西住家のOUTSIDER〜〜愛を知らない少年の物語 作:ボノぼん
前回の投稿から、約4ヶ月ぶりに投稿しました。
もっと、早くに投稿したかったのですが、
新生活が予想以上に忙しく、かなり遅れてしまいました。
誠に申し訳ございません。
今回は、彰が明宏の家に遊びに行く途中に、ある少女と出会う話です。
それでは3,2,1どうぞ。
明宏と相棒という関係になってから、1ヶ月の時が経った。
最初は、本当に信じていいのかどうか疑問に思ったが、
今はとても心の何処かが埋まった様な感じがする。
何でだろう?アイツと会うまでは、ずっと1人で良かったと思っていたのに。
本当、明宏は一体何者なんだろう?
そんな事を考えていると、後ろから誰かが勢いよく俺の肩に手を置いて来た。
「おはよう!彰!!」
明宏だ。
「おはよう・・・明宏」
朝から元気に挨拶する明宏と対照に若干暗目に挨拶した俺。
まだ人と接するのが苦手だ。
「フハァ〜〜・・・何で朝ってこんな眠たいんだろうな」
「何でだろうな・・・・・・」
「本当、欠伸し過ぎて顎が外れちまうよ」
「どれだけ欠伸してるんだよ・・・」
こんな間抜けな会話をしていると、
突如明宏が、俺の右耳を掴んで来た。
「前から思ってたんだけどさーお前の耳飾りってなんか独特だな」
「そうか?」
「だって・・・十字架にばつ印付いた耳飾り付けた奴なんていないぞ」
俺の返答がおかしかったのか、明宏は半笑いで俺を見つめた。
「まぁ、この耳飾り・・・アイツらがくれたからな・・・・・・」
「アイツら?」
「妹がくれたんだ」
「あ、そうなのか・・・・・・」
妹と聞いた途端、何か察したのか明宏の顔色が変わった。
まぁ、コイツは俺の裏事情を知っているから
聞いてはいけない事を聞いてしまったと思ったのだろう。
「良いよ。何も思ってねぇから・・・」
「そっか。悪い・・・・・・」
一応声をかけたが、少し気まずい空気になってしまった。
少し間が空くと、今度は明宏が声をかけてきた。
「なぁ、彰」
「何だ?」
「今日さ、暇?」
「暇だけど・・・」
そう言うと、明宏は一呼吸入れてこう言った。
「あのさ!今日俺ん家に遊びに来ねぇ?」
「え?」
「俺ん家に・・・遊びに来ないか?今日親居ないから」
顔を赤らめながら、明宏はそう言った。
「え・・・まぁ、良いけど」
「ホントか!?じゃあさ今日の放課後、家にランドセル置いたら学校に集合な!!」
「ちょ、おい!」
素早く決めてしまった明宏を止めようとしたものの、
明宏は嬉しさの余り教室に走って行ってしまった。
「ハァー・・・・・・まぁ、別にどうでもいいか。
アイツに決めてもらった方がかえって良かったし」
友達と遊んだ事のない俺にとっては、勝手に集合時間も場所も決めてくれる奴が良いと思った。
実際、顔には出していないがとても楽しみにしている。
「早く、遊びたいな・・・・・・」
そう思いながら、俺は教室へと向かって行った。
■
「ふーっ・・・やっと着いた」
放課後、俺は朝明宏と約束した通りすぐに家に帰ると、ランドセルを部屋に置いた後
もう一度、学校に向かった。学校に着くと、まだそこには明宏はいなかった。
しばらくの間ボーッと立っていると、
ブォン!!ブォン!!
遠くから、けたたましいバイクのコールが聞こえてきた。
何だと思い、見つめるとそこにいたのは、
「お〜〜い!お待た〜〜!!」
スクーターに乗りながら、手を振っている明宏だった。
「お前・・・何してんの?」
「ヘヘッ!家からスクーター持って来たぞ」
(コイツ、馬鹿だ・・・)
ヘラヘラ笑う明宏を見て俺は呆れてしまった。
でも、それと同時になんだか面白かった。
「ま、そんな事良いから早く乗った乗った!」
座席のシートをバシバシ叩きながら言う明宏の言う通りに
俺はスクーターに跨った。俺が乗った事を確認すると、
明宏はエンジンをもう一度かけた。
ブォン!!ブォン!!
