神殺しの復讐者   作:アイン・クロニクル

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人を捨てた復讐者

名瀬から連絡を受けジュリエッタと共にエドモントンに入ったヴィダールは大型の黒いグレイズ型のISと戦う楯無の姿を確認しアンノウンに攻撃したが全て防がれてしまった。

 

「(更識の奴以外とぴんぴんしているな、それにしてもこの機体なんなんだ…ラスタルの情報にもないグレイズ型の機体)」

 

そう考えているとジュリエッタも到着し2人はアンノウンの動きに警戒しているとアンノウンは大きく跳ぶと両手に持ったアックスを振り下ろす、ヴィダールとジュリエッタはその攻撃を躱すが今の攻撃で地面が大きく割れアンノウンの出力に驚き先程ハンドガンを撃ってもびくともしない防御力とあわせて今まで一番ヤバイ敵だと2人は理解した。

 

「ヴィダール、援護してください私が斬り込みます」

 

そう言うとジュリエッタはスラスターを吹かして両手に持ったツインパイルを握り締めアンノウンに迫りヴィダールは後方からライフルを撃ち援護する。

 

迫るジュリエッタにアンノウンは地面からアックスを抜くとスラスターを吹かしジュリエッタを迎えうつ。大振りに振り下ろしたアックスをジュリエッタは躱すと懐に入り一撃加えようとするがアンノウンは両肩から機関銃を展開し射撃し、ジュリエッタを怯ませるともう片方のアックスをジュリエッタに振り下ろした、(「ヤバイ)」ジュリエッタは攻撃を覚悟したが【!!!】間一髪のタイミングでヴィダールがアンノウンの腕にサーベルを突きアックスの軌道をずらし命中しなかった。

 

「引け!ジュリエッタ…」

 

ヴィダールはジュリエッタに指示すると左手のライフルの銃口をアンノウンに押し付け0距離射撃する、だが…

 

「装甲が固すぎる…射撃では無理か」

 

ダメージはなかった。ヴィダールはサーベルを抜くとジュリエッタのところまで下がりライフルをしまい次の攻撃をどうするかと考えていると復帰した楯無が近づいてきた。

 

「やれるのか?」

 

「もちろんよ、コイツを止めるまでは寝てなんかいられないもの…ヴィダール、今回は協力するわ」

 

「今回は?今回もの間違いだろ?」

 

「お二人とも呑気に喋ってる場合ではないですよ…」

 

ジュリエッタに言われヴィダールは「それじゃ頼む」と楯無に言い戦闘機を再開する。

 

ヴィダールが先陣をきり突撃しサーベルで突く、しかしアンノウンは突きを避け背後に回るとアックスを振り上げた、降り下ろす前にジュリエッタが背後からツインパイルで攻撃しようとする、だがアンノウンは再び機関銃を展開しジュリエッタに撃つジュリエッタは避けヴィダールと共に前後から同時攻撃をしようとしアンノウンは対応しようとするが直後「喰らいなさい」楯無の放ったミストルテインの槍がアンノウンの足元を破壊し体勢が崩れたところを攻撃する。

 

 

「(いける)」

 

楯無は2人の攻撃は当たると思っただが「なに!?」「(速すぎる)」2人の攻撃をアンノウンはありえない反応速度で体勢を整え2人の攻撃をアックスで防ぎジュリエッタを力任せに吹っ飛ばし空いたアックスをつばぜり合いをしているヴィダールに振り下ろす。

 

「ちっ」

 

ヴィダールはサーベルを折り振り下されるアックスを避ける為折ったサーベルに自分からハンドガンを撃ち爆発させ爆風で距離を取りアックスを躱した。攻撃をやり過ごしたヴィダールはアンノウンから距離を取った。

 

 

「大丈夫ですか?ヴィダール…」

 

声をかけるジュリエッタにヴィダールは「今のは危なかった…」と言いサーベルの刃を装填する。

 

「(あの反応速度…間違いない、阿頼耶識システムが搭載されているな、ということはコイツを寄越したのはマクギリス・ファリドか…どうやって倒すかが問題だな…)」

 

 

そう考えていると突如今まで喋らなかったアンノウンが笑いだした。

 

