LASゲームブック・アスカから逃げろ!14回のキスVer1.0(2022年節分の日記念作品)   作:朝陽晴空

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(11)

 

シンジは真ん中の池に大きな噴水のある庭園へとやって来た。

綾波はこの場所が好きなんだっけ・・・・・・。

なんだかマイナスイオンに満たされている感じがする。

花壇に植えられているチューリップやパンジーの色とりどりの花にも心が癒される。

ここは木も多いから、アスカが近づいても隠れやすいはずだとシンジは思った。

しばらくすると、噴水の勢いが激しくなり、シンジは目を丸くした。

 

『親方!空から女の子が!』

『5秒で受け止めろ!』

 

そんなアニメのような出来事がシンジの身に起こってしまった。

噴水の水流に乗って浮かび上がったアスカが、頭上からシンジに向かって飛び込んで来たのだ。

 

「シンジィーーっ!」

 

シンジとアスカの顔面が衝突し、シンジは顔面でアスカの顔面を受け止めて芝生に倒れ込んでしまった。

お互いの身体が逆さになって地面に柔着陸するという不思議な体勢となった。

アスカは上下反対状態になったシンジの顔にすかさずキスをする。

 

「これが噂のスパイダーマンキスね。中々レアな体験だわ」

 

アスカはすっかり楽しんでいたが、シンジには驚き過ぎてキスの感触など覚えていなかった。

 

シンジはアスカに引きずられてスタート地点へと戻った・・・・・・[[(2)->(2)]] へ

 

 

 

(12)

 

シンジはネルフの職員が利用するトレーニングジムへとやって来た。

デスクワークにかじりつく職員の運動不足の解消に好評のようだ。

残念ながらシンジはトレーニングジムの会員ではないが、今回は特別に入館が許された。

トレーニングジムと言えばロッカールームと大きなプール。

アスカからに逃げるにはどこに行けばいいだろう。

 

空いているロッカーを借りて隠れる・・・・・・[[(15)->(15)]] へ

プールの中ならばアスカの動きも遅くなるだろう・・・・・・[[(16)->(16)]] へ

 

 

 

(13)

 

「まさかアスカも、スタート地点に隠れているとは思わないだろう。これは頭の良いアスカの裏の裏をかいた作戦なんだ!」

 

自信満々にブリーフィングルームの扉を開けたシンジの前に、腕組みをしたアスカが堂々と立っていた。

 

「アンタバカァ!? 裏の裏は表に決まっているじゃないの! でも、そんなおバカさんなシンジも好きよ」

 

アスカはシンジの頭をポンポンと撫でると、優しく唇に触れるようなライトキスをして来た。

 

「さあ、どんな形のキスでも1回は1回よ。今度はもう少し知恵を付けてアタシを楽しませてね、おバカなシンちゃん」

 

シンジはブリーフィングルームへと連れ戻された。

 

今度は捕まらないように頑張るぞ・・・・・・[[(2)->(2)]] へ

 

 

 

(14)

 

「ふっふっふ、これでとうとう14回目のカウンティングキス達成ね。シンジのエキスをたっぷり頂いたわ」

 

威風堂々と立っているアスカの側で、シンジはガックリと膝を付いていた。

シンジにはアスカのお尻にサキュバスの尻尾でも生えているのではないかと思った。

 

「ほらシンジ、何をへたっているのよ。アタシからの愛情がたっぷり注入されたはずでしょう?」

 

今日はシンジの口にもアスカの唾液がたっぷりと注ぎ込まれた。

シンジよりアスカの方が疲れていないのは当然だった。

走り去って逃げ回って居たシンジに比べて、アスカは待ち伏せしていた事が多かった。

ミサト以外にもネルフには多くのアスカの協力者が居た。

助けてくれると騙されて、シンジはアスカに身売りされた。

 

「アタシと色々なシチュエーションでキスできて、今日は最高の一日だったでしょう?」

 

