次の日の朝、ソフィアとハーマイオニーが身支度をしている間にラベンダーとパーバティは先に談話室へ降りて行ってしまった。
4人の間に気まずさはなく、2人が先に行くのはいつものことでありとくにソフィアとハーマイオニーは気にしない。
「…ハリーへの視線で予想はしていたけれど、ちょっとまずいわね」
「そうね…まさか、グリフィンドールの人たちもだなんて…みんな今までハリーの何を見ていたのかしら」
ソフィアはベッドの端で丸まっているティティの身体を撫でながら真剣な目でハーマイオニーを見る。
ハーマイオニーは憂鬱そうに答え、鞄の中に筆記用具を詰めた。
「危惧していたことが現実になりそうね」
「ええ…組分け帽子も言っていたわ。…内の力を強くしなければならない、団結しなければ…」
「難しそうね…だって、例のあの人が復活しただなんて…みんな信じたくはないし、魔法省が認めないもの……見たくないものに目を伏せるのは、仕方がないわ」
「ああ…今年も…色々ありそうね」
何にもなく平和に終わる一年なんて、きっとあり得ないのだろう。
ソフィアとハーマイオニーはホグワーツに来てまだ1日目で──1日が始まったばかりの朝だったが、疲れたような大きなため息をついた。
談話室でハリーとロンと出会い、そのまま朝食へ向かおうとしたが、ハーマイオニーは談話室の掲示板に掲示されている貼り紙に気付き、足を止めた。
「まぁ!なんて事なの?これはもうやりすぎよ!」
掲示板にはフレッドとジョージが求人──と言う名の悪戯グッズの実験体を求める張り紙が貼られていた。ハーマイオニーは怒りながらそれを剥がし、くるくると丸め大きくため息をつく。
その張り紙の下には今学期初めてのホグズミード行きの日が掲示されていた。
「あの2人に言わなければならないわ!」
「どうして?」
「私たちが監督生だから!こういうことをやめさせるのが私たちの役目です!」
ハーマイオニーの言葉にロンは口を黙み、不機嫌そうな顔で答える。ロンは昔からフレッドとジョージが何をやりたいかを知っている、そのためにいろんな発明をしてきた事も──危険がないのであれば、好きにさせてやりたかったし、止めるのは気が進まない。
ソフィア達は肖像画をくぐり、グリフィンドール塔の階段を降りる。壁にかけられた肖像画達はぺちゃくちゃとお喋りに花を咲かせていた。
「ハリー、どうしたの?」
「…何が?」
「何か、怒ってるみたいだったから。違うかったらごめんなさい」
「……」
「シェーマスが、例のあの人の事でハリーが嘘をついていると思ってるんだ」
ハリーが黙っているのを見て、ロンがフレッドとジョージの事から話題を変えられるチャンスだとすぐにソフィアに答えた。
ハリーはむっつりとしたままチラリとソフィアを見る。きっとソフィアは怒ってくれるだろう、とハリーは期待したが、ソフィアは目を瞬かせ「そうなの」とあっさりと答えただけだった。
「ラベンダーもそう思ってたわね」
ハーマイオニーが憂鬱そうに言い、ハリーは昨夜から続くモヤモヤとしたものが急に溢れてしまった気がした。
「僕が嘘つきで間抜けだって、ラベンダーと楽しくおしゃべりしてたってわけ?」
言葉を発してから刺々しい言い方になってしまったとハリーは思ったが、苛立ちは収まる事はない。ハーマイオニーはここ数年でハリーの癇癪を収めるにはどうすればいいのか熟知しているため、落ち着かせるために「違うわ」と低くきっぱりした声で伝えた。
「信じられない人がいるのも仕方がないわ。だってまだ誰も例のあの人の影を見てないもの。でも、ハリーはこの4年間目立ちたいからって人を傷付ける嘘を言ったことなんてないし、そんな馬鹿な事をするわけがないわ。私はハリーを信じてる。って言ったわ」
「ソフィア…」
「ハリー、私たちにカリカリするのはやめてくれないかしら。だって、気付いてないのなら言いますけどね。──ロンもソフィアも私も、あなたの味方なのよ」
ソフィアとハーマイオニーのきっぱりとした言葉の後、一瞬間が空いた。
「ごめん」
「いいのよ」
「気にしてないわ」
バツの悪そうなハリーの謝罪に、ハーマイオニーとソフィアは気にすることなくすぐに許した。
「シェーマスとは、仲直りできたの?ラベンダーは、とりあえず納得はしたわよ」
「話す暇なんてないよ。僕がそばに居れば自分も気が狂うんじゃないかって思ってるんだ」
ハリーの沈んだ言葉に、ソフィアとハーマイオニーは顔を見合わせため息をこぼした。
「やっぱり、こうなったわね」
