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マドカやジュリエッタ達が日本海を舞台に復活した白騎士もといバエルに乗った千冬と激しい戦闘を繰り広げるなかヴィダールは病院のある一室を目指していた。
足を止めたそこは重傷者のなかでも特に酷い者がいる集中治療室でありヴィダールはノックをするがなかから返事はないがヴィダールは部屋のなかに入った。
「ふしゅーーふしゅーー」
部屋のなかには1つのベッドと様々な機器があり聞こえるのは機器の音とベッドに寝ている人物の呼吸音のみだった。
ヴィダールは静かに病室を進みベッドの側まで来ると足を止めベッドに寝ている人物を見た,その人物の名はガエリオ・ボードウィン…ボードウィン家次期当主でありマクギリス・ファリド唯一の親友でありヴィダールとも面識がある人物であり先のIS学園での戦闘で負傷し今もなお昏睡状態である。
「ガエリオさん…」
ヴィダールが名を呼ぶが返事はない、ガエリオはマクギリスによって串刺しにされ出血が多く臓器も損傷し今は装置によってなんとか命を繋いでいる状態であり医者達もいつ死んでもおかしくないというレベルだ。
「(俺がカルタ・イシューを殺したのはマクギリスだと言っていれば未来は変わったのか?そうすればガエリオさんはこんなことにはならなかった?だが親友が犯人だと知ったらガエリオさんの心は壊れていたかもしれない・・・どっちが正解だったんですか・・・)」
ヴィダールは自身の判断が本当に正しかったのかを考えたが正解はわからずこれ以上ここには居られないと思い部屋を去ろうとした時だった。
「ヴィ、ダ-ル・・・」
「!?」
かすかにだが自分の名を呼ぶガエリオにヴィダールは足を止め振り返った、そこには僅かに目を開いたガエリオの姿があった。
「ガエリオさん!?」
ヴィダールは声をあげガエリオの元に戻るとガエリオは話し始めた。
「ヴィダール・・・すま…ない、俺はお前を…カルタの仇だと思って殺そうとした…マクギリスに良いように利用されて戦ってしまった、そのせいで奴らは暮桜のコアを手に入れてしまった、本当に申し訳ない。」
ガエリオの口から放たれたのはヴィダールに対する謝罪だった、それを聞きヴィダールは拳を握りしめ自身が言いたいことを言い放った。
「ガエリオさん!貴方が謝ることはない!貴方はただ大切な人の仇をとろうとしただけだ!血反吐を吐きながら訓練してISを使う為に阿頼耶識の手術までして!謝るのは俺の方だ!正体を隠して貴方を騙して、偽善者のふりをして貴方が傷つくからと真実を言えなかった俺に貴方が謝ることなんてないんだ!!!」
「・・・」
「俺は・・・俺は・・・マクギリスや織斑千冬と同じ最低の人間ですよ・・・」
今まで溜め込んだモノを吐き出し自責の念で涙を流すヴィダールにガエリオは口を開く。
「違う…ヴィダール、お前は奴らとは違う…俺にはわかる、お前はこうして全てを話してくれた…それだけで十分だ」
「ガエリオさん…」
「ヴィダール、俺はお前が騙したことを許す、それでもお前がなお自分を許せないというんなら最後に俺の頼みを聞いてくれ、友人のお前にしか頼めないことだ…」
「俺にできることならなんでも…」
「そうか、それじゃぁ*******」
「最悪の場合になったらもはや我々に打つ手はない、その前に阻止しなければな…アレを用意させておくか…」
ラスタルは病院の屋上で部下と連絡をとっておりある兵器を用意するよう指示を出していた。通話が終わるタイミングでヴィダールが手に仮面を持ってやってきた。
「どうしたんだ?ヴィダール、まだ傷は癒えてないんだからおとなしくしていなければ傷が開くぞ。「ラスタルさん、いやラスタル・エリオン」ん?」
「俺も今からジュリエッタ達を追ってマクギリスの擬装船への攻撃に出る、1時間以内にISをなんでもいいので用意してくれ。」
ラスタルはヴィダールの言葉に驚くがすぐに冷静になりヴィダールに問いかける。
「ヴィダール、気持ちはわかるが許可はできん…お前はまだ傷が塞がっていない、ジュリエッタも言っただろ任せろと…だから今はおとなしく吉報を待っていれば。」