ツヤツヤとした笑顔でアスカに言われると、シンジは頷く事しか出来ない。

アスカとは何種類ものキスをしてしまったのだ。

 

「そうそう、恵方巻キスって言うのもあるのよ。お互い両端から恵方巻を食べてキスをするの」

「へえ、それって面白そう!」

 

帰ってからもアスカとキスをするのか。

他人から見たら羨ましい、『リア充爆発しろ』と言われそうだ。

 

来年は逃げのびてやると誓うシンジだった・・・・・・[[(1)->(1)]] へ

 

 

 

(15)

 

シンジは空いているロッカーの鍵を借りると、息をひそめて隙間から外の様子を窺った。

これならば、かなりの時間を稼ぐことが出来るはずだ。

我ながら名案だとシンジは思った。

 

「ねえ、シンジがこっちに来なかった?」

 

意外にも早くアスカがトレーニングジムへとやって来た。

でも、鍵のかかったロッカーを開ける事は出来ないはず。

 

「マスターキー、借りるわよ」

 

アスカの言葉を聞いて、シンジは真っ青になった。

このロッカーを開けるマスターキーなんてあったのか。

これでは自分は袋の鼠だ。

 

「さーて、シンジはどのロッカーに隠れているのかな?」

 

嬉しそうにロッカーを開けて行くアスカの足音が近づいて来る。

 

「シンジ、見ーつけた!」

 

シンジはアスカからロッカーから引きずり出された。

アスカは満足気に硬直して動けないシンジの唇を、左右に自分の唇で往復させた。

スライドキスと言われるものだった。

 

「ネルフのみんなは、アンタだけの味方だとは限らないのよ」

 

したり顔のアスカと共にシンジはスタート地点に戻った。・・・・・・[[(2)->(2)]] へ

 

 

 

(16)

 

「よーし、思いっきりプールの真ん中へと飛び込むぞ!」

 

シンジは助走をつけてプールに飛び込んだ直後、大失策を犯してしまった事に気が付いた。

自分は泳ぐのが大の苦手だったのだ。

そんな事を忘れてしまうほど、自分は慌てていたのかと気が付くが後の祭り。

もがいたシンジは大量の水を飲み、溺れてしまった。

 

「アンタバカァ!? 今度は泳げるように特訓よ!」

 

シンジを助けてくれたのは濡れたプラグスーツを着たアスカだった。

水着のような感覚のプラグスーツだったから、アスカは迷いなく飛び込めたのだろう。

 

「人工呼吸もキスのうちに入るのかな?」

「これは、アタシを心配させた罰!」

 

アスカは鳥がくちばしを突くかのようなふんわりと唇に触れるキスを何回かシンジにした。

バードキスと呼ばれるものだった。

 

「ずるいや、何回も連続でキスするなんて」

 

ルールを作ったミサトにより、今回のキスは1回だとカウントされた。

これからも1回捕まえるごとに1回のキスと言うルールは絶対だと。

ブリーフィングルームに戻って仕切り直しだ・・・・・・[[(2)->(2)]] へ

 

 

 

(17)

 

「ラーメンスープ用の寸胴鍋の中に入る?馬鹿な事を言っちゃいけないよ!」

 

シンジはラーメンのスープを作る大きな鍋なら隠れられると思ったが、さすがに無理があった。

どの寸胴鍋もラーメンのスープが入っているし、巨大企業ネルフのスタッフの胃袋を満たすスープ用の鍋とはいえ、身体がすっぽり入るのは幼稚園児くらいのものだった。

 

野菜の段ボール箱や、ワイン用の樽など交渉してみたが無理だった。

調理器具を取り出して、収納スペースに隠れられないかと粘ってみたが、忙しいコックの皆さんに迷惑を掛けるわけにもいかない。

厨房に隠れる事を諦めて、肩を落として帰ろうとしたシンジの目の前で、食肉用の大型冷凍庫の扉が開いてアスカが現れた!

