白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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本日1回目です!

記者会見前の各団長の視点です。





第119話 猛者、渋々/ 勇者、動揺 / 白兎、朦朧。

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~【フレイヤ・ファミリア】ホーム~

 

「すみません…。もう一度説明してもらえませんでしょうか?」

「明日記者会見をして、貴方たちがポーカーでくじを引く人を決めて、その人が戦争遊戯の形式を決めるの。」

何故…そんな真似をしなければならないのだ?

そもそも、奴らが決めればいいのではないか。

 

「…欠席して奴らへ譲る手はないのでしょうか?」

「…その手があったわね。けど、もう決めたことよ。諦めてちょうだい。」

「…ミア。」「諦めな。」「…分かりました。」

何で、俺がそんなことを…。

せっかく本調子に戻ったというのに…。

 

(こんな回りくどいことをするなんてね。アイツらの考えは相変わらず読めないよ。)

「さてオッタル、稽古だ。ついてきな。」

「ああ…そうだな(明日一日我慢するだけだ。ここ数日と比べればマシだろう)。」

フレイヤ様の癇癪に振り回された時と比べれば、どうってことはないだろう。

 

「…何か失礼なことを言われているような気がするわ。」

「知るか。アンタはこの部屋にずっと閉じこもっていな。坊主のグッズがあるだろう?」

「本物がいいんだけど…、まあ、いいわ。そのうち手に入るのだから。さて、昨日はベルの伝記をどこまで読んだかしら?」

フレイヤ様はベルのぬいぐるみを抱きしめながら、本を読もうとしていた…。

 

「…ミア、いいのか?あれは。」

「あちこちうろつきまわるよりはマシだよ。ほっときな。」

…複雑な気分だ。

ベルのグッズでフレイヤ様の機嫌が直るのはいいが、我らの立場がないのが気になるんだが。

今更だな…。

 

「ああ、そうだわ。ミア、オッタル。稽古が終わったら更新するので、後で来てちょうだい。」

「…十何年ぶりだろうね。まあ、大して上がってないだろうね。」

「…フレイヤ様。まさか、この時に、ですか?」

「ええ、どうもあちらは何か勝つ自信があるみたいね。ここで一気に差を見せてあげたいのよ。」

(アイツらがいる以上負け戦だが、やるべきことはやった方がいいかもしれないねえ。)

「…わかりました(奴らが気の毒に思えてきたな…。だがそれも勝負だ、悪く思うな)。」

 

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~【ロキ・ファミリア】ホーム~

 

僕はかなり戸惑っている。

「ロキ…、それは本当かい?」

「本当や。今、嘘を言ってもしゃーないやろ。何でドチビに有利な点があらへんのや…。」

「何故、記者会見をやるのだ?今までになかったことだろうに。」

「神の考えることはわからんのう…。」

(神ヘスティアはロキのように謀略に長けた神ではない。むしろ、神デメテルに近く慈愛に満ちた女神のはずだ。この案は、リリルカ・アーデだろうか?いや、違う。彼女の案だけでないような気がする…。)

 

「記者会見するのはわかるよ。けど、何故僕らがポーカーでくじを引く人を決めるために、やらなければならないんだい?彼に譲るよ。」

「そうだな、そんな茶番をせずともベル・クラネルに譲ればいいのではないか。」

「いやー、それがな。他の神どもがノリにノッてな。やらざるを得なくなったんや。…まあ、ウチも見たいんだけどな。」

「はぁ…。まあ、こちらとしてはメリットもデメリットもないし…メリット?」

「どうしたんじゃ、フィン?」

「神の鏡…記者会見…ポーカー…。これが狙いなのか?いや、それなら僕にもメリットがあるか…。」

公開させるのが目的なのか?何のために?

 

「フィン?何かわかったのか?」

「ああ…薄っすらとだけどね。…彼らとしては公開させるのが目的じゃないかと。」

「公開…じゃと?」

「そうだよ。僕らがズルをしないかと…いやそれは意味がないか。それをしても無駄だとあの子はわかっているはずだ。」

世界に公開させて何をするつもりなんだ?

 

単に同情を集めるだけなのか?

いや、それはない。同情を集めても結果的には戦争遊戯で決めることだから。

 

または単に顔や知名度を上げたいだけなのか?

いや、それはない。むしろ隠す方だ。

あの子はクノッソスでも、ベル・クラネルを前線へ立たせないように自分を生贄に出したくらいだ。

 

出さざるを得ない何かがあるのか?

一体、何が狙いなんだ?

 

「あ、それとな…。フィン、昨日アストレアに言ったやろ?何かなあ、アストレアが喧嘩腰で威嚇してきたんや。」

「え?」「フィン…、お前は何を言ったんだ?」

いや…別におかしなことは言ってないはず。

 

「今の【ヘスティア・ファミリア】は何かおかしい、と言っただけだよ。」

「…それだけか?それだけで、神アストレアを怒らせる要因でもあったのか?」

「後はなぁ、あの優男や色ボケに対しても威嚇しておったわ。いつものアストレアとちゃうわ。」

神ヘルメスや神フレイヤにも?

