今回は短いです。そしてアルミン視点です。ですがストーリーは進んでるので安心してください。
そして、色々あって細かいところは気にしないでください。
《said:アルミン》
僕たちを乗せたゴンドラが少しずつ降りていく。
「じゃ、行ってくるから」
「えっ!?ちょ、待ってください!!」
「待たない、早くしないと君たちが喰われるぞ。それとユレイ、合図したらブレードを俺に投げて」
「――どうするつもりですか?」
「うーん、そうだな……まぁ、見ててよ。俺がどうやってあいつらを殺すかをさ」
そう言って、エウリ分隊長はゴンドラから飛び降りた。
その光景を見た瞬間、僕は言葉を失った。
地上に着地すると、腰に差していたブレードを抜き取り、逆手に持ち替えるとそのまま壁の近くまで巨人を誘い、壁を蹴ると同時に巨人のうなじを削ぐ。
削いだ勢いのまま、別の巨人の首を斬りつけると、すぐさま身体を反転させ、アンカーを刺すと再び壁を走る。
巨人が振り向く前に首を切り落とし、次の標的へと移る。
「――うそっ!?」
「――何なんだあの人……ガス無いんだよな……?」
僕達、訓練兵たちは驚きのあまり口を開くことも出来ずにいた。
「あぁ~、やっぱりこうなった……。あの人は昔からそうなんだよなぁ」
隣のユレイさんはどこか諦めたように呟いていた。
「―――どうして、あんな動きが出来るのですか!?」
「――さぁとしか言えませんね。同じ班にいた私を含め、エウリ分隊長のことをよく知る人がいないんです。けど、聞いた話ではリヴァイさんと同期とか聞いた覚えがあります。リヴァイ兵長と同期だからじゃないですかね?知りませんけど」
「だからと言って、あれは異常すぎます!!」
「ははは……確かに。あの人、いつもはおちゃらけた性格なのに戦闘になると人が変わりますしね」
「―――あの人、本当に人間なんでしょうか?」
「それは、どういう意味ですか?」
「いえ、ただ、普通の人では出来ないような芸当をしているものですから……」
「―――ライナー、それは失礼だと私は思うな」
「うっ、済まないクリスタ…」
大げさにに胸を抑えるライナー。
「―――」
ユレイさんの言葉を聞いて、漫才をしているライナー以外の訓練兵たちは押し黙った。
「あの人は、自分の命と引き換えに部下を守る人です。自分が死んでしまうことを厭わず、生き残った仲間を助けるために、自らを犠牲にする。そういう人ですよ」
ユレイの視線の先には、ワイヤーを射出し、巨人を次々と駆逐していく兵士の姿があった。
「――ユレイ、ブレード」
「了解です、分隊長」
予め、操作装置に収めていたブレードを回転させながら投げる先輩。
「――ありがとう」
分隊長は縦回転で向かっていくそれを背を向けたままピッタリと操作装置に装着し、目の前にいる巨人に向かって駆け出した。
「――はぁあああっ!!!」
まるで舞うかのような軽やかな足運び。
分隊長の手に握られたブレードは一閃を描くと、瞬く間に巨人の手足を切断する。
「――これで終わりだ」
最後の巨人のうなじを切り裂き、討伐を終える。
「分隊長!!」
「大丈夫、怪我は無いから心配しないで」
こちらに近寄ってきた分隊長の身体には傷一つなかった。
「すごい……」
誰かが漏らした言葉が僕の耳に入ってきた。
「…………っ!!」
僕の隣に立っていたクリスタが何かに気付いたのか、顔を強張らせた。
「どうしたの?」
「ユレイさん!!後ろにまだ巨人の生き残りが―――!!?」
その言葉に反応するように、ユレイさんは背後を振り返った。
そこには今にも彼女を襲おうとしている巨人がいた。
「――!?」
クリスタが声を上げるよりも早く、分隊長は動いていた。
分隊長は腰に差しているもう一本のブレードを引き抜くと、そのまま身体を反転させ、振り向きざまに巨人のうなじを切り落とした。
「――ふぅ、危ないところだった。ごめんね?」
「助かりました、分隊長」
「気にすることないよ、俺が打ち洩らしたせいだから。それよりも、皆、無事?」
「はい、全員生きています」
「そう……なら良かった」
そう言うと、分隊長は僕らの方へと歩いてきた。
「さてと、補給して壁上に登ろうか」
「はい!」
元気の良い返事をしたクリスタの声を聞きながら、僕は先程の光景を思い出していた。
(――一体何者なんだ……この人は)
人類最強と呼ばれる男の背中を見つめながら、僕はそんなことを考えていた。
続く
感想とか、あると嬉しいです。そして、エウリがなぜ調査兵団にいるのかはホントは書くべきだと思うのですが、盛大を超えるネタバレになってしまうので書けません。
それではさらば!?
細かいところへツッコミは無し!!これ絶対!!
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