モリーとパーシーの小言から逃れるためにロンの部屋へ行き、暫くソフィア達は階下から低く響く論争を聞いていた。
きっと、アーサーはモリーの追求を逃れる事が出来ずに、フレッドとジョージが何をしたのか──何をわざとダドリーの前に落としたのか伝えてしまったのだろう。
「ハリー、夏休みはどうだった?私、また遊びに行きたかったんだけど、ちょっと忙しくて…」
ソフィアは沢山の授業を選択していた為、ハリー達よりも膨大な量の宿題をこなさねばならなかった。それに、亡き母と兄の思い出話をセブルスやジャックから聞いて、家の中に隠されていた家族の軌跡を辿ったり、セブルスが渡した家族が揃っているアルバムを眺めたり、初めて墓参りに訪れたり…この夏休みは改めて家族として、ゆっくりと過ごそうとソフィアとルイスは決めていたのだ。──最も、クィディッチワールド・カップは別問題だが。
「ケーキとかお菓子とか、ちゃんと届いたかしら?」
「うん、本当にありがとう!皆からのケーキでほんとに命拾いしたよ…」
手紙で無理矢理食事制限メニューしか食べさせてもらえず、グレープフルーツ4分の1程度しか出てこないと嘆いていたハリーに、ハーマイオニー、ロン、ソフィアとルイスはそれぞれハリーの誕生日には美味しそうなケーキや日持ちするお菓子を大量に送っていた。
そのおかげで何とかハリーはダドリーと違い空腹に苦しみ苛つくことは無く、いつものように顔色も体調も万全だった。
「それに、便りはあるかい?ほら──…」
ロンは言葉を区切り、意味ありげにハリー達を見回す。
ハリーはロンがシリウスの事を聞きたがっているのだとわかったが、ジニーがいる手前何もいえず困った顔で黙り込む。
その微妙な沈黙が落ちた空気に、すぐにジニーはまた自分だけ除け者なのかとつまらなさそうに顔を歪めロンに何があったのかと聞きたげな視線を向けていた。
「…あ!もう下は落ち着いたみたいよ?降りていってモリーさんの夕食の準備を手伝いましょう?」
「うん、オッケー」
今度はすぐにソフィアの言葉の奥に隠された真意をロンは読み取ることが出来て頷くと、ジニーからの怪訝な視線から逃れるようにすぐに立ち上がった。
ロンの部屋を駆け降りてキッチンに行けば、そこにはもうモリー1人しか居なかったが、キッチン内を動き回る背中から怒りの雰囲気が漏れ出している。──かなり機嫌が悪そうだ。
「モリーさん、私たち何かお手伝いしましょうか?」
「ああ、ありがとうソフィア。今日は人数が多いから、庭で食べることにしましたよ。お嬢ちゃん達、お皿を外に持っていってくれる?ビルとチャーリーがテーブルを準備してるわ。そこのお二人さん、ナイフとフォークを持ってお願い」
「わかりました!…ジニー?どのお皿がいいかしら?」
「えーと、そうね…このお皿でいいと思うわ」
ソフィアはジニーとハーマイオニーと食器棚に駆け寄り所狭しと詰められた皿やボウルを手に取った。
12人分となれば中々の重さであり、ソフィアはいつものように杖を振るい数数の食器を浮遊させる。それを見たジニーは目を輝かせたが、ハーマイオニーは眉を顰めトントンとソフィアの肩を叩く。
「ソフィア、未成年は学校以外で魔法を使ってはいけないのよ」
「あー。つい、癖で…」
パーシーと全く同じ忠告を受けたソフィアは肩をすくめ浮いていた皿を掴んだ。
かちゃんと陶器が重なる音が響き、うず高く積まれた皿を落とさないようにしっかりと抱えながら外へ運ぶ。
ジニーを先頭に、ソフィアとハーマイオニーは皿を抱えて勝手口から外に出た。
「あれ?ビルとチャーリーは…居ないわね」
ソフィアはあたりを見渡し、皿を置くはずの机が無いことに気付くとそっと手を離す。
「…まぁソフィア!あなた、魔法かけたままだったのね!?」
「だって重いもの」
