さらにご飯とお味噌汁の組み合わせが良いんですよね!」

 

 

 

ニコニコとしながら食べる彼女の姿はまさに天使。どこかの誰かのような天使(仮)ではない。

 

 

 

ジン(俺の鼻は効くんでね)

 

ウオッカ(兄貴の鼻なら間違いないですぜ)

 

 

 

それから雑談をして、橘は去って行った。来るときよりも多少身軽に動いているように見えたので、心身が少しでも休まったようだ。

 

 

 

ジン「俺達も教室に戻るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人で教室に戻り、午後の授業をこなして放課後。茶柱が須藤を呼び出した。それを見た堀北は何か怪しんでいるようだ。

 

 

 

 

綾小路「どうした堀北」

 

堀北「今朝の言っていたポイントが支給されていないことと何か関わりがあるんじゃないかと思っていたのよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後に堀北、櫛田、綾小路、須藤がソワソワしていたが、ジンとウオッカは何もせず、自由な時間を過ごしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

休日になり、ウオッカと共に待ち合わせ場所に向かう。そこには佐藤と松下がいる。遠目から見てもとてもかわいい。さらに佐藤のファッションに注いでいる意欲は、ファッションに疎い2人からしても伝わってくる。ジンたちに気付いた佐藤は手を振っている。松下も小さく手を振っていた。

 

 

 

 

ジン「遅れてすまない」

 

佐藤「今来たところだから大丈夫だよー」

 

 

 

 

ジンの肩を突く佐藤。何気に佐藤はジンにボディータッチすることが多い。松下もウオッカを見て、少し頬が弛んでいる。

 

 

 

 

ウオッカ「今日はよろしくな」

 

松下「こちらこそねー。さっそく服を見に行くのー?」

 

ウオッカ「出来ればそうしようかなと思っているが……俺は飛び入り参加みたいなもんだからな…」

 

松下「まぁ私も飛び入り参加みたいなもんだけどねー」

 

ウオッカ「そうなのか?」

 

松下「うん。佐藤さん、ジン君と2人きりで会うのは緊張するから一緒に来てくれないかって言われてさー」

 

佐藤「ちょ、松下さん!?」

 

ジン「2人ともその服似合っているな」

 

ウオッカ「可愛いぜ」

 

松下「ふふ、ありがとねー」

 

佐藤「え、あぁ、その、えぇ、と、とにかく、ほら、行こう松下さん! ね、ほら!」

 

 

 

佐藤は松下の腕を引っ張る。その姿は、おもちゃを早く買ってほしいと両親の腕にしがみつく子供のようだ。

 

 

 

 

ジン「いいな……」

 

ウオッカ「目の保養ですぜ」

 

ジン「俺達があれをやったら気持ち悪いけどな」

 

ウオッカ「男と女の不思議な点の1つですぜ。これは誰も解き明かせない問題の1つらしいですぜ」

 

ジン「アダムとイブに聞けばわかりそうだな」

 

ウオッカ「もう死んでいますぜ」

 

 

 

 

4人で服を見ていた。といっても、佐藤はジンの、松下はウオッカの服を付きっきりで見ていたので、実質2人きりだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ジンside)

 

 

 

 

 

佐藤と2人きりになることは別に今更ではないが…なんか今日は顔が赤いような…

 

 

 

佐藤「こ、これとかどうかなっ!」

 

 

 

 

ジンの手には普段着ないような服をいくつか持たされた。いつも全身黒の服を着ているジンからすれば、どれも新鮮だ。しかし白の服を見ると軽く蕁麻疹が出てくる。

 

 

 

 

佐藤「ジン君って白嫌いなの?」

 

ジン「嫌いというか…なんというか落ち着かないんだよな」

 

佐藤「そっかー、でも白はいろいろな色を合わせやすい色なんだー。出来れば来てほしいかなっ」

 

 

 

 

首をちょこんとまげて可愛らしくおねだりする佐藤

 

 

 

白を落ち着かないと言ったジン

 

 

 

 

嘘である

 

 

 

ジンは白が嫌いだ。白は黒の反対色。組織にとっての特攻色なのである。これを来た日なんかは、あのお方に何を言われるかわからない。白を危険色と指定されている組織では、それを見るだけで蕁麻疹が出るように教育を受けている。

