【完結】スネイプ家の双子   作:八重歯

397 / 467
397 魔法省の政策!

 

 

 

ソフィア達は居間へ向かい、それぞれがソファや肘掛け椅子に座る。ソフィアは暖炉で小さくなっていた火に向かって杖を振るい炎を起こし、リーマスはマントの下からバタービールを人数分取り出し皆で机を囲んだ。

 

 

「ここには誰も来る気配は無いかな?」

「ええ、着いたのは昨夜だけど……今のところ、しっかりと護りが効いているんだと思うわ」

「まさかこんなところにいるなんてな。てっきりグリモールド・プレイスにいると思っていたが……」

 

 

シリウスはバタービール瓶を傾け、ちらりと部屋の中を見まわしながら呟く。死喰い人の集団に襲われ、彼らの目を盗み監視から解かれた時、シリウスは真っ先にグリモールド・プレイスへ向かおうとしていた。しかしそれを止めたのはリーマスであり──「彼らが行きそうな場所を知っている」と真剣な顔をして告げたリーマスについてここまでやってきたのだ。

 

 

「あの場所が安全かどうかわからなくて。ほら、父様とジャックの事があるでしょう?もうほとんど片付けは終わったけれど、私たちがついた時は私とルイスがセブルス・スネイプの子どもだという証拠が残されていたの。ここが危険な場所なら、父様はきっと痕跡を消したはずでしょう?もう、いつ誰が来ても、この家で私とルイスが暮らしていた物は残されていないわ」

「ああ……だから、前来たときよりも物が少ないんだね」

 

 

リーマスは飾り気のない棚を見て大きく頷く。万が一死喰い人がこの家に現れたとしても、すぐに姿を眩ませればこの家が誰のものなのか判断するのは難しいだろう。実際、表向きにソフィアとルイスが暮らしていたとされている家は別の場所にあり、この家との繋がりを見つける事は出来ないはずだ。

 

 

 

「それで、君たちは結婚式のあと、真っ直ぐにここに来たのかね?」

「いいえ、トテナム・コート通りのカフェで、二人の死喰い人と出くわして、そのあとです」

「なんだって!?」

 

 

ハリーの言葉にリーマスとシリウスは弾かれたように立ち上がりバタービールをほとんど溢してしまったが、それを拭うこともせず真剣な表情でハリー達を見つめる。

ハリー、ソフィア、ハーマイオニー、ロンは口々に何があったのかを話し、事の次第を聞き終えたリーマスとシリウスは動揺し、険しい表情で視線を交わした。

 

 

「しかし、どうやってそんなに早く見つけたんだ?」

「姿を消す瞬間に捕まえていなければ、姿くらましをした者を追跡するのは不可能だ」

「魔法省は陥落したのよね?もしかして、未成年につける臭いの魔法のように──何か、あの人が新しい秩序を魔法で作って、細工したんじゃないかって思ってるの」

「細工……いや、不可能ではない。それがどんな魔法で、何故ハリーの居場所がわかったのか……実に気がかりだ」

 

 

ソフィアの言葉にリーマスは唸りながら座り込み頭を掻きむしるが、大人であってもその答えに辿り着く事は出来なかった。ソフィアの言うように何か新しい秩序がつくられたのならば、早く解明しなければ彼らの旅は更に危険なものになってしまう。

 

 

「それより、僕たちがいなくなったあと、どうなったか話して。ロンのパパがみんな無事だって教えてくれたけど、その後何も聞いてないんだ」

 

 

ハリーにとっては今わからない事で時間を費やすよりも、あの結婚式に居た者たちがどうなったのかが気がかりだった。あそこには騎士団員だけでなくただの客や、友人がいる。無事だとは聞いているが──何があり本当に無事なのか、その時を知っているリーマスとシリウスから直接聞かなければ安心出来なかった。

 

 

