前は別の名前で、2作品程書かせていただきました。
前に書いた小説から3年程ブランクがありますので多少の駄文をご理解の上お読みください。
_____________________________________________
彼女は只、人のネガイを叶えたかっただけであった。
日本中の全ての人が望んだ筈であった新世界を創る事こそ彼女が作られた理由…
姉には人の良き友人になる事を命じられ、私には人々の真の願いを叶える為、約束の地へ人々を連れて行く使命を持った
だが最後には敗れ、儚く散っていく定めを自らの中に見てしまった。
決して侮ってはいない…
もし仮に彼女に仲間、友人、理解してくれる人がいてくれたのならきっと、妹のようになれたのかもしれない
だがダメだった、彼女の理解者はいない
だがそれは″いままで″の話しだ
今日からは″彼″が横にいてくれる
そう、彼の名は…
「…きろ!…起きろ!ユウジ!」
「ん?…んんー!善吉さん…おはよーございま「おはようございますじゃねぇ!車で待機とは言ったが寝てるやつがあるか!」
「でも俺は昨日の深夜から張り込みじゃないですか!善吉さんだけカレー食ったりして、酷いじゃないですか!服だってこんなにカレー臭くして。」
「んな訳あるか!服はクリーニングしてるからそんな匂いする訳…「あら?じゃあこれは加齢臭だったか…」するかッ!、いやしないよな?いくら歳をとったとはいえ、まだ加齢臭は…。」
「そーゆーとこに鈍感だから娘さんに嫌われるんですよ〜。茜ちゃんとはまだ口聞けてないんですか?」
「いいから黙って仕事しろ。今、俺たちは怪盗団を追ってるんだぞ。奴らは一筋縄ではいかないからな。」
「へいへい」
おっと、遅くなったな、俺の名前は 吉田裕二 【ヨシダ ユウジ】
横の席にいるのがそろそろ加齢臭のしそうな見た目の割にサラサラヘアーなのが俺の先輩の 長谷川 善吉さんで、絶賛娘さんとは仲違い中!歳は恐らく…40後半?の現役公安警部補だ、勿論!俺も公安で、善吉さんの部下として動いている。
今回のターゲットは最近起こっている″改心事件″の第一容疑者である心の怪盗団、そのリーダー 雨宮 蓮を追って捜査中ってところだ。
改心事件ってーのはなにやら、ある日を境に人が変わったように今までしてきた悪事をベラベラ喋っちまうって事がまるで″改心″させられたようだからと付けられた名前であると言われている。
んでもって奴の居住先、喫茶店ルブランの付近にて車を使い潜伏中ってのが現状況だ。
「んじゃ、俺はルブランに潜入してくるからな。」
「潜入って言ってー、またどうせカレー食ってくるんでしょ。俺にもテイクアウトしてきて下さいよー!」
「お前なぁ。持って帰ってきたら匂いでバレるかも知れないだろ?んじゃ俺は行ってくるからな。」
へっ!似たようなスーツのおっさんが出入りしてりゃ、怪しい事この上ないってーの。
「あーあ俺もなんか飯食うか。EMMA付近で美味しい飯屋って無いか?」
『はい、ユウジ。付近にはルブランという喫茶店があります、コーヒーとカレーのセットが一番人気となっております。尚、現在店内には店主とオッサンが一人居ます。カレーを食べてる模様です。』
あんにゃろー!俺は菓子パンと牛乳だってのに!」
はっ、つい心の声が…。
『ピロリン!ユウジ、菓子パンと牛乳だけでは体に良くありません。主に食物繊維とビタミンが足りていませんのでサラダと柑橘系のフルーツを一緒に摂取するよう心がけるといいでしょう。近くに業務スーパーがあります、そこでなら必要な栄養素が揃う筈です。ルートを表示します、すみやかに移動の準備をユウジ。』
まーたこれだ、何故かウチのEMMAは他のと比べておせっかいな気がするのだ…。
「毎度毎度ありがとな、EMMA。でも今は仕事中だからな、そういう訳にもいかないって事よ、でも気持ちだけは貰っとく。」
『ピロリン!ですがユウジ、怪盗団のリーダー、雨宮 蓮と思わしき人物はまだ半径2km以内に存在しません、貴方の歩幅なら歩いても業務スーパーに辿り着きサラダとミカンを購入後車に戻る事が可能な筈です。』
なんで、この子は俺の歩幅を理解してるんですかねぇ。最近のAIってのはスゲーなぁ…。
「分かった!わかったよ!買ってくるからルートを頼むわ。」
『はい、ユウジ。目的地まではおよそ3分ほどで到着の予定です。』
