ソードアート・オンライン 〜君と共に〜   作:楽々亭

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第85話 種子の中身と告白

 

 エギルが経営する喫茶店兼バー《ダイシー・カフェ》の黒い木製ドアには、普段ならばない木札が掛けられ、そこには【本日貸切】という文字がデカデカと書きなぐってある。普通の客なら木札の文字を見て早々につま先を別方向に向けるが、貸切状態の店を利用する客が訪れたのなら、話は別だ。学校帰りの悠人がドアを開けると、カランというベルの音が鳴り、カウンターテーブルに座っている人物がさっと振り返った。

 

「やっほー、悠人ちゃん!」

 

 右手をひらひらと振って悠人を出迎えたのは、煤けた色合いの店内でも一際輝く美貌を放っている理沙だった。どうもここ最近はなにやら忙しかったらしく、悠人自身も会うのは久しぶりだ。

 

「何か頼む? 折角だから、私が出すわよ」

「それじゃ、遠慮なく…………エギル、オレ、カフェ・シェケラートで」

 

 注文を聞いたエギルは、カウンターの奥で銀色のシェイカーを取り出した。それを横目に見ながら、悠人はカウンターのスツールに腰を下ろした。

 

「こうやってりーちゃんに会うの、お見舞いの時以来じゃない?」

「そうね……それが最後だったかも。少し前までは事後処理とかに追われてて、最近やっと落ち着いてきたのよ」

「事後処理?」

「須郷の件よ」

 

 そう言われた瞬間、悠人は無意識に右手で下腹部をさすった。

 あの日、悠人の腹に刺し傷の痕を残した須郷は、病院内でそのまま逮捕された。逮捕された後も黙秘、否認、挙げ句の果てには茅場晶彦に全てを背負わせようとしたらしいが、最終的には重要参考人として引っ張られた部下の供述によって、なにもかもが露見することとなった。レクトプログレスの横浜支社に設置されているサーバー内で、300人のSAO未帰還者が非人道的な実験に供されていたという事実と、それを裏付けする実験データ及びその関連資料は、須郷の逃げ道をあっという間に塞いでしまったのだ。現在は既に公判が始まっているのだが、精神鑑定を申請するなど、今でも醜く足掻いているらしい。

 そしてレクトに潜入し、須郷の実験に少なからず関わっていた理沙はというと、警察には病院内で須郷に刺されて倒れていた悠人の発見状況を聴かれたくらいで、実験に関することで警察からの出頭要請等はない。悠人が理沙から聴いた話だと、レクトの社員として潜入していた時は偽名を使い、変装して別の人間になりきっていたらしい。事件後に姿を消したということで警察から手配がかかっているらしいが、痕跡を完全に消したと自負している彼女の様子を見るに、失踪した人物が変装した理沙だったという事実にたどり着くのは、おそらく不可能だろう。

 

「あの一件を上に報告したり、やる事が山積みだったからね。悠人ちゃんこそ、警察に色々と事情聴取されて大変だったんじゃない?」

「こっちは腹刺されて入院している被害者なんだから、むこうもあんまり負担をかけないように配慮はしてくれてたよ。それに入院中はやることなさすぎて時間が有り余ってたし」

 

 そうこうしていると、カウンターからカシャカシャと軽快な音が聞こえ始めたため、悠人と理沙は同時に銀色のシェイカーを振るエギルを見た。ダイシー・カフェは夜になるとバーになるが、慣れた手つきでシェイカーを振るその腕前は、一流のバーテンダーと呼ぶに相応しいものだ。悠人は比較対象がいないのでわからないが、そういった店に行き慣れているであろう理沙は「へえ……」と感嘆の声を漏らす。その様子を見るからに、エギルのバーテンダースキルは中々高い熟練度を誇っているようだ。

 見事な手さばきでシェイカーを振り終えたエギルは、用意してあったクープグラスに中身を注ぎ、悠人の前にそっと差し出した。

 きめ細かく泡立った薄茶色の液体で満たされているグラスを持ち上げると、コーヒーの香りが鼻孔をくすぐる。グラスの中身を一口飲もうとしたが、その前に何かを思い出したらしい悠人は、あっ、と声をあげてエギルを見た。

 

「そういえばエギル、あれはどうなった?」

「順調そのものさ。実際に稼働している大規模サーバは300そこそこだが、ダウンロード総数は10万ってとこだな」

 

 悠人とエギルが交わしている会話の内容がわからない理沙は、何の事かと首を傾げた。

 

「一体何の話?」

「《世界の種子(ザ・シード)》っていう、フルダイブシステムを動かすプログラム群の話だよ。オレが茅場から受けた依頼の達成報酬として、和人の奴が代わりに茅場から受け取ったみたいなんだ。エギルがコネを使って危険性の有無を検証した結果、大丈夫だと判断したから、つい最近全世界のサーバーに完全フリーでアップロードしたんだよ」