「そうね…ハリー、ロン。昨年度末の宴会でダンブルドアが言ったこと覚えてないの?例のあの人の事で、ダンブルドアはこうおっしゃったわ。──不和と敵対感情を蔓延させる能力に長けておる。それと戦うには、同じくらい強い友情と信頼の絆を示すしかない」
「君、どうしてそんなこと覚えていられるの?」
ロンは賞賛の眼差しでハーマイオニーを見たが、ハーマイオニーは喜ぶことはなく、むしろ何故ロンは覚えていないのかと怪訝な顔をした。
「ロン、私は聴いてるのよ」
「僕だって聞いてるよ。それでも僕はちゃんと覚えてなくて──」
「つまり。こういう事がダンブルドア先生がおっしゃったそのものね。例のあの人が戻ってきてまだ2ヶ月なのに、もう仲間内で争いを始めてるでしょう?組分け帽子の警告も同じよ、団結して、内側を強くしなければならないの。それなのに…こんな事になってる」
「ハリーも昨日言っただろう?スリザリンと仲良くなれって言うなら…無理だね」
ロンは嫌そうな顔できっぱりとソフィアの言葉を切り捨てるが、ソフィアはため息をつき「まぁ、そうね」と頷くだけだった。
この事についてロンやハリー──グリフィンドール生が悪いわけではない。
このホグワーツに来て常々感じることだが、スリザリンとグリフィンドールが啀み合うのは最早大人の責任だろう。
ホグワーツ入学前からそれぞれの寮は愚かであり嫌うべきものだと植え付けられているのだ、その植え付けられた思想を払拭するには、ソフィアとルイスのようにそれぞれの寮に大切な人がいなければ不可能だ。──だが、スリザリンとグリフィンドールに友達がいるものは滅多にいない。
大人だけが悪いのではない。教師も問題だろう。教師も人間であり感情がある──それは当然だが目に見えて贔屓し馬鹿にする者がいる限り、子どもはそれを見て、それが正しい事だと思い込む。
セブルスは言うまでもなくそれが顕著であり、スリザリンとグリフィンドールが嫌悪し合う原因のひとつだ。
4人は大理石の階段の下にたどり着く。ちょうど四年生のレイブンクロー生の一群が居たが、ハリーを見た瞬間群れを固め恐々とした顔でハリーをちらちらと見る。
「まさに、ああいう連中とも仲良くするように務めるべきだね」
ハリーの皮肉に、ロンはニヤリと笑ったがソフィアとハーマイオニーはちっとも笑えず肩をすくめる。団結しなければならない、絆を強めねばならない、と言葉にするのは簡単だがこれほどあからさまな悪意を向けられニコニコと笑って手を差し伸ばす事もまた、不可能だろう。
4人はレイブンクロー生の後に大広間に入り、グリフィンドールの長机へと向かったが、自然と視線は教職員のテーブルの方へ向いていた。
やはり、1日経ってもハグリッドが居ない事に変わりはない。ハリーは周りからの視線よりもその事が何より悲しかった。
「ダンブルドアはグラブリー-プランクがどのぐらいの期間にいるのかさえ言わなかった」
「多分……」
「なんだい?」
ハリーの呟きに、ハーマイオニーは顎に手を当て考えながら言う。椅子に座ったハリーとロンが身を乗り出すように聞けば、ハーマイオニーは暫く沈黙した後、口を開いた。
「うーん……多分、ハグリッドがここに居ないという事に、あまり注意を向けたくなかったんじゃないかな」
「注意を向けないってどう言う事?気づかない方が無理だろ?」
「いつ戻ってくるか、それを教えたくなかったのよ。──ここは一枚岩ではないでしょう?」
「どういう意味?」
ハーマイオニーの言葉を補うようにソフィアはパンを食べながら言ったが、ハリーとロンは首を傾げるだけだった。
ソフィアがその意味をしっかりと伝える前に、グリフィンドール生のアンジェリーナが早足でハリーに近づいてきたため、ソフィアは何も言わずにパンを口の中に押し込んだ。
アンジェリーナは自分がクィディッチのキャプテンになり、前キャプテンでキーパーであったオリバーの穴を埋めるため、金曜日の夕方に選手選抜を行う事を伝えた。
要件を言うとアンジェリーナはにっこりと笑いすぐに他の選手の元へと向かう。それを見送った後、ハーマイオニーはトーストを齧りながら「ウッドがいなくなったこと、忘れてたわ」と呟いた。
「チームにとっては大きな違いよね?」
「多分ね、いいキーパーだったから…」
「だけど、新しい血を入れるのも悪くないじゃん?」
ロンは明るく言い、太いソーセージに齧り付く。その時、空気を切り裂くような音と、無数の羽音が響き大広間に何百というフクロウが舞い込んできた。
