戦争遊戯開始前に、アストレアからお話があります。
大抗争について何のお話をするのでしょうか…?
「そろそろか…ウラノス、力の行使の許可を。」
【ー許可する】
ワァァァァァァァ!
全ての神が、神の鏡を開いたわね。
アストレア、しっかりしなさい!
ここが私の戦場よ!
ベルのためにも!
「えー、まもなく【フレイヤ・ファミリア】VS【ロキ・ファミリア】VS【ヘスティア・ファミリア】の戦争遊戯が始まります。解説は、わたくしヘルメス、そして武の神であるタケミカヅチが務めさせていただきます!」
「タケミカヅチです。俺はヘスティア派閥に属するが、この戦争遊戯に関しての実況は公平を期することを、俺の司る武に誓って守ろう。」
「ありがとうございます!この度の戦争遊戯は、ハイレベルの戦いになります!タケミカヅチはそれを説明していただきます!よろしくお願いします。」
堂に入っているわね…。
さて…。
「各陣営の説明をしていただく前に…、正義を司る神アストレアよりお話があります。お願いします!」
「え?」「何やて?」
「行くわね、ヘスティア。」
「うん、頑張ってね!」
すーはー。
「オラリオのみんな、そして世界の子たちよ。私は正義を司るアストレア。この場を借りて、みんなへ伝えたいことがあるの。」
『何を話すんやろな…。』
『さあ…。』
「これから伝えることはオラリオのみんなにも、そして私にもつらいことなの。でも、もう隠しておくことはよくないため、今この場で明かします。」
「……………。」
「それは…、7年前の大抗争の真実です。」
「「「!!!」」」
『真実やて…?おい、色ボケ何か聞いとるん?』
『エレボスが【静寂】と【暴食】を従えてオラリオに大打撃を与えたが、本当はオッタル達を強くさせるためのことでしょ?確かに私達のような一部の神は知っているかもしれないけど、何で今更…?』
『そやな…。』
「大抗争は悲しい戦いだった。けど、みんなは不思議に思わなかった?」
「「「?」」」
「1000年も最強を誇った、【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】がエレボスのような神に何故従っていたのかを。」
「「「!!!」」」
『エレボスのような神って…さりげなくディスっとるで。』
『まあ、事実だからしょうがないわね。』
「特にオラリオに長年いた神や子はよく知っているはず。あの精強で最強を誇っていた【ゼウス・ファミリア】が、あの傲慢で最恐を欲しいままにしていた【ヘラ・ファミリア】が、何故有無を言わさず従っていたのかを。」
『それはわかるわ…。何で従っていたんやろうな?フィンもわからへんと言ってたわ。』
『同感ね。彼らとの付き合いが多かったオッタルも首をかしげていたわ。』
「その理由は私も5年前までははっきりと分からなかった。けど、5年前に知ってしまった。彼らは…、人質を闇派閥に囚われていたため、従わざるを得なかったのよ!」
「「「なっ!?」」」
『人質やて!?そんなはずあらへん!?あいつらの生き残りはあの二人だけのはずや!』
『ええ、そのはずよ…。アストレアは何かを知っている…?』
「その人質は……、【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の両方の系譜を持つ、この世で唯一無二の子なのよ。」
「「「!?!?!?!?!?」」」
『そ、そんな馬鹿な…。ありえんはずや…。』
『初耳よ…。いえ…まさか…あの時の女性?』
『フレイヤ、何か知っとるんか!?』
『ロキ…、貴女も覚えているはずよ。【ヘラ・ファミリア】で病弱だった女性がいたことを。』
『ん?あー、ディアンケヒトやミアハが言っとった子か。確か死の病にかかっとったな。』
『ええ、それだけじゃないわ。その娘は…妊娠していたのよ。』
『な、何やて!?すると、何か!ウチらは身重の病弱の子を追い出したというんか!?』