 

 茅場晶彦が託した、世界の種子。

 それは、カーディナルシステムを小規模なサーバーでも稼働できるようダウンサイジングし、ゲームコンポーネントの開発支援環境をパッケージングした一連のプログラム・パッケージだった。

 

 SAO事件の後で存続が危ぶまれたが、今回の須郷が起こした事件により、VRゲームというジャンルは大きな社会的批判を浴び、ジャンル自体の衰退が確実視されていた。

 それもそのはず、絶対安全と銘打って販売されたアミュスフィアで、またしても世間を騒がせる大事件が発覚したのだ。この状況で新たなVRゲームの開発に手を出す企業は居らず、現行のゲームタイトルも次々と閉鎖していく――――そんな未来が予想された。

 しかし、その状況を一瞬でひっくり返したのが、《ザ・シード》だった。

 《ザ・シード》によってVRワールドは増加の一途を辿り、世界中のあらゆる場所で新たな仮想世界が創造されていった。巨額のライセンス料を支払う資金力がなかった企業から個人に至るまで、数百以上の運営者が名乗りを上げ、今もなおVRゲームのサーバーは次々に稼働している。そして《ザ・シード》から生まれたVRゲームは相互接続されるようになり、1つの世界で生まれたキャラクターを、別の世界にコンバート出来る仕組みも整いつつあった。

 勿論、アルヴヘイム・オンラインのような既存のゲームタイトルも存続しており、悠人は以前のプレイヤーデータを引き継いだ状態で仲間達と遊んでいる。新しいアルヴヘイムの大地にグランド・クエストはもうないが、それにとって代わり、本日午後11時ころ、空に浮かぶ伝説の城がアルヴヘイム・オンラインで復活する予定だ。このあとエギルの店でSAOクリア記念と称したオフ会を行い、二次会で復活した浮遊城に乗り込もうという話になっている。

 

「ふうん……VR市場が縮小しない理由は、《ザ・シード》にあったのね。そういうプログラムがネット上で出回っているなんて知らなかったわ」

「公開したのはつい最近だから、無理もないよ」

 

 悠人の話を聴いた理沙は、感嘆の声を漏らした。《ザ・シード》の事もそうだが、仮想世界の未来を左右したのが、まさか自分がよく知る人物達の判断と行動によるものだったとは思いもしなかったからだ。種子を芽吹かせることなく消去していたら、仮想世界は繁栄せず、したとしても今の状態になるまでに相当の時間を要しただろう。

 そうこうしていると、いつしかカウンターで談笑する2人の鼻孔と胃袋を強烈に刺激する匂いが漂ってきた。カウンターの奥ではエギルが料理をしているが、匂いの発生源は彼が右手で握っているフライパンかららしい。夕食にはまだ早いが、時間的には小腹が空いてくる頃合いだ。

 

「エギルー、なんか手伝えることあるか?」

「んー、強いて言うなら、もうすぐリズ達が来るだろうから、あいつらと一緒に店内の飾り付けを頼む。それまではゆっくりしていてくれ」

 

 

 

 

 

「…………それじゃ、私はそろそろ戻るとするわ」

「えっ、もう帰るの? 折角だから、みんなと一緒にオフ会に参加すればいいじゃん」

 

 あれから約30分後、カウンター席の正面にある時計を見た理沙は、席から立ち上がり、上着を着て帰る準備をし始めた。

 

「今日のオフ会って、SAO生還者(サバイバー)のみんなでやるやつでしょ? 私がいると場違いじゃない」

「そんなの気にすることないよ。それに、参加者の中にはキリトの妹も来るけど、その子はSAO生還者(サバイバー)じゃないよ」

「それでも、今回私は遠慮しておくわ。オフ会はみんなで楽しんで頂戴。その代わり、今夜実装されるアインクラッドの初お披露目には参加するつもりだから」

「そっか……。うん、わかった」

 

 そう言って悠人が手を振りかけた時、店の出入り口が開き、乾いたベルの音が鳴った。

 

「ごめーん、お待たせー!」

 

 快活な声と共に入ってきたのは、右手に紙袋を持ったリズだった。その後ろにはシリカとユキの姿もあり、全員が制服姿であるため、悠人と同じく学校帰りだろう。彼女達が悠人より遅いのは、パーティー用のクラッカーなどを買いに行っていたからだ。

 

「あっ、悠人はもう来ていたん、だ……ね…………」

 

 悠人の姿に気が付いたユキだが、その声は徐々に失速していく。以前須郷に刺され、入院する羽目になった悠人の病室を訪れた時と同様、自分の知らない美人の女性が、またしても彼の隣にいたからだ。

 

「あら、どうやら丁度いいタイミングだったみたい。それじゃあ悠人ちゃん、また後でね」

 

