ネグレクトされた少年がトレセン学園で幸せになる話 作:山吹色ノ大妖精
「うっ、うぅ・・・あたまいたい・・・」
「やっと起きましたか、ミノル」
「母さん?」
あれ?ここは・・・母さんの家?・・・あぁそうか、俺、間違えてお酒飲んだのか・・・
「ねえ母さん、今何時?」
「今はもう十時過ぎですよ」
「へ・・・?」
心臓が止まった感覚がして急いで時計を見る。時計の針は十時二十分になっている・・・やば!?
「トレーニングメニュー考えてねえ!?」
「そこは大丈夫ですよ。沖野トレーナーが代わりに彼女達にトレーニングを行わせています」
「え?そうなの・・・?」
安心したような出来ないような微妙な気分になる。取り敢えず謝りに行かないと・・・
「ごめん母さん、行ってきます」
「あぁ待って・・・先に酔い止めと水を飲んでから行きなさい」
「ありがとう・・・」
母さんから酔い止めと水を貰いって飲んだので、服を着替えて急いでグラウンドに向かう。・・・居た!
「沖野師匠!」
「おお!ミノル!昨日はすまんな!あの時は俺がきっちりついて来ればよかったぜ」
「ミノル君!大丈夫なの?」
「あぁ、大丈夫なんだけど・・・」
俺はキタちゃん達にトレーニングメニューを用意出来て無いことについて話す。そしたら二人とも
「「沖野トレーナーが悪いから気に病まなくていいよ」」
「ちょっ!?そこまで言うか!?」
「・・・またやったんですね?」
沖野師匠の悪い癖が二人にも起きたのは察せた。沖野師匠はウマ娘のトモ・・・脚を触ると具合がわかるという謎技術がある。しかしその度、ウマ娘に蹴られているが、最初は凄いなと思ったが母さんに絶対にするなと言われたので気を付けている。
「沖野師匠、明日までにはトレーニングメニューを作るから今日は臨時のサブトレーナーとして居ていいですか?」
「おう!全然良いぞ!マックイーンがやる気を一層出すしな!」
「マックイーンさんが?」
何で?と思っていたのが顔に出ていたからかキタちゃんとダイヤちゃんがジト目で見てくる。だから何で!?
「取り敢えず行くぞ、ミノル」
「はい、師匠」
「疲れましたわ・・・」
「お疲れ様です。マックイーンさん」
「あっ!?み、ミノルさん!?」
「今日は臨時でサブトレーナーをすることになりました」
走り込みで疲れていると後ろからミノルさんがきた。ミノルさんは昨日、新人トレーナーの歓迎会で間違ってお酒を飲んで酔ってしまい、担当の二人のトレーニングメニューを作れなかったらしく、誘った沖野トレーナーが責任として今日限りでトレーニングを見ることになった。ミノルさんそのことを気にしたのだろう。優しい彼のことだ、これくらいするだろう。
「はい、マックイーンさん、にんじんスープの代わりとしては何だけど」
「あ、ありがとうございます・・・!」
「トレーニング、頑張ってください」
「は、はい・・・」
顔が熱い・・・けど、やる気が増した気がする。今日は一日中スピカのサブトレーナーだ。彼に良いところを見せるために頑張らないと・・・!
「・・・よし、今日のトレーニングは終了だ!」
『はーい!』
「お疲れ様、キタちゃん、ダイヤちゃん。はいこれ」
「ありがとう!ミノル君!」
今日のトレーニングが終わり、各々が帰りの準備をしているところ、俺は二人に一つ相談をしようとしていた。
「・・・ねえ、二人とも、」
「何?」「何ですか?」
「今日中にメニューを完成させるのは難しいから、明日はお出かけしながら考えようかなと思っていて・・・どうかな?」
正直言ってトレーニングメニューが明日まで間に合わないので、明日考えると同時に、土曜日なので久しぶりに三人で遊ぼうと考えていた。
「うん!私は良いよ!」
「私もです」
「ありがとう。二人とも」
「少し、待ってくれませんか?」
「ん?マックイーンさん?」
そう話しているとマックイーンさんが話しかけてきた。どうしたんだろう
「私も一緒に混ぜてくれませんか?」
「ま、マックイーンさんもですか?」
ダイヤちゃんが驚く。憧れの先輩とお出かけするのは良いかもしれない。けどダイヤちゃんだけいい思いしてもなぁ・・・
「いいですけど、テイオーも誘いませんか?」
「テイオーも・・・ですか?」
「憧れの先輩とお出かけできるのはいい思い出になるかもしれませんので」
「そ、そうですか・・・」
「なになにー?ボクがどうしたの?」
「あっ、テイオー、実はな」
自分の名前が聞こえたのか、テイオーが話に入って来たので、明日お出かけしないかと誘うと
「ふーん・・・今回ボクはいいよ!四人で楽しんできてね!」
そう言うテイオーに三人はどこかホッとしたような表情を浮かべる。どうして?
「やっぱ鈍いねぇ、ミノルってば」
「だから何で?」
顔に出ていたのかテイオーに言われてしまった。テイオーでもわかるくらいに顔に出てるの?悔しい。
「私は今からトレーナーさんに明日休むと話して来ます」
「うん、明日はいつものデパートで集合にしよう」
「そうだね!楽しみだなぁ・・・」
こうして明日は四人でお出かけすることになった。