っとまぁこんな感じでオカン以上にオカンしているAIことEMMAだが、このAIは現在アプリとして普及しており、マディス社と呼ばれる会社からリリースされているのだが俺のは特別性?らしく開発者本人から
「君に預けておくよ、これから彼女のコピーが世に出回るけど本体は君が持って居て欲しい。私じゃなくて君が!…だ。」
と、友人から預かったもので、それ以来俺のスマホを居住化して日々俺の世話を焼いてくれているという訳だ。
「さぁて、車に戻ってきたし。早速食べるとするか…。」
『お待ちくださいユウジ。人間の体の構造的に最初に口にするのはサラダがいいと思われます。人間は最初にタンパク質や野菜から食べ始め、炭水化物を後に回すと血糖値の急上昇を抑えられます。効率の良い仕事とは効率のいい食事から得られるモノだと考えられます。』
「はいはい、りょーかいです。EMAMA。」
『ピロリン!私の名前はEMMAですよユウジ。人間に置いて母親と定義されるのは血縁関係が必要になります。私はAIなのでユウジの母親ではありません。それに創造主からの使命で私は貴方のサポートをするAIとして生まれました。そこには母親の持つ愛情と呼ばれるデータはありません。』
「愛情なんか無いって言うなよ〜悲しくなるぜ。」
『ピロリン!データに書き加えておきます。愛情が無いのは悲しい。』
「おうおう、よく書いておいてくれ。いつか分かる時がくる!…のか?いやあくまでAIだしな。感情が分かるかどーか…うーむ。」
「おいッ!おいッ!さっきから感情やら愛情やら一人で何言ってんだ?」
「あ、善吉さん!いや、なんかAIに感情があるか無いか…」
「はぁ?そんなのあるわけないだろ?だってAIだからな。そんな事より、怪盗団の目撃情報が仲間内に入ったぞ、渋谷辺りで突如消えたみたいだが、いつの間にか戻ってきたらしい、そしてこの付近四軒茶屋に戻ってくるとの情報だ、俺もお前も直ぐに張り込むぞ。」
「よし!じゃあ現場まで車で…「徒歩だ。」…。デスヨネー。」
「着きましたね。このまま待ちますか?善吉さん。」
「そうだな、いや待て。あそこにいるのは酔っ払いどもか?」
「そーっぽいっすね。不味いっすよかなり酔ってて今にも何かしそうだ、これで改心事件とは別に捕まっちゃこっちが困る…どうします?善吉さん。」
「そーだな、よし、俺が行って軽く捻ってくるからお前が後のフォロー頼むわ。」
「分かりました、あんまり不信感持たせないようにして下さいよ?」
「任せとけ!」
って言ったのに…なーにが通りすがりの正義の味方だよ!
「うさんくさっ。」
ほら、言われちゃってるし、一方的にぶん投げてるし。
「おっと、急に転んでどうしました?」
うわー、ヒデー人だわやっぱ、人はこき使うし、正当防衛っていって投げ飛ばすし。
あっ、逃げてった。警察だってバラしたんだな。てかあの倒れてる人は…放置でいいか。
ん?なんかあっちの方指差してる?
あっ!あの人!別の人ダシにしてやがるし酔っ払いの保護はさせるしで、やっぱあの人嫌われモンだわ(決めつけ)
「…その公安が私たちに何のよう?」
ほらぁ、めちゃ怪しまれてるじゃん。まぁ、あの見た目なら仕方ないか。
ん?ルブラン見てやがる、あの野郎!この期に及んでまだコーヒーブレイクしようとしてんのか?!あっ、入ってった。ん?出てきた。
「ユウジ、すまんがお前さんも来てくれるか?」
「はっ、はぁ。いいっすけど。」
っとは言ったけどさぁ…。
めちゃ睨まれてんですけど、なんなら店主にも睨まれてるんですけど、水出す時めっちゃゴンって言ってたし!ごゆっくりって言葉のどこにもゆっくりできるところ無かったんだけど!
(ちょっ、善吉さん?めちゃ睨まれてんですけど。何か言いましたか?)横目アイコンタクト
(すまん、俺一人じゃ生きて帰れないかもしれないからつい…)
(つい!じゃないっすよ!どうすんすかこの状況!)
「ごめんなさい。私たち警察が嫌いなんです。」
ゆったりとした顔立ちの女性が笑顔でそう話す。
「笑顔で言うな、笑顔で。」
善吉はそう困り顔で返す
「んで?横のあんたがこの公安のおっさんの部下か?」
ヤンキー風の金髪男子が質問してくる
「あぁ、んで?どこまで話を聞いてる?」
俺はそう答えた。
そしてまた同じ男子が…
「まだ何にも、つかケーサツが何のようだよ。」
「用があるなら早く言ってください」
モデル体型の(本業がモデル)女子が不満顔で話しかけてくる。
(どうします?善吉さん?言いますか?)