「キングズリーのおかげで助かった。あの警告のおかげで、ほとんどの客はあいつらが来る前に姿くらましできた」

「死喰い人だったの?それとも、魔法省の人たち?」

「両方だ。というより、今や実質的に両者にはほとんど違いがないと言える。12人ほどいたが、ハリー、連中はあそこに君が居たことを知らなかった。アーサーが聞いた噂では、あいつらは君の居場所を聞き出そうとしてスクリムジョールを拷問した上、殺したらしい。もしそれが本当なら、あの男は君を売らなかったわけだ」

 

 

ハリーはその言葉を聞き、ソフィアとハーマイオニーとロンを見た。三人ともハリーと同じく驚きと感謝が入り混じった顔で目を瞬かせる。ハリーはスクリムジョールが好きではなかったが──リーマスの言う事が事実なら、スクリムジョールは最後にハリーを守ろうとしたのだ。

 

 

「死喰い人達は隠れ穴を全て探した。残っていた者たちを何度も尋問してな。君に関する情報を得ようとしたんだろう。しかし、俺たち騎士団以外に君があの場にいた事は誰も知らなかったし、勿論誰も口を割らなかった」

 

 

シリウスは当然だと言うように低く笑いながら告げる。「まぁ、あの場だけでなく騎士団に関係する全ての家に侵入したらしいが」とその後に続けられた言葉に、ハリー達はさっと顔色を変えた。

 

 

「──いや、誰も死んではいないよ」

 

 

リーマスがソフィア達に質問される前に急いで最後の言葉を付け加え、魔法省の護りがかかっていた全ての家に死喰い人が侵入し、何軒か家が焼き払われ磔の呪文をかけられた者も居たとなるべく感情が篭らないように伝えたが、脚の上で組まれた手は強く握られていた。

 

 

トンクスの家にかけられていた魔法がヴォルデモートを退けるほどの効果をもたらしていたことを思い出し、「死喰い人は保護呪文を全て突破したの?」と信じられず呟く。

 

 

「ハリー、いまでは魔法省の全ての権力が、死喰い人側にあると認識するべきだね。あの連中はどんな残酷な魔法を行使しても、身元を問われたり逮捕される恐れがない。そういう力を持ったのだ。我々がかけたあらゆる死喰い人避けの呪文を、連中は破り去った。そして、いったんその内側に入ると連中は侵入の目的を剥き出しにしたんだ」

「拷問に合理的な理由なんて──まさか、何か連中にはあるの?」

 

 

ソフィアは信じられず顔を歪め呆然と言葉にし、その瞬間リーマスは少し躊躇し言葉に詰まり、シリウスは見るからに不快だと顔をしかめ舌打ちを溢した。

 

 

「それが──ほら」

「再び有名人ってわけさ、ハリー」

 

 

リーマスはポケットから折り畳んだ日刊預言者新聞を取り出し、テーブルの向かい側からハリー達に見せるように押しやり、シリウスは天井を見上げ皮肉めいた冷笑を浮かべる。

 

ハリー達は身を乗り出してその新聞の切り抜きを見た。その見出しには大きく『アルバス・ダンブルドアの死にまつわる疑惑 尋問のため指名手配中』と書かれ、ハリーの顔が一面に掲載されている。

新聞の日付はちょうど結婚式が行われた日であり、おそらく魔法省が陥落してすぐにその記事が出されたのだろう──いや、出された時間を考えれば始めから用意していたのだ。

 

 

「酷いわ!」

 

 

ソフィアは怒りのあまり小さく叫び、ロンとハーマイオニーも唸り声を上げて怒ったが、ハリーは何も言わずに新聞を押しやった。内容を読まなくとも何が書かれているのか安易に予想が出来る。ダンブルドアが死んだとき、その死の原因を知っているのは一部でありほとんどの者が知らない。ドラコとルイスはその場に居なかったことになり、死喰い人を除いて怪しいのは自分だけなのだ。そして、数日前の日刊預言者新聞でリータ・スキーターがすでに魔法界に語ったように、ダンブルドアが墜落した直後に、自分はそこから走り去るのが目撃されている。

 

 

「それじゃ、死喰い人は日刊預言者新聞も乗っ取ったの?」

「ああ、そうだ」

 