「よっしゃ〜ぶっ飛ばすぞ!!」
「分かったから、早く動かせ」
「ちぇっ!相変わらず、無愛想だなー」
そう言うと、明宏はアクセルスロットルをクルッと捻った。
■
学校を出発して、丸20分近く経ったか。
今、俺達は辺り一面田んぼの道を進んでいる。
この道をまっすぐ進んで行けば、明宏の家が見えるらしい。
しかし、一体いつになったら着くのだろう。
まだ、何も見えはしないではないか。
「なぁ、いつになったらお前の家が見えるんだよ?」
「そうだなぁ・・・後、10分くらいかな?」
「後10分もこんな道通らないといけないのかよ」
「文句言うなよ。俺だって引っ越したばっかなんだから、
ここ以外の道とか分からないんだよ」
明宏と若干言い合いになっていると、突如スクーターのスピードが急激に遅くなり始めた。
「あれ?なんかスクーターのスピード落ちてないか?」
「嘘っ!?あれ!!アクセル入れても全然動かん!?」
そして、数m進んだ後スクーターは田んぼの真ん中で止まってしまった。
「おい!止まったぞ!!?」
「ヤベェ〜まさかガソリン切れかな?彰!一回降りてくれ」
明宏にそう言われ、俺はスクーターから降りた。
明宏は、すぐさまスクーターの異常を調べた。
すると、原因が分かった。
「悪りぃ・・・・・・やっぱガソリン切れだったみたい」
明宏は、頬を掻きながら俺にそう言った。
「はぁ!?」
その言葉に対して、俺はあんぐりしてしまった。
何もない田んぼのど真ん中で俺達は、何も見えない道をただ歩くしか方法が無くなった。
それから数分後、俺達はあれこれ言いながらもまず明宏の家に着いてから考えようと
明宏の家まで、ただひたすら歩く事にした。今の季節が秋で助かったが、
夏なら2人ともぶっ倒れていたに違いない。
「ハァ、ハァ、ハァ、本当ッ田んぼしか無いな笑」
「だろ。ハァ、何でこの道に、線路とか作らない訳?」
しばらくの間、どうでもいい話を続けていると突如明宏が足を止めた。
「おい、彰・・・」
「何だ?」
「あれ見ろよ?」
明宏が指を指す方へ顔を向けると、5.6人ぐらいの奴らが1人の少女を問い詰めていた。
よく見ると、少女は白いシャツでオーバオールを履いており、麦わら帽子を被っている。
「どうする?」
明宏がこっちを見て聞いて来た。その顔は、何故か少し笑っていた。
「そんなの決まってるだろ・・・殺るんだよ・・・」
「だよな。そう言うと思ったわ」
でも、そんな明宏とは対照に俺はジッと奴らを見ていた。
それと同時に、赤黒いモノが俺の体全体に纏わりつき始める。
(こ、この感じ・・・まさかあの時の!?)
明宏は俺の異変にすぐさま気がついた。
コイツは俺と鑑別所で勝負した時に感じたからな。
俺は目を閉じて、スゥーと息を吸う。
そして、目を開く。
すると、奴らの内の1人が少女の髪の毛を掴んだ。
(今だ!!)
それと同時に俺は、素早くステップして奴らの方へと走り出した。
「ちょ、おい!?」
突然の行動か、明宏はびっくりしている。
しかし、そんな事など知らんと、俺は走るのをやめない。
「チッ!本当ッ何考えてんだか!!」
明宏も俺と変わらないステップで、走り出した。
(もうすぐだ・・・!)
奴らとの距離も少しずつ近くなっている。
それと同時に俺は顔を歪ませる様に笑う。
(さぁーて、どれくらいの強さかな?)
