それいけ!ファンゴ君 シーズン3G   作:JUBIA

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第17歩~第19歩

【第17歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、二匹旅をしている。

 

 チャナフライを置き去りにしてきたボクらは、水気のないエリアにやってきた。

 細長い道の周りには植物が生い茂り、アチコチにいろんな虫が湧いている。

 

 ちょっと小腹が空いてきたな。

 おっと、こんなところにキノコ発見っ!

 

「ボクはちょっと食事にするよ」

「オーケ~。ミーも少しブレイクタイムするよ~。よっこらショ~タイムっと……おっと、これはスマートじゃないね~」

 

 垂れ耳は、そう言ってドカっと地べたに座り込んだ。

 ボクがキノコをもぐもぐしていると、どこからともなくドスンっドスンっと地響きが伝わってきた。

 

 あれ?

 垂れ耳はそこに座ってるし……なんだろう?

 まさか、またあの荒ぶるミスター・ジョーかっ!?

 

 しかしながら、そこへ現れたのはミスター・ジョーではなく、ジョーの倍……いや、それ以上の大きさで、牛のような顔、背中にはコブのようなものがあり、尻尾の先端が大きな岩の塊のような、とてつもなく大きなモンスターだった。

 

「オウゥ! ザッツ、ドボルベルクだね~。ミーもたまにしかミートしないけど、踏まれないようにね~」

 

 踏まれるも何も、視界がドボルンの腹で(さえぎ)られて、どこに避難していいのやら……。

 ボクは命からがら踏まれることなく、なんとかドボルンの腹の下から脱出すると、ドボルンは道の真ん中にドテっと座り込み、ボクらの存在を無視するように眠りに落ちた。

 えーっ、なんなんだよ、コイツっ!?

 

 すると、どこからか数匹のアイルー達が、ワイワイと騒ぎながらやってきた。

 

「……ニャー」

「……ニャー?」

「……ニャっ!」

 

 何やらヒソヒソと話をしたかと思うと、その中の1匹があろうことか、ドボルンの背中によじ登り始めた。

 おいっ、やめろってww

 

 次々に背中へ登り始めるアイルー達。

 全員が登り切った時、皆、持っていた武器を空高々に振り上げている。

 ちょっ……待てっ、おまいらっ!

 マジでやめろ!!

 おぃぃーーーーっ!!!

 

 コツンっ!

 

 コブが硬過ぎて傷一つ付けられなかったが、そのわずかな衝撃でドボルンはムクリと起き上がった。

 そのせいでアイルー達は、次々と背中から軽やかにコロコロと転げ落ちていく。

 

 誰かにイタズラでもされたと思ったのか、ドボルンは「グハーっ」と怒りの咆哮をした。

 そして、あろうことかボクは、そのドボルンと目が合ってしまった。

 アイルー達はすでに逃げ去ったのか、どこにもいない。

 

「えーと……イタズラ子猫さん達は……アッチでつ……」

 

 ボクの言葉が通じたのかはわからないが、ドボルンはその場で後ろ脚を軸にして、巨体をグルグルと回転させ始めた。

 ナゼに回転?

 やだ、なにこれこわい。

 

 しかしながら、グルグルの先に何があるのか見たかったボクは、ドボルンのグルグルが終わるのを見守っていたが、いつまでもグルグルと回り続けている。

 なんだよっ、グルグルオンラインかっ!?

 ドボルン改め、グルグルに改名な。

 

 すると、グルグルし過ぎて目が回ったのかグルグルは、その場でズサーっと崩れ落ちていった。

 なんだよっ、グルグル失敗かよっww

 

「もしアレがサクセスしていたら、ミー達のところにドボルベルクがフライングしているのさ~」

 

 え?

 マジで!?

 ボクなんて、虫けらみたいにプチっと潰されるじゃまいかっ!

 マジキチすぐるっ!!

