ハリーだけでは無く、半数以上の生徒にとって悪いニュースが2月の最後の週に掲示板にて発表された。3月1日にホグズミード行きが予定されていたが、中止となってしまったのだ。落胆し不満を言う生徒が殆どだったが、今ホグワーツの外では怪しい事件や死亡のニュースが暗く影を落としているのだ。生徒の中にも親戚が亡くなった者や行方不明になった者もいる。──今はホグズミードですら、生徒の安全が確保できない場所になっている。
ハリーは絶えずドラコの行動を見張り執着し、これほどまでにクィディッチから心が離れたのは初めてだった。練習中も「もしかして今、マルフォイは隠し部屋へ向かっているのではないか」と気が気ではなく、そういう時にはソフィアに地図を見てほしいと頼んでいたのだが──ソフィアの事は信じている、しかし、どうしても自分の目で確認しなければ気が済まなくなっていた。
ハッフルパフとの試合の朝、ハリーはソフィア達からの激励を受けグリフィンドールの選手達と共に競技場へと向かう。試合前だというのにハリーの心はいまだにドラコの隠し場所に囚われ続けていた。
目の前で互いを鼓舞し良い緊張感を持ち試合に向かう選手達の一番後ろを別のことを考えながら歩いていたハリーは気がつけば集団から遅れていた。
──いけない、あと数分もすれば試合が始まるんだ。マクラーゲンとの連携もうまくいっているとはいえない、キャプテンの僕が集中しないと。
そう思い、急ぎながら窓の外を見て風の強さを測ろうと手を伸ばした。まずまずの風であり、突風が吹かない限り大きく試合が動く事はないだろう。
ハリーは安堵しながら窓を閉め、走り出そうとしたがちょうど行く手から話し声がし、足を止めた。
こちらへまっすぐやってきたのはドラコとルイス、そして見知らぬ2人の女子生徒であり、ドラコはハリーを見つけると足を一瞬止めたがすぐにいつものような嘲笑を浮かべそのまま歩き続けた。
「どこへ行くんだ?」
「ああ、教えて差し上げますとも、ポッター。どこへ行こうと大きなお世話、じゃないからねぇ。急いだ方がいいんじゃないか?選ばれしキャプテン、だったかな?それとも得点した男の子?この頃、みんなが君をなんで呼んでいるのか興味が無くてね」
ドラコはせせら嗤い、それに同調するように少女がくすくすと笑う。ハリーがじっとその少女を見れば、少女は頬を赤らめルイスの後ろに隠れた。
ルイスはちらりと自分の背に隠れた身長の低い少女を見てため息をこぼし、窓の外に目を向ける。
「ほら。君を呼んでいる声がここまで聞こえるよ」
「フン。──行くぞ」
ドラコはハリーを押しのけるようにして通り過ぎ、ルイスはその後ろを静かに歩き、少女達も跳ねるようにトコトコとついていった。
4人が角を曲がって見えなくなってしまったあとも、ハリーはその場に根が生えたように佇んでしまう。
ホグワーツ中のほぼ全校生徒、そして職員が今競技場にいるだろう。ドラコが空っぽになったホグワーツを何かを企み堂々と歩いているのに、それを監視できる人はいないのだ。
今すぐにグリフィンドール寮に戻り、忍びの地図を使えば人気のないホグワーツのどこにドラコ達がいるのかすぐに確認することが出来る。またとない最高の機会であったが、動く事はできず刻々と沈黙の時が過ぎる間、ハリーはドラコが消えた角を見つめ凍りついたように立ち尽くしていた。
ソフィアはハーマイオニーとロンと共に競技場の観客席の一番前座り、グリフィンドールカラーの旗を持ちながら試合開始の時を待っていた。
開始時刻になるとそれぞれの選手達がグラウンドに入り、キャプテンの2人が握手をする。フーチのホイッスルを合図に選手達が空へと飛び立ち、観客は歓声を上げ選手達を応援した。
