白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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はい!ベルくんがファイブカードにより、くじ引き当選者となりました!
さて、戦争遊戯の勝負形式は何になるのでしょうか!?


第125話 道化神、感動。

「では、【ヘスティア・ファミリア】団長の【白兎の脚】ベル・クラネルに、今回の戦争遊戯の勝負形式のくじを引いてもらいましょう!さあ、ベル君。こっちへ来てくれないかい?」

やっと終わったわー。

けど、おもろかったけどな。

 

「え?あ、はい。オッタルさん、フィンさん、すみません!」

「お前は勝った。それだけだ(やっと終わる…疲れた)。」

「気にしないでくれよ(僕らの問題はその後だけどね。さて、アイズたちをどう宥めようか…)。」

帰るのが怖いわ…。

アイズたん、ティオナあたりがブチ切れとるやろうな。

ガレスが上手く抑えてくれるとええんやけど。

 

「ここに勝負形式を入れた箱がある。ベルくん、ここから1つ取り出してくれないか?」

「あ、はい。わかりました!」

ゴソゴソ…ゴソゴソ…。

「えいっ!えと…『旗争奪戦』?」

「「………!!」」

「おおっと!今回の戦争遊戯の勝負形式は『旗争奪戦』だぁぁぁぁ!」

(よりによって、それか!…すごい引きだな。)

 

ヒヒヒッ、勝ったわ。

 

「『旗争奪戦』はオラリオで最多の勝負形式です!場所は…各ファミリアのレベルを考慮して、18階層がベストと思いますが、いかがでしょうか!」

「最初に言ったはずよ。どんな勝負形式だろうが、どこだろうが、私たちは勝つと。」

もう勝った気でおるわ。

けど、この勝負は戦術次第で勝つことができるんや。

つまり…、フィンがおれば負けることはないんや!

 

「ヒヒヒ、『旗争奪戦』なら熟知しとるわ。蹂躙してやるからなー、ドチビ。」

「な、何だってー!熟知って、ずるくないかい!」

「仕方がないわ、ヘスティア。貴女は最近下界へ降りたばかり。この勝負形式はかつてあるファミリアがしのぎを削った戦いだもの。熟知というよりよく見たと言った方が正しいわね。」

そやな。あいつらがよくやり合ってた勝負形式や。

まあ、あのクソジジイや超絶残虐破壊衝動女の夫婦喧嘩で、よく使ってたやつや。

あいつらの眷属たちが、毎回迷惑そうな顔をしとったわな…。

 

「あるファミリア?」

「ドチビと同郷のやつ、ゼウスとヘラんとこや。」

「なななな、何だって!?」

「運が悪いなー、恨むならあの少年を恨めやー。あっ!ちゃうちゃう!運の悪さや(危なかったわー、これ世界に公開されとるんやろ?アイズたんが見たらまたキレるんやろな)。」

ヤバかったわー。

 

だが、既にそれを聞いたアイズは更にブチ切れ、黒き風が黒き嵐とランクアップし、傍観していたリヴェリアでも止めざるを得ない状況になってしまっているのを、ロキとフィンは知らないのであった。

 

「ロキの言うことはともかく、この勝負もらったわ。」

「なんやー、もう既に勝った気でおるんか?足元すくわれんようにな。」

「……(ということは、セバスとメイくんにとっては当事者でありよく知っているということだよね…?)」

けっ!フレイヤの足元をすくってあざ笑ったるわ。

 

「改めて、勝負形式は『旗争奪戦』で、場所は18階層、日程は7日後でよろしいでしょうか?」

「7日後ね、別にいいわ。」

「ヒヒヒッ、18階層まで来れたらええんやけどなー。」

「くっ…(帰ったらセバスくんとメイくんに要相談だね!)」

「はい!では、これで記者会見を終わります!来週をお楽しみにして下さーい!」

…ドチビ、なーんか隠しとるな。

まあ、ええわ。どうせ、この差は覆せへんからな。

さて、あちらは…。

 