ふわふわと浮いた皿を見たハーマイオニーは責めるように叫んだが、重い皿の山を持つハーマイオニーとジニーの腕はそろそろ限界が近づき小さく震え、顔は真っ赤に染まっている。
「大丈夫よ、大人がいる所では魔法を使ってもバレないもの!」
ソフィアが地面に向かって杖を振りローテーブルを出せば、ジニーとハーマイオニーは待ってましたとばかりに皿の山をその上に置き、痛む腕を揉みながら一息ついた。
ソフィアが浮かせていた皿もかちゃかちゃと小さな音を立てて積み重なる。
「ありがとうソフィア、あと少しで落とす所だったわ」
「もう!…今回限りよ?」
「さあ、それはどうかしらね」
日常的に魔法を使う事に慣れているソフィアは、ハーマイオニーにどれだけ厳しく言われても頷くことは無かった。もはや息をするように魔法を使ってしまっている。大人がいる場面では自制が効かないのも、仕方のない事だろう。
ハーマイオニーはまだ何かを言おうとしたが、突如響いた何かが大きくぶつかる音に言いたい小言を飲み込み、3人は顔を見合わせた。
「向こうからだわ」
「いってみましょう」
前庭の方からはぶつかる大きな音と共にフレッドとジョージの歓声が響いていた。
顔を覗かせれば、机を出すように言われいたビルとチャーリーが杖をかまえ、使い古した大きな机を二つ操り互いに戦わせていた。
机は闘牛のようにけたたましい音を響かせぶつかる。ソフィアは目を輝かせ少し離れた場所で観戦するジョージの隣に座った。
「凄いわね!」
「ああ!ソフィアはどっちの机が勝つと思う?──そこだ!いけっ!!へし折れ!」
「うーん…どっちも中々強いわね」
ジニーは目の前で繰り広げられる机同士の戦いに声を上げて笑い、ハーマイオニーは面白いやら心配やら複雑な表情でそわそわと二頭の戦いを見ていた。
ビルの机が猛烈な勢いでチャーリーの机に激突し、その衝撃で一本机の足が飛んだ。手に汗握る戦いにわあっと歓声が上がり、ビルは観客達の拍手に応えるようにニヤリと笑い胸に手を当て綺麗に一例をした。
「凄いわ!こんな遊び方もあるのね!私も今度ルイスとしてみようかしら…」
「いいね!間違いなく、10点の減点はされるだろうけど」
「あら、いまさら10点の減点に怯む私じゃないわ!」
ウキウキと心を弾ませるソフィアに、ロンは楽しげにこたえた。
ビルとチャーリーはソフィアの言葉にくすくすと楽しげに笑いながら、今まで乱闘していた机を二つ並べて芝生の上に下ろす。ビルは杖を一振りして折れていた机の脚を元に戻し、どこからともなくテーブルクロスを取り出した。
「あ、お皿持ってこなきゃ…」
ソフィアは「アクシオ」と唱えて杖を振るう。すると勝手口の方から何十枚もの皿がぷかぷかと浮かび滑るように現れ、ソフィアの杖の動きに合わせて机の上に綺麗に並んだ。
また魔法を使ったソフィアに、ハーマイオニーは少しムッとしたがもはやなにを言っても無駄なのだとわかり、何も言わなかった。──あの机の乱闘に参加しなかっただけマシと言えるだろう。
七時になると、2卓のテーブルにはモリーが腕を振るって用意したご馳走の数々が並び、机が重みで軋んだ。
紺碧に澄んだ空の下、気持ちのいい夜風が吹く中で食べるご馳走はなんとも素晴らしかった。
ソフィアはニコニコ微笑みながら何度も「美味しい!」と言い、何度も空になった皿に追加をよそった。
勿論、特別な料理は特にない一般的な家庭料理ばかりだったが、それでもこんなに和気藹々とした食事を囲むのは、かなり久しぶりだ。
パーシーが唯一の話し相手である──話をちゃんと聞いてくれるアーサーに向かって鍋底の報告書の話をしているのを聞きながら、ソフィアはチキンハム・パイをもぐもぐと食べる。
「──僕たちの国際魔法協力部はもう手一杯で、他の部の捜索どころじゃないんですよ!ご存知のように、ワールドカップのすぐ後に、もう一つ大きな行事を組織するのでね」
