白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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本日1回目です!


第11話 女神、恐怖。

ボクらは今、【ゴブニュ・ファミリア】へ向かっている。

ベルくんの母方のファミリアが遺したものが封印されている、【ゴブニュ・ファミリア】へ。

メイくんは、「知っている神に見られると説明が面倒ですので。」と言ってて、頭から脚まですっぽりとフードを被っていた。

そこまで用心することなのかなぁ…?

 

ヘファイストス、さっきは珍しく怯えていたな。

何でそこまで怯えるのさ…。あの頑固一徹が。

聞いてみよっと。

「ねー、ヘファイストス。なんでそんなに怯えるのさ?」

「…ベル・クラネルの父が、【ゼウス・ファミリア】はまだわかるわ。けど、その母方が非常に問題なのよ。黒竜の遠征がなかったら、メイの言う通り【ゼウス・ファミリア】は全滅していたわね…。また最悪の場合、オラリオは滅亡してたかもしれないわ…。」

え?マジで?本当に?最強の【ゼウス・ファミリア】が?

オラリオまでも!?どこのファミリアだよ!?怖っ!?

 

「そ、そこまでなのかい?母方のファミリアって…、主神は誰だよ!?」

「…ヘスティア。貴方もよ~く知っている神よ。天界でゼウス含む多くの神を恐怖のドン底へ落とした、あの超絶残虐破壊衝動女(ハイパーウルトラヒステリー)を。」

ま、ま、ま、まさか……あの子かい…。

ヘファイストスが怯えるわけだよ…。

けど、いい子なんだけどなー。ゼウスが絡むとろくな事がないだけで…。

そりゃ、ゼウスの眷属があの子の眷属に手を出したことをあの子が知ったら…うん、死ぬね。

 

「ゼウス…送還、いや…よく死ななかったね…。」

「本当よ…。あの子、ベル・クラネルが生きているのが不思議ね…。そういえば…、彼女は、ベル・クラネルのことを知っているのかしら?彼女の眷属の子なら、彼女の眷属じゃないの?」

そこなんだよなあ。ベルくんの外見と性格はあの子好みのはずなんだけどなー。

 

「それについてはお答えしましょう。」

「きゃっ!」「うわぁっ!」

メイくんが後ろから話しかけてきた。

さっきまで前にいたのに!?いつの間に?

さ、さすがレベル7…。

 

「大変失礼しました。先程の会話を耳にしましたので。神ヘファイストス、黒竜に全滅された後の【ヘラ・ファミリア】の主神…神ヘラの様子、覚えていますでしょうか?」

「ええ…、ゼウスとヘラの両神とも見てられないほど意気消沈してたわね。まあ、ゼウスはその3日後に復活して、大浴場の覗きをしてたけどね。あの時は心配して損した、と多くの女神によって袋叩きにされてたわね。けど、ヘラは【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】に追放されても意気消沈のままだったわね。さすがのフレイヤやロキも話しかけられなかったわ。」

ゼウス…何やってんだよ…。

 

「私の憶測ですが、神ヘラの精神状態が復活したのは半年前ほどかと思います。」

「え?」「おっそ!?」

ええ…15年間意気消沈してたのかよ…。

まあ、可愛がっていた子たちが全滅されたら凹むのはわかるけど…、そこまで愛してたんだなあ…。

ヘラらしいよ。

 

「どうして、そんなことわかるの?」

「坊ちゃまがゼウスに置いてけぼりされたのは、神ヘラが復活されたためかと思います。」

「ゼウスは、ベル・クラネルの育児放棄したの!?何てことをしてんのよ!」

「それは絶対に許せないけど、ヘラが復活したのならゼウスのとこへ行ってベルくんに会ってたんじゃない?」

ヘラが復活したら、真っ先にゼウスんとこへ行くはず。

そしたらベルくんに会ってたはずと思うんだ。

 

「はい、ヘスティア様の予想の通り、神ヘラは正気を取り戻した時はクソバカ主神のところへ行ったはずです。けど、神ヘラは恐らくこう耳にしたはずです。「孫と二人で暮らしている」と。」

「「あっ…。」」

あーあー、なるほどなあ。

ゼウスが育児放棄したのではなく、ベルくんを守るために死んだふりしてたんだな。

そりゃ、孫と二人きりで暮らしていると聞いたら、多分…いや絶対に勘違いして激怒するんだろうな。

孫は女性で、二人きりで暮らしている…つまり、浮気していると。

あの子、頭に血が上ったら周りの声は耳に入らず、ゼウスの折檻だけしか考えないんだろうな。

そしたら、絶対にベルくんも巻き添えになり、死ぬか大怪我するのは間違いないね…。

だから、ゼウスは死んだふりをするしかなかったんだな。

…理解はできるけど、ベルくんを一人にしたことは許せない!

