白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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本日1回目です!

戦争遊戯開始前に、アストレアからお話があります。
大抗争について何のお話をするのでしょうか…?


第128話 正義神、打明。

「そろそろか…ウラノス、力の行使の許可を。」

【ー許可する】

ワァァァァァァァ!

 

全ての神が、神の鏡を開いたわね。

アストレア、しっかりしなさい!

ここが私の戦場よ!

ベルのためにも!

 

「えー、まもなく【フレイヤ・ファミリア】VS【ロキ・ファミリア】VS【ヘスティア・ファミリア】の戦争遊戯が始まります。解説は、わたくしヘルメス、そして武の神であるタケミカヅチが務めさせていただきます!」

「タケミカヅチです。俺はヘスティア派閥に属するが、この戦争遊戯に関しての実況は公平を期することを、俺の司る武に誓って守ろう。」

「ありがとうございます!この度の戦争遊戯は、ハイレベルの戦いになります!タケミカヅチはそれを説明していただきます!よろしくお願いします。」

堂に入っているわね…。

さて…。

 

「各陣営の説明をしていただく前に…、正義を司る神アストレアよりお話があります。お願いします!」

「え?」「何やて?」

「行くわね、ヘスティア。」

「うん、頑張ってね!」

 

すーはー。

「オラリオのみんな、そして世界の子たちよ。私は正義を司るアストレア。この場を借りて、みんなへ伝えたいことがあるの。」

『何を話すんやろな…。』

『さあ…。』

 

「これから伝えることはオラリオのみんなにも、そして私にもつらいことなの。でも、もう隠しておくことはよくないため、今この場で明かします。」

「……………。」

「それは…、7年前の大抗争の真実です。」

「「「!!!」」」

 

『真実やて…?おい、色ボケ何か聞いとるん?』

『エレボスが【静寂】と【暴食】を従えてオラリオに大打撃を与えたが、本当はオッタル達を強くさせるためのことでしょ?確かに私達のような一部の神は知っているかもしれないけど、何で今更…?』

『そやな…。』

 

「大抗争は悲しい戦いだった。けど、みんなは不思議に思わなかった?」

「「「?」」」

「1000年も最強を誇った、【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】がエレボスのような神に何故従っていたのかを。」

「「「!!!」」」

 

『エレボスのような神って…さりげなくディスっとるで。』

『まあ、事実だからしょうがないわね。』

 

「特にオラリオに長年いた神や子はよく知っているはず。あの精強で最強を誇っていた【ゼウス・ファミリア】が、あの傲慢で最恐を欲しいままにしていた【ヘラ・ファミリア】が、何故有無を言わさず従っていたのかを。」

『それはわかるわ…。何で従っていたんやろうな?フィンもわからへんと言ってたわ。』

『同感ね。彼らとの付き合いが多かったオッタルも首をかしげていたわ。』

 

「その理由は私も5年前までははっきりと分からなかった。けど、5年前に知ってしまった。彼らは…、人質を闇派閥に囚われていたため、従わざるを得なかったのよ!」

「「「なっ!?」」」

 

『人質やて!?そんなはずあらへん!?あいつらの生き残りはあの二人だけのはずや!』

『ええ、そのはずよ…。アストレアは何かを知っている…?』

 

「その人質は……、【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の両方の系譜を持つ、この世で唯一無二の子なのよ。」

「「「!?!?!?!?!?」」」

 

『そ、そんな馬鹿な…。ありえんはずや…。』

『初耳よ…。いえ…まさか…あの時の女性?』

『フレイヤ、何か知っとるんか!?』

『ロキ…、貴女も覚えているはずよ。【ヘラ・ファミリア】で病弱だった女性がいたことを。』

『ん?あー、ディアンケヒトやミアハが言っとった子か。確か死の病にかかっとったな。』

『ええ、それだけじゃないわ。その娘は…妊娠していたのよ。』

『な、何やて!?すると、何か!ウチらは身重の病弱の子を追い出したというんか!?』

『いえ、そんなはずはない。許可したはずよ。謹慎という形で、【ディアンケヒト・ファミリア】の診療所に入院させるという条件でね。』

『…あー、思い出したわ。そや、確かそう許可したんや。けど、その子は自分からゼウスと一緒に出たと聞いたんやけど?』

『ええ、覚えているわ。あの時の後味の悪さは忘れようがないわ。』

『その子の産んだ子が…、ゼウスとヘラの系譜を持っとると?』

『ええ…何て恐ろしいことをしたの…。その子を孕ませた男は。』

『その男はゼウスんとこ…?まさか、ザルドはんか?』

『ザルドにそんな度胸はないわ(キリッ)。』

『……それ以前に、ヘラん娘を孕ませようとする男っておるんか?』

『わからないわ…。』

 

「みんな、静かに…。みんなが動揺する気持ちもわかる。それなら、彼らが従うのも仕方がない。彼らの系譜を持つ者、彼らの血を受け継いでいる者、彼らの最後の生き残り…。その子を守るために、彼らは闇派閥の手足となるしかなかったの。」

「「「……………っ。」」」

『ちっ…闇派閥の邪神共、楽に逝きおって…。』

『胸糞悪いわね…。【静寂】と【暴食】は本当に無駄死にじゃないの…。』

 

「大抗争では多くの子が死んだ…多くの神が天へ還った。けど一番最初の犠牲者であり、一番深く傷つけられたのは、その子なのよ。当時、その子のたった二人の家族である【静寂】と【暴食】を、悪者という形で闇派閥に陥れられた上に、正真正銘の天涯孤独となってしまったの。」

「何てひどいことを!」

「私も家族を失ったけど、そこまでひどくはなかった!」

「ちくしょう!闇派閥の奴らめ!」

 

『…ウチらがその女性をキチンと保護してたら、起こらなかったんか?』

『…そうかもしれないわね。けど、もう終わったことは仕方がないわ。後味悪いけどね。』

 

「そして5年前、私は自分のファミリアがほぼ壊滅した後に旅をしたの。そして、その子に会った。その子は【ゼウス・ファミリア】も【ヘラ・ファミリア】も全く知らず、ただの農民の子として育っていたわ。」

『な…。』

『それがいいわね…。知らない方が幸せだもの。』

 

「聞くところによると、闇派閥はその子を大抗争が終わるまで、拉致されていた。そして、大抗争で【静寂】と【暴食】が死んだ後に、育てられていた家に戻さず道端へ放置されていたの。…運