ハリーは自身に手紙を送る相手なんてシリウスしかいないとわかっている。まだ分かれて24時間しか経ってないのだ、きっと手紙が届くことはないだろうと頭上を舞うフクロウに視線を向ける事は無い。
ハーマイオニーが日刊預言者新聞をフクロウから受け取り、シェーマスの事を思い出したハリーは胸の奥に再び苛立ちが現れたのを感じたが気づかないフリをしてキッシュを食べた。
「ソフィアは選抜受けないの?」
「んー…」
ソフィアはカボチャジュースを飲みながら唸る。クィディッチは好きだ、昔から選手になりたいと思っていた。今までメイン選手の卒業が無かったため、選抜を受ける機会が無かったが、今年は選手になれる可能性がある。
「今年はOWL試験があるでしょ?私たくさん受講しているから…難しいわね」
「そういえばそうだったね…ソフィアがチームに入ってくれたら嬉しかったのになぁ」
もし好きなソフィアが同じチームであれば、どれだけ嬉しいだろうか。なによりも得意であるクィディッチでの勇姿を見せるチャンスだし、何より長時間一緒にいる事ができる。
そうハリーは思い、とても残念だったがソフィアは占い学以外の全てを受講していると知っているため、無理に誘うことは無かった。
「ありがとう、今年も応援してるわね!」
ソフィアは今年こそ科目が被ってなければ良いと思いながら、マクゴナガルがグリフィンドール生を周り、一人ひとりに配っていた時間割を受け取った。
「ミス・プリンス。今年は使わずに済みそうですね」
「本当ですか?良かった…」
ほっとして時間割に目通したが、被っている科目は無いとはいえ空き時間が殆どない時間割に、ソフィアは「やっぱり選抜は受けられないわね」と内心でため息をついた。
「見ろよ、今日のを!魔法史、魔法薬学が2時限続き、占い学2時限続きの闇の魔術に対する防衛術……ビンズ、スネイプ、トレローニー、それにあのアンブリッジ!これ全部1日でだぜ?」
時間割を見たロンは呻き、嫌そうに顔を歪める。まだアンブリッジの授業は受けていないが、昨日の大演説を聞く限りあまり期待はできなさそうだ。
「まぁ、魔法史が昼食後にないのは良い事だわ。眠くならずに済むでしょう?」
「月曜日の一限目だぜ?眠くなるに決まってる!」
ソフィアの言葉にロンは当然のように言い、ソフィアとハリーは笑ったがハーマイオニーはムッとすると「あなたが眠くならない時間を是非教えてほしいわ」と刺々しく言った。
「あーあ、フレッドとジョージが急いで『ずる休みスナックボックス』を完成してくれないかなぁ…」
「我が耳は聞き間違いをしたか?ホグワーツの監督生が、よもやずる休みしたいなどと思わないだろうな?」
フレッドとジョージが現れ、ロンの隣に無理矢理割り込んで座りつつからかう。ロンは「だってさあ」と、不満を漏らしながら時間割をフレッドの鼻先に突きつけた。
「これ見ろよ。こんな最悪な月曜日は初めてだ」
「もっともだ弟よ。よかったら『鼻血ヌルヌル・ヌガー』を安くしとくぜ」
「どうして安いんだ?」
「何故ならば、身体が萎びるまで鼻血が止まらない。まだ解毒剤が無いんだ」
「ありがとよ。だけど、やっぱり授業に出る事にするよ」
ロンは時間割をポケットに入れながら憂鬱そうに言った。
授業を受ける事と、体が萎びるまで鼻血が出続ける事を考えればどちらがマシかなど、言うまでも無い。
「ところで『ずる休みスナックボックス』の事だけど」
ハーマイオニーが丁度いいとばかりにフレッドとジョージを厳しい目で射抜きながら実験台を求める広告をグリフィンドールの掲示板に掲載することは出来ないとはっきり明言した。
ソフィアはフレッドとジョージが驚きつつもそれ程気分を害していないのを見て、どうせすぐ剥がされる事はわかっていたのだろうと察した。それに──2人は、掲示されなかったとしても、影でこっそりと実験台を求めるだろう。
フレッド達が5年生は『普通魔法使いレベル試験』通称OWLの年であり、生徒の半数がノイローゼになるという話を聞きながらコーンスープを飲む。
たしかに、ハーマイオニーは完璧以上を求め頑張りすぎるところがある。何事も一生懸命なのは彼女の美徳だが、それがマイナスの方向に行く事があるとソフィアは三年生の時のハーマイオニーの様子を思い出し、苦笑した。
フレッドとジョージは最終学年だ。ホグワーツで過ごす最後の一年を生徒たちにどんな悪戯グッズの需要かあるのか、市場調査に使うと言い、ソフィア達の元を去った。
ソフィアとハーマイオニーとロンは店舗を構える資金も無いはずなのに、何故なのだろうか、と去年全財産を失ったと嘆いていた2人の様子を思い出し首を傾げた。
