白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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本日1回目です!

エイナさん回です。
本当はフィン回にしようとおもいましたが、エイナさん視点の方から面白いじゃない?と思い変更しました。
フィンファンの皆様、すみません!

遅くなりましたが、多くの誤字報告をしていただいた戦人さん、オニオンジャックさん、ありがとうございます!




第102話 受付嬢、勘付。

セバスさんとメイさんに、今日この時間にギルドへ行くように、と言われたんだけど…。

まさか戦争遊戯の敵対派閥の【ロキ・ファミリア】がいるとは思わなかったよ。

そして、あのギルド長までも…。

 

4日前まではかなり太っていた体型なのに…。

なんで、ガリガリまで痩せ細って腹筋まで割れているの!?

「ローズさん…。ギルド長は確か、4日前までは太っていましたよね…?」

「…そうだよ。」

「私の気のせいではなかったんですね…。いつからですか?」

「…昨日からだよ。」

「昨日?つまりたった2日ぐらいで、ああなったんですか?」

嘘でしょ!?

あのお腹が、あの腹筋が割れるくらいなくなるなんて…。

それに、体格も顔の輪郭も大きく変わっちゃっているよ!

そんなのあり得ない!

 

「…そうだよ。早朝に来てすぐギルド長の席に座ったんだから、全員「誰だ?」と思ったんだよ…。ギルド長の取り巻きどもが確認したら本人とわかり、全く仕事にならなかったよ。ギルド長を除いてね…。」

「え?」

「エイナ…ギルド長は元々有能だったのは知っているね?」

「あ、はい。」

「昨日はその10倍ぐらい処理してたよ。「10倍!?」だから、私たちが追いつけなく仕事が回らないんだ…。」

「た、他人とは思わなかったんですか?」

「そりゃ、思ったさ。けどね、ギルド長しか知らない内容も書類の保管場所も、全部知っているんだよ…。本人としか思えないじゃないか…。」

「そ、そうですか。どうしてだろう…?」

2日前って、私が神ヘスティア…ううんヘスティア様と直接面談し、【ヘスティア・ファミリア】に入団した日だよね?

その時に変わったことって…あっ!?

ま、まさか…セバスさんとメイさん?

 

いやいや、まさかそんなことは…。

愚者様をきょうは…ううん、お話した時に確か…。

『神ウラノスに、エイナさんと同じく退職届をぶつけなさい。そして魔道具作成に集中して、坊ちゃまのために役立てなさい。神ウラノスと豚は私たちがやりましょう。』

あの言葉が本当だとしたら…。

うわぁ…、納得しちゃった。

ウラノス様は…送還されてないからまだ生きてるよね…?

 

「ねえ、エイナ…。本当に戻る気はないんだね?明らかに今回の戦争遊戯で【ヘスティア・ファミリア】は完全不利だよ。」

そうだよね。普通はそう思うよね。

「ローズさん、心配していただきありがとうございます。既に決めたことですから。」

「そうか…。健闘を祈っているよ。」

けど…、ベルくんとあの人たちを見ていると、そう思えない。

有利でもあの人たちは、少しでも完全勝利に近づけるようにいろいろなことをやっている。

あのギルド長の変貌もその1つ…じゃないかな?

 

「ロイマン…本当に君かい?」

「何を言ってる?【勇者】、私は以前からこうだ。呆けるにはまだ早いのではないか?」

(((嘘だ!絶対に嘘だ!)))

「ロキ…。」

「嘘は言ってへん…言ってへんで…。あり得ないけど、嘘は言ってへんで…。」

「困りますな、最強派閥の1つである【ロキ・ファミリア】がこの体たらくでは。綱紀を引き締めてはいかがですか?リヴェリア王女殿下。」

「………はっ!そ、そうだな。ゴホン…、ロイマン、貴様に聞きたいことがある。」

「伺いましょう。その前にそれは【ロキ・ファミリア】副団長としてですか?それとも、我らエルフの王族としてでしょうか?」

「(こいつ、本当にロイマンか?)前者だ…。」

「わかりました。私にお聞きしたいこととは?」

「まず…、何故、エイナ・チュールをクビにした?返答次第ではタダじゃ済まないぞ。」

「エイナ・チュールから退職届を出したためです。「何?」私はそれを受領しただけです。」

「エイナ、事実か?」

「はい、ギルド長の言っていることは事実です。」

「ああ、エイナ・チュール来たか。ミィシャ君、私から君に渡したものはまだ持ってるな?」

(君!?ミィシャに対して君!?初めて聞いたよ!)