「ハッフルパフ対グリフィンドール。そしてクァッフルはハッフルパフのスミスです。スミスは前回の解説者でした。そしてジニー・ウィーズリーがスミスに向かって飛んで行きましたね──」
競技場に響く解説者の声はどこか夢心地でふわふわとしていて、迫力にやや欠けている声だった。
すぐに声の主が誰だかわかったソフィアとハーマイオニーは顔を合わせ「ルーナ?」と同時に呟き身を乗り出した。
観客席の一角で、かつてはリー、前回はザカリアスが行っていた解説を今回担っているのは紛れもなくルーナであり、試合の流れを解説するよりも、生徒個人個人を解説することに重きを置いている。
隣に座るマクゴナガルは自分の人選が間違っていたことに気づき当惑気味な表情でルーナと試合を見ていた。
「──でも、こんどは大きなハッフルパフの選手がジニーからクァッフルを取りました。なんていう名前だったかなぁ。たしかビブルみたいな──ううん、バギンズかな──」
「キャッドワラダーです!」
ルーナの脇からマクゴナガルが大声で言い、観衆は大きな声で笑った。
その後もルーナの奇妙な解説は続き、何度か得点が動いたがそれには興味がないのか観衆の注意を空に浮かんでいる面白い形の雲に向けたり、ザカリアスがクァッフルを一分以上持っていられないのは負け犬病だという病気を患っている可能性があると真剣な声で言っていた。
「70対40、ハッフルパフのリード!」
試合の進行を言わないルーナに我慢ならず、マクゴナガルがルーナが持つメガホンに向かって大声で叫ぶ。
「もうそんなに?──あ、見て!グリフィンドールのキーパーがビーターの棍棒を一本掴んでいます」
ルーナの声に誰もがマクラーゲンを見た。
彼は何故か自分が守らなければならないゴールポストから離れ、ピークスの棍棒を無理やり取り上げ突っ込んでくるキャッドワラダーにどうやってブラッジャーを叩き込んでいるのか見せているところだった。
「何やってるの!?」
「あいつは馬鹿か!?」
ソフィアとロンはマクラーゲンの愚かな行動に憤慨したがそれは2人だけではなくほとんどのグリフィンドール生、そして選手達も同じだった。しかし、その中で一番憤慨したのはハリーだろう。
「棍棒を返してゴールポストに戻れ!」
ハリーがマクラーゲンに向かって突進しながら吠えるのと、マクラーゲンがブラッジャーに獰猛な一撃を加えるのは同時だった。
コントロールが良いとは言えないマクラーゲンの一撃により、ブラッジャーは勢いを殺さぬままハリーの頭部を直撃する。
「ハリーっ!!」
「きゃあっ!」
ソフィアは思わず飛び出しそうになったが、ハーマイオニーが恐怖のあまりソフィアにしがみついてしまいグラウンドに降りる事はできなかった。
観衆から動揺の声と叫び声、そして大きなブーイングが響く中、誰もが心配そうに墜落したハリーを恐々と見下ろす。ハリーはマクラーゲンの元に向かっていたため、それほど高い場所から落ちたわけではなかったが、芝生の上で倒れたまま動かなかった。
すぐにフーチが試合を止めハリーに駆け寄る。選手達はマクラーゲンを汚い言葉で罵りながらハリーを囲むようにして舞い降りた。
ソフィアは蒼白な顔で唇を戦慄かせ目を見開き言葉を無くしていた。選手達に囲まれていたハリーはすぐにフーチに抱えられ足を引き摺りながら退場させられる。観衆のざわざわとした不穏な囁きも、ソフィアの耳には届かなかった。
一度ハリーと共に消えたフーチはすぐにグリフィンドールの選手の元へ向かい真剣な顔でハリーの状態を話す。選手達は強張った表情の中に一瞬安堵を見せたが──すぐに絶望が滲む顔で俯いた。