 

 

しかし、ここで断れば佐藤の親密度が下がるかもしれない。そしてここまで可愛くお膳立てをされて断るわけにはいかない

 

 

 

 

ジン「や、やっぱ、そ、その服を着てみよう」

 

佐藤「ほんとっ!?」

 

ジン「あぁ」

 

 

 

佐藤の目がキラキラと輝いている。試着室で服を着ては佐藤に確認してもらい、それからあれこれと着せられていく。隣にはウオッカと松下がいたが、松下はこっちに関わる気はないようだ。佐藤に話しかけられたら答えているが、自分からは話しかけていない。

 

 

 

佐藤「これも! あ、あとこれも! あーこれなんかもいいかも!」

 

 

 

 

着せ替え人形の気持ちが分かって来た。これまで自分も着せ替え人形をさせてきたが、それは最終的に骨になって燃やされるように仕立てているため、逆に付け足されるのは新鮮だがハードだった。だが、佐藤はとてもいい笑顔で勧めてくれた服なので、購入することにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

(ウオッカside)

 

 

 

 

松下「あの2人良い感じだねー」

 

ウオッカ「佐藤って……」

 

松下「多分ウオッカ君の想像している通りだと思うよ~? あ、これとかどう?」

 

ウオッカ「おう」

 

松下「うん、ウオッカ君は黒が似合うねー。なぜか白はそこまで合わないのが不思議だけど」

 

ウオッカ「黒が俺の色だからな」

 

松下「佐藤さんは結構色々着せているねー。ジン君、少しゲッソリしてない?」

 

ウオッカ「確かに、佐藤はテンションが上がって気付いていないようだ」

 

松下「ま、邪魔しちゃ悪いし、突っ込まないけどねー」

 

 

 

 

松下は佐藤と違い、適度の量でウオッカを見繕っていた。松下のセンスは良いようで、ウオッカも気に入った服がいくつかある。今はポイントが全くないため、一着だけ買って、あとはポイントが入ったら買うことにした

 

 

 

 

松下「私も服が欲しいんだけどね…ポイントが全くないからさ、全く買えないんだよね。いいな~Aクラス。確か940クラスポイントだっけ?」

 

ウオッカ「そのくらいだったはずだ」

 

松下「はぁ、先が思いやられるなー」

 

ウオッカ「松下はどこか行きたい企業でもあるのか?」

 

松下「Aクラス特権のやつ? そうだねー、特に行きたいところはないけど、出来るならその特権は欲しいよねー」

 

ウオッカ「そうだな。確かに欲しいな」

 

 

 

Aクラスの特権。それは好きな企業や大学において非常に優位になれること。学力に不満がある人にとっては、喉から手が欲しいものであるが、ジンとウオッカはそうではない。

 

 

 

松下「ウオッカ君は何かやりたい仕事でもあるの?」

 

ウオッカ「特にねぇな」

 

 

 

組織の仕事。それが嫌いかどうか以前に、組織に入っていなかったら今頃自分は生きていなかっただろう。やりたいというよりは、恩を返していきたいと思っている。いや、それをやりたいというのだろうか?

 

 

 

 

あのお方万歳

 

 

 

松下「まぁ、まだ1年生だしね。気長に考えるとしますか~」

 

ウオッカ「そうだな」

 

 

 

 

佐藤の気がすむまで、松下とウオッカは店のベンチに座って待つことにした。松下はスマホを突いているが、ウオッカもスマホを突きつつ時々話してくる。マシンガンのように話しかけてくるわけではなく、思ったことを話すような感じだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐藤「お待たせー! いや~テンション上がって色々着せちゃった~」

 

松下「佐藤さん、ジン君少し疲れているよ」

 

ジン「大丈夫だ」

 

松下「本当?」

 

ジン「あぁ」

 

佐藤「私ジュース買ってくるよ!」

 

 

 

 

佐藤はフリスビーを追いかける犬のようにテテテっと歩いていった

 

 

 

 

 

ウオッカ「この後どうするんだ?」

 

松下「このまま解散するのもなんか寂しいねー」

 

ジン「かといってポイントに余裕があるわけでもないからなー…あ」

 

松下「どうしたの?」

 

ジン「なんでもない」

 