パーシーは勿体ぶって咳をすると、机の反対側の方──ハリー、ロン、ハーマイオニー、ソフィアを意味ありげに見た。ロンが嫌そうに眉を顰め、またかとばかりにフォークをがじかじと強く噛む。
「お父さんは知っていますね、僕が言っていること──あの、極秘の事」
極秘という割には、中々大きな声でパーシーは言う。
ロンは極秘の行事とは何だろう不思議そうにするハリーとハーマイオニーに「何の行事かって質問させたいんだよ」と嫌そうな声で教えた。
「あ、もしかして
ドラコから聞いたアレのことだろうか。とソフィアはピンときて思わず途中まで言いかけたがすぐにぱちんと手で口を塞いだ。
その言葉を聞いたハリー達は何の事なのか首を傾げ、何がホグワーツ で開催されるか知っているビル、チャーリー、パーシー、アーサーは驚愕の目でソフィアを見た。
「ソフィア?何を言いかけたんだ?トライ…なんだって?」
「あー…ううん。なんでもないわ」
「…ソフィア何か知ってるんだろう、教えてくれよ」
「うーん……」
「俺たちの仲じゃないか!」
フレッドとジョージの間に座っていたソフィアは、左右からの声に自業自得なのだが、困ったように眉を下げ肩をすくめると、助けを求めるようにチラチラとアーサーを見た。
「ソフィア、どこで聞いたのかね?」
「──ジャックから、ほら、…ジャックって、魔法省の人と仲良し…でしょう?」
「…なるほど。彼なら黙っていそうな物だが…。フレッド、ジョージ、ソフィアの言ったことは忘れなさい」
さすがにここでドラコとルシウスの名前を出せばややこしい事になるだろう。ソフィアは内心で育て親に謝りながら濡れ衣を被せてしまった。
このワールドカップが終わった後、謝りに行かないと──後、口裏を合わせるように頼まないといけない。
フレッドとジョージは「忘れられるもんか!」と怒り、再び左右からソフィアに問い詰めたが、ソフィアはガタンと立ち上がるとさっとモリーとジニーの間に木の丸椅子を出現させ無理矢理体を押し込み座った。
今のソフィアにとって、間違いなくこの2人の間が安全地帯だろう。
モリーはソフィアを見下ろし、彼女がここに避難してきた意味がわかるとくすくすと笑いながらフレッドとジョージを見る。
「ほらほら貴方達、女の子を困らせるものじゃありませんよ」
「そうよ!ソフィアに嫌われるわよ?」
「……ちぇっ!」
ジニーがモリーの言葉に応戦し、揶揄いつつニヤニヤと笑いながら言えば、フレッドとジョージは顔を見合わせつまらなさそうに口を尖らせた。
料理が大皿から全て無くなった後、辺りが闇に染められていく中、アーサーは蝋燭を作り出し庭中に幻想的な明かりを灯す。
デザートのストロベリーアイスクリームを食べ終わる頃、心地よい満腹感と多幸感に包まれたソフィアとハリーとロンとハーマイオニーは、揃って少しアーサー達から離れた場所で庭小人を追いかけ回すクルックシャンクスを眺めていた。
ロンが自分達以外は別の話題に気を取られている事を確かめてから、低い声でソフィアに聞いた。
「それで…さっき言いかけてたのはなんだい?」
「言えないわ。だってサプライズじゃなくなるもの!」
「えー。僕も知りたいな」
「少なくとも楽しい事よ!…まぁ、私もよくわからないんだけど…ごめん!それだけしか言えないわ!」
「楽しい行事ねぇ…──あ、そういえば…シリウスから便りはあったの?」
ハーマイオニーがこっそりとハリーに聞けば、ハリーは他の人達が聞いていないのを確認し「うん」と頷いた。
「2回あった、元気みたいだよ。僕、おととい手紙を書いた。ここにいる間に返事が来るかもしれない」
ハリーはソフィア達にシリウスの無事を伝える。ほっとした表情を見せる彼女達を見ていると、なぜ自分がシリウスに手紙を出したのか唐突に思い出した。