「死にました「なに?」ガエリオさんは死にました。」
「そうか・・・」
「ガエリオさんは俺に最後の頼みをしました【マクギリスの野望を止めてくれ】とそしていくら力を手に入れても人は人以外にはなれないとマクギリスと織斑千冬に教え込んでやってくれと言われました。だから頼むラスタル・・・俺に行かせてくれ」
俺の言葉にラスタルは少し考えると一言「わかった、ついてこい」と言い俺達は病院をあとにした。
【ジュリエッタside】
ジュリエッタ達は千冬の白騎士もといバエルによって一方的にやられていた、攻撃力、防御力、機動力すべてがレギンレイズジュリアや辟邪を上回わりさらに同じガンダムタイプの機体の単一使用能力を使えるというチート能力によってもはや残るはジュリエッタとマドカだけだった。
「意外と粘るもんだな」
「まだまだいけますよ」
「なんだ、そんな程度か?」
千冬の嫌みに2人は反論しながらも限界が近い機体を動かしバエルに攻撃する。
バエルに迫る直前で上昇しその後ろから現れた辟邪がライフルを撃ちジュリアも機関砲を撃つがバエルはバエルソードで銃弾を弾きウイングのレールガンを2人に撃ち込む。
たが2人はレールガンを千冬同様ジュリアンソードとトビグチソードの近接武器で弾き再度千冬に接近しソードを振るう
【!!!】
その攻撃を千冬は一振のバエルソードで防ぎ力で押そうとする2人にウイングから放たれたジェット噴射でよろけさせると距離をとり単一使用能力を使った。
「単一使用能力、神速剣」
千冬がその技の名を言うとジュリエッタ達の視界から姿が消え次の瞬間、「ぐっがはっ!?」凄まじい無数の斬撃がジュリエッタ達を襲った、ハイパーセンサーでも捉えきれないスピードからの攻撃にジュリエッタ達は反撃出来ず装甲を斬り裂かれそして
「はあっ!」
「!?」
「ちぃっ!」
千冬が最後に大きな一撃を喰らわした、だがその攻撃をマドカは自身を盾にしてジュリエッタを守りジュリエッタに「あとは頼む」と言い海に落ちていった、これでおしまいだ・・・千冬はそう思った、だが「まだ・・・終わってませんよ…」ジュリエッタは未だ健在であり近づいた千冬の腕を抑え千冬がレールガンを発射する前にバエルに至近距離から機関砲を撃ち込んだ。
「はあぁぁ!」
【!】
【!】
【!】
ジュリエッタは機関砲の弾がなくなるまで撃ち続けた。機関砲がイカれてもいい、それで別の奴に倒されてもいい、でもコイツは織斑千冬とバエルだけは破壊する!ラスタルとヴィダールの為に…
【カチカチ…】
機関砲の弾が尽きトリガーを引く音だけが響きジュリエッタは目線を上げ絶句した。
「!?」
「残念だったな…」
そこには未だ健在のバエルの姿があったからだ。
「そんな、なんで…」
何故まだ生きているのかがわからないジュリエッタが呟くと千冬はその答えを口に話し出した。
「お前が私を捉え機関砲を撃つ前に私は単一使用能力【パワーシールド】を使ったんだよ、なにも単一使用能力は攻撃だけの力じゃないからな…パワーシールドは物理的な攻撃に対してエネルギーで装甲をコーティングする技でな…お陰で助かったよ、それじゃ今度こそ終わりにするか」
千冬はジュリエッタを蹴り飛ばしジュリエッタが姿勢制御し止まるとバエルソードを両手で握り構え切っ先を天に上げると新たな単一使用能力を発動した。
「単一使用能力【月華乱舞】」
千冬はバエルソードを構えた状態から一撃、ニ撃、そして力を溜め三撃目の桃色の斬撃をジュリエッタに放った。
【!!!】
「くっ、ここまでか・・・」
放たれた斬撃はジュリエッタに全て命中し右腕、左足、腹に当たりその部分にあった装甲を吹き飛ばした、ジュリエッタは力尽きレギンレイズジュリアと共に海へと落ちていった。
その光景を楯無、スコール、オータムは見ていた。
「あんな強さだなんて…」
「まさかあのジュリエッタが真正面から戦って破れるとはね」
「スコール!アイツこっちにくるぞ!更識、アイツの狙いはお前だ、私とスコールが時間を稼ぐからお前は逃げろ」
オータムはスコールと共にこちらに向かってくる千冬を足止めするためISを展開した。
2人は金とオレンジのレギンレイズを展開し武器を手にしバエルに仕掛けた。
「邪魔をするなラスタルの犬が」