フーチの指示により箒に跨り自分のポジションへと戻る選手を、観衆は──グリフィンドール生は激励を送る。ホイッスルが吹かれ、クィディッチに置いて重要なシーカー不在のまま試合が再開された。
「そんな、ハリーがいなきゃ……」
「私──私、ハリーのところへ行くわ」
選手達が絶望している意味がわかったロンは呆然と呟き、焦ったように空を舞う選手を見つめる。
ソフィアは自分にしがみつくハーマイオニーの腕を外すと、すぐに駆け出した。
ハーマイオニーもぱっと立ち上がると、ロンに「行くわよ!」と強く叫び呆然としたままのロンの腕を強く引っ張る。
グリフィンドール生は選手達を応援するが、その声がいつとより覇気が無いのは当然かもしれない。
スニッチを捕まえなければ試合は終了しない。しかし、今スニッチを捕まえることが出来るのはハッフルパフのシーカーだけであり、グリフィンドールの勝利のためには150点以上──いや、今の点数差を考えれば200点を取った上で、ハッフルパフがスニッチを掴まなければいけないのだ。
よほどの奇跡がなければそれは不可能だと、誰もが理解していた。
そんな中、スリザリン生だけがこれほど愉快なことはないとばかりにグリフィンドールの選手を嫌味ったらしく応援して、囃し立てていた。
ソフィアは胸を押さえ、荒くなった呼吸を整える間も無く医務室の扉を開ける。
すぐにポンフリーが治療しているベッドに近づき、邪魔にならないように気をつけながらそっとハリーを覗き込んだ。
気絶しベッドの上に寝かされているハリーの頭部には白い包帯が巻かれている。顔色はやや悪いが、聖マンゴに移送される事なくここで治療されているということは、それほど重病ではないのだろう。
処置を終えたポンフリーは振り向き、その先にソフィアがいるのを見て少し目を見開き驚いたがすぐに「無理に起こしてはいけませんよ」と厳しい声で伝えた。
「はい……あの、ハリーは──」
「心配ありません、ただの頭蓋骨骨折です。しかし、あなたの怪我ほど重傷ではありませんでした。少なくとも流血は殆どありませんからね」
「そうですか……記憶は……?」
「それは、目覚めなければわかりませんが……頭部の怪我で記憶を失うのは稀な事です。おそらく問題ないでしょう」
ポンフリーはそういうとテキパキと治療に使った道具や薬瓶を片付けて奥の事務所へ向かった。途中で一度振り返り「くれぐれも起こさないように」と再び強く忠告し、静かに扉は閉まった。
ソフィアは近くの丸椅子を引き寄せ、眠っているハリーのベッドの脇に座る。
詰まっていた呼吸を吐き出し、はあ、と大きな吐息を吐いた瞬間、ようやく脳の奥をじりじりと焦がすような不安が多少はマシになったような気がした。
「ソフィア、ハリーは?」
「マダム・ポンフリーは頭蓋骨骨折だ、って」
「そうか。ハリーまで記憶を失わなきゃいいけどな」
遅れて医務室に到着したハーマイオニーとロンはハリーを起こさぬようひそひそと囁き、ソフィアと同じようにベッドの側にある椅子に腰掛けた。
「それは、起きるまでわからないわ。でも……記憶を失うなんて稀な事だから……」
「そうね、滅多にないわよ」
ハーマイオニーはそれでも浮かない表情をしているソフィアの肩を抱き、「大丈夫よ」と慰める。ソフィアは小さく頷きながら、布団の中から出ているハリーのやや冷たい手をそっと握った。
それから1時間後には憂鬱な表情をしたジニーやマクラーゲン以外の選手がハリーのお見舞いにやってきた。
