それいけ!ファンゴ君 シーズン3G   作:JUBIA

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第8歩~第10歩

【第8歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、二匹旅をしている。

 

 遠くまで吹っ飛んだリノッチを追い掛けたボクは、リノッチの無事を確認した。

 

「ってーーっ! ったくシュールじゃないぜっ……」

 

 何はともあれ、無事でよかったな。

 

「案内役の俺をシュールに無視すんなっ!」

 

 てへっ、サーセンっ。

 そんな和やかな雰囲気の中、どこからともなく地響きが聞こえてきた。

 

 ドドドドドッ……。

 

「ギッシャァァァァーーーーっ!」

 

 砂煙とともに地面から現れたのは、真っ黒な牛さん。

 頭には立派な角が2本あり、これまた立派な黒毛和牛のような出で立ちだ。

 oiっ! 今度は黒牛かよっ?

 

「おいっ、お前、わかってんだろうなっ?」

 

 hei、heiっ。

 

「あの黒いディアブロスは繁殖期の雌だから、最高にシュールな気性だぞっ!」

 

 へー、アレ雌なんだー(棒

 なら、別に問題ナッシング。

 

「コイツも縄張り意識が高いから、早いとこシュールにずらかるぞっ!」

 

 ……あっ。

 ピッキーーンっ!!

 

「ボクらには、必ず勝てる必勝法があるっ! ちょっと耳を貸してっ」

 

 ボクはリノッチへ耳打ちをした。

 

「マジかよっ!? お前……シュールだな」

 

 逃げ腰リノッチも、今度ばかりはボクの作戦に乗ってくれた。

 黒牛子さんは、ボクらが縄張りを荒らしに来た侵入者かどうかを見極めようと、軽い咆哮で威嚇しながら、こちらの出方をうかがっている。

 

「さぁ、ショータイムだっ!!」

 

 ボクとリノッチは、同時に駆け出した。

 ボクは右前脚へ、リノッチは左前脚へ、同時に必勝タッコウを決めた。

 

 ズサーーっ!

 

 大きな身体を支えるには細すぎる脚への衝撃で、バランスを失った黒牛子さんは、前につんのめるようにすっ転んだ。

 

「おいっ、やったな!」

「だろっ?(ドヤっ」

 

「ギッシャァァァァーーーーっ!!!」

 

 起き上がった黒牛子さんは、本気でお怒りになったようだ。

 

「おいっ、逃げるぞっ!」

「おkっ!」

 

 ボクらは急いでその場を離れた。

 こうして仲間とキャッキャウフフしながら過ごすのも楽しいものだな。

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

 

 

【第9歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、二匹旅をしている。

 

 ボクらは、黒牛子さんへの勝利を噛みしめながら、砂混じりの地面で少し暑いところへに逃げてきた。

 

「ふーっ、さすがにこの辺は暑いなっ」

「こっから先は、シュールに暑くて広い砂漠だぞ」

 

 おっと、ここでも蟻んこ発見。

 オルなんとかさん達は、落ちている実に群がっている。

 

「ソイツらには関わらないほうがいいぞ」

 

 知ってるよ、孤島でエライ目に(ry

 ボクらは、オルなんとかさん達を避けて歩いた。

 すると、突然目の前に、真っ赤なデカいゴム毬のような物体が空から降ってきた。

 おわっ!?

 

「あぁ、ソイツはラングロトラといって、実にシュールじゃないヤツさっ」

 

 丸めた体を広げ、元の姿を現したランランは、全身真っ赤で、薄い甲羅を背負ったような、どこか爬虫類のような顔をしている。

 へー、変わったヤツがいるんだな。

 

 マジマジとランランを見ていると、いきなり長い舌をシュっと出したかと思うと、その舌で巻き付けられたボクは、ランランの懐まで引き寄せられてしまった。

 プギャーっ!

 

「たつけてなうっ(震え声」

 

 このボクをテレポートさせるとは……まるでチートじゃないかっ!?

 

「ちょっと待ってろっ!」

 

 ランランの後ろに回ったリノッチは、その背中へ強烈なタッコウを浴びせ、ランランがゴロゴロと転がった隙に、ボクはその舌から解放された。

 

 舌に巻き付かれたせいで、ボクの美しい毛並みはヨダレでベトベトだ。

 うぅぅぅ、水浴びか砂浴びがしたい……。

 

「この先の砂漠でシュールに砂浴びでもすればいいさっ」

「案内、オナシャス……」

 

 ボクらは、ゴロゴロと転がり続けているランランを放置し、砂漠エリアに向かった。

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

 

 

【第10歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、二匹旅をしている。

 

 ランランのヨダレを落とそうと砂浴びをしたボクは、改めて砂原の広さを実感していた。

 あっちの砂漠も広かったけど、こっちの砂原も広いんだな。

 

 すると、砂の中を自由に泳ぐ魚の大群を発見した。

 あっちの砂の魚はやけにデカかったけど、こっちの魚は小っちゃいようだ。

 

 よく見ると、この広い砂原のあちこちに小さな砂山がいくつか点在していた。

 砂浴びを終えたボクではあったが、そんな砂山を見ると、ついついそこにダイブしてみたくなる。

 

 とーーぅっ!

 ……ゴツンっ!!

 

 近くの砂山へダイブすると、砂とは違う感触に何かがいるとボクの第7感が警告した。

 

 ズボっズボボボっ!!

 

 なんと!

 砂の中から、あっちの砂漠にいた砂魚を凌駕するほど大きい何かが飛び出してきた。

 なんだっ、コイツっ!?

 

 薄紫色の、大きすぎる巨体の頭半分が口でできているような、これまた爬虫類のような両生類のような姿だ。

 あっちにも口オバケがいたけど、こっちの口オバケはもはやトラウマレベルじゃないかっ!?

 正真正銘のビッグマウスだっ!!

 

「おいっ! ハプルボッカは、シュールに何でも飲み込むヤツだから気を付けろっ!!」

「もっ、もし飲み込まれたらどうすれば……?」

「うーん、そうだな。ハプルボッカよりもシュールに大きくなって、あの体を破って出てくるしか……」

 

 え……、それ、なんて進撃のファンゴ?

 寝言は寝てから言えっ、ksgっ!

 と言ってる間に、ビッグマウスはその大口を開けながら、ボクらを目掛けて砂上を物凄いスピードで泳いでくる。

 

 ボクはピューっと吹くファンゴの(ごと)く、一目散に逃げた。

 しかしながら、遅れをとったリノッチはビッグマウスに狙われている。

 

 あのバカっ、まっすぐ走ってどうすんだっ!?

 横に逃げろっ!

 あぁ、間に合わないっ!!

 

 とっさにボクは、横からリノッチめがけてスーパーダッシュし、リノッチに体当たりした。

 間一髪、ボクの超絶タッコウで吹き飛んだリノッチは、ビッグマウスの餌食から逃れることができた。

 

「おいっ……お前っ?!」

「ふっ、アディオスっ!(涙目」

 

 ボクは敬礼ポーズをしたままビッグマウスの大口へ吸い込まれると、ビッグマウスは静かにその大口を閉じた。

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く……?

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