皆さんすいません、とうとう一線を越えてしまったレンザです。熱~い熱~い抱擁の後、夢の様な夜を過ごし……今、村長さんからツッコミが入ったところ……。でもね…奥様は竜だったのです!って、分かってらっしゃる……。くれぐれも内緒ですよ♪
それで、今はまた村長さん宅にお邪魔してます。
これからをどうするか……。あまり騒がれて調べられたりして、素性がバレても困るし……やはり、村から出た方が良いかなとも思ったり。
「それで、決まりましたの?」
私が、その答えを言おうとした時です。ドアがノックされ、メイドさんが声を掛けて来ました。
「宜しいですか?」
「どうしましたか?」
「お届け物があると女の子が訪ねて来ております……。」
「女の子!?通して下さいな。」
「分かりました、さ、どうぞ。」
と、扉が開かれ女の子が手荷物を持って応接室に入って来ました……あれっ!?
「あ、昨日のお姉ちゃんだ!」
「昨日の……可愛い……子……。」
そうですよね?ミレリアが果物を拾ってあげた女の子……あの時どれだけハートを撃ち抜かれた人が居たか……忘れられない事柄です。
「パーミラを知っているのですか?」
逆に村長さんが不思議がってます。村長さんに会いに向かう途中に出会った事を話しました。
「昨日はありがとー♪お姉ちゃん、凄く綺麗だね♪」
「そんな……こと……ない……パーミラ……可愛い……♪」
お互いに照れてる……どっちも可愛いな……。
「ならば、パーミラの家の隣に家を建てなさいな。材木は提供しますわ。」
「え、この子の家の隣ですか!?」
驚きました、パーミラちゃんの隣にって……何か意味があるんでしょうか?しかもどの辺ですか家は?材木まで提供してくれるって……良いような悪いような……。
「え!?お姉ちゃん達が隣に来るの?」
「そう……だね……良い……かな……?」
「うんっ!嬉しいっ!」
パーミラちゃんは破顔して喜んでました。ミレリアも嬉しそうです、何だかいい感じ……。後は迷惑が掛からなければいいのですが……。それより、ミレリアも村に住むのは大丈夫!?村長さんも大胆ですね、ミレリアの元の姿も分かっていると言うのに?
「村長さん、良いんですか!?」
「大丈夫ですわ。それに、彼女とは付き合いが長いんですから。」
その自信は何処から来るんでしょう!?意味が分からん……。
「そ、それで、パーミラちゃんの家は何処に?」
「あたしが案内する!!行こっ!」
ミレリアの手を引いて部屋を出ていきます。私も村長さんの方を見ると微笑んで頷いてくれました。私も頷き返して後を追います。
「……貴女は、あの時から変わったと言うの……それとも吹っ切れたと言うの……貴女の大事なモノを失くした時から…………。」
私達が部屋を出て行った後、誰も居なくなった応接室で村長さんがそう呟いていました……。過去に何があったかは私には全く分かりません、でもそんな村長さんすら知らない事をミレリアは内に秘めていました……どうして私にゾッコンなのかの意味を……。
程なくしてパーミラちゃんの家に到着しました。村の外れの方ですか、門の方とは方向が違いますけど確かに村の中です。なるほど、左隣には家を建てられそうな土地があります。パーミラちゃんの家は平屋で大きめ。玄関先には植木鉢があり、いろんな花が咲いていて来る人を歓迎している様でした……。
「ママ、ただいま~!お隣さん連れてきたよぉ!」
は、ははは♪良いねぇ、お隣さんか。まだこれから家が建つんだけどね。
「パーミラ、村長さんに荷物を渡してきたの?」
奥から声がして、玄関先に歩いて来る女性が。
「うん!渡して来たよ!そこでね、昨日のお姉ちゃんに会ったの!」
「ええ!?じゃあ、お礼を言わなきゃ…………えっ!?」
ん!?パーミラちゃんのお母さんですよね?顔をあげて、ミレリアを見た途端に絶句して固まってしまいました。そしてミレリアも………まさか……。
「あ、あなた……ミレリアなの?」
「久しぶり……ね……ムーラン……。」
「え、ええっ!し、知り合いなの?ミレリア!」
「知って……る……彼女も……古い……知り合い……。」
うわっ!マジですか?村長さんの時みたく、仲が良ければ良いですが逆だったらマズイ!……あ、でもそれだったら隣に家を建てなさいなんて言わないか。何で知り合いなの!?
「隣に家を建てて越して来る人達が居るからって村長から連絡は来てたけど……エイリーンの奴……。」
そ、村長さん呼び捨てってどんだけ仲が良いんですか!? まあ、仲が悪いようでは無さそうではありますけど。
「でも、どうしてこの村に?」
「レンザの……番に……なった……♪」
「ええっ!」
ビックリして、彼女を通り越して私を見てました。
「ど、どうも。」
「ああっ!あなた!ずっと上位に上がれないロートルハンターの!」
そ、そこだけは印象深いんですね……ウルル……。
「え、でも何でそんな事に!?」
そりゃそうですよね、ミレリアの事を知ってる人ならそうなりますよね、当然ね。
「内緒……♪」
え、そんな事を言って照れてるし! ムーランさんも、呆れてるし!
