EDEN ─ その5人は《楽園》を動かす。─ 作:キャメル16世
「いらっしゃいませ〜まいど〜」
彼女はいつもその喫茶店で働いている
賑やかな笑顔を振りまき、いつも常連たちを癒している
彼女からはいつも不思議なオーラを感じる
まるで、人を誘っているようで
近付き難くなるような…そんな雰囲気を醸し出している
「……ん?」
「…やぁ」
そんな寂れた喫茶店に、一人恐れ知らずの男が立ち寄った
「田角社長、まいど〜」
「突然だけど、君に頼みがあるんだ。戌亥くん」
「……へ?」
彼女の名は戌亥とこ
寂れた喫茶店で働く女の子。店長の趣味でメイド服を着せられている。足元に見え隠れする尻尾が本物かどうか、触れた人のみぞ知る。満月の夜は何か不思議な事が起こるらしい…
「……
町中に蔓延る無数のゾンビ
その様子は正に地獄絵図
「こんな事を君たちの頼んでしまって申し訳ないと思っている…だけど、僕の事を…彼は信用してくれているんだ」
「…問題あらへんよ〜…こいつらさっさと倒して、早く勤務に戻らなあかんねん」
戌亥は高いビルから飛び降り、地面に着地した
地面にヒビが生じる…しかし彼女は無傷であった…
その理由は…
「まいど〜!公式つよつよケルベロスの戌亥とこです〜」
「うぅぅぅうぅ!」
「…はっ!」
そう言うと、彼女は一体のゾンビを自慢の爪で切り刻む
彼女の目が変わった
オッドアイの彼女が、ゾンビ達を睨む
「…あ〜…あかんな〜これ…マスターのお気に入りなんやけどな〜」
少しだけ傷付いたメイド服を見て少し落胆する戌亥
「うぅぅ!」
「うううぅぅ!」
「……ふっ!はっ!」
次々と迫って来るゾンビ達も簡単に薙ぎ倒す戌亥
「強すぎてあかんな〜すぐ終わるで?」
「うぅぅぅううぅ!」
「…っ」
すると、一際大きなゾンビが戌亥目掛けて飛びかかる
「……」
「…ううぅ!」
「…ちょっと大きいから何よ…っ」
そうは言えど、力の差は互角
それより戌亥は戦いの疲れで少し押されていた
「とこ先輩!」
「…っ…おレン!」
遠くからすぐさま向かって来た女騎士、フレン・E・ルスタリオ
コーヴァス帝国の女騎士。目的の為なら手段を選ばない。因縁の相手を探し続けている。
彼女は戌亥の事をとても尊敬しており、戌亥が困っていればすぐさま向かって来る、生粋の戌亥オタクである
そんな2人の仲も本物で、巷では「フレンとこ」というコンビ名まで付けられている
「とこ先輩に触れるなぁ!」
「ううぅ!」
自前の剣でゾンビを切り刻むフレン
「とこ先輩!お守りします!」
「アハァー↑そんな事せんでええよ〜」
「…フッ…そうでしたね……なんたってとこ先輩は…」
「……フフッ」
「最強ですからね!」
「…せや!」
すると、戌亥の身体が変化していく…
髪を縛っていた「ケン」と「バン」も彼女と融合し、その姿を地獄の番犬、「ケルベロス」のものへと変化させた
「いつもの可愛いとこ先輩も良いけど…こっちもこっちで良いぃ!とこ先輩どんどん好きになる〜!」
「行くで!おレン!」
「はい!」
「ううぅぅう!」
戌亥は大きなゾンビを、フレンはその他ゾンビの相手をした
「ううぅぅぅう!」
「はっ!てやっ!たぁ!」
1度剣を納刀し、肉弾戦で立ち向かうフレン
「はぁ!」
飛び蹴り
「やぁ!」
回し蹴り
「はぁっ!」
回し飛び蹴り
「うぅぅぅ!」
「っ!」
すると、大量のゾンビがフレンを囲う
「……ふぅ…」
1度深呼吸をしてから、剣を抜刀する
右利きなのに何故鞘が右側にあるのか、その理由は
誰も知らない……
「はぁっ!」
「うぅ!」
「ううぅ!」
フレンの回し切り攻撃に殺られるゾンビ達
「…私の騎士道…舐めないでよね!」
「…おレンもやるな〜」
「ううぅわぁぁぅ!」
「はいはい…今相手を…」
「ううぅぅうあぁ!」
「……チッ…あ、ごめんなさい〜」
「うぅぅ!」
「ほっ!よっと!」
戌亥はゾンビの攻撃を軽々と避け続ける
「はっ!」
「うぅぅわぁ!」
彼女の3つの顔がゾンビのあらゆるところに噛み付く
「とこ先輩!」
「おレン!一気に決めるで〜!」
「はい!」
戌亥は牙や爪にエネルギーを蓄える
フレンは剣を顔の横にかまえ、左手を添える
「…地獄の苦しみを…ヘルズブレイク!」
「…一閃奥義!」
「はぁぁ!」
「コーヴァス!スラーッシュ!」
「うぅぅうわぁぁあ!」
2人の斬撃は、ゾンビを粉砕した
「やったぁ!やりましたよ!とこ先輩!」
「うんうん、ようやったなぁ〜おつとこ〜」
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Part.3「