白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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今回はセバス回です。

アストレア様を怒らせてしまいましたが、どうなるでしょうか?
どうぞ!


第110話 執事長、揺動。

これはいけませんね。

まだ、神ヘルメスは使い道がありますので泳がせておかないと。

「神アストレア。冷静になってください。既に神ヘルメスは我らが断罪し、釘をさし、首輪をつけております。」

「……わかったわ。ヘルメスはまだ必要ということね?」

「はい、ご明察の通りです。」

「ふー…。断罪と言ったわね?一体、ベルに何をしたの?ヘルメスは?」

「お答えいたします。リュー嬢にも深い関わりがございますので。」

「え?私も?」

そして、神ヘルメスが坊ちゃまに対して仕出かしたことを説明いたしました。

 

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「………天界へ送還したいわね、本当に。」

「不埒なことはいくつか知っていますが、18階層の件だけでなく【イシュタル・ファミリア】壊滅もですか…!?(だから【麗傑】のアイシャ・ベルカと親しかったのですか。…余計なことを。)」

「いずれも坊ちゃまを【最後の英雄】にするために、試練を与えたのでございます。」

「ヘルメスに最期を与えたいわね…。」「同感です。」

神アストレアをここまで落とすとは…、いえもう既に5年前に落ちていましたか。

 

「今は、我らを恐れ従順になっています。思い余って、事に及ばないで下さい。」

「ええ、わかったわ。けど、許せないことは許せないけどね。」

「はい。では、リュー嬢。もう一度お聞きします。坊ちゃまは7年前のことを知っても、貴女を信頼しています。貴女はいかがでしょうか?」

「何度も聞いても無駄です。私は何があろうと、彼のそばにいて彼の横で共に戦い、そして彼を生涯愛します。」

「リュー…貴女。そこまで…。」

予想はしていましたが、そこまで想っていたとは坊ちゃまは果報者ですな。

元ファミリアの娘たちなら、すぐに叩き出すでしょうね。

 

「それを聞いて、安心いたしました。」

「セバス、それは野暮というものです。彼女と坊ちゃまは深層でお互い助け合った仲ですから。」

「な、何故!それを!」

「ああ、言い忘れておりました。我らはそれぞれの眷属または系譜を持つものなら、記憶を全て見ることができます。」

「「!?」」

「当然、神アストレア。元主神が旅に出たと嘘をいい、貴女と坊ちゃまと二人きりで「二人きり!?」過ごした2ヶ月間のことも、リュー嬢と坊ちゃまが関わったことも全て我らは知っております。」

「「!?」」

青ざめたり赤くなったり、していますね。

まあ、あのような事は人には言えませんからね。

 

「アストレア様…5年前、神ゼウスに何をしたのですか?まさか、ベルと一緒に過ごしたかっただけではないでしょうね?」

「そういうリューだって、ベルと何かあったわね?全部吐いてくれるかしら?」

「そ、それは…。」

「『互いを温めなくては…』ですね。」

「!?!?!?!?そ、そこまでも…。」

「その後のこともいいましょうか?」

「言わないでくださいやめてくださいゆるしてください。」

「リュー、貴女…まさかベルを…。」

「ちちちち、違います!まだ、やっていません!あっ…。」

「まだ!?まだって、言ったわね!」

「神アストレア、ご安心下さい。坊ちゃまはまだ来てないため、きれいなままです。」

「え?」「はい?」

坊ちゃまは本当に来ていないのが、未だに信じられません。

あのクソ雑魚サポーターや、クソエロ爺の影響を受けているというのに…。

何故でしょうか?純粋さだけでは片付けられませんね。

 

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「…そ、そう。まだだったのね…(よかったわ)。」

(危なかった…。あの時で踏みとどまって、本当によかった…)

「しかし、惜しいことをなさいましたな。リュー嬢。」

「「?」」

「坊ちゃまの意中の方は、ご存知ですね?」

「…はい。」「え?誰よ!」

「もし、彼女より先に貴女に会っていたら、坊ちゃまの意中は貴女になっていた可能性が非常に高いです。」

「何…ですって…、そんな…嘘だ…。もっと…早く会っていれば…、くっ…あの戦闘狂め…。」

「それより、誰なの!?」

「【ロキ・ファミリア】の【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタイン嬢です。」

「ええーっ!そんな…あの娘が?」

リュー嬢はひどく落胆されていますね。

まあ、かなりニアピンでしたね。

どちらになっても私たちは問題ありませんが。

神アストレアもひどく驚かれていますね。

 

ふむ、ここで坊ちゃまのスキルをお見せしたほうがいいでしょうね。

それで更に揺さぶってみましょう。

「ああ、いい機会です。坊ちゃまのステータスの一部をお教えしましょう。」

「そうですね。(それでも坊ちゃまを愛せられるかですね)」

「「?」」

そして、私たちは坊ちゃまの発展アビリティ『魅了』とスキル『兎囲女達』を教えました。

 