 グルグルがまたグルグルしないうちに、ボクらはその場を退散することにした。

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

 

 

【第18歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、二匹旅をしている。

 

 グルグルの難を逃れたボクらは、垂れ耳と出会った場所へ戻ってきた。

 この水没林もほぼ制覇したところで、ボクは次の地を目指さなければならない。

 垂れ耳は……どうでもいいかw

 

「そろそろボクは、この水没林を出発するけど君はどうする?」

 

 一応聞いておくか。

 

「リアリ~? ミーはマリアとプロミスがあるから、ここからゴーアウェイすることはできないのさ~、ソ~リ~」

 

 マリアって誰だよっw

 素晴らしくどうでもいいなww

 

「あっ、マリアさ~んっ! ……お~っと、シーユーアゲインっ!」

 

 垂れ耳は、慌ただしく一匹の雌垂れ耳を追い掛けていった。

 出会った時もアレな感じだったが、どこまでもマイペースなヤツだなww

 

 テッテレ~♪

 ズワロポスと別れた!

 

 次の地で、大好きなキノコが無かったら困るから、ここで少し食い溜めでもしていくか。

 ボクはエリアの端っこを歩きながら、キノコを探した。

 

 すると、少し段差があるところに、赤っぽい何かがいた。

 近付くと、ソレはブーンと羽を広げて宙に飛んだ。

 なんだ、ただの虫か。

 

 ブーン……ブーン……。

 その虫は、ボクの上空を旋回している。

 うるさいなぁ、このハエ吉めっ!

 

 シっ、シっ!

 プシューっ!

 

 え?

 今、何か変な汁がボクの顔にかかったぞ!

 

 プスーン、プスーン……。

 

 おいっ!

 オルなんとかさんの時と同じじゃまいかっ!?

 

「ねぇねぇ、今どんな気持ち?」

 

 ハエ吉がボクに聞いてきた。

 

「一言で言うならば……キルユーだっ!」

「なにそれ、面白くなーいっ、プゲラッチョ」

 

 そう言い残してハエ吉はどこかへ飛んでいった。

 ったく、アイツはどういう教育を受けてるんだっ!?

 

 ボクはキノコを諦め、頭から得体のしれない煙が立ち昇ったまま、水没林を出ることにした。

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

 

 

【第19歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、一匹旅をしている。

 

 水没林を出発したボクは、やがて極寒の地へ辿り着いた。

 ブルブルブルっ……なんか雪山の時より寒い気がするのは、気のせいか?

 

 だがしかーしっ、ボクの毛皮はヒートテック仕様。

 寒いのなんてへっちゃらだっ。

 

 入口付近で、崖下を流れる川が見えた。

 おぅっ!

 スゴイっ!!

 なんだアレ、雪の塊が流れているぞっ!?

 

 崖っぷちに近寄ってみると、崖下のわずかな陸地に一人の老人がいた。

 あのジジィ、何やってんだ?

 釣りでもしてんのか?

 まぁいいやww

 

 ボクは、その入口から未知なる第一歩を踏み入れた。

 そこには、雪で覆われた木々と、極寒に耐えている蜂の巣や、数匹の虫が飛び交っているのが見える。

 

 こんな寒い所にも、ハチミツがあるんだな。

 青プーさん、来ればよかったのにw

 あっ、こんなに寒かったら冬眠してしまうかっww

 

 目の前には2本の分かれ道。

 さて、どっちから攻めるべきか……。

 ボクは左から攻めることにした。

 

 おっ?

 ポポっP発見っ!

 コイツら、こんなところにもいるんだな。

 慣れ親しんだポポっPに、つい懐かしくなってそこへ近付いてみる。

 

 すると、ズドーーーンっと白い塊が、後ろから勢いよくボクへぶつかってきた。

 イタタタタタっ……。

 なんで雪の塊が転がっ……て……って、雪じゃないっ!?

 

 そこには、白い毛で覆われたウサギのようなモンスターが転がっている。

 なんだ?

 あのウチャギ??

 青プーさんぐらいデカイぞ!?

 

 初めて見るデカウチャギをマジマジと見ていると、ソイツは開口一番、

 

「げっ歯類、な・め・ん・な・っ!」

 

 ……は?

 別にぺろぺろしてませんけど……。

 

 デカウチャギは、腹を下にして器用に雪面を滑り始めた。

 そして、わざとボクのそばを何度もスイーっと通りながら威嚇してきた。

 

「げっ歯類、最っ強ーっ!!」

 

 ……で?

 なんか面倒臭そうだな。

 頭悪そうだし、関わらないほうがよさそうだ。

 ここは無視を決めるに限る。

 

 プギャーーーーっ!!

 

 背後から、デカウチャギのツルツルアタックをくらってしまったボクは、目の前にある洞窟の中へコロコロと勢いよく転がっていった。

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

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