それいけ!ファンゴ君 シーズン3G   作:JUBIA

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第11歩~第12歩

【第11歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、二匹旅をしている。

 

 あぁ、このまま飲み込まれて胃に辿り着いたら、胃酸でボクの体は少しずつ溶けていき、最後は骨だけになって脱糞されるんだろうな……。

 リノッチ、ボクの骨を拾ってくれるかな?

 ビッグマウスの食道に続く入口で、ボクは最後の悪あがきで、お世辞にも長いとは言えない前脚と後脚を精一杯伸ばし、飲み込まれないよう必死に踏ん張っていた。

 

 しかしながら、少しずつ手足が痺れて踏ん張る力も弱まっていく。

 いよいよ飲み込まれると思ったその瞬間、突然、爆発音が鳴り響いた。

 

 足の裏にあるのは、砂の感触。

 サンサンと照りつける太陽の日差し。

 ボクは……助かった……のか?

 

 ビッグマウスに追っ掛けられる

   ↓

 リノッチ危うし

   ↓

 リノッチをタックルで救助

   ↓

 ビッグマウスの口の中

   ↓

 謎の爆発音

   ↓

 砂の上 ← 今ココ

 

 爆発の衝撃で、ボクはビッグマウスの口から外へ吐き出されたらしい。

 駆け寄ってきたリノッチが号泣している。

 

「おっ(うぐっ)、おっ(ひぐっ)、お前っ……シュール過ぎるにも(ほど)があるぞっ!!(ぐずっ)」

 

 え?

 リノッチが助けてくれたの?

 

「オレチャマのおかげっチャ!」

「ワガハイのおかげンバっ!」

 

「オレチャマっチャ!!」

「ワガハイっンバ!!」

「オマエのはマタタビ爆弾っチャ!」

 

 謎の小人族 ← New!

 

 何やらアイルーのようなお面と、メラルーのようなお面をかぶった小人族? が二匹、言い争いをしている。

 どうやら、コイツらが爆弾を使って助けてくれたようで、遠くにハンターらしき人影が見える。

 

「お前ら、トンクスなっ!」

「チャパ~っ!」

「ンバダ~っ!」

 

「お礼は、最高のお面がいいっチャ!」

「お礼は、レジェンドなお面なのンバ!」

 

「オレチャマがもらうっチャ!」

「ワガハイがもらうっンバ!」

 

 またもや言い争いになる二匹。

 

「おいっ、ハンター達が来るからここはシュールにずらかるぞっ」

 

 いつのまにか、ハンター達はもう近くまで来ている。

 

「オマエたちザンネンコンビは、オレチャマの子分たちに嫌われてるっチャ!」

「ンバンバ!」

「なっ、なんだと!? それはシュールに聞き捨てならねぇなっ」

 

「まぁまぁリノッチ、ここはシュールに……おっと、クールになるところだぞ。考えようによっては、ボクら、ハンター達に嫌われるほど恐れられてるってことだ」

「……おっ? その発想はなかった。お前さすがシュールだな!」

「とりあえず、お礼は今度会った時にするよっ!」

 

 ボクはリノッチとともに、その場から離れることにした。

 リノッチが言うには、あいつらは奇面族という、常にお面をかぶっていて、素顔を見た者は誰もいないらしい。

 余程、ブチャイクなんだろうなw

 

 そして、ハンター達の狩りのオトモとして行動することが多いんだとか。

 まぁ、とにかく助けられたのは事実だから、今度会うことがあったら何かお礼を考えておかないとなっ。

 お面以外でww

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

 

 

【第12歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、二匹旅をしている。

 

 奇面族のおかげで、九死に一生を得たボクは、リノッチからシュールにもネチネチと小言をくらっている。

 

「……まぁ、お前のおかげでシュールなこの俺も助かったからアレだけどよ、……とにかくサンキューなっ(照」

 

 お互い助かったからよかったものの、アレは確かにワロエナイ状況だった。

 自分でも、まさかこの身を犠牲にしてまでリノッチを助けるとは驚きMAXだ。

 これが仲間の絆……ってやつなのか?

 確かに一匹旅は、何の足枷(あしかせ)もなく自由気ままでいいけど、こうして仲間がいるというのも実に悪くはないものだな。

 

 その後、奥地にある少し涼しげな場所や、薄暗い洞窟など砂原のあちこちをリノッチが案内してくれた。

 

 天井から砂がパラパラと落ちているエリアに来た時、その場にあのビッグマウスがノンレム睡眠のごとく、ぐっすりと熟睡していた。

 

「あっ! アイツ!! ……ここはリベンジかっ!?」

「おいっ! やめろって!! あんな目に合ってまだやり合うつもりかよっ、……ったくシュールじゃないぜっ!」

 

 それもそうか。

 いくら眠っているからといって、ビッグマウスに勝てる算段は何もない。

 うーん、うーん、でも、どうにかうまいことヤツを懲らしめる方法はないかな……。

 

 あっ!

 ピッキーーンっ!!

 

「じゃぁさ、こんなのはどうだいっ?」

(ゴニョゴニョ)

「……ったく、おまえってヤツはスーパーシュールだなっ!」

 

 ボクらは、近くの採掘場から石を転がし、眠っているビッグマウスの回りにそれらを並べた。

 

「うpっ、ミステリーサークルの完成だっ!」

「ギャハハっ、きっと宇宙モンスターでも来たのかとビックリするだろうな、実にシュールだぜっ!」

 

 ビッグマウスの慌てふためく姿も見たいが、こんな狭い場所ではすぐに見つかってしまう。

 ボクらはビッグマウスの目が覚める前に、そのエリアを出ることにした。

 

 さて、そろそろこの砂原ともお別れする時か。

 リノッチは……この先も一緒に来てくれるかな?

 

「……リノッチ、ボクはそろそろ次の地を目指そうと思うんだけど、……よかったら一緒に行かないかい?」

「は? もう行くのかよっ!?」

 

 ボクの真剣な眼差しに、リノッチはしばらくの間、うーんと考え込んでいる。

 

「……ごめん、俺は……ここの縄張りをシュールに見捨てることはできないんだ」

「そっか、……そうだよねっ」

 

「あっ、でもよっ、またここに戻ることがあれば、このシュールな俺が砂原でよかったら一緒に冒険してやんよっ!」

「うん……トンクスっ!」

 

 その後、砂原の出口までリノッチが送ってくれたが、ここに着くまでの間、ボクらは終始無言だった。

 

「必ずまた戻ってこいよ!」

「うんっ、それまで元気でね、リノッチっ!」

 

 リノッチは、見えなくなるまで出口からボクを見送ってくれている。

 この旅が終わったら……必ずまたここに戻ってくるよ!

 

 テッテレー♪

 リノプロスと別れた!

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

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