「く、はははあーははは、すごい…素晴らしいこの機体グレイズアインは最高よ!私の思い通りに動く今までの機体がゴミのようだ!!!」

 

突如笑いだし叫ぶアンノウン(これからはグレイズアインにします)にヴィダールとジュリエッタは唖然としていると楯無がグレイズアインに話しかける。

 

「貴方は一体何者なの?」

 

楯無の質問にグレイズアインは笑うかのように頭部の装甲を開き球状のセンサーを輝かすと自身の正体を明かした。

 

「あら、更識楯無…もう私を忘れたのかしら…貴方によって栄光を奪われそこにいるヴィダールによって計画を邪魔された者と言えばわかるかしら…」

 

グレイズアインの操縦者の話でヴィダールと楯無は誰だか理解し驚愕しヴィダールが口を開く。

 

「元ロシア国家代表シルヴィアか、あの時殺したと思ったんだがな…」

 

「正解、確かに私は貴方のせいで危なかったわ…でもあの御方は私を助けこの力をくださったのよ!」

 

阿頼耶識システムを知るヴィダールとジュリエッタはあの御方はマクギリスだと確信し知らない楯無だけはあの御方がわからずこんな化け物を作り提供した黒幕がいると正体がわからない故の恐怖をあじわっていた。

 

「ヴィダール、貴方は殺すけど…まずは楯無あんたよ…」

 

グレイズアインは一瞬で楯無の目の前に迫りアックスを振り下ろす「!?」楯無はかろうじてアックスを避けるがすぐにグレイズアインは足を変形させドリルキックを楯無に喰らわせる。

 

 

「ぐ、ああ!」

 

ドリルキックはミステリアス・レイディの装甲に食い込み今もなお削り続ける。

 

「更識!」

 

すぐにヴィダールとジュリエッタがグレイズアインに迫るがグレイズアインは足を引き抜くと旋回してこちらを攻撃する。

 

「パワーが違いすぎる…ぐっ!」

 

ジュリエッタはグレイズアインのスクリューパンチを両手のツインパイルで防ぐがあまりの力に押され吹き飛ばされてしまう、ヴィダールはすぐさまサーベルで突くがグレイズアインはサーベルの切っ先を摘み止める、「ちぃ!」ヴィダールはライフルを出し撃とうとするが構えた直後サーベルを引っ張られバランスを崩されると「がはっ!!!」腹に膝蹴りを喰らい宙に浮くとスクリューパンチを受けジュリエッタ同様吹っ飛ばされた。

 

楯無は水を操り分身を2体作り3方向からグレイズアインに攻撃するがシルヴィアは阿頼耶識システムの恩恵によって本体と分身を見分けると楯無のランスを掴み次に楯無の首を掴んだ。

 

「このまま殺してあげるわ…」

 

「ぐ、あ、ああああぁ…」

 

楯無の首を掴む手に力を入れ窒息させようとどんどん力を入れると楯無はランスを離してしまい腕がだらんと下がった。

 

 

 

吹っ飛ばされたヴィダールはサーベルを杖変わりに立ち上がろうとするが上手く機体を動かせなかった。

 

「(このままじゃ更識は…次は間違いなく俺が殺られる、こんなところで死ぬのか?………ふざけるな!!!俺はまだ復讐を…あの女への復讐を成し遂げていない!)」

 

復讐心を糧に立ち上がろうとするヴィダールは自身と同じ名の機体に呼び掛ける。

 

「(おい、ヴィダール…俺達はまだ終われないよな…お前は俺で俺はお前だ、だったらお前の力全部寄越せ!奴を殺せるだけの力を寄越せ…寄越してくれるんなら俺は……人間なんて辞めてやるよ………)」

 

そう言った瞬間ヴィダールに膨大な情報が流れ込み、こんなヴィダールは立ち上がりサーベルを握り締めツインアイが煌めくとヴィダールは一気に加速する。

 

 

「死ね!楯無…とっと逝ってしまえ!!!」

 

シルヴィアは楯無に止めを指そうとした瞬間、「なっ!?」右腕にヴィダールのサーベルが突き刺された、シルヴィアはヴィダールの動きにまったく気づけなかった。

 