結果を聞かなくてもその表情を見ればグリフィンドールが負けたことは歴然であり、ソフィア達は何も言わずに眠ったままのハリーを見つめる。
「……最終スコアは320対60だったの。ハリーが目覚めたらきっと知りたいと思うから教えてあげて」
暫く気まずい沈黙が流れていたが、ジニーは低い声でぽつりと呟く。
320対60。スニッチを掴むと150点はいるのだから、それまでにマクラーゲンは170点も失点を許したのだ。
あまりの点差にソフィア達が愕然としていると、ジニーは強風に煽られ絡まった髪を指で梳かし、後ろに払いながら冷笑した。
「私たちは、今から行くところがあるからよろしくね」
「どこに……?」
聞き返したハーマイオニーの呟きに、グリフィンドールの選手達は目の奥に沸々とした怒りをちらつかせながら「あの大馬鹿野郎のところ!」と同時に答え、背中にありありと怒りを滲ませたまま大股で去っていった。
「明日にはマクラーゲンはいないかもな」
「いい気味だわ!」
マクラーゲンの愚行によりハリーは頭蓋骨骨折という怪我を負い、シーカー不在のため試合は負けてしまった。それを許せないのは皆同じだろう。
怒りのままマクラーゲンへの悪態をつくロンとハーマイオニーの声を聞きながら、ソフィアは目を閉じ眠るハリーの横顔を心配そうに見つめていた。
それから数時間経ち、高く登っていた太陽は地面へとゆっくりと落ちていく。空が茜色と藍色の縞模様を描く中、医務室に残ったのはソフィアだけになっていた。
目覚めた時に誰もいなければ、きっとハリーは悲しみ混乱するだろうと思い、ソフィアとロンとハーマイオニーは変わる変わる食事を取りに行っていた。今、ロンとハーマイオニーは大広間に行き食事とマクラーゲンが生存しているかどうかを確認している事だろう。
穏やかな寝息が聞こえる中、ソフィアは一向に目を覚まさないハリーのカサついた唇をそっと指で撫でる。
骨折はもう治っているだろう。自分が過去負った怪我と同じならば苦い薬を何度か飲まなければならないが、綺麗に完治するはずだ。問題は記憶がしっかりと残っているのかどうかだろう。
もし、ハリーが自分のことを忘れていたら──ソフィアはそう思い、胸が締め付けられるような痛みを感じ目を伏せる。
「……早く起きて、ハリー」
ソフィアは身を乗り出し、ハリーの唇にそっとキスを落とした。
途端にぴくり、とハリーの瞼が震え目が開く。顔をあげたソフィアは自分を見つめる緑色の目を見て驚き息を呑んだが、その目が優しく細められたのを見てホッと胸を撫で下ろしハリーの頬を撫でた。
「おはようハリー」
「おはよう、ソフィア……」
ソフィアの囁きにハリーは寝ぼけているのか幸せそうに微笑みソフィアの頭に手を伸ばす。
手で何度かソフィアの髪を撫でていると、ハリーはようやく今なぜ自分がとても暖かいベッドに寝て、ソフィアを見上げているのかを思い出した。
「試合はどうなった?」
ハリーは意識を取り戻したかのように勢いよく体を起こす。体を上げた途端、頭が妙に重いことに気づき、ハリーは自分の頭に触れた。
「頭蓋骨骨折です!──心配いりません、もう治りました。しかし一晩はここに泊まらなければなりません。数時間は無理しちゃいけませんよ」
奥の事務所にいたポンフリーはハリーが目を覚ましたことに気付くと慌てて出てきてハリーを枕に押し戻しながら言った。
「一晩ここに泊まりたくありません。マクラーゲンを見つけだして殺してやる!」
「残念ながらそれは無理する部類に入ります」
クィディッチの試合でのマクラーゲンの愚行を思い出したハリーは掛け布団を跳ね除けて唸るように言ったが、ポンフリーはハリーの言葉を軽く流すと杖を出し脅すように杖先をハリーの方へ向けた。