「ふ~ん、まあミレリアの事だからあたしの口出す事じゃないけど。」
何だか納得してない様な……それはそれで傷つきますよ、本当の事なんで言い返せませんけど。
「私は……レンザが……良いの……彼じゃなきゃ……絶対……ダメ……。」
私の左腕にしがみつくミレリアも可愛いです……頬を膨らませてる顔も……私じゃないとダメと言ってくれる事も嬉しいし。
「まあ、良いわ。これからよろしくね、お二人さん。それと昨日はパーミラが世話になったみたいね、お礼を言うわ。ありがとう♪」
ムーランさんも微笑んだ顔も素敵じゃないですか、なかなかのプロポーションですし……って下心じゃないですからね!ね!…………すいません……。
「良かった~!ママ、お知り合いだったの?」
「ええ、そうなの。古~い知り合い♪」
「ふ~ん……。」
「パーミラ……お近づきの……印し……。」
「え!?」
パーミラちゃんの前にミレリアがしゃがみます。手のひらを出して、何をするのかな?
すると、手のひらに向かって息を吹き掛けます、何も無かった手のひらの上からシャボン玉が無数に飛んで行くじゃありませんか!
「凄~~~いっ!!」
パーミラちゃんが、そのシャボン玉を掴もうと飛んではしゃいでました……それを楽しそうに微笑んで見ているミレリアも凄く可愛い♪
「あなた……変わったわね……。」
ムーランさんが不思議そうにミレリアに話しかけます。
「そんな……事……ない……レンザが……居るから……♪」
もう、何回ハートを撃ち抜かれたら気が済むんでしょうか?たまりません!
「これからよろしくお願いします、ムーランさん。」
「ムーランで良いわよ、ミレリアの旦那なら尚更かな♪」
そう言われて、2人で照れてました……。初々しいねぇ!と、カラカラ笑われてましたけど。良い人で良かった。
「そう言えば村長さんとも親しいんですか?」
「ああ、そうね。彼女も古い付き合いね、ミレリアも同じ。」
「そうなんですか……。」
「そう、ミレリアだけは会ったのは久々だけど元気そうで何よりだわ。」
へぇ、私には知らない事だらけだな……ちょっと寂しい気もしますが……。と言って、過去の事を聞きづらい所もあるし。時期を見計らって聞いてみるしか無さそうですね。でも、ハンターと言う訳でもなさそうですがどういう関係!?
ムーランさんに村長さんから話が来ていて、(明日には材料が搬入されて家の工事が始まるから暫くうるさくなるけどよろしくね♪♪)だそうで、場所は分かったので一度元の自宅に戻る事に……。パーミラちゃんにもまた明日会おうねと約束して帰って来ました。
本当に新婚さんになっちゃった……それがたとえ竜だとしても……こんな幸せをくれるミレリアには感謝しかありません。ミレリアも食事からお風呂からと私にべったりで……でも、私も全く悪い気がしないし、むしろ私の方も彼女を抱き寄せてました。だってこんな素敵な彼女にべた惚れされるんですから……何処に嫌がる人がありますかね?
ベッドに2人でくっついて腰かけて微笑み合ってました。彼女は離さない!そう思いながら……。
「ミレリア……。」
「なあに……レンザ……。」
「愛してるよ……。」
「私も……。」
そのまま口づけを交わしながらベッドに横になるのでした……。もうラブラブです、たまりません……。
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次の日にムーランさん宅へ行くと、聞いていた通り隣で工事が始まってました。大工さんに聞いてみるとこっちも平屋だそうで、やはり大きめとの事。
私達が手伝えそうな事が無さそうなので、パーミラちゃんと遊ぶ事に。
「ごめんね~、パーミラと遊んでやって欲しいのもやまやまなんだけど、エイリーンからあなた達に家に来て欲しいって連絡があったの。何やらクエストを頼みたいとか言ってたわ。新婚に何でクエストなんか……。」
「い、いえ、良いですよ。ミレリアと一緒であれば良いので。」
「貴女も良いの?ミレリア。」
「良い……レンザと……一緒なら……。」
「こっちが焼けるどころか焦げちゃいそうね、フフフ……。」
からかわれつつ、私達は村長さん宅に向かいました。パーミラちゃんが残念がって頬を膨らませていました、それはそれで可愛らしいんですけどね。
応接室に通してもらい、中に入ると窓越しに外を見ている村長さんがいました……。
「来ました。クエストがあるとか?」
「どうぞ、まずはお座りなさいな。」
村長さんは私達をソファーに促します。頷いて、2人で腰掛けます。それを見て、村長さんがクエストの内容を……。
「簡単に言えば、ディノバルドの討伐を手伝って欲しいのです。二つ名“燼滅刃”の……。」
ええっ!?二つ名ですと!?い、いや確かに私の防具はディノバルドの装備一式ですけど。二つ名なんて恐すぎて、クエスト受注もしてません。下位ハンターになんつう依頼を!
「依頼者は私ではありません、彼は1人!?では難しいと判断し仲間を募ってました。」
仲間を募って……って、それだけ強いんなら仲間も見つかりそうですけどね?
「見つからないんですか?」
「ええ、数人にも誘ってみたらしいのですが……全部断られたようです。」
あら~~……それで、村長さんに頼み込んできたんですね……。
「こんなロートルに何故!?」
「ふふ……詳しくは当人に会えば分かると思いますわ。猫飯屋で待っていると言ってましたわ。」
「え、猫飯屋で!?」
微笑みながら頷き返してきたので、怪訝に思いながらも応接室を後にしました。取り敢えず、猫飯屋へ……。
「どんな……ハンター……だろう……ね……?」
「う~ん、まあマトモかどうかは会ってみないとだけど……。」
一体どんな人物なのか……色々と考えながらも、猫飯屋へと向かったのです……………。
読了ありがとうございます。まだあります、次話をよろしくです。