ヴィダールはサーベルの刃を折ると後頭部を蹴ると正面に回り露出していた頭部に装填したサーベルを突き刺しまた折ると楯無を掴む手にハンターエッジを展開しカカト落としを喰らわせた。

 

シルヴィアは楯無を離してしまいヴィダールは楯無を回収し離れる、シルヴィアは楯無を奪い返そうとした瞬間【!!!】腕に刺したサーベルが爆発し次に頭部に刺したサーベルが爆発しグレイズアインは跪いた。

 

「う…ヴィダール…」

 

「更識、奴は俺が仕留める…安静にしていろ」

 

ヴィダールは楯無を離れた場所に下ろすとサーベルの刃を装填しグレイズアインの元まで移動し目の前につく頃にはグレイズアインは体勢を立て直していた。

 

「くそ、視界が見えない…でも気配で音で貴方の位置はわかるわ、殺してやる、殺してやるわ…」

 

「死ねのは貴様だ…次は殺す、確実に」

 

ヴィダールはスラスターを吹かし接近する、グレイズアインはアックスを振り下ろすがヴィダールは躱し懐に入るとジュリエッタの時と同じように両肩から機関銃を展開し撃つだが「同じ手が効くわけないだろ…」ヴィダールは銃弾を避けサーベルを右膝に刺し刃を降り払うように振られたアックスはジュリエッタが落としたツインパイルで弾くとサーベルを装填し左膝に刺しまた折り少し下がった瞬間【!!!】刃が爆発し膝を破壊しグレイズアインは崩れ落ちた。

 

近づくヴィダールにシルヴィアはアックスを振り下ろすが躱されヴィダール肘の部分にツインパイルを突き刺すと抜きまた突き刺し何度も繰り返し腕をもぎ取ると腕をグレイズアインの胸部に当てた。

 

「なんの真似だ!?」

 

「ここの装甲は他より厚くて俺の武器じゃ壊せないからな…でもお前のパイルバンカーなら壊せるだろ?」

 

ヴィダールの言葉にシルヴィアは恐怖し「止めろ!」と叫ぶがヴィトンは容赦なくパイルバンカーを撃ち込み装甲にひびが入るとヴィダールは装甲を剥がしていくとヴィダールの目に上半身だけのコードで繋がれたシルヴィアの姿を確認した。

 

完全に怯えているシルヴィアにヴィダールはサーベルの切っ先を向け構える、シルヴィアは命乞いをするがヴィダールが聞く耳を持つ筈がなく怯えるシルヴィアにヴィダールは言い放つ。

 

「これは俺がある人から教えられたことなんだけどな、戦場ではまともな奴から死んでいくらしい…良かったな?そんな身体になっても…俺よりはましで…」

 

「止めろ!」

 

ヴィダールはシルヴィアにサーベルを突き刺した、刺したのは頭だ、シルヴィアの絶命を確認すると楯無もとに向かった、隣には既に起き上がったジュリエッタがおりヴィダールはジュリエッタから蒔苗が無事議事堂に着いたという知らせを聞くとヴィダールは「任務完了だ…」と言い膝から崩れ落ち意識を失った。

 

 

 

「は!?ここは…」

 

ヴィダールが目を覚ますとそこは何処かの室内だった周りを見渡していると左手に違和感をおぼえた時ジュリエッタが現れ状況がわからないヴィダールに説明した。

 

まず、ここはタービンズの潜水艦【ハンマーヘッド】の中でありあれから3日たち現在はハワイに向かっていることマドカ達は無事なことなどでヴィダールは「なるほど」と呟き次に先程から何故かいる楯無のことをジュリエッタに質問した。

 

「何故更識がいる?」

 

「司令(ラスタル様)に今回のことを報告したら更識楯無を連れてこいと言われました」

 

ジュリエッタの説明を聞いてヴィダールは「わかった(なに企んでいるんだ?)」と言い思い理解した。

 

 

 

 

 

 

「あの蛇は良い駒があるみたいだな…グレイズアインが破壊されたのは驚いたが………まだ私にはコイツらがある」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回は楯無の新機体登場、ヴィダールがある決断を…

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