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案の定、彼女たちは凹んでいました。

「……フレイヤ…余計なことをしてくれたわね…。それに、ゼウス…谷へ突き落とす前に、後頭部に岩でもぶつければよかったわ…。」

それでも、あのクソエロ爺は死なないでしょう。

何しろ、元主神ヘラの折檻にも耐えれたくらいですから。

 

「……神フレイヤは仕方がないとしても、ハーレムを教え込んだ神ゼウスを送還したいです…。」

「リュー嬢、坊ちゃまが強くなりたいという気持ちはご存知でしょう?」

「はい……複雑ですが、それでも彼を愛しているという気持ちは変わりません!」

ふむ、それでも揺れませんか。

どうやら、本物のようですね。安心しました。

 

「はぁ…リュー。貴女のステータスを彼らに見せましょう。その方がいいわ。」

「え?あ、そうですね…。ただ、見せても…(チラ)。」

「ああ、我らの強さですか?言ってませんでしたね、レベル7上位はあります。」

「レベル7上位!?ア、アストレア様!?」

「う、嘘は言ってないわ…。」

「私たちは、それぞれのファミリアの指導教官をやっていました。」

「「指導教官!?」」

「はい、リュー嬢。貴女方を苦しめたアルフィアお嬢様は、私が教えました。まあ、7年前時点のアルフィアお嬢様は恐らく死の病で弱体化していましたから、レベル7下位かレベル6上位あたりですね。」

「…そ、そうですか(あれで下位なのか…よく勝てたものですね)。」

「リュー…見せた方が貴女のためになるわ。ベルの力になるためにも。」

「ほう?拝見いたしましょう。」

そして、私はリュー嬢のスキルの『白兎純愛』に驚きました。

 

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「これは…驚きましたね。」

「ええ…これは明らかにもリュー嬢向けですね。」

「神アストレア、坊ちゃまの『兎囲女達』の効果を見ると改宗させた方がいいと思いますが。」

「そうね…(相手がベルだなんて…、複雑だわ)。」

「いえ…それは戦争遊戯後にしてくれませんか?」

「ほう?」「ふむ?」「え?」

「確かにベルのスキルと私のスキルが重なれば、更に強くなれるでしょう。ですが、私はアストレア様の眷属でベルのことを好きに…いえ愛するようになったのです。スキル目的で改宗はしたくありません。それにもし改宗すれば、スキルが消失する可能性があるかもしれません。なので、今は改宗は避けさせていただきたいです。」

「ふむ…一理ありますな。メイ、どう思います?」

「素晴らしいと思います。坊ちゃまへの愛がスキル効果なぞに惑わされないというのは。」

「リュー…(そこまで想っているなら認めないわけにはいかないわね…。はぁ…、やっぱり5年前に無理やり眷属にすればよかったわ…。)」

「それに…。」「「「それに?」」」

「あの…【剣姫】と決着をつけたいのです。【アストレア・ファミリア】のリュー・リオンとして。7年前は引き分け、そして『異端児』騒動では完全な敗北…。今度は絶対に勝ちたいのです!」

「私は好ましいと思います。坊ちゃまの横に並ぶには、そうでなくてはいけません。」

「さすが、アルフィアお嬢様が認めた方だけはありますな。」

「リュー…、戦闘馬鹿も大概にしなさいよ。ベルにドン引きされるわよ。」

「な!?わ、私は戦闘馬鹿ではないです!」

(じゃあ、ポンコツエルフ?と言おうと思ったけど、可哀想だからやめるわ。)

 

「リュー嬢、お許し下さい。貴女を幾度か試すような真似をしてしまって申し訳ありません。」

「私たちが認めましょう。貴女は坊ちゃまの横に並び立てる女性のうちの1人であることに。」

「い、いえ…。……女性のうちの1人?」

「はい、ここに住んでおられる女性の殆どは坊ちゃまのハーレムに入っておられます。坊ちゃま本人は全く知りませんが。」

「…私は?」

「はい、神アストレア。もちろん貴女も入っておられます。」

「よしっ!」「…アストレア様。」

「まあ、そのうち女神連合から話があると思います。」

「「女神連合?」」

「ええ、神デメテルに坊ちゃまのことをお話されましたら、元主神に対して激怒されておられました。」

「ああ…デメテルなら怒るでしょうね…。連合というと他にも?」

「ええ、善神の女神様を中心に日ごとに増えています。ヘスティア様を除いてですが。」

「まあ、ヘスティアはそういうのをあまり好かないでしょうね。わかったわ。」

「では、ヘスティア様が起きられるまでしばらく寛いでくださいませ。セバス、対応をお願いしますね。」

メイ…、気を遣ってくれましたね。

ありがとうございます。

 

「はぁ…ベル。半年で大きくなりすぎよ…。」

「私もここまで成長するとは、思いませんでした。」

「神アストレア、リュー嬢、お願いがございます。」

「セバス…だったわね?何かしら?」

「私たちに?」

これはどうしてもお聞きしたいのです。

私が教えた…義娘のことを。

 

「アルフィアお嬢様の、7年前の様子そして最期をご教示願います。」




セバスとしては非常に気になりますよね。

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