それいけ!ファンゴ君 シーズン3G   作:JUBIA

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第20歩~第21歩

【第20歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、一匹旅をしている。

 

 デカウチャギの攻撃で洞窟の中に入ってしまったが、そこはあまりにも薄暗く、オバケが出ないのを祈りながら洞窟内を進んだ。

 うぅぅぅっ、なんだか禍々(まがまが)しいオーラが漂っている希ガス……。

 なんだか……背筋がゾクゾクしてきたぞ。

 

 辺りを気にしながら歩いていると、突然、目の前に天井からブラーンとぶら下がっている何かが現れた。

 その何かは、上と下の先端が不気味に怪しく光っている。

 

 うわあぁぁぁぁっ!

 デターーーーーーーっ!!

 

 すると、ソイツはピタっと天井に張り付いたかと思うと、天井を()ったままどこかへ去っていった。

 

 あーびっくりしたーっ!

 なんだよ……あのオバケ。

 こんな呪怨洞窟は早いとこ……ん?

 

 ボクは、洞窟の壁際に薄いピンク色をした、何かの塊を見付けた。

 近付いてみると、その塊は何やら内側がモゾモゾと(うごめ)いている。

 

 うぇーっ、キショいなぁ。

 早くここから離れようとした時、その塊から芋虫をデカくしたような物体がワラワラと、いっせいに出てきた。

 

 なんだよっコレっ!?

 手足がないのか、体全体をウネウネと伸縮させながら、あちこちに散らばっていく。

 うわぁっ、芋虫貞子キモっ!!

 

「俺様は芋虫じゃないぞっ!」

 

 突然、足元からした声に、ボクは腰を抜かしそうになった。

 

「わぁっ! ……って、なんだよっお前っ!?」

「俺様は、ギィギ様だっ!」

 

 自分で自分に様付けってどんだけだよっw

 って……あれ……?

 

「貴様っ、何をキョロキョロしているっ!?」

「えーと、どこに目があるのかなって……。モンスターとお話しする時は、そのモンスターの目を見て話しなさいってマミィから言われてるんでっ」

 

「俺様の目は、必要なきものとして進化の過程でなくなったのだっ!」

 

 いや、それ退化だろww

 

「それよりもっ! 貴様のせいで母上が俺様を置いていったではないかっ」

 

 は?

 

「ボクのせいじゃないぞっ!」

「いいや、貴様のせいだっ! この責任は万死に値するっ!」

 

 えーと……。

 コイツの頭、()んでるのか?

 お薬だしておきますねー。

 

「がっ、しかし、寛容な俺様は、貴様が母上を探し出したら、この件についてはお(とが)めなし、ということでも構わんぞっ!」

 

 えーと……ちょっと何言ってるか、わかんないんでつけど。

 

「急いで母上の行った方角を目指せっ!」

 

 えっ?

 ちょ……お前……、えーっ!?

 

 ギギ坊はウネウネと体全体を動かし、いつの間にかボクの背中に乗ってきた。

 

「うむ、多少ゴワついている被毛だが、乗り心地は悪くない」

 

 えーっ?

 何様っ!?

 

「……ちょっと気になるんだけどさ、……君達って何食べんの?」

「良い質問だっ! 俺様は、モンスターやハンター達の体液を吸い取って摂取するっ!」

 

 ガーンっっっ!!!

 

「そ、それじゃ、ボクの汁も……吸う……っていうのか?」

「貴様の汁も吸ってやらなくもないが、今の貴様は俺様の下僕だから、しばらくの猶予を与えてやるっ!」

 

 ガガガーーーーンっ!!!

 これ、どういう展開っ!?

 

 テッテレ~♪

 ギィギが強制的に仲間になった!

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

 

 

【第21歩】

 

 ボクは、偉大なドスファンゴになるのを夢見て、二匹旅をしている。

 

 背中に不安要素でしかない小さな塊を乗せながら、ボクは洞窟を出ることにした。

 さっき見たオバケのようなモンスターがこのギギ坊のママなら、ソイツを探し出すまでギギ坊はボクから離れてくれないだろう。

 真の意味で背筋をゾクゾクさせながら、ギギ坊のママ探しを始めるしかない。

 

 同じ洞窟でも、さっきの洞窟より日差しが差し込んでいるせいか、かなり明るい場所までやってきた。

 確かこっちの方角だと思ったんだけど……。

 天井も確認しながら探しても、ギギ坊のママはいない。

 

 しばらく進んでいくと、ランポスより凶悪そうな顔の青っぽくて、黒いチョビ背毛のあるモンスターが3匹と、そのボスであろう真っ黒なトサカをしたモンスターが現れた。

 おぃおぃ、ここでもあんなヤツラがいるのか?

 ザコだけならまだしも、ボスまでいるとは……かなり厄介だぞっ!

 

「おいっ、貴様っ! 目障(めざわ)りなアイツらを蹴散らせっ!!」

 

 背中でギギ坊が言った

 ……簡単に言うねぇ~。

 

「じゃぁ、君も手伝ってくれよっ!」

「貴様、バカかっ? どうして俺様が無益な殺生をしなきゃならないんだっ!? 少し考えろっ! 貴様の脳みそは空洞か?」

 

 どの口が言うっ?

 お前なんて、頭のほとんどが口だけで、脳みそゴマ粒程度なんじゃないのか?ww

 

 そうこうしていると、敵のボスがザコ達に何かを指示している。

 

「バギィAは10時の方角、バギィBは14時の方角、バギィCは私の援護を頼むっ!」

「っサー!」

「っサー!」

「っサー!」

 

 なんという統率力っ!

 ボスの指示通りに、無駄のない動きでザコ達が一斉に配置につく。

 

 これは……かなりヤバイ状況だぞっ!!

 敵の大将はギギ坊と違って、相当なキレ者だ。

 初動のミスで、取り返しのつかないことになる。

 

 ここはシュールになって……違ったww

 クールにこの状況を判断して、どこかに突破口がないか探すんだっ!!

 前方の出入り口は、ザコでふさがれている。

 後ろに出入り口はない。

 

 ……いや、待てよっ!?

 斜め後ろに、小さな抜け道のような穴があるっ!

 あの大きさならボスはもちろん、ザコでも通れないんじゃないかな。

 

 ボクは、敵の出方を警戒しながら少しずつ後ずさりし、一気にその小さな穴に駆け込んだ。

 その穴をくぐり抜けると、外に繋がっている。

 ふーっ、マジで危なかった……。

 敵ながら、あの大将はかなりのプロモンだ。

 敬意を表して、アイツを大佐と呼ぶことにしよう。

 

「おいっ貴様っ! 敵前逃亡するとはなんだっ!? バカか? アホか? 腰抜けか? 貴様のその牙はハッタリかっ!?」

 

 ……お口が過ぎますよ。

 

「バカはギギ坊の方じゃまいかっ! あんな状態でボクらに勝ち目があると本気で思ったのか?」

「俺様に向かってバカとはなんだっ! コレをこうしてやるっ!!」

 

 ギギ坊は、背中でボクのスカーフをハムハムと食い千切ろうとしている。

 

「おいっ!! やめろ……ください(震え声」

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

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