「私が退院を許可するまで、あなたはここに泊まるのです。さもないと校長先生を呼びますよ」
ハリーは憤慨していたがとりあえず大人しく寝転がり枕に頭を埋めている。それを見たポンフリーは満足げに頷きまた忙しなく事務所に戻った。
「何点差で負けたか知ってる?」
「ええ……試合が終わってから選手達がきてくれて。最終スコアは320対60だったわ」
「へえ!すごいじゃないか。全くすごいよ、マクラーゲンのやつ捕まえたらただじゃおかないぞ!」
「捕まえられるかはわからないわね。多分、もう他の選手達が──凄いことをしていると思うから」
カンカンになって怒るハリーに、ソフィアは静かな声で冷静に告げた。怒りで拳を震わせイライラとしていたハリーだったが、ソフィアの真剣な目に少しだけ冷静さを取り戻すと再びベッドに横たわり天井の明かりを見つめた。
「そうか……退院してからの楽しみが一つでもあるのは良いことだな」
「ロンとハーマイオニーもすっごく怒ったわ」
「そういえば、2人は?」
「今は夕食を食べに行ってるの。あなたが起きた時に1人だったらきっと混乱すると思って」
ソフィアはハリーの頭に巻かれた白い包帯を指先でそっと撫でて心配そうに眉を寄せた。ハリーはソフィアがそれほど心配してくれているとわかると心の奥から広がる、なんとも言えぬ満足感で胸が満たされた。
「痛む?」
「ううん、大丈夫だよ」
「記憶を失ってなくて、本当に良かったわ」
「うーん。もしかしたら忘れてることがあるかも」
ハリーは悪戯っぽい顔で笑い、ソフィアの手を取り甲にキスを落とす。
「僕たちの関係は──えーと?」
わざとらしく勿体ぶりながら言うハリーに、ソフィアは目を見開いた後「しょうがないわね」と言うように苦笑すると握られているハリーの手をやんわりと外し、ベッドに横たえているハリーの顔の両脇に手を置いた。
「まあ。──どうすれば思い出すのかしら?」
ソフィアはベッドに腰掛け、低く囁く。ソフィアの長い黒髪がカーテンのようにさらりと流れた。
ぎしりとベッドがスプリング音を出し、ハリーはソフィアの言葉に目を細め「教えてくれないか?」と意地悪く聞き返した。
「──ソフィア、交代しましょう──まあ!」
夕食を食べ終わり戻ってきたハーマイオニーはベッドにかかっていたカーテンを引き、ソフィアとハリーの深いキスシーンを見た途端驚きの声を上げた。
「おじゃまのようね。それと、ハリー。あなたがとっても元気なようで良かったわ!」
ハーマイオニーはハリーが目覚めたことを喜ぶ前に心配していたのに、その気持ちを返せ!とばかりに強い口調で言うと勢いよくカーテンを閉めた。
ソフィアとハリーは顔を見合わせ、くすくすと小さく笑う。すぐにソフィアは甘えるようにハリーの頬に自分の頬を擦り寄せた後、ぱっとハリーの上から離れベッドから飛び降りカーテンを開いた。
すぐ側には腕を組み頬を赤らめ膨れっ面をしているハーマイオニーが突っ立っていて、ソフィアをじろりと睨むと近くの丸椅子を引き寄せ乱暴に座った。
「ごめんなさいハーマイオニー。邪魔なんかじゃないわ!ほら、あの、私が恋人だって覚えているか確認していたの」
「それはそれは、確認できて良かったわね」
飄々と言うソフィアに、ハーマイオニーはやや棘のある言い方をした後くるりとハリーと向き合う。ハリーはニヤニヤと笑いながら掛け布団を口元まで引き上げた。
「心配してくれてありがとう、見ての通り記憶は無事だし、怪我も1日の入院で済むみたいだ」
「……そう、まあ、よかったわ」
ハーマイオニーはぶすりとしながら頷いた。