佐藤「お待たせー! はい、ジン君!」

 

 

 

 

缶コーヒーを渡される。ジンはお礼を言って、カシュっと蓋を開けると、佐藤は小声で「絵になるなぁ……」と呟いていた。思わず言っているようだが、佐藤本人は言ったことに気付いていない。ジンと佐藤の近くには松下とウオッカもいるわけで…

 

 

 

 

松下「ふふ」

 

ウオッカ「見惚れているな」

 

松下「だね~」

 

 

 

松下とウオッカがにやけていると、佐藤の方から着信音が聞こえる。そこではっとした佐藤は一言入れて、少し離れたところでスマホを取り出して話し始める。「え、あ、ごめん!」と何か焦っているようだ。通話を終えると

 

 

 

 

佐藤「ごめんなさい! 私帰らないといけなくなったみたい……」

 

松下「何かあったの?」

 

佐藤「友達の約束を忘れていて……」

 

松下「あー、じゃあ今日は解散かなー」

 

佐藤「本当にごめんなさい!」

 

ジン「佐藤、服を選んでくれてありがとうな」

 

佐藤「ううん! 私もジン君の服を見繕うことが出来て嬉しかったし! もう行かないと! ごめんねウオッカ君も!」

 

ウオッカ「俺からも今日はありがとうな。また学校で」

 

佐藤「うん! またねー!」

 

 

 

佐藤は走り去ってしまった

 

 

 

 

松下「じゃあ私も今日は帰ろうかなー」

 

ジン「そうか。松下も今日はありがとうな」

 

ウオッカ「ありがとうな」

 

松下「いえいえ、こちらこそ楽しかったよー。じゃあまた学校でね~」

 

 

 

松下も去って行った

 

 

 

ジン「さてと。ウオッカ」

 

ウオッカ「ええ。分かっていやす」

 

 

 

2人は近くにある電機屋に視線を向ける。そこには綾小路、櫛田、佐倉という見慣れない組み合わせが電気屋から出てきていた。普段接点の無い人と行動を共にすることに居心地が悪いのか、佐倉がとても気まずそうにしている。普通の人間ならそう思うだけだろう。

 

 

 

しかしこの2人は普通の人間とは違う

 

 

 

ジン「なんか暗いな」

 

ウオッカ「綾小路が手を出した……とは思えないですぜ。櫛田がいる状況でそんな行動を取るとは思えないな」

 

ジン「何かに怯えているような感じだな」

 

ウオッカ「櫛田の本心に気付いているとかですかね?」

 

ジン「……んー。ウオッカ、綾小路達の後を追ってくれ」

 

ウオッカ「兄貴は?」

 

ジン「俺は電気屋の方を調べる」

 

ウオッカ「分かりやした」

 

 

 

飲んでいた缶コーヒーをゴミ箱に入れて、2人は行動を起こした。

 

 

 

 

 

 

(ジンside)

 

 

 

至って普通の電気屋だ。特に怪しいものはないような……ん?

 

 

 

店員「ありがとうございましたー」

 

女子生徒「…」

 

 

 

店員は男性だが、どこか粘着質な感じがする。女子生徒はとても気味が悪そうな顔をしていた。ジンはその女子生徒に話しかける

 

 

 

 

ジン「少しいいですか?」

 

女子生徒「…なんですか?」

 

ジン「ここの電気屋は良く利用するほうですか?」

 

女子生徒「はい、そうですが?」

 

ジン「あの店員さん。いつからいるか分かりますか?」

 

 

 

ジンはこっちをジッと見ている店員の方に指を指す。店員はジンの瞳を見ると、とても怯えたように縮こまってしまった。店員はその男1人で、他にいるようには見えない。ちなみに顔は女子生徒からは見えないようにしていたため、このとき女子生徒からジンの顔は見えなかった。

 

 

 

女子生徒「えっと、去年からいたかな」

 

ジン「失礼ですが、2年生ですか?」

 

女子生徒「はい、そうですけど。そちらは?」

 

ジン「1年生です」

 

女子生徒「あ、後輩なの? 大人っぽい雰囲気があるからてっきり3年生なのかと」

 

ジン「よく言われます。あの店員さんから、こう粘着っぽい視線を感じませんでしたか?」

 

 