 そんなユキの心象を理沙が知る(よし)もなく、パーティーの準備を邪魔してはならないと気を利かせ、彼女は颯爽と出入り口に向かっていった。理沙が放つ大人の女性としての魅力にあてられたためか、ユキ達は自然と道を開け、顔が彼女の動きを追随してしまう。

 理沙はドアノブに手をかけ、外に足を一歩踏み出す直前、後ろを振り返ってカウンター席に座る悠人に軽く手を振った。扉が閉まり、繋がっていた外と店の空間が再び分離されると、最初に口を開いたのはシリカだった。

 

「はわあ〜……キレイな人でしたね〜…………」

 

 女性としての魅力を余すことなく備えた理沙に対し、同じ女性のシリカもつい感嘆の声を漏らす。

 

「あんた、一体何処であんな美人を引っ掛けてきたのよ」

 

 一方のリズはというと、「まさかあんたもそういうタイプ?」とでも言いたげな表情を浮かべながら、悠人を見ていた。

 

「引っ掛けるって…………別にりーちゃんはそういうのじゃ……」

「ふ〜ん…………悠人はあの人のこと『りーちゃん』って呼ぶんだ? あの人も『悠人ちゃん』なんて呼んでたし、随分仲が良いんだね?」

 

 ここでようやくユキが口を開いたが、その口調には微量ではあるものの機嫌の悪さが伺えた。

 

「付き合い長いからな。ところで、なんで拗ねてるの?」

「拗ねてないもん」

 

 ユキの様子が入店時とは異なることを、悠人は見過ごさなかった。とはいえ、この短時間で一体何が彼女の気を損ねたのか、その原因まではわからなかった。

 このまま放置すれば不穏な空気が漂っていたかもしれないが、事態が悪化する前に、リズは持ち前の明るさで清々しく場を流してみせた。

 

「はいはい、痴話喧嘩はそこまで。キリト達が来る前に、さっさと準備を済ませちゃうわよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オフ会の準備が終了するころ、見計らったかのように《ダイシー・カフェ》を訪れる人が増えていく。あえて少し遅い集合時間を教えられていた、オフ会の主役であるキリトが来たところで、各自が簡単な自己紹介をし、その後は食べるも良し、談笑するも良しの自由時間となった。

 各々がアインクラッドでの思い出話に華を咲かせるが、楽しい時間というのは不思議とあっという間に過ぎていくものだ。二次会は午後11時に新生ALOのイグドラシル・シティ集合となっているので、オフ会は一先ず終了し、悠人達は帰路につくため《ダイシー・カフェ》の外に出た。

 

「駅まで送るよ」

 

 ユキはそんな嬉しい申し出に対し、首を縦に振った。2人が並んで歩き出そうとした時、悠人の背後から彼を呼び止める声が聞こえた。

 

「あ、あのっ……悠人さん!」

 

 振り返った先には、直葉の姿があった。何かを決心したかのような瞳で、真っ直ぐに悠人を見つめている。

 

「少しだけ、時間を貰えますか?」

「…………和人は?」

「お兄ちゃんには、お店の中で待ってもらってます」

 

 声をかけたのは悠人のみで、ユキに何かを言う気配はない。つまりは、2人で話しがしたいということなのだろう。

 悠人は隣に立つユキを見るが、一瞬早く察したらしいユキは、彼が何かを言う前に口を開いた。

 

「私も、お店の中で待ってるね」

 

 そう言い残して歩き出したユキは、そのまま直葉の横を通り過ぎ、吸い込まれるようにして再び《ダイシー・カフェ》の中へと入っていった。ベルの音が鳴り、扉が閉まると、寒空の下には悠人と直葉の2人が佇むのみとなった。

 

「…………えっと、それで、何か用があるんだよね?」

 

 悠人は直葉に問いかけるが、返答はない。《ダイシー・カフェ》は裏通りにあるので、街灯は少なく、周囲はやや薄暗い状態だ。店の光が小窓から漏れているが、それがかえって直葉の表情に影を落としているため、彼女の様子を伺うのはより難しくなっていた。

 沈黙が続き、気まずい空気が流れる中、何か会話をして場を繋げようとした悠人だったが、それよりも早くに直葉が口を開いた。

 

「…………私、悠人さんが好きです」

「……………………え…………?」

 

 アインクラッドで数々の死線と困難を乗り越えてきた悠人は、驚くことがあったとしても、大抵のことには動揺しないだろうという自負があった。

 しかし、その自信は呆気なく崩れ、彼の思考はフリーズして宙を彷徨っていた。嫌われてはいない、寧ろ好意的に慕ってくれているとは思っていたが、まさかそれが《Like》を突き抜けて《Love》にまで達していたとは、皆目見当もつかなかったからだ。もっと言えば、不意打ちで告白されたというのも、悠人の思考を止めるのに拍車をかけている。

