白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

104 / 439
本日2回目です!

ガレスさん回です。
色々とありましたねえ…。



第103話 重傑、疲弊。

どうなっとるんじゃ…。

ロイマンは確かに高慢ちきなエルフで、儂らドワーフよりかなり太っておったはずじゃ。

なのに…別人と思えるほど体型が変わっとる上、性格も口調も変わっておる。

 

「ウチ…、もう疲れたわ…。」

「私もだ…。夢でも見ている気分だ…。」

「僕もだよ…。残念ながら現実だよ…。」

ロキもこいつらも信じられんようじゃな。

 

「ロキ、リヴェリア、ガレス。僕はあと1つ寄りたいところがあるんだが…。」

「私は早く帰って、あの少年の伝記を読んで気分直しをしたいんだが…。」

「それでフィン、どこじゃ?」

「ミアのところ…、『豊穣の女主人』だよ。」

 

そして、ミアんとこに着いたが…。

「…?おかしいね、ミアの声が聞こえないね?」

「ああ…そうだな(【疾風】は帰ってきているのだろうか?)」

「そんなの入ってみないとわからんじゃろ。儂は一杯ひっかけたいんじゃ。」

「ウチも付き合うわー。」

信じられんものを見たから、エール2,3杯は飲まないとやってられんわい。

 

--------------------

 

儂らは、また信じられんものを見た。

 

「愚図2号!もたれかけて、サボってんじゃねえ!3番テーブルへ早くいけ!」

「ニ、ニャー!サボって「轢き殺すぞ?」行きますニャー!」

「おい、厨房のメイ!お前、10分休憩しろ!腕の動きが鈍っているぞ!」

「イエス、サー!メイ、休みます!」

「にいさ「あ?」…サー!ニャーも休み「ダメだ。20分前に休んだだろうが!」ハイニャ…。」

「ルノア!客だ!…ちっ【ロキ・ファミリア】か。嫌なとこを見られちまったぜ…。」

「イエス!サー!…ようこそ!【ロキ・ファミリア】の皆様、4名様でしょうか?」

「あ、ああ。よ、4名で。」

「では、こちらでーす!」

目の錯覚か…?

【フレイヤ・ファミリア】副団長の【女神の戦車】が、ミアの代わりに店を仕切っとる…。

儂は疲れとるな…。

 

「ご注文は?」

「エール3杯で、あとつまみも…。」

「私はアルヴの聖水を…。」

「はーい!了解しました。しばらくお待ち下さーい。」

 

「儂は疲れとるんじゃろうか…。」

「ウチも疲れたわ…。」

「僕はもう疲れたよ…。」

「私もだ…。」

ここへ寄らんで、そのまま帰った方がマシじゃな…。

 

「ほらよ、注文のものだ。」

「…ありがとう。アレン、何故ここにいるんだい?」

「ミアに店番押し付けられた。それだけだ。」

「ミアは…【フレイヤ・ファミリア】ホームにおるのか?」

「昨夜聞いただろうが、糞ドワーフめ。あそこにいたっきりだ。」

「そやか…。フレイヤはどうなったんや?」

「さあな、ミアがいるなら元に戻ったんじゃねえか?」

「…そうか(時間稼ぎも今日までか)。」

「俺は行くぜ。おい!愚図1号、どこへいく!」

「お、お花を摘みに…「ちっ…すぐに戻れ!でないと轢き殺すぞ?」イエス、サー!」

堂に入っとるな、意外なとこを見たものじゃ…。

 

「何か、馴染んでいるね。彼は。」

「まさか【女神の戦車】が、酒場の指揮をやるとは…。」

「今日は何なんや…一体何が起こっとるんや…。」

「儂はもう考えることは、やめたわい。」

もう飲んで、考えることを放棄するわい。

 

「………。」

む?フィンが何か考えとるな。

「フィン、何を考えとるんじゃ?」

「あ、いやね。今日のロイマンの言った言葉が妙に気になってね。」

「私は全てがもうわからないのだが…。」

「ああ、彼が言ってた中で「時間は有限だ」と何回も言ってただろ?」

そんなことを言っとったか?

 

「そうやな、そんなことも言っとったな。」

「それがどうしたんじゃ?」

「それが妙に引っかかるんだよ。そう、昔に何回も聞いたことがあるんだよ。」

「時間は有限だ…か。何もおかしなことはないが?」

「そうなんだよ。だから妙に引っかかるんだよ。」

「お主でもわからんなら、儂にわかるわけないじゃろ。」

もう知らんわい。

グビグビグビ…。

 

「しかし、エイナ・チュールが【ヘスティア・ファミリア】に入るとはね。」

「私としては、友人の娘のこともありうちに入ってほしかったがな。」

「事務仕事が優秀と聞いとったからなー、ほんまにウチに入って欲しかったわー。」

「同感じゃな、儂らの負担が減るからのう。」

ドワーフに事務処理をやらせるではないわ。

鍛冶まがいのことをしとったほうが、まだマシじゃわい。

 

「それに…エイナ・チュールの態度が気になるんだ。何かこう、おかしなことなかったかい?」

「どこがどうおかしいのだ?」

「入団したばかりだよ?堂々としすぎじゃないかな?」

「むぅ…言われてみればそうじゃな。あの場なら、ビクビクするのではないか?」

「アイナはたまに突拍子もないことをするからな…、その血を受け継いでいるのではないか?」

「それに…ギルド長を見て驚愕し、その後納得したような表情をしていたんだ。」

「何だと?」

「あの娘っ子が何かを知っとると?」

「何であの場で聞かなかったん?ウチなら見破れたのに。」

「…ロイマンのショックがまだ抜けてなかったんだよ…。」

「「ああ……。」」

「そっか…何か惜しいことをしたわー。会ったら聞いてみるわー。」

「それはないね。恐らく戦争遊戯のあとになるだろうね。」

「いや、何かで外へ出るということはあるはずだ。その時に聞いたらいいのではないか?」

「忘れたのかい?監視していたティオネたちが気絶させられ、【ガネーシャ・ファミリア】の牢獄へ入られたことを。」

「あのようなことがまた起こると?」

「ああ、その可能性が高い。今の【ヘスティア・ファミリア】に何かが起こっている。だから、入団したばかりのエイナ・チュールが堂々としているのは、そこにあるんじゃないかと僕は思っている。」

むぅ…。一体何が起こっとるんじゃ…。

む、エールがなくなったな。あと一杯飲んで帰るとするか。

 

いずれにしろ、戦争遊戯では手加減せずぶつかるのみじゃ。

儂というドワーフはな。




感想・評価をいただけますと、嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。