 

ハーマイオニーは怒りで顔を赤くし、彼女らしからぬ汚い言葉で低くリータを罵った。

ソフィアはぐっと拳を強く握り、どうすることも出来ない状況に頭の奥がぐらぐらと茹だつような気がした。

騎士団はそこで何があったのか、ダンブルドアが何を望んでいたのかを知っている。ダンブルドアを殺したのはセブルスだが、それは予め彼らの中で決定されていたことなのだ。──しかし、セブルスは素性を明かすことは出来ず、死喰い人側だと思わせなければならない。ジャックもだ、少しでも騎士団側に有利な言葉を言えばその瞬間に彼らの死が確定するのだろう。

 

 

ハーマイオニーは怒りつつも「だけど、何が起こってるのか、みんながわからないはずがないわよね?」と聞く。これだけ大きく動いているのだ、死喰い人が魔法省を乗っ取ったことで彼らにも危機感が芽生えているはず。そう期待を込めたがリーマスとシリウスは小さく首を振った。

 

 

「クーデターは円滑で、事実上沈黙のうちに行われたんだ。スクリムジョールの殺害は、公式には辞任とされている。今日の朝、記事で出ていたな。後任は──まあ、俺たちにとって良いというべきか、悪いというべきか……ジャックが魔法大臣に任命された」

「ジャックが?そんな、でも──ジャックは、魔法省でのキャリアなんて……」

「完全に無いわけではなかったからな。数ヶ月前からジャックは死喰い人として魔法省に関わってきた。今思えば──それも、ジャックを大臣にするためだったんだろう」

 

 

シリウスは難しい顔で伝える。

ジャックは騎士団員だが、立場的には()()()()()()()ヴォルデモートの傀儡として魔法大臣にならざるをえないだろう。その周りにはたくさんの死喰い人が魔法省職員として目を光らせているのは間違いはなく、今まで以上に連絡が取りにくくなってしまったのだ。

 

 

「どうして、あの人は自分が魔法大臣だと宣言しなかったの?」

 

 

ロンの言葉にリーマスとシリウスは片眉を上げたが──ヴォルデモート、と言わないロンを責める事はなく諭すように口を開いた。

 

 

「宣言する必要はないんだよ、ロン。事実上やつが大臣なんだ。しかし、何も魔法省で執務する必要はないだろう?傀儡となったジャックが日常の仕事をこなしていれば、やつは身軽に魔法省を超えたところで勢力を拡大できる。

勿論多くの者が、何が起きたのかを推測した。この数日の間に魔法省の政策が180度転換し、さらにジャックがおよそするとは思えない政策まで発足されているんだ。噂で色々と囁かれているが──囁かれている。という事が肝心なのだ。誰を信じていいかわからないのに、互いに本心を語り合う勇気はない。もし自分の疑念が当たっていたら、自分の家族が狙われるかもしれないと恐れて、大っぴらには発言しない」

「……もし、あの人が大臣宣言をしていたら、反乱が起きていたでしょうね。黒幕にとどまる事で混乱や不安を引き起こしている……姑息だけれど、上手い手だわ」

 

 

ソフィアが苦々しく呟き、リーマスとシリウスが頷いた。もしヴォルデモートが大臣になっていれば、流石に黙っていられない人達が声を上げるだろう。しかし、魔法省に潜入している死喰い人は声をあげてヴォルデモートを支持しているわけではない。陰で彼の思想を撒き散らし制度を整えてはいるが、表に立つのは傀儡であるジャックであり、ヴォルデモート本人がそうしているわけではないのだ。

中には、ジャックの性格を知り「きっと彼には何か考えがあるのだ」と沈黙し見守る選択をしている者もいるだろう。

 

 

「それで、魔法省の政策の転換は魔法界に対して僕を警戒するように、という事なんですか?」

「勿論それもある。君がダンブルドアの死に関わっていると示唆する事で、君を擁護する可能性のあったたくさんの魔法使いの間に、恐れと疑いの種を蒔いたことになる。それだけではなく──魔法省は、反マグル生まれの動きを始めた」