確かに…、神アストレアらしくないな。

 

「神アストレア、いや【アストレア・ファミリア】はせめて敵にはしたくなかったのだがな…。」

「この際、仕方がなかろう…。」

「ロキ…他に何か言ってたかい?」

「ん?あー、そうや。昔親しくしていた子と会えたと言っとったわ。」

親しくしていた子?アストレアがオラリオ外にいた時に?

…まさか、ベル・クラネルではないだろうね?

いや、彼かもしれない。

だとすると、昨日の僕の発言は…。

 

「どうしたんじゃ、フィン?頭抱えおって。」

「神アストレアが、怒る理由がわかったかもしれない…。」

「何だと?」「何やと?」

僕の考えを彼らへ伝えた。

 

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「…またあの少年か。敵に回すとこうなるのか…。」

「あの若造、本当にウチへ入れるべきじゃったかのう…。」

「そやろ?本当に何で、ウチに入らんかったんや!」

「昨日ああいうことを言うべきではなかったよ…。」

もし、神アストレアが5年前にベル・クラネルと会っていたとしたら…。

親しくしていた子という程だから、それなりの仲ということとわかる。

そして昨日の僕の発言は、ベル・クラネルをけなすのと同然ということになる。

彼の今までの経緯を聞いたとしたら、神ヘルメスや神フレイヤに喧嘩腰になるのもわかる。

余計なことを言ってしまったな…。

 

「いずれにしろ…【アストレア・ファミリア】は神ヘスティア側に回るのは確実だったと思うよ。それが早いか遅いかだけで。」

「まあ、そうだな。【疾風】があちら側にいる限りな。」

「アイズたんには聞かせられんなー、フィン。」

「そうだね。安心して寝られないよ。」

「うちの若いもんどもは、もうあの若造の話ばかりじゃぞ。あのベートもじゃ。」

 

彼を敵に回すと、こうなるのか…?

本当に戦争遊戯を仕掛けるんじゃなかった。

「「「「はぁ…。」」」」

 

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~【ヘスティア・ファミリア】ホーム~

 

ぼくは、めいのとくせいどりんくをのんだ。

そして、かみしゃまからはなしを、きいた。

「ふぇ…?あす…きしゃかいけん…?」

「うん、そうだよ。…ベル君、大丈夫かい?」

「だいじょぶでしゅ…。きしゃかいけんてなにやるんでしゅか…?」

(これ大丈夫かい…?ますます幼児退行してないかい?)

 

「ヘスティア様。すみませんが、坊ちゃまはもう寝かせた方がいいかと。明日の朝に説明されたほうがよろしいと思います。」

「メイと同意見です。坊ちゃまの性格上、緊張して寝られないと思います。」

「あーそうだなー。うん、ベル君。明日の朝に説明するからね?」

「あい、かみしゃまー。」

「ぐはぁ!(何だい!この可愛い生き物は!……尊い。)」

あれー?かみしゃまがちはいてるー?

だいじょーぶー?

 

「へ、ヘスティア様!大丈夫ですか?」

「命嬢、神ヘスティアの介抱をお願いします。」

「は、はい。」

みことさーん、よろしくー。

 

「皆様方、いつものお願いしますね。」

「「「「かしこまりました!」」」」

あ、みんなだー。

レアおねーちゃんもルゥさんもいるー。

 

「あ、あのアストレア様…。ほ、本当に入るのですか…?(あの時の光景は幻覚ではなかった…。本当に毒を飲んでいたのですね…)」

「嫌ならいいわよ。リュー…いえルゥ。私は、ベルが9歳の時に毎日一緒に入ってたから。」

「「「毎日!?」」」

「い、嫌とは言ってません…。そ、その…心の準備が…。」

「ルゥさん、ベルくんはほらこの通りですから、大丈夫ですよ。」

「女は度胸ですよ、ルゥ様!」

「何で、貴女たちは、そんなに冷静なのですか!」

「「「慣れました。」」」

あうー?なにー?

けんかー?

 

「けんかはだめだよー?」

「「「がはぁっ!」」」

あれー?

 

「…すごい破壊力ね(私は5年前に慣れているけど、久々に効くわ…)。あら?セシルは?」

「ヴェルフ殿のところで武器を打っています。」

「そう、師匠が見つかったかもしれないわね。誤解がないように、ヘファイストスへ一言言っておきましょう(馬に蹴られたくないし)。」

 

「はいはい、皆様方。坊ちゃまが完全に眠りへ落ちる前に入浴してきて下さい。」

「「「了解しました!」」」

あれー?

みんなー、どこへつれていくのー?

 

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「ベル殿…知らないほうがいいです。ええ、知らないほうが幸せと思います…。知ったら、絶対憤死するでしょうから。」

ヤマト・命はベルに、深く同情した。

 

なお、メイから教えてもらった「神タケミカヅチを落とす方法」は失敗に終わった。

非常に惜しいところであった、とのこと。

 

メイ曰く「神の天然ジゴロに対しては、さすがに難しいですね。」とのことであった。




現時点の各団長の心境です。

オッタル→面倒なことをやらされた…。勘弁してくれ…。
フィン→何が目的なんだ?何度も考えてもわからない…。
ベル→んー、ねむいー。あれー、なんかやわらかーい?

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