 

「ああ…そういうことね。だから死んだふりするしかなかったのね…。」

「はい、恐らく今は落ち着いており状況を確認されている、かと思います。坊ちゃまが神ヘラの眷属の息子であることはまだ知らないでしょうが、今回の戦争遊戯で知ることになるかと思います。」

「うん、そしたらヘラはベルくんに会いに来るためオラリオへ来るんだろうね。いいんじゃないかな?あの子、意外と子煩悩だし。」

「ヘスティア…、正気なの?私は嫌よ。ヘラが歩くだけでも民家は全部戸締まりし店は全て畳むくらいよ。それ以前にロキとフレイヤがヘラを絶対にオラリオへ入れさせないわよ。」

ヘラ…、オラリオにいた時に一体何をしたんだよ…。

…ベルくんに会わせるのが怖くなってきたよ。

 

「意気消沈してた神ヘラを見て、坊ちゃまのお母様はゼウスに預けるしかなかったでしょうね。坊ちゃまの赤子の頃の記憶を見る限り、坊ちゃまを抱えながら「余計なことを教えないで!」を何回も念押しされてクソバカ主神に預けていましたね。」

「もし、ヘラがゼウスと同じく早い内に、正気を取り戻していたらどうなっていたのかしら?」

「私の憶測ですが、まず大浴場を覗いたクソバカ主神を折檻し、坊ちゃまのお母様のそばに死ぬまで寄り添ってたでしょうね。そして、生まれた坊ちゃまをホームの外に出さない上、人の目にさらさず溺愛してたのは間違いないかと。」

「「ああ…。」」

うん、想像できるね。それはそれでどうなんだろう?

今の方がまだ幸せなのかな…?うーん…。

 

「しかし、神ヘラが坊ちゃまのこれまでのことを知ったら、大変なことが起こるかもしれません。」

「どうしてなの?」

「坊ちゃまのこれまで起きたことを知ったら、神ヘラは間違いなく大激怒するでしょうね。」

「「あっ…。」」

あーあー、確かにやばい。やばすぎる。

ロキはどうでもいいとして、ソーマ…ヘルメス…アポロン…イシュタル…あっ送還されたんだっけ、アレス…イケロス…ルドラ…は5年前に送還されたっけ?そして、フレイヤ…。

あわわ…ヘラに知られたら、送還だけで済まされないような気がする…。

 

「【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】に追放されオラリオに入れないので、オラリオ内にいる神は大丈夫かもしれませんが、オラリオ外にいる神アポロン、神アレス、神イケロスはただじゃすみませんね。送還だけで済めばまだマシかもしれませんが。」

「「……。」」

うわぁ…。嫌いだけど、アポロン、イケロス…逃げ切れることを祈っているよ。

アレスは…ラキアによって守られているから大丈夫じゃない……かな?

ラキアが滅亡しなきゃいいけどね…。

 

「まあ、【ゴブニュ・ファミリア】で封印されているあのクソ野郎が坊ちゃまの記憶を読み取り、神ヘラへ報告したらの話ですがね。(しかし神アポロン、神イケロスは許せません、絶対にチクりますが。)」

「…ヘファイストス、ボク【ゴブニュ・ファミリア】へ行くのが怖くなってきたよ。」

「…私もよ。」

ああ…せめて【ゴブニュ・ファミリア】で封印されている彼?彼女?がまともな人でありますように…。




今回はヘスティアとヘファイストスです。
当初は500文字でしたが、筆(キー?)が乗ってしまい、3000文字になってしまいました…。
長くなってすみません。

ゼウスがあんなに可愛がっていたベルをほったらかしして、死んだふりしてたのはヘラが関わっていたのでは?と思いました。(ダンメモ4周年を最後まで見たらわかると思います。)
何故今更?それは正気を取り戻したのが半年前だからではないでしょうか?神にとって15年は瞬きのようなものですからね。
あくまでも私見です。こうだといいなーと思いました。

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