 

女子生徒は自分の身体を抱きしめていた

 

 

 

女子生徒「うん。なんというかとても気持ち悪い視線だったよ。今思い出すだけでも吐き気がする。あの人辞めてくれないかな……。私カメラが好きなのに、あの人がいるせいでお店に来る気が失せちゃうよ。あそこ品は良いから、ジックリと見たいのに……邪魔だなぁ……」

 

ジン「カメラがお好きなんですか?」

 

女子生徒「唯一の趣味だからねー」

 

ジン「ここに眼鏡をかけた女の子が来ているところを見ていませんか? 男子1人と女子2人で来ていたグループなんですけど……」

 

女子生徒「ん? んー……それだけじゃなんとも……。あ、櫛田さんがいた3人組かな?」

 

ジン「櫛田を知っているんですか?」

 

女子生徒「うん。こっちの学年でも有名だよ。可愛いし、とても礼儀が良いし。2年でも彼女を好きになっている人もいるしねー」

 

 

 

堕天使は学年の域を超えているようです

 

 

 

ジン「はい、櫛田がいたグループで、あの店員さんと話していませんでしたか?」

 

女子生徒「そういえば…。もう1人いた女子がカメラを渡していたような気がするなー。壊れちゃったのかもねー」

 

ジン「なるほど。ありがとうございます」

 

女子生徒「いえいえ、じゃあねー」

 

 

 

ジンと話して気がまぎれたのか、あの店員と話をしたときよりは少し元気が出たようだ

 

 

 

ジンはジッと店員を見るが、店員はジンの目線に合わないように逸らしている

 

 

 

臭う、臭うぜ あの男…あぶねぇ男だ

 

 

 

しかし何に対してなのかは分からない。とりあえず顔は覚えておくことにして、電気屋から離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ウオッカside)

 

 

 

 

綾小路達を追ってきた。円形のテーブル席に座っており、どうやら休憩をしている様子だ。櫛田の姿もあるが……まぁあの女は後回しだ。今は佐倉愛理だな

 

 

 

佐倉は綾小路とも目を合わせようとしない。綾小路の実力を加味して、かなり遠くから見ているため、何を話しているのかは聞こえない。ウオッカはサングラスの耳もとを弄ると、顕微鏡のようにズームすることが出来る。それを駆使して、3人の口の動きから会話を読み取ることにした。

 

 

 

佐倉「……須藤君のこと、わ、私でも協力できるかもしれない……」

 

 

櫛田「それって、佐倉さんが須藤君達の喧嘩を見てたってことだよね?」

 

 

 

という感じで、どうやらこの前須藤が茶柱に呼ばれていたことに関して、何らかの形でかかわっているようだ。そこからは、どうやら佐倉が証拠を持ってはいるが、目立つのが怖くて言い出すことが出来なかったようだ。だけど黙っていたら後悔すると思い、証言することを決めた後に、3人は解散していった。

 

 

 

 

 

ズームを解除し、振り返るとBクラスで見たリーダー的生徒がいた。とても大きいメロンが2つ実っており、歩くだけでもタユンタユンと揺れている。どうやら果実が大きすぎるようで、道行く人たちはあらあらなんとまぁ状態。どの時代にもある最先端の掃除機で人の視線を一か所に集めている。

 

 

 

生で見るのもいいが、こうして服の上から見るのもまた一興

 

 

 

慣れない着せ替え人形に疲れていたが、少し元気になったところでジンと合流することにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジン「佐倉が証言?」

 

ウオッカ「間違いないですぜ。須藤が何か問題を起こして、それに関する情報を佐倉が持っている。それで綾小路と櫛田が佐倉に証言させるために動いていたようですぜ」

 

ジン「なるほどな……」

 

ウオッカ「電気屋の店員は何でしょうね? ただのJK好きなやつなら良いんですけど……」

 

ジン「あいつは何かをするつもりだ。そんな臭いがしたぜ」

 

ウオッカ「その女子生徒の話だと、見境ない感じがしますけどね…。でも佐倉の安全を保護した方が良さそうですぜ」

 

ジン「そうだな。とりあえず今日は帰るか」

 

ウオッカ「今日はハンバーグとかどうですか?」

 

ジン「それだ」

 

 

 

 

 

 




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