それいけ!ファンゴ君 シーズン3G   作:JUBIA

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第13歩~第14歩

【第13歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、一匹旅をしている。

 

 砂原を後にしたボクは、湿地帯らしき奥深い森林にやってきた。

 上流から絶え間なく水が流れ、豊富な水分によって鬱蒼(うっそう)と生い茂る植物、それらに群がる虫。

 森林浴効果のおかげか空気がうまい。

 今までいた砂原は空気に砂が混じって、迂闊(うかつ)に深呼吸なんてしたら、鼻腔が砂だらけになりそうだったからなw

 

 少し歩いた先で、美味しそうなキノコを発見したボクは、久々の御馳走にかぶりついた。

 おっ!

 これは久々の厳選キノコじゃないですかー!!

 (もぐもぐ)

 

 ボクは、食事をしながら辺り一帯を眺めた。

 浅い川の所に、ずんぐりとした垂れ耳で緑色の大きな草食系がいる。

 なんか、間の抜けたような顔してんのなw

 (もぐもぐ)

 

 おぃおぃっ、水の中にドテって座り込んだぞ?

 下っ腹ビチョビチョになるじゃないかっ。

 撥水(はっすい)加工の皮膚なのか?

 (もぐもぐ)

 

 なんだか皆、もっさり感がパないなw

 皮膚もアチコチたるんでのではないか?

 (もぐもぐ)

 

 のんびりくつろいでいる緑色の草食種の中に、水面に向かって正面を向いたり、斜め45度の角度になったり、横向きになったりして、明らかに挙動がおかしなヤツがいる。

 なんだ?

 魚でも狙ってんのか?

 (もぐもぐ)

 

 しばらくその様子を見ていても、とくに魚を狙っているわけでもなさそうだ。

 それでも、常に水面から目を離さずにいる。

 そこには一体何がいるんだ?

 

 少し気になったボクは食事を済ませると、何がいるのか水面を見ながら、バシャバシャと濡れる足もよそにソイツへ近付いた。

 

「あ~っ、ノンノンっ! そんなガサツな歩き方をしたら、水面がウェーブするじゃないか~」

 

 え?

 

「う~ん、せっかく水面に映るミーの姿で、どの角度が一番グッドかトライしていたのに~」

 

 えぇっ?

 コイツ……何系?

 っていうか、どの面下げて言ってんだ?ww

 

「おや~っ? ユー、グッドなスカーフをしているね~」

「ボクは、ファンゴ。これは……」

 

「ユーのお仲間は向こうに行けば、メニー・モアー・モウストいるよ~」

 

 oiっ!

 人の話を最後まで聞けっ!!

 

「おっと、ソーリ~!自己紹介がまだだったね~。ミーは、ズワロポスさ~」

 

 コイツには、あまり関わらないほうがよさそうだ。

 

「あっそー。んじゃっ!」

 

 ボクは無視して歩き出した。

 

 ……トスっ、……トスっ……。

 

 え?

 後ろを振り返ると、さっきの垂れ耳が付いてきてる。

 付いてくんなっ、ksgっ!

 

「ユー、この辺りのファンゴじゃないよね~?」

 

 だったらなんだって言うんだよっ?

 垂れ耳には関係ないだろっ、bkっ!

 

「……あのさ、ストーカーって言葉知ってるか?」

「ヤダな~、ミーはユーの言うストーカーとはディファレントだよ~」

 

 じゃぁ、いったいなんなんだよっ?

 YOUの言うストーカーの定義はどうなってんだっ??

 

「なんかさ~、ユーとってもファニーな感じがするからさ~、付いてったらいろんなファニーを見られるかなってさ~」

 

 なんだそれっ!?

 ボクは、ナンニデモ=ファニーじゃないぞっ!

 

 テッテレー♪

 ズワロポスが強制的に仲間になった!

 

 しかたなく、ボクはこれまでの経緯を垂れ耳に話してやった。

 

「ミーの思った通り、ユーはなかなかどうしてグッドだよ~」

 

 何がどうグッドなのかはイミフだ。

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

 

 

【第14歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、二匹旅をしている。

 

 ひょんなことから、垂れ耳とこの水没林を探検するはめになったボクは、垂れ耳が言っていたボクの仲間がいっぱいいるという場所にやってきた。

 

 そこは、生い茂る木々で太陽の日差しが(さえぎ)られた少し薄暗い場所で、確かに数匹のファンゴがいた。

 どれどれ、こっちの雌ファンゴちゃんには美麗ファンゴちゃんはいるのかにゃ?

 

 あの娘はなんだかなーっ。

 あの娘も今一ピンとこないっ。

 ここにはボクのお眼鏡に叶う娘はいないっ(眼鏡クイっ

 

 って、ボクは何をやっているんだっ!?

 この旅が終わるまで、色欲は封じたハズじゃまいかっ!

 

「ユーはどんなガールが好みなんだ~い?」

「……こう……お尻が……プリっとした……」

 

 って、ボクは何を言ってるんだっ!?

 ボクは自分の煩悩(ぼんのう)を追い出そうと軽く頭を振った。

 

 すると、バサバサと羽音とともに、空から色鮮やかな鳥が舞い降りてきた。

 あれ?

 いつかのペッ子……とは、色合いが少し違う。

 ラッパ風のクチバシに、赤っぽい色とりどりのペッ子似の鳥だ。

 

 ペッ子の親戚か何かなんだろうな。

 ま、まさか、あの性格まで同じだったら少し厄介だぞっ!

 

「オゥっ! あの娘は、なかなかファニーな奴をコールするからこの辺じゃ、トラブルメーカーっ娘さ~」

 

 そう言っているそばから、赤ペッ子さんはボクらに気付くと、真っ赤な喉を膨らまして「ヴォーーーっ」と大きな声で鳴き出した。

 

 ドスっ、ドスっ、ドスっ!

 

「呼んだ?」

 

 赤ペッ子さんに呼ばれてやってきたのは、なんと! 筋肉隆々で、アゴの下から無数の牙が生え、ぶっとい尻尾に、とてつもない大きさの荒ぶる恐竜だった。

 

「オゥっ、ジーザスっ!! アレは、イビルジョーといって、この辺で出会ってはならないモンスターナンバーワンだよ~っ」

 

 イビル……ジョー?

 確か、砂原で洞窟の中にいたメラルー達が言ってたな。

 

「もしも、どこかでイビルジョーに出会ったら、死んだフリは絶対にダメなのニャー」

「死んだフリしたら、そのまま食べられちゃうのニャー」

「もう逃げまくるしかないのニャー」

「ガクブルなのニャー」

 

 うん、名前といい、あの風貌といい、まさしく完全に一致!!

 まさか、ここでそのジョーとやらに出会ってしまうとはっ!

 

「ユーっ! さぁ、一緒にランナウェイ~」

 

 ボクと垂れ耳は、急いでその場から逃げることにした。

 

 あれっ?

 赤ペッ子さんは、無事なんだろうか?

 ……ま、いっかw

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

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