 そんな思考停止状態から悠人が回復するのとほぼ同時に、直葉はさらに言葉を紡いだ。

 

「だけど、悠人さんはユキさんが好きなんですよね? それで、ユキさんも悠人さんを……」

「…………その話、直葉ちゃんにしたっけ? それか、ユキから聞いた?」

「いいえ。でも、2人を見ていればすぐにわかりますよ」

「そんなバレバレなのかなあ……。でも、そう気付いているんなら、なんで……?」

「私も、最初は迷いました。結果は見えているのに、気持ちを伝える意味はあるのかな、って。……だけど、この気持ちをずっと抱え込んだままにするんじゃなくて、しっかりと悠人さんに伝えておきたいと思ったんです。そうしないと、私…………きっと前に進めない」

 

 誰にも言わず、気持ちを自分の中に閉じ込め、押し殺すことも出来た。きっと届くことはないと頭で理解していたのだから、無理に言う必要はなく、仮にそうしたとしても、誰も直葉を責めるようなことはしない。

 それでも、彼女は気持ちを悠人へ告げることに決めた。

 誰だって傷つくのは怖いが、直葉は想いを伝えずに停滞し続けることを恐れ、拒んだのだ。自分の中で区切りをつけ、新しい1歩を踏み出すためにも、この事をないがしろにして見て見ぬ振りをすることが出来なかった。

 直葉がどんな思いでいるのかを悠人は知りえないが、この行動から彼女が持つ芯の強さを伺うことが出来た。

 

「…………さあ、これで私の番は終わりです。今度は悠人さんの番ですよ」

 

 告白は、片方が想いを告げただけで終わるものではない。受け取った側が返答しなければ、結末は永遠につかないのだ。

 真摯に向かってきた直葉の想いを流したり、躱したりせず、悠人もまた、真摯に向き合って返答した。それがたとえ、直葉を傷付けることになるとしても、自分の気持ちに嘘をつくことは出来ない。

 

「……ありがとう。そう思ってくれて、すごく嬉しい。……でも、ごめん」

「いえ…………気にしないで下さい。こうなるって分かってましたから。…………私、悠人さんを好きになれて良かったです」

 

 直葉が足を一歩前に踏み出したことで、薄暗い路地の中、少しだけ彼女の表情が露わになる。小さく笑ってはいるが、それは無理矢理作ったもので、心の底からのものでない事は明白だった。

 少しの間だけ、直葉は悠人に笑顔を向けていたが、ゆっくり顔を俯かせたかと思うと、彼女は俯いたまま悠人に近付いていった。すると、彼女は自分の頭を悠人の肩に預け、彼の服の袖を摘んで立ち止まった。

 

「直葉…………ちゃん?」

「…………ごめんなさい。私の、最初で最後の我が儘です。少しの間、このままでいさせて下さい……」

 

 薄暗がりの中、直葉の肩が僅かに上下する。彼女は気丈に振舞おうと懸命に抗っていたのかもしれないが、内から湧き上がる感情の波を押し止める事が出来なかった。せめてもの抵抗で、悠人に今の顔を見られまいと、直葉は彼にもたれてその表情を隠したのだ。

 しかし、顔を伺うことが出来ずとも、鼻をすする音と漏れる嗚咽だけで、直葉の様子を知るには十分だった。目尻から零れる涙を拭くために、ハンカチの1つでも差し出せれば良いのだが、あいにく悠人のパンツと上着のポケットにそんなものはない。

 このまま彼女が泣き止むまで、肩を預ける以外に出来ることは何かないかと模索したところ、悠人の脳裏にあることがふっと閃いた。

 悠人は右手を持ち上げると、直葉の頭にそっとのせ、そのまま優しく撫で始めた。

 

「…………慰めてくれてるんですか?」

 

 嗚咽も収まり、落ち着き始めた直葉は、俯いた姿勢のまま悠人に問いかけた。

 

「ある人に、こうやって頭を撫でてもらった事があるんだけどさ、安心したというか、落ち着いたというか、そんな覚えがあるんだよね。だから、どうかなって思ったんだけど…………」

 

 そこで悠人が言葉を区切ったことで、沈黙が訪れる。直葉からの反応が何もなかったため、お気に召さなかったのかと思い、悠人は撫で続けていた手を止めて下ろそうとした――――しかし。

 

「…………確かに、悠人さんの言う通りですね。すごく、落ち着きます」

「そっか……。それなら、良かった」

「なので……もう少しだけ、あと少しだけで良いので、このまま…………」

 

 悠人は下ろしかけた手を止め、彼女の望み通り、頭を撫で続ける。失恋の傷がすぐに癒えることはないが、悠人の優しさがじんわりと染み渡り、直葉は少しだけ救われた気がした。

 




後半やや駆け足に……。ご了承ください。
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