「言ってくれるじゃない」
「いつまでそんな口が聞けるか試してやるよ」
自身に向かってくるスコールとオータムに千冬は微動だにせず2人がライフルのブレードでバエルに斬りつけただが
「なっ!?」
「なんだ!?」
2人のブレードはバエルには届かなかった、千冬は2人の攻撃をバエルソードで受け止めておりスコール達が次の攻撃をする前に千冬はバエルソードを振り2人と距離を取ると単一使用能力を使った。
「単一使用能力【ディメンション0】」
千冬はバエルソードを力を溜めて一気に横に斬った、すると斬った場所が歪み徐々に広がり穴のようになりそれが出来るとスコール達は穴からの引力で引き込まれて・・・
「がはっ!」
「ぐぅ…う」
スコールとオータムのレギンレイズは一瞬のうちに斬られ一撃でシールドエネルギーが全損しPICが切れ海へと落ちていった。
2人を撃破した千冬は今度は船内にいる楯無に目を向けた。
千冬は楯無に近づくと楯無は拳銃を自身に向けた。
「なんのつもりだ更識?」
「私が死ねば貴女達のやろうとする計画も少しは狂うでしょ?貴女に捕まって利用されるくらいなら私はここで引き金を引いて死ぬわ!」
楯無は逃げられないと覚悟し自分の命をかけてでも千冬達の計画を妨害しようとする、だが千冬は冷静だった。
「無駄のことを・・・それとも時間稼ぎのつもりか?残念だが援軍はこない、ラスタルの部下もタービンズの操縦者も倒した、もう一人いるが船をおいてはこないだろう…諦めろ更識、貴様はもう私達におとなしく捕まって計画の為の生け贄になるしかないんだ」
千冬は楯無にそう言うとウイングのジェット噴射の風圧で楯無の銃を飛ばすと首を掴み壁に叩きつけた。
「ぐぅ、うう・・・」
「それじゃ意識を奪わせてもらうぞ次に目覚めた時、どうなってるかお楽しみだな」
「うう・・・(ごめんなさい簪ちゃん、虚ちゃん、みんな・・・助け・て・・・ヴィダール・・・」
千冬は楯無の意識を刈り取る為の腕に力をいれようとした時だった
「!?」
「はぁっ!」
「ぐっ!」
突如現れた紫色の機体がランスで千冬を襲い千冬は楯無から腕を離しバエルソードで防ぐが奇襲であった為力がでず千冬はふっとばされた、だがすぐに体勢を整えた。
「ゲホ、ゲホ、うう・・・「間に合ったな楯無…」その声貴方ヴィダール!?」
現われたのはヴィダールだった、ヴィダールはラスタルが準備した輸送機に乗り間一髪で間に合ったのだ。
「お前は一夏・・・ヴィダールか、生きていたか。死に損ないが今さらシュバルベグレイズで私に勝つつもりか?なら今度こそ殺してやろう」
不適に笑い目標をヴィダールに変え今度こそ始末しようと千冬はバエルソードを握りしめた。
「2回も俺を殺せなかった奴が殺せるわけないだろ?俺は前とは違うぞ織斑千冬、俺はあの2人と楯無の為にこれ以上負けるわけにはいかないんだよ。それにな知ってるか?」
「なにをだ?」
「ISの性能が戦力の絶対ではないってことだ」
「へらず口を・・・死ね!」
【!!!】
千冬はヴィダールにレールガンを発射しただがその砲弾をヴィダールはランスに内臓されたマシンガンで迎撃した。
「なんだと!?」
驚愕する千冬にヴィダールはスラスターを吹かし接近する。
ヴィダールはランスで攻撃し千冬はバエルソードでその攻撃を防いだ、ヴィダールは脚部のスラスターを吹かし一気に加速し蹴りをいれたバエルはよろけヴィダールは更にマシンガンを撃ち追撃し千冬はバエルソードをもう1本出し振り下ろすが
【!!!】
ヴィダールは左腕のクローで防ぎそのクローを射出しバエルソードを吹っ飛ばした。
その生まれた隙にヴィダールはランスでの連続突きを行い千冬は慌ててガードするが、全ては防げず一撃ニ撃とランスを喰らう。
「舐めるな!」
千冬はウイングのジェット噴射で止めようとするがヴィダールは止まらず逆にランスの一撃を喰らってしまった。
「ぐっ」
距離は取れたが千冬は完全にキレていた、今度こそ殺そうとしたヴィダールに逆に自分が追い込まれている状況に千冬は単一使用能力で一気にけりをつけようとした。
千冬はバエルソードを構え切っ先に天に向けジュリエッタ達に使ったアレを使おうとした。