「え?あ、はい。あの…ここで出すのですか?」

「当たり前だ。時間は有限だ。早く出したまえ。」

「は、はい!少々お待ち下さい!」

私に渡すもの?

何があったんだろう…。

書類は全部すぐに引き継ぎ済ませたし…。

 

「こ、こちらです。」

「エイナ・チュール、長年の勤務ご苦労だった。退職金を受け取らず去るのは、私の信条が許さん。」

退職金?

……本人だよね?

(((信条!?ありえない!?誰だ、お前は!?)))

 

「ロキ…。」

「ウチは夢を見とるんやろか…。嘘は言ってへんで…。何が起こっているんや…。」

「わ、わかりました。ありがたく頂戴します。」

「うむ。そこの資料を少し見たが、【ヘスティア・ファミリア】へ入団したそうだな。新天地でも頑張るように。」

「あ、ありがとうございます。」

何回も思うけど…、本人だよね!?

(((だから、誰だ!?お前は!?)))

 

「さて、リヴェリア副団長。お聞きしたいことはそれだけですか?」

「あ、いや。まだある。学区での本に、7年前の大抗争を含む暗黒期の終焉がギルドの手柄になっていると書いてあるそうだな?」

「はい、そうです。」

え?何ですって!

それは…ダメじゃない!

 

「そうです、ではないわ!あの戦いやあの娘っ子らの苦労をお主の手柄にするつもりか!」

「【重傑】。質問ですが、7年前の大抗争や暗黒期は、元をたどれば【ゼウス・ファミリア】、【ヘラ・ファミリア】がいなくなった当時、ギルドを含むファミリアが手綱を締めてなかったことから闇派閥が増長したことにあります。そうですね?」

「(本当にロイマンか、こやつは?)そうじゃ…。」

「(【ゼウス・ファミリア】、【ヘラ・ファミリア】を追放した僕たちに対して皮肉かい?)ああ、そうだね。」

「【重傑】のいうことを採用するならば、増長した原因をその本に載せますが、よろしいですか?」

「「なっ!」」

「手綱を締めなかったのもギルドの責任として載せているのです。それに、解決したのはギルドだけでなく有力ファミリア、と記載しているはずです。特定ファミリアに肩入れはしないのが、ギルドの信条です。」

「有力ファミリアか…。」

「どうしても7年前の大抗争や暗黒期の詳細を載せる場合、当時の有力ファミリアの怠慢も載せることになります。だが、それではオラリオが軽く見られる。なので、あの一文にしました。」

「…一理ある。だが!」

「それはそちらのファミリアの教育で教えたらいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか?」

「………そうだね。「フィン!」ガレス、彼の言う通りだ。暗黒期が始まったのもギルドと僕らのせいでもある、そして暗黒期を終えた彼女の罪をかばったのもギルドと僕らでもある。それは間違っていない。」

「…くっ!」「ぬぅ…。」

「さすが【勇者】。ご理解していただき、何よりです。ですが、ここへ来る前にしてほしかったですね。」

(((だから、誰だよ!お前は!)))

うわぁ…、以前のギルド長じゃない!他の人ではないよね?

でも、その論理…まるでメイさんとセバスさんのと似ているような…。

やはり、何かしたんだ…。

 

「リヴェリア副団長。先程で終わりでしょうか?」

「……これで最後だ。何故【ヘスティア・ファミリア】へ味方しないようにと我らへ手紙を送ったのだ?」

「確かに神フレイヤの所業は許せるものではありません。だからと言って、戦争遊戯が始まっていないのに罰則を与えるのは平等ではないし、効率的ではありません。戦争遊戯後に正式な罰を与えます。だが、その前に【ロキ・ファミリア】が【フレイヤ・ファミリア】へ抗争などを仕掛ける理由として【ヘスティア・ファミリア】に味方するというのを上げないようにするためです。」

……1日目の時にそう説明すれば、退職届をぶつけなかったのにね。

「そんなの、詭弁だ!」

うん。私もそう思う。

 

「最強派閥二強の【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】はここ数年敵対していました。ギルドとして警戒するのは当然でしょう。そう、十数年前の【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】のような関係ではない限り。」

「…正式な理由があれば【ヘスティア・ファミリア】へ味方するのはいいのか?」

「ええ。そうです。ギルドは、貴方方ファミリアだけでなく一般市民の安全も預かっています。一般市民たちへの説明で、その正式な理由があれば問題はありません。」

「…ぬぅ…。」

まあ、そうだよね。

 