アスカの髪には霜が降りている。

プラグスーツで胴体の部分は零下でも耐えられるが、首から上はそうはいかない。

 

「もう、我慢するのが大変だったわよ! シンジの口で早く温めて!」

 

アスカはシンジの後頭部を掴むと、舌をシンジの口の中へと突き入れた!

シンジはまるでアイスを口の中に放り込まれた感覚になった。

アイスクリーム頭痛もして来た。

これが、極寒の地のイヌイットに伝わるアイスキスと言うものなのだろうかとシンジは思ったが、それは誤解だった。

寒い地域では直ぐにまつ毛や髪の毛が凍ってしまうように、唇同士もカチカチになって外ではキスが出来ないので、別の方法でキスの表現をするようだ。

 

シンジはアイスを食べた直後のような冷たさを感じながら戻った・・・・・・[[(2)->(2)]] へ

 

 

 

(18)

 

ネルフの医務室に行くと、ピンク色のナース服を着た伊吹マヤが穏やかな笑顔でシンジを迎えてくれた。

 

「こんにちは、マヤさん」

「シンジ君、葛城さんのせいで大変な事になっちゃったわね。私、応援しているから!」

「ありがとうございます。でも、4時間も逃げ続けるなんて出来るかな」

「それなら、医務室のベッドで休んで行くと良いわ。衝立があって外からは見えないし、顔を隠せば、直ぐにシンジ君だとは分からないんじゃないかな?」

 

マヤの提案はシンジにはとても魅力的に感じた。

上手く行けばずっとベッドで寝ているだけでアスカに勝てるかもしれない。

 

「アスカちゃんが近くに来たら起こしてあげるから。ね?」

 

優しい笑顔で微笑むマヤがシンジにとっては天使のように見えた。

 

「それなら、お願いします」

 

シンジはマヤに案内されたベッドで横になると、疲れていたのか眠ってしまった。

しかししばらくすると、自分の身体の上に何か重い物が乗っているような苦しさを感じて目を覚ました。

 

「グーテンモルゲン! おはよう、シンジ!」

 

シンジの身体の上に伸し掛かっていたのはアスカだった。

アスカは自分の頭の重さも掛けて、シンジの唇にプレッシャーキスをする。

だがこれは間違ったプレッシャーキスの方法だった。

お互いの鼻息がかかるほどの距離で、口をじっと閉じたシンジは呼吸が苦しくなって来た。

アスカが「ねえ、キスしよっか」「暇潰し」と持ち掛けた時のファーストキス・ワーストキスを再現してしまったのだ。

シンジが窒息する前に、マヤがアスカの顔を掴んでシンジから引き離した。

 

「ありがとうマヤさん、助かりました。でも酷いですよ、僕を応援してくれるんじゃなかったんですか?」

「私が応援しているのはラブラブアスカシンジよ」

 

シンジが恨めしそうな顔でマヤを見上げると、マヤは胸の前で手を組んでキュンっとした顔でそう答えた。

笑顔は天使でも、小悪魔は居るんだ。

シンジは新たな教訓を得て、ブリーフィングルームに戻った・・・・・・[[(2)->(2)]] へ

 

 

 

(19)

 

シンジが入ったミニシアターでは、『空の奇跡』と言うゲームを基にしたアニメ映画が上映されていた。

映画を観始めた頃は、主人公(女・金髪)とヒロイン(男・黒髪)の髪の色が自分とアスカに似ているなくらいにしか思っていなかったが、女主人公がヒロインを引っ張って行ったり、ヒロインが女主人公のフォロー役に回るのを見て、話に引き込まれて行った。