悪夢にうなされ、額の傷跡が酷く痛んだのだった──しかし、今穏やかで幸せそうな顔をしているソフィア達の表情を曇らせたくない。ハリーはまた後で…いつか言おうと口を閉ざした。
夜遅くまで庭で喋って居たが、明日の朝も早い事をモリーが思い出し先に女子達にシャワーを浴びるように伝える。お客様から、という事で先にシャワーを浴びたソフィアは寝巻きに着替え、2倍ほどに広くなったジニーのベッドに腰掛けて杖先から温風を出し髪を乾かしていた。
「ソフィアの髪、綺麗よね」
首にタオルをかけ、頭を拭きながらハーマイオニーが隣に座りぽつりと呟く。
ソフィアは杖先をハーマイオニーに向け──ハーマイオニーはソフィアが魔法を使うことをうるさく言う事を諦めていた──ハーマイオニーの髪を乾かしながらにっこりと笑う。
「嬉しいわ!」
「私の髪って、癖っ毛だし…ちっとも纏まらないのよね」
水分を含んでいたハーマイオニーの髪はまっすぐだったが、乾かされた途端ふわふわといつものようなボリュームを取り戻しハーマイオニーの顔の動きに合わせて揺れる。
ハーマイオニーは自分の髪先をちょんと掴んでため息をこぼした。
「私、ハーマイオニーのふわふわの髪も好きよ?たんぽぽの綿毛みたいで気持ちいいもの!」
「…そう?」
「ええ!」
「なぁに?なんの話?」
ジニーがぽたぽたと雫を垂らしたまま部屋に戻り、楽しげにくすくすと笑うハーマイオニーとソフィアの前に椅子を引き寄せ座る。
「髪の話よ。ジニーの髪も…真っ直ぐで羨ましいわ!」
「ああ…私はハーマイオニーの髪も好きよ」
ソフィアもハーマイオニー程ではないが毛先に近づくにつれ軽くカーブを描いているが、ジニーの髪は真っ直ぐでいて、さらさらとした指通りの良さそうな髪だった。
ハーマイオニーの髪が乾いた後、ソフィアは同じようにジニーの髪も乾かし、杖をベッドの上に置いて手をパチンと叩いた。
「さ、もう寝ましょう?明日はとっても早いわ!」
「え?もう寝るの?」
しかし、ジニーはどこか悪戯っぽく笑うと椅子の上で足を組み、身を乗り出し声を顰めた。
「ソフィアは今日しか泊まれないでしょ?…恋バナしましょうよ!こ・い・ば・な!ソフィアは誰が好きなの?ハーマイオニーは?」
ジニーはワクワクと顔と目を輝かせたが、ソフィアは一瞬きょとんとした後、頬を僅かに紅潮させ悩むように腕を組んだ。
「うぅーん…それって、勿論…親愛…とかじゃ無いわよね?」
「当たり前の事言わないでよ!」
おずおずとソフィアは聞いたが、ジニーは呆れたようにバッサリと切り捨てる。親愛なら、沢山いる。ハリーやロン、ハーマイオニー、ジニーだって好きだ。もちろんフレッドとジョージ、それにドラコとルイスの事も。だが異性として誰を好きなのかと聞かれると──ソフィアは言葉を詰まらせる。
ハーマイオニーとジニーはソフィアがなんと答えるのか気になりじっとソフィアの顔を見つめる。ソフィアは目を引く美人では無いが、ころころと変わる表情や、その確かな魔法の才能、ちょっぴり悪戯好きなユーモアなど…隠れて想いを寄せるものは多い。
ソフィアは2人からの熱い視線に珍しく狼狽え視線を彷徨わせながら「あー…いないわ」と呟いた。
「…本当に?嘘じゃ無いわよね?」
「勿論よ!」
「まさか、初恋もまだとか言わないわよね?」
「…失礼ね!初恋くらい、私にだって…あるわ!」
訝しげなジニーのじとりとした視線に、ソフィアはかっと頬を染めながら叫ぶ。
ハーマイオニーは女の子らしいソフィアの反応に、てっきり初恋もまだだろうと思っていたが──流石に、初恋はあったのね。
「へぇ?誰なの?」
「それは…」
「教えて!」
「……ジャック」
「ジャック?…ジャック先生ね!確かに、かっこいいものね」
「そうなのよ。優しいし、かっこいいし…うん、私の初恋ね。…ま、すぐに諦めたけど」