『いえ、そんなはずはない。許可したはずよ。謹慎という形で、【ディアンケヒト・ファミリア】の診療所に入院させるという条件でね。』
『…あー、思い出したわ。そや、確かそう許可したんや。けど、その子は自分からゼウスと一緒に出たと聞いたんやけど?』
『ええ、覚えているわ。あの時の後味の悪さは忘れようがないわ。』
『その子の産んだ子が…、ゼウスとヘラの系譜を持っとると?』
『ええ…何て恐ろしいことをしたの…。その子を孕ませた男は。』
『その男はゼウスんとこ…?まさか、ザルドはんか?』
『ザルドにそんな度胸はないわ(キリッ)。』
『……それ以前に、ヘラん娘を孕ませようとする男っておるんか?』
『わからないわ…。』
「みんな、静かに…。みんなが動揺する気持ちもわかる。それなら、彼らが従うのも仕方がない。彼らの系譜を持つ者、彼らの血を受け継いでいる者、彼らの最後の生き残り…。その子を守るために、彼らは闇派閥の手足となるしかなかったの。」
「「「……………っ。」」」
『ちっ…闇派閥の邪神共、楽に逝きおって…。』
『胸糞悪いわね…。【静寂】と【暴食】は本当に無駄死にじゃないの…。』
「大抗争では多くの子が死んだ…多くの神が天へ還った。けど一番最初の犠牲者であり、一番深く傷つけられたのは、その子なのよ。当時、その子のたった二人の家族である【静寂】と【暴食】を、悪者という形で闇派閥に陥れられた上に、正真正銘の天涯孤独となってしまったの。」
「何てひどいことを!」
「私も家族を失ったけど、そこまでひどくはなかった!」
「ちくしょう!闇派閥の奴らめ!」
『…ウチらがその女性をキチンと保護してたら、起こらなかったんか?』
『…そうかもしれないわね。けど、もう終わったことは仕方がないわ。後味悪いけどね。』
「そして5年前、私は自分のファミリアがほぼ壊滅した後に旅をしたの。そして、その子に会った。その子は【ゼウス・ファミリア】も【ヘラ・ファミリア】も全く知らず、ただの農民の子として育っていたわ。」
『な…。』
『それがいいわね…。知らない方が幸せだもの。』
「聞くところによると、闇派閥はその子を大抗争が終わるまで、拉致されていた。そして、大抗争で【静寂】と【暴食】が死んだ後に、育てられていた家に戻さず道端へ放置されていたの。…運よく拾われて元の家に戻されたけどね。」
「闇派閥のやつら、許せねえ!」
「あんまりじゃない!」
「その子があまりにも可哀想じゃない!」
『闇派閥の邪神が全員天界へ送還しよったから、嘘かわからへんけどな…。』
『そうね…。けど、こっちの方が真実味があるわ。あの最強と最恐が従うのも納得がいくわ。』
『その女性は…、子を産めたん?病弱の体でか?』
『さあ…。』
『いや、無事に産んだ。私達が見届けた。』
『ああ、儂らが確認した。…その引き換えに産んだ母は逝ったがな。』
『ミアハ…ディアンケヒト、あんたらは知っとったんか?』
『ミアハ、ディアンケヒト…。その子はどこにいるかを、貴方たちは知っているの?』
『ああ、知っているとも。』
『知ってどうするのだ、フレイヤ?』
『もちろん、私が引き取って育てるに決まっているわ。』
『ちょい待ちや。色ボケの物騒なとこに預けられるか!ウチのようなアットホームの方がええに、決まっとるやろ。』
『『『アットホーム…?』』』
『な、何や!間違ってへんやろ!』
『だが、その必要はない。』
『え?』『何やて?』
『そら、アストレアが続きを言うようだぞ。』
もう、おわかりと思いますがその子はベルです。
実際は違いますが、ベルのために事実を歪曲しています。
その方がベルを守ることにもつながるからです。
それについて、女神連合・ギルド・ファンクラブとも連帯しています。
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