「死に損ないがこれを喰らって死ね!単一使用能力【月華乱舞】!!!」
千冬にヴィダールに向かい3連撃の桃色の斬撃を飛ばした。
迫りくる美しい死の斬撃にヴィダールは
「それがどうした…」
と言い一撃目をランスを甲板に刺しその反動で避けニ撃目はクローを射出しワイヤーを引きヨケ三撃目を背部のスラスターを吹かし躱しそのままバエルに肉薄しランスを突き刺さした、千冬は避けられないと思っていた為対処が遅れ「がぁっ!?」顔に直撃し装甲が割れた。
「ぐぅ・・・」
バエルは頭部の装甲が割れ生身の顔が半分出ている状態で千冬は額から血を流していた。
「血だと!?この私があんな死に損ないにやられただと!ふざけるな!私は新世界の神だぞ!!!その私が血を流しただと・・・」
「貴様は神ではないということだ織斑千冬、だから貴様は死ぬんだよ」
「私が死ぬだと?ありえないことだ私には全てのISの頂点である白騎士の後継機バエルがあるんだぞ、私に敗北はないんだ」
千冬は更なる怒りによってどんな手段でもヴィダールを殺す為次の単一使用能力を使った。
【月華乱舞】は威力に優れているがその代わり命中率が他の単一使用能力より劣る為千冬は確実にダメージを与えられる単一使用能力を選択した。
「単一使用能力【神速剣】」
バエルはバエルソードを降ると一瞬で消え次の瞬間無数の斬撃がヴィダールを襲った。
「くっ( 速い!?)
ヴィダールはランスとクローで神速剣を防ぐ、ヴィダールは頭部の装甲を展開し中の球体型センサーでバエルの姿を捉えようとするがセンサーでもバエルは捕捉出来ず次の瞬間一瞬千冬がこちらに大振りな一撃をやろうとしているのが見えヴィダールは背部、腰部、脚部のスラスターを吹かし上昇する、その直後
【!!!】
ヴィダールがいた場所に千冬がバエルソードを振り下ろし甲板を破壊した、まさに間一髪だった。
「なんて速さだ、あんなの何発も喰らったらすぐにエネルギーが底をつくぞクソが!」
【!】
ヴィダールが撃った銃弾がバエルに命中した。
「!?(今のは・・・まさか・・・)」
「上手く避けたか・・・だが次も上手くいくかな?次でお前は斬り裂かれる【神速剣】!」
千冬は再び単一使用能力【神速剣】を使った超スピードからの無数の斬撃がヴィダールを襲う。
「耐えてくれよシュバルベグレイズ・・・」
ヴィダールは賭けに出た千冬の【神速剣】をガードし耐えた、無数の斬撃に装甲は斬られフレームは損傷する。だがヴィダールはとにかく耐えそして千冬が先程と同様大降りな一撃を振り下ろした。
「!?」
【!!!】
【神速剣】が終わり千冬は降りてきた、千冬は目の前でキズだらけのシュバルベグレイズは倒れそうになると勝利を確信した直後
「耐えたぞ、行くぞシュバルベグレイズ!」
シュバルベグレイズは倒れずそのままスラスターを吹かしランスを構えバエルに突撃する。
「まだ動けたか・・・なに?機体が動かない・・・はっ!?」
「もらった」
ヴィダールはランスをバエルに突き刺さした、「がはっ!!!」そしてマシンガンを撃ち込み胸部の装甲を破壊した。
「思った通りだ【神速剣】恐ろしい技だが弱点がある、その超スピードを出す為に機体のエネルギーをスラスターに集中するため機体には大きな負荷がかかる、だから使用後は動けなくなる。さっき撃った銃弾が当たったのは避けなかったじゃなくて避けきれなかったんだろ?」
「あの一瞬でそれに気づいただと!?」
「俺は貴様に復讐するため力をつけた、それがやっと報われたということだな」
ヴィダールはランスを持つ手に力を入れる。
「これで終わりだ織斑千冬!!!」
ヴィダールはランスを引き抜き再度ランスをバエルに突き刺さそうとした時
【!!!】
「なっ!?ぐ・・・ぶはっ!!!(なにが起こった!?」
ヴィダールがバエルにランスを突き刺そうとした瞬間ヴィダールは謎の攻撃を受け口から血を吐き千冬から離れるとヴィダールが攻撃が放たれた方を見るとそこには
「レギンレイズ!?」
レールガンを装備した黒のレギンレイズがいた、その正体は
「見たか、大罪人ヴィダール!これが正義の一撃だ!」
セブンスターズの1人イオク・クジャンであった。
いかがでしたか?やっぱりコイツはやらかすんですよね