(仕方ねーだろこれじゃあ)
「分かった、分かった。前置きは無しだ、本題に入るとしよう。」
善吉が話し出した。
「俺は長谷川善吉。警視庁公安部に出向中の捜査官だ。階級は警部補、それなりに偉い立場ではある。」
そこまで言い終えた所で。
「ピロン!警部補って偉いんだな。OK覚えた。」
「あん?どっから声したー今?、まぁいい、そして横のこいつが。」
謎の声を無視し俺にも自己紹介させるよう振ってきた
「吉田裕二、同じく警視庁公安部の捜査官だ、今はこの長谷川善吉の部下として動いている。」
っと答えた
「ってな感じだ。そして雨宮蓮、お前に聞きたい事がある。」
「この間の柊アリスへの告白騒動事件を知っているか?」
雨宮蓮は知ってると答えた。
「まぁだいぶ騒がれたからな、知ってて当然か。まぁ、訳あってアレにも調査が入ったんだが、事前にMCがあんな事をしでかす様子は無く…アリスに特別な感情を抱いていた形跡もない。居合わせた女性MCとも先週婚約したばかりだったらしいしな、そもそも動機がない。」
ここで善吉は一旦話を区切って、一息入れて話を続けた。
「で、警察は今こう考えている訳だ。{心の怪盗団}による{改心事件}じゃないかってな。」
善吉の話にルブラン中の学生たちの顔にに驚きの感情が入る。
そのうちの一人が…
「改心事件って、まさか?」
それに応えるように善吉が話す。
「去年似たような事件がたくさん起きたよな?人格の豹変…異常行動…精神暴走…改心時間ともなれば、容疑者の筆頭はお前心の怪盗団リーダー…雨宮蓮。」
そこまで言い終えた善吉の後に俺の声が続く。
「罪状としてはTV局に対する威力業務妨害という所だ、さらにお前はあの場にいたと聞いている。そりゃ、お前に疑いが行くのも無理ないだろ。」
俺はそう言い放つ。そして善吉が…
「ここままだと、お前は遅かれ早かれ逮捕されることになる。」
再びルブランに驚きが駆け巡る
その中の一人の少女が
「い、いや、なんで!」
と声を出す
「ふざけるな!何の証拠がある!」
っと美男子のいい声の男性から声が続く、とそこに善吉が
「ふざけちゃいないが、証拠はまだない。だから話を聞きに来たんだよ。」
善吉が話を続ける。
「んで、ぶっちゃけどうなんだ?犯人はお前なのか?」
そこで、金髪のヤンキーがでて。
「んなわけねーだろ!」
と、濡れ衣だ!っと雨宮蓮は言うと。
「だよなー!俺もそう思ってたわー!んじゃちょっと待ってろ」とどこかに電話をし始め。
「もしもし管理官?やっぱり怪盗団じゃないみたいですよ!え?どこにいるかって?だから怪盗団と一緒です。ユウジも一緒にいますんで変わりましょうか?え、冗談?いや、大真面目で…。って。いいから帰ってこい?分かりました!すぐ戻りますんで!」
「って事でお前がシロだって話し、を部下も使って説得してみたが、信じてもらうのは無理そうだ。」
ルブランによく分からない空気が流れる。
っとそこに。
「結局は何が言いたいのかしら?」
と尋ねてくるが俺が答える
「いくら冤罪だと騒いでも犯人がいなきゃ収まらないんだよ、事件ってのは。そーなるとお前らも困るし、俺らも困るんだよ。って事でだな?」
俺が話を辞め善吉に任す
「そこでだ?取引するつもりはないか?」
ニャーと猫が鳴くが善吉は構わず進め、
「俺は事件を解決するため、お前の持ってる情報が欲しい。今は解決の糸口さえ掴めてなくてな、ぶっちゃけ困ってる。そして、お前は逮捕されたくない。だから俺がそうならないように警察に手を回してやる。」
俺が口を挟む。
「俺らは真犯人を見つけたい、お前らは無罪としてリーダーを守れる。どっちにしたって効果は大きいはずだろ?」
善吉が続く
「どうだ?お互いに協力出来るとは思わないか?」
しかし雨宮の口から出たのは″公安は信用できない″という答えだった。
「えらく嫌われたもんだな〜、まぁお前がされたことを考えたら無理ないか…。」
と、善吉の言葉に金髪ヤンキーが
「お前みたいに怪しい野郎の言う方なんか簡単には信用できねぇな。」
「脳ある鷹は爪を隠すっていうだろ?俺もそういうクチだからよ」
と、善吉がいう。
「自分で言うかフツー。」
と突っ込まれたのはまぁ仕方のない事だろう。
そして良く鳴く猫の声の後に善吉から
「しばらく考えてから返事をくれ」
と声をかけ、席を立つのと合わせて俺も席を経ちドアの前に行く。
「いい返事を期待してるぜ?怪盗団。…それじゃマスターまたカレー食いにくるんで。」っと店を出ようとした時、
「悪いが品切れだよ、あんたらにはな。」
この時俺は善吉の言うことと同じことを心に思った。
「(んな殺生な…!)」
_____________________________________
ここら辺で一旦区切ります。
ノリで書いてるんで続くかは気分次第。