 

 

リーマスはハーマイオニーを気遣いながら魔法省がマグル生まれの調査を始めたことを伝えた。

ただの調査ではなく、マグル生まれにも関わらず魔法を使える者は──本来使えるはずのない魔法を使えるようにするために、魔法使いから不当に魔法を奪ったとして不当な強奪者であるマグル生まれを一掃するために『マグル生まれ登録委員会』の面接を受け、不当に得た魔法では無い事を証明しなければ罪に問われるのだ。

 

 

「そんなこと、みんなが許すもんか!」

「明日……いや、既にマグル狩りが始まっているだろう。この情報は先ほど速報日刊預言者新聞に掲載されたものだ。こうしている間にも、マグル狩りが進んでいる」

「でも、どうやって魔法を盗んだっていうの?もし魔法が盗めるのなら、スクイブなんていないわ!」

 

 

ソフィアが「あり得ない」と叫び、ロンも強く頷く。この中でマグル生まれであるのはハーマイオニーただ一人だ。しかし、彼女は誰よりも優れた頭脳を持ちどんな魔法も使う事ができる優秀な魔女であるのは皆が知っている。そんな彼女が不当な罰を受けるだなんて、ソフィア達は許せなかった。

 

 

「その通りだ。にもかかわらず、近親者に少なくとも一人魔法使いがいる事を証明できなければ、不当に魔力を取得したとみなされ、罰を受けなければならない」

「奴らはいつまでも純血主義だ。──はっ!馬鹿馬鹿しい」

 

 

シリウスは強い軽蔑の目で暗がりを睨み、吐き捨てる。ハーマイオニーはぐっと眉を寄せ、半分以上残っているバタービールの瓶をじっと見つめた。

 

 

「純血や半純血の誰かが、マグル生まれの者を家族の一員だと宣言したらどうかな?僕、ハーマイオニーがいとこだってみんなに言うよ」

 

 

何とかしてハーマイオニーを助けたい。ロンの気持ちが伝わり、ハーマイオニーは薄く微笑みながらロンの手に自分の手を重ね、ぎゅっと握った。

 

 

「ロン、ありがとう。でも、あなたにそんな事させられないわ──」

「君には選択の余地がないんだ。僕の家系図を教えるよ。君が質問に答えられるように」

「ロン、私たちは最重要指名手配中のハリー・ポッターと一緒に逃亡しているのよ。だから、そんな事は問題にならないわ。私が学校に戻るなら、事情は違うでしょうけど。──あの人はホグワーツにも、何か計画があるの?」

「いや、まだ何も。だが──まあ、もし何か発令されるのならば近々だろう」

 

 

 

スクリムジョールがヴォルデモートに殺害され、魔法省が陥落してからまだ数日だ。──しかし、世間は目まぐるしく変化している。居場所を知られる事を恐れるために日刊預言者新聞を購読していないが、最新の情報を得る事ができなければ対応が後手に回ってしまう。

ソフィア達は怒りと戸惑いで黙り込み、強く握りしめていたせいでぬるくなってしまったバタービールに、思い出したように口をつけた。

 

 

「──そういえば、クリーチャーはまだ来てない?」

「ん?ああ、まだ来てないな……」

「そっか……」

 

 

分霊箱の手がかりは、マンダンガスが持つ──と思われている──スリザリンのロケットだけだ。その他にはどこにあるのかわからないものばかりであり、破壊する方法も確立できていない。それでもそのロケットを手に入れる事が、途方もない旅の一歩なのだとハリーは考えていた。

 

 

「もし俺の前に来たならすぐに鏡で知らせる──つもりだったんだが」

 

 

シリウスは言葉を濁らせ、机の端から溢れているバタービールを消しながらちらりとハリーの様子を伺った。

 

 

「え?」

「今、鏡を持ってないんだ。死喰い人の目を盗み隠れ穴から抜け出すのは一瞬のタイミングしかなくてね、持ち出す事が出来なかったんだ」

「そ、うなんだ……」

 