「…ベル、全力で挑んでこい。」

「オッタル、僕を無視かい?『旗争奪戦』は戦術がモノをいうことを忘れたのかい?」

「やるならこい。全て打ち砕くのみ。」

「そうさせてもらうよ。さて、ベル・クラネル。君たちには悪いけど、勝たせてもらうよ。」

「ぼ、僕らだって負けません!」

「いい返事だ。じゃあ、7日後にね。」

「はい!」

おーおー、バチバチやり合っとるわ。

と、その前に…。

 

「あー、ちょい待ちや。少年、ちょっとええか?」

「ダメだー!」「ダメね。」

「ちょ、ドチビはわかるけど、何で色ボケが言うんや!」

「君のような有害神をベルに近づけるのは、教育上よくない!」

「同感だわ。」

「…まあ、同意するね。」

「ちょ、ちょい待てや。教育上よくないのは色ボケ、お前もやないか!フィン、どっちの味方やねん!」

「あ、あの…。ぼ、僕に何の御用でしょうか?」

………ええ子や。

マジでウチに入れたくなったわ。

 

「いや、あのなー。半年前にオラリオへ来たんやろ?何で、ウチに来なかったん?」

「え?行きましたよ?」

「は?」「何だって?」

「でも…、門番の方に「資格ナシ」と追い出されました…。」

「…帰ったら、その門番を問い詰めたるわ…。」

「いや、ロキ。半年前は確か入団希望者を、試しに門番に採用しなかったかい?」

「あっ、そやった!…その門番はどうなったん?」

「ウチにいるのに不適格と妥当し、追い出したよ…。」

しもうたわー!

英雄の卵をこちらでポイしてしもうた…。

 

「…改宗せえへん?色々とサービスしたるで?」

「ダメに決まってるだろ!」

「何を言ってるの?ダメに決まってるじゃない。」

あんたらには言うてへんで!

特に色ボケ!

 

「ロキ様、ありがとうございます。…でも、僕は神様のところが【ヘスティア・ファミリア】が好きなんです。すみません。」

…何てええ子なんや。

「んー、わかったわ。その代わりウチが勝ったら、改宗してもらうからなー。」

「あ、はい!けど、僕らは負けません!」

眩しっ!眩しすぎるわ!

あまりに純粋すぎる子や!

リヴェリアあたりが可愛がりたくなる子やろなー。

 

「私から貴方たちに一言あるわ。」

「え?」「何や、負け惜しみか?」

「ふふ…負け惜しみを言うのはそっちよ。」

何や…、すごくヤな予感がするわ…。

 

「ミアとオッタル、ランクアップしたわ。レベル7とレベル8ね。」

な、何やとぉぉぉぉぉ!

 

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~【ヘスティア・ファミリア】ホームにて~

「『旗争奪戦』でございますか…?」

「どんなルールなんだろう…?」

「お互いの陣地にあるファミリアの旗を奪うか、燃やせば勝ちです。」

「坊ちゃまの引きはつくづく恐ろしいですね。」

「…あの、『旗争奪戦』についてご存知なのでしょうか?」

「ええ、よく知っています。」

「私たちにとっては、ですね。」

「「え?」」

「『旗争奪戦』は【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】が雌雄を決める時によくやっていました。」

「なので、戦術もルールも私たち以上に知る者はいないでしょう。」

「…なるほどね。貴方たちにとっては十八番の勝負形式ということね。」

「ええ、これで完全勝利へ更に近づけました。」

「一対一なら勝ち目は厳しいですが、『旗争奪戦』なら負けることは少ないですね。」

「…頼もしいですね。」

「後は…戦力ですね。」




『旗争奪戦』です。
運動会の旗取り合戦みたいなものです。

ロキとフレイヤは、ゼウスとヘラの夫婦喧嘩をよく見たのでそれなりの対処方法を知っています。
しかし、現場での熟練経験者には勝てません。
そう、セバスとメイがいる限り。

フレイヤは、オッタルとミアがランクアップしたことで余裕ありまくりです。

ベルが来た頃は、ロキ・ファミリアの門番は入団希望者を試験として門番研修中でした。
フレイヤ・ファミリアは…門番が怖くて近づけなかったとのことです。
本作品では、その設定にさせていただきます。

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