「悪戯専門店を開く資金を手に入れたのかしら?去年…バグマンさんに騙されてお金がないはずよね?」
ソフィアはフルーツポンチを食べながら首を傾げ、ハーマイオニーも「そうよね?」と不思議そうに大広間の扉から出て行く2人の背中を見つめる。
「あのさ、僕もその事を考えていたんだけ。夏休みに僕に新しいドレス・ローブを買ってくれたんだけど、いったいどこでガリオンを手に入れたのかわからないんだ」
ロンは眉を寄せ不安そうにぽつりと呟く。
まさか、バグマンを脅して金を取り戻す事に成功したのだろうか?だが、そうならフレッドとジョージはにやにやと笑いながら「我らは勝利した!」と勝ち誇った顔でガリオン金貨を見せそうなものだ。──いや、もし夏休み中、バグマンから届いていたのなら手紙を確認する役目であるモリーが気付き、黙っていないだろう。
「今年は本当にきついって本当かな?試験のせいで?」
実は去年、三校対抗試合の賞金をフレッドとジョージに渡したハリーはこれ以上この話を続けるべきではない、と、何気なく話題を逸らした。
「そうね…OWL試験の結果は、将来の仕事を決める事に影響するもの。成績が足りないと6年生で授業を受講する事が出来ないし…とっても大事よ」
「そうそう、今年度の後半には進路指導もあるってビルが言ってた。相談して、来年どういう種類のNEWT試験を受けるか選ぶんだ」
「うーん…なりたい職業にどの科目が優じゃないと駄目か調べないとね…」
「うわー!ソフィア、後で図書館行きましょう!」
ハーマイオニーはソフィアとロンの話を聞き、居ても立っても居られないというようにうずうずと腕を動かし、目を輝かせた。
朝食を終えたソフィア達は魔法史の授業に向かうため廊下を歩く、ふと、ハリーは時間割を眺め、先ほどの会話を思い出した。
「ホグワーツをでたら何をしたいか、決めてる?」
「僕はまだ。ただ…うーん…」
「なんだい?」
「…うーん…闇祓いなんか、かっこいい」
ロンは殆ど思いつきのように言ったが、その声には確かな憧れが含まれていた。
ハリーも闇祓いに興味があり、目を輝かせ「かっこいいよね!」と頷く。
「だけど、あの人たちって、ほら、エリートじゃないか。うんと優秀じゃなきゃ」
「そうだよね…ソフィアは?」
「そうね…まだ決めたわけじゃないんだけど」
話題を振られたソフィアは唇を指で撫で、空を見て考えながら呟く。
「やっぱり、魔法生物が好きだから…それに関わりのある仕事をしたいなって思ってるの。世界には沢山の魔法生物がいるの。ティティは妖狐の血が入っていて、英国原産の魔法生物じゃないの。まだ生態が詳しく明かされていない魔法生物もいるし…魔法生物について知っている人も少ないから…何年か、世界を旅するのもいいかなって思ってるの」
「えっ、旅!?」
「ええ、成人した後に世界を回る魔法使いや魔女は多いの。…でも、やっぱりお金も必要だから…先に働かないといけないかしら…それなら…呪い破り…うーん迷うわ」
ソフィアは何よりも魔法生物の事が好きだ。世界にはまだ発見されていない魔法生物も生息しているといわれている。本に書かれた情報としての生物ではなく、実際に会って触れて、その生き物について知りたい。その為にはやはり世界中を旅する必要があるだろう。
「でも、魔法生物学者って…たしか薬草学の成績も必要じゃなかった?」
「そうなのよね…今年は頑張らないと…」
ハーマイオニーの言葉にソフィアはぐっと拳を作り気合を込めた。
ソフィアも薬草学が苦手なわけではない。知識はあるが、薬草の世話は苦手だった。OWLでは筆記だけではなく、実技試験もあると聞く、将来の夢の為に今年はより勉学に励まなければならないだろう。
「ハーマイオニーは?」
「わからない。何か本当に価値のある事をしたいと思うの…つまりSPEWをもっと推進できたら…」
SPEW──しもべ妖精福祉振興協会について、今年もまだ活動するつもりなのかと、ハリーとロンはそれに触れる事なくハーマイオニーの顔を見ないように鞄の中を探しているフリをした。
「新しい事がしたいのね。…なら…魔法省の魔法生物規制管理部か魔法法執行部とか…?」
「魔法省…やっぱりそれが近道よね…でも、今…望む事ができるのかしら…」
「…それもそうね」
ハーマイオニーはヴォルデモートの復活を認めない今の魔法省に不信感を抱いている。
いや、魔法省だけの問題ではない。未来がどうなるのか不透明だが、ヴォルデモートが復活した今──輝かしい未来を想像する事は困難だった。