 

申し訳なさそうに眉を下げるシリウスに、ハリーは「仕方がないよ」と首を振ったが、ハーマイオニーとソフィアはちらりと視線を合わせ片眉を上げ口を開きかけ──閉じた。

 

 

「まぁ、しかし必要ないだろう?これから、俺達とハリーは共に行動するんだからな」

 

 

当然だ、と淀む事なく言い切ったシリウスはにこりと明るい顔をハリーに向ける。

ハリーは戸惑い視線を彷徨わせ、ハーマイオニーとソフィアは「やっぱり」と喉の奥で呟いた。

 

シリウスは何があってもハリーの旅についていくつもりだろう。ジェームズの忘れ形見としてハリーを自分の息子のように大切に思い、何より、身軽だ。定職についていないシリウスは姿を消しても誰にも怪しまれることはない。それにシリウスは目的のために長い期間野宿をし、ネズミや虫まで食べた経験があり過酷な旅であっても不満は微塵も出ないだろう。

そして──ついて行く事ができると微塵も疑っていない。

 

 

「あー……でも、ダンブルドアからの使命については、あれ以上言うことができないんだ」

「わかってるさ!それでもいい。同行すれば護ることができるだろう?大人でなければ入ることができない店で情報を集めることだってできる。俺とリーマスで、君たちを護ることが出来る。少なくとも、君たちよりは魔法の使い方が上手いと思うがね」

「ああ、話してくれないのは残念だけど。仕方がない」

 

 

リーマスとシリウスは自分たちがついて行くことが決定事項だというように頷き合う。

ハリーは正直、この二人がついてきてくれたならぼどれだけ心強いかと思った。自分たちは成人したばかりであり、優秀なソフィアとハーマイオニーがいるとしてもまだまだ実践経験は疎い。

 

だが、ハリーはリーマスとシリウスが常に一緒にいるとなると、ダンブルドアからの使命ややらなければならない事をどうやって秘密にすれば良いのか──全く思いつかなかった。

 

 

「えぇっと、それは、スリザリンのロケットだけだって。それに、騎士団が動きすぎるのは──」

「ハリー。スクリムジョールが死んで、死喰い人だけじゃなく魔法省まで敵なんだ!そんな事言ってられないのはわかるだろう?それとも、なんだ?」

 

 

戸惑い視線を泳がせるハリーに、シリウスはテーブル越しに体をぐっと近づけ、真剣な黒い目でハリーを見つめた。

 

 

「──俺じゃあ、君の力になれないか?」

 

 

シリウスはまるで捨てられた犬のような、悲しい目でハリーを見た。

ハリーは「うっ」と言葉を詰まらせる。シリウスにとって、何もできない時間がどれほど苦痛なのか──元騎士団本部で幽閉されていた時は、人相が変わるほど疲弊し苛立っていた。

そんな彼が今人間らしく溌剌としているのは、外に出て任務についているからだ。仲間の手助けができ、自分の存在に明確な意味が無ければシリウスの心はゆっくりと死んでいく。

 

それを知っているからこそ、ハリーはシリウスを強く拒絶することができず──どうせ拒絶してもついてくるだろうと思っているのだ──ごにょごにょと喉の奥で言葉を探した。

 

 

「そ、そんなことない、けど」

「なら、いいだろう?それに、もし君についていかなければ……向こうに行った後、ジェームズとリリーにかなり強めに責められる、だろう?」

「あー……うーん……」

 

 

亡き両親の事まで持ち出されたハリーは、助けを求めるようにソフィアとハーマイオニーとロンを見た。

ロンは正直、二人が同行してくれる事は悪いことでは無いと考えていたため肩をすくめて「もう無理だ」と首を振った。

しかし、ハーマイオニーは怪訝な顔で視線をシリウスからリーマスへと向け、口を開いた。

 

 

「──でも、トンクスはどうなるの?」

「トンクスがどうなるって?」

 

 

まさか自分の話になるとは思わず、リーマスは驚きながら聞き返した。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。