前までの自分なら、黙って見て見ぬふりをしていただろう。
でも、今の俺は違う。
手に入れたんだ・・・暴力という最高の
そう思って来ると、更にゾクゾクして来た。
■
その日、私はただ外に出て行っただけだった。
だって、家にいても誰からにも構われず、いてもまた姉の自慢話を聞かされるだけだから。
私の名前は逸見エリカ。小学3年生だ。
今私は、お気に入りのウサギのぬいぐるみを持って、
田んぼのど真ん中の道をただふらついている。
(秋なのに暑い・・・喉乾いた)
何もない道をただふらついていたせいか、喉はカラカラだ。
そう思えば、家に帰ってから一口も飲んでいない。
(やっぱり・・・家に帰ろっかな?・・・)
このままだと、脱水症状で倒れるかもしれない。
家に帰って、ゆっくりお茶が飲みたい・・・。
でも、家には帰りたくない。
『出来損ない』
『どうしてもあなたは、その程度なの!?』
『あなたは、ずっと私の為に汚れ続けていてね』
家にいる人間は、誰も私を必要としてくれていないから・・・。
姉は優秀で、私は平凡。姉が出来ることが私には出来ない。
そう、私は何も出来ないただの平凡な人間なんだ。
平凡な人間・・・平凡な・・・
「おい」
その時、後ろから誰かに声をかけられた。
振り返ると、そこにはクラスメイトの男4人と年上と思われる人が1人いた。
「おい。お前がクラスで有名なぶりっ子ちゃんか?
昨日弟が世話になったらしいんだけどよ」
男は、私にニヤニヤしながら問いかけて来た。
後ろには、私を見てヘラヘラと笑っているクラスメイトがいた。
そうか、そういうことか。
昨日、私の事を揶揄って来た奴は私に無視され続けていた事に腹を立てて腕を掴んで来た。
その行動に私は、つい奴の頬をビンタした。
多分、その事について奴の兄は問いかけているのだろう。
「えぇそうよ。昨日私の腕を掴まれたから、軽くビンタしただけよ」
私は、奴の兄にハッキリとそう伝えた。
何はともあれ先に手を出したのは奴の方だ。
私は悪くない。私はただ自分を守っただけだ。
「へぇ〜そうなのか〜」
私の言葉を聞いた奴の兄は、ニヤニヤしながら私の方へ近づいて来た。
「な、何よ?」
「弟の言う通り、生意気だな〜」
そう言うと、突然私が持っていたウサギのぬいぐるみを取り捨てた。
「きゃあ!?」
「生意気なぶりっ子ちゃんには、きっちりと教育してやるっか!!」
私が突然の出来事でパニックになっている隙に男は髪の毛を掴んで来た。
「痛い痛い!!離しなさいよ!!!」
「黙れ。年下の癖に偉そうに喋りやがって」
何とか離そうとするも、力は断然にあっちの方が上。
どうすることもできないまま、私はただ・・・泣き出した。
「おいおい、どうしたさっきまでの威勢は!もう降参かよ笑」
「頑張れよぶりっ子!泣いたって誰も助けに来ねぇよ!!」
私が泣き出したのを見て、クラスメイト達はヘラヘラと笑いながら、
抵抗できない私に好き勝手な言葉を叫びまくる。
それを聞くと、さっき頭の中で思っていた事を思い出し、
更に涙が出て来た。
「う・・・うぅ・・・っ!!」
「フッ・・・おいぶりっ子ちゃん。もうやめてほしかったら、
弟に土下座して謝れ。そしたら、許してやる」
「っ・・・!!そんなの・・・絶対嫌っ!!」
嫌!こんな奴の弟に土下座するなんて!!
死んだ方がマシだ!!
「あ、そう。じゃあもっと教育してやるよ」
そう言うと、男は私の胸に手を近づけ始めた。
「い、嫌っ!!やめてーー!!!!!!!」
「ヘッ、だから叫んだって誰も来やしねぇよー」
嫌、嫌!誰か、助けて・・・お願い・・・
(お願い・・・助けて・・・)
か細い声で私は心の中で泣きながらそう叫んだ。
ダッダッダッダッダッダッ!!!!!!!
「うん?何かこっちに向かって来るぞ?」
「何だ?なんか変な奴が走って来るぞ?」
その時田んぼの道から、1人の少年がこっち向かって走って来た。
「ハハハハハハハハハハハハ!!!」
少年は笑いながらクラスメイトに近づくと、大きくジャンプした。
バンッ!!
「え?」
「うおおおおーー!!!!」
そして、大きく宙を舞いながら握り拳を作ると1人のクラスメイトの顔面に素早く振り下ろした。
バギッ!!!
「ブハァッッ!!!?」
「え?え!?え!!?」
パンチをダイレクトに喰らったクラスメイトは倒れ、
唖然としているもう1人のクラスメイトに狙いを定め、
「うおおおおおーーー!!!!」
「ちょっ!?待っ_ 」
ドガッ!!!