「ですが、貴方方は既に【ヘスティア・ファミリア】へ戦争遊戯を仕掛けた。私は【ロキ・ファミリア】として味方せずとも、何人かを条件付きで改宗させて【フレイヤ・ファミリア】の戦争遊戯に勝利するという算段をしていました。それが裏目に出て非常に残念です。」

え?ああ…そういう見方もあるか…。

よく考えれば、そうした方が無難だったよね。

 

「よくもヌケヌケと!」

「リヴェリア副団長、貴女は遠征でダンジョンに潜っていました。責めるのは主神ロキと、フィン団長とガレス副団長ではないでしょうか?貴女が戻ってから【ヘスティア・ファミリア】への扱いを決めるべきではなかったでしょうか?」

『一理ある…だが、こんな理論はロイマンじゃない!』

『儂もそう思う。おい、ロキ。本人じゃろうな?』

『それは間違いあらへん…。最初の問答で確認したやん…。』

「そうか…わかった。」

「ご理解していただけて何よりです。すみませんが、時間は有限ですので私は仕事に戻ります。では。」

やはり、ギルド長じゃない!

メイさんとセバスさんが何かをしたんだ。

あ…まさかこの場でこの時間に【ロキ・ファミリア】が来るのを計算して、私を向かわせたとか…。

ハハハ、そんなの…ありえる…、あの人達なら…。

いけない、用が済んだから戻らないと…。

 

「あの…リヴェリア様。私はこれで失礼しますが、よろしいでしょうか?」

「…あ、ああ。そうだな。すまない…、私たちの不手際でお前達に迷惑をかけてしまったようだ。」

「(その結果、メイさんとセバスさんが解放されたからいいようなものだけど)いえいえ。戦争遊戯ではレベル1の私は参加せずホームで留守番ということになったので、その…戦場では顔合わせできませんのでご了承下さい。」

「そうか、お前に剣を向けるとアイナに何か言われるのを覚悟していたが、それがなくてよかったよ。」

「ありがとうございます。では、私は所用がありますのでこれで失礼します。」

「ああ、気をつけてな。」

 

この短期間で…ギルドを掌握してしまった…。

ローズさん、ミイシャ、みんな…強く生きて…。

ギルド長がああなった今、少なくとも前よりはマシになっているはず。

……多分。

 

ただ、これだけは言える。何回も言うよ。

【ヘスティア・ファミリア】へ入団してよかった!




かなり、長めになってしまいました。
本来、二つに分けるべきでしたが不自然なので、今回は1つにしました!

思ったより、ロイマンへの仕打ちについて感想が多かったですので、ちょっと内容を書いてみました。
グロいのが苦手な方は飛ばしたほうがいいかもしれません。
※麻酔や薬も使ってません。
1.セバス:ロイマンの手足指を五寸釘で打って、そこに火の付いたロウソク立てる。
2.セバス:ロイマンの新入り時からの話を出して、ネチネチとロイマンを精神的に悶え苦しませる。
3.セバス: ロウソクがなくなったあと、出血死しないよう血が循環するようにし、胴体をさばく。
4.セバス: 内蔵を傷つけないよう、脂肪・筋肉を全部取り出す。
5.セバス:取り出した後、また2の話を持ち出して思い出させる。
6.セバス:取り出した脂肪と筋肉が腐らないよう、氷の魔剣で凍らせる。
 メイ乱入:メイの記憶にある新入り時以降の恥ずかしエピソードを思い出させる。
7.メイ:褒めてけなすを数十回繰り返す。
 セバス:手足をさばく(ロイマンの口癖を口ずさみながら)
8.メイ:ゼウス・ファミリアで、お仕置き用としてよく使用していた電気けいれん療法道具を頭にセット。
 セバス:骨をノミとハンマーで不要なところを削る。
9.メイ:セット中で、ロイマンの人格を否定させ新たな人格を植え付けるようにささやく。
 セバス:メイと同じようにささやく。
10.メイ:ロイマンの理論を徹底的につぶし、自分たちの理論を植え付けさせる。
 セバス:輪郭、体格をバランスよく削り、バランスよく筋肉を戻す。
11.メイ:ロイマンと会話のキャッチボールをしながら、自分たちと同じ理論に誘導させる。
 セバス:皮膚をキレイに戻す。
12.メイ&セバス:新生ロイマンと話し、問題ないことを確認させギルドへ出勤するようにする。
  ホームへ帰る→93話へ。
ちょっと行き当たりばったりですが、こんな感じです。

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