ソフィアはここまで言ったのなら別に隠さなくてもいいだろうと諦めたように白状した。
ジニーとハーマイオニーは顔を見合わせ、ジャックの太陽のような明るい笑顔を思い出した。確かに、ジャックは飛び切りかっこよく、スタイルも良い。人柄も申し分なく──淡い恋を抱く気持ちもわからなくも無かった。
「私の事ばっかりじゃなくて!…ジニーとハーマイオニーは?好きな人、いるの?」
「いるわよ」
「…ええ…まぁ…少し気になるくらいだけど…」
ジニーはあっさりと答え、ハーマイオニーは頬を染めて口の奥でもごもごと答えた。
2人の思いもよらない言葉にソフィアは口をぽかんと開けた後、目を輝かせた。
「誰なの!?私の知ってる人かしら?」
「私は…ハリーが好きなの」
「まぁ!ハリーね…うんうん、確かに優しいしかっこいいもの!…ハーマイオニーは?」
髪と同じ色に頬を染めたジニーは愛らしく微笑む。恋をしている少女の微笑みに、ソフィアは何故か自分が照れるのを感じながらそれを誤魔化すようにハーマイオニーを見た。
ハーマイオニーは「えぇー…と」と何度か口を開いたり閉じたりを繰り返して居たが、やがて小さな声で呟く。
「絶対、絶対に…誰にも言わない?」
「勿論よ!」
「ええ、この3人だけの秘密よ!」
「好きとか、その、そういうのじゃないかも知れないけど…気になってる人は。…うん、いるの」
ジニーとソフィアの期待の眼差しに、ハーマイオニーはもごもごと口の奥で呟いていたが、観念したかのように一度深くため息をついた後、口を開いた。
「………ロンよ」
「…え?…聞き間違いかしら。今、ロンって言った?」
ジニーはハーマイオニーの口から出た人の名前が信じられず思わず聞き返す。ハーマイオニーはつんとそっぽを向き──頬は真っ赤に染まっていたが──小さく頷いた。
「ロン…ロンね。……うん、ちょっと口が悪いけど、本当はとても優しいし、明るくて面白い人よね!」
ソフィアはまさかいつも一緒にいるメンバーの中にハーマイオニーの想い人がいるとは思わず、明日ロンと会った時にどんな顔をすれば良いのか少し悩んだ。
「ソフィアも、いつか…好きな人が出来たら絶対教えてね?」
「ええ、2人には…必ず教えるわ!」
暫くソフィア達は黄色い声を上げながらホグワーツで人気の男子の話をしていたが──女子に人気なのはハッフルパフのセドリックと、そしてルイスも人気らしい。それを聞いてソフィアは驚いたが誇らしくもあった──外にまで3人の楽しげな会話が微かに漏れて居た為、モリーに「早く寝なさい!」と怒られてしまい、3人は慌ててベッドの中に入った。
中央にソフィア、その左右にハーマイオニーとジニーが寝転び、ひとつの薄い布団を被りくすくすと笑う。
「おやすみなさい」
「おやすみ」
「おやすみ、…良い夢を」
ソフィアは身体を起こしジニーとハーマイオニーの額に優しくおやすみのキスを落とす。
薄ぼんやりとした月明かりが室内を照らす、どこか幻想的な雰囲気の中微笑むソフィアは──とても、綺麗だった。
──恋をすると綺麗になるって言うけど。…ソフィアがこれ以上綺麗になると、大変かもしれないわね。と、ハーマイオニーとジニーは同じ事を考えながら自分の額を撫でた。
ソフィアはダンスパーティ、誰と踊りますか?
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ドラコ
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ハリー
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フレッド
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ルイス