「ガアアアアアアッー!!」
鳩尾に鋭い蹴りを入れた。
突如起きた出来事に、私は理解が追いつかなかった。
それと同時に先程まで楽勝ムードだった奴等も焦り始めた。
「何だアイツ!?」
「何で俺達を攻撃するんだ!?」
「ハハハハハハ・・・後3人」
混乱している2人を見つめながら、少年は薄ら笑いを浮かべた。
「く、来るぞ!?お前らちゃんと足止めしろよ!?な!」
男は叫びながら2人に命令する。
「そ、そう言われても・・・」
「何だ・・・この・・・悍ましいオーラは!!」
しかし、2人は完璧に少年のオーラに怯えていた。
「うおおおおおおーーー!!!!!!!」
「ひっ!!」
少年は声を上げながら、1人のクラスメイトに素早いステップを見せた。
少年のオーラに完璧に身動きが出来ないクラスメイトはどうすることもできず、
バギッ!!!
顔面にパンチを喰らった。
「ブフッ!!!!」
「くっ、無理だ。踏み込みが早くて対応出来ない!」
パンチを喰らわした後、隣にいたクラスメイトにさっきよりも早い踏み込みを見せた。
余りにも一瞬の行動に対応が追いつかず、
ドガッ!!!
顔面に膝蹴りを喰らった。
「グハァッッ!!!!」
「これで・・・後は、お前だけだな」
「くっ・・・嘘だろ・・・」
突如、現れた謎の少年に男は戦意を半分失っていた。
少年のオーラは、更に凄くなっている。
(一体・・・この人は・・・!?)
2人とは少し離れて見ていた私は、少年の凄さに驚きが止まらなかった。
よく見ると、髪は白髪でヒョロっとしているが、何処からか分からないオーラを放っている。
そして右耳には、細長い長方形で十字架にばつ印?の様な耳飾りをはめている。
少年は、男を見るとゆっくりと歩み始めた。
「ハハハハハハ・・・」
「な・・・何なんだよお前・・・」
「ハハハハハハ・・・」
首を傾けながら笑い、男と距離を短くしていく。
やがて、男と目と鼻の先ぐらいになると、足を止めた。
「・・・・・・・・・・・・」
男の顔をジッと見つめながら、少年は軽く握り拳を作っていた。
それに気づいた男は、そっと右手をポケットに入れ何かを持った。
(何が起きるの?今から?)
2人を見た私は、この場の空気感に緊張しているのか、一粒の汗を溢した。
その時だった。
「うおおおおーー!!!!死にやがれ!!!!」
男が右拳を少年に振りかざした。よく見ると、右拳にはメリケンサックがはめられていた。
(危ない!!)
私は少年を助けようと走った。あんなもので顔面を殴られたら、大変な事になる。
しかし次の瞬間、私は目を疑う様な光景を目にした。
「遅ぇよ」
「何!?」
何と、男の振りかざした右拳を綺麗に交わしたのだ。
そして、それで終わりでは無かった。
「死ね」
バギッ!!!!!
交わしたと同時に作っていた握り拳を男の右拳の上に乗せる様にカウンターを入れたのだ。
「ブ・・・・・・ブフッッ!!!!」
まともにカウンターを喰らった男は、立っていたが鼻と口から血が噴き出るとゆっくりと倒れた。
「あ、ああ・・・・・・」
男も倒し、血が付いた拳をピッピッっと叩いていた少年は私の方へと目を向けた。
私はドキッとし、息を呑んだ。ゆっくりと歩み寄る少年に僅かながらの恐怖を感じるも、
勇気を出して耐えた。
私の目の前に立つと、少年はそっと声をかけて来た。
「大丈夫か?・・・」
私は恐る恐る少年の顔に目を向けるとそこには、
さっきとは真逆で、静かな少年が私の目の前に立っていた。
はい!今回はここで終了です。
最後の所は、半分うたた寝で執筆した為ぐちゃぐちゃだと思います。すみません。
次回も、投稿が遅れるかもしれないので、不定期だと思います。
1年越しとかにならないので、それは安心して下さい。
それではここらで終わらせて貰います!
じゃあ次回も夜露死苦!!
!!See you!!