中世の剣と魔法の世界で魔物退治や人々の依頼を旅先でこなして行くうちに親しくなっていく二人。そして女主人公はヒロインを恋人として意識し始める。

アスカがシンジを恋人として意識し始めたのとその姿がダブった。

今はすっかりツンツンしていたアスカがシンジにデレデレになっているのを見て、ミサトがこのような4時間逃走ゲームを提案し、アスカも乗っかってしまったわけだが。

だが大冒険の末の映画の最後の場面は、ヒロインが睡眠薬入りのカプセルを女主人公にファーストキスで口の中に流し込んで別れを告げる形で終わった。

あまりの急展開にシンジはショックを受けたが、さらにいつの間にか隣に座っていた人物にギュッと手を握られた。

これは考えるまでも無い、アスカの手だった。

アスカはシンジの肩を掴むと、シンジの口をこじ開けてキスをした。

 

「アスカ・・・何か口の中に流れ込んで来て・・・」

「安心しなさい。睡眠薬じゃなくて、チョコレートよ。アタシとシンジは別れるはずが無いから」

 

アスカは売店でチョコを買って、このチョコレートキスを思い付いたのだと話した。

バレンタインになったらもう一回やるからね、とアスカは宣言した。

ミニシアターから出たシンジとアスカには涙の痕が残っていた。

あの映画の二人のように離れ離れにならないと決意を胸に、シンジはブリーフィングルームに戻った。・・・・・・[[(2)->(2)]] へ

 

 

 

(20)

 

シンジは個室のカラオケルームの鍵を借りて中へと入った。

テーブルの下やソファに細工をされていないか確認した後、シンジは安心してソファに腰を下ろした。

しかし実際に一人カラオケをするとなると、シンジは何を歌えば良いのか分からなかった。

いつもカラオケに行く時はミサトやアスカがマイクの争奪戦をしていたし、シンジは歌に合わせて合いの手を入れるばかりだった。

 

「チェロでも持って来ればよかったかな・・・・・・」

 

もちろん、チェロなど背負ってアスカから逃走中など出来るはずも無い。

有名なチェリストがチェロは敵に襲われた時には武器になりますなどと物騒な事を話していたが、シンジがチェロでアスカを叩くなんて出来るわけがない。

チェロとアスカがかわいそうだ。

個室のチャージ料金を少ない自分の小遣いから払ってしまったシンジは何か歌わないと損をすると貧乏性な考えをしていた。

しかしアスカは倹約家で歌も歌えないシンジが有料のカラオケボックスに入るとは考え付かないから、意外と時間が稼げるのではないかとプラスに考えた。

延長料金を払わなければならないのが財布にとってダメージだけど、ミサトのお小遣いで帳消しになると・・・・・・いいなと考えた。

 

「ミサトさんも薄給で僕達の生活費まで払っているからな・・・・・・」

 

シンジは給料日前にはミサトがリョウジやリツコからお金を借りている事を知っていた。

チルドレン達の給料には決して手を出さないミサトは大人の鑑だと思う。

 

「お客様、ご注文のカクテルをお持ちしました」

「えっ!? 僕は未成年だし、カクテルなんて頼んでいないけど」

 

戸惑うシンジの前にドアを開けて乱入して来たのは、お盆だけ持ったアスカだった。

 

「まさか、僕に100%さんの芸でもやれって言うの!?」

「うーん、それはかくし芸大会の時にとっておきましょう。アタシはカクテルを持って来たのよ」

 

何度目を凝らしてもシンジにはアスカの持っているカクテルが見えない。

 

「カクテルは、ア・タ・シ」

 

アスカはそう言うと、口を大きく開いてシンジの舌を舐めたり、シンジの舌を甘噛みしたり、舌や唇を吸ったり離したりした。

されるがままのシンジも噛まれたり吸われたりするのも気分の悪いものでは無かった。

カクテルみたいに酔いしれそうなキスでしょう、だからカクテルキスって言うのよ。

いつの間にアスカはそんな熟練のキスを覚えたんだ!?

シンジは半ば放心状態でブリーフィングルームに戻った・・・・・・[[(2)->(2)]] へ

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  • ライトキス
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  • スライドキス
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  • エアクリーニングキス
  • スロートキス
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  • インサートキス
  • バインドキス
  • スウィングキス
  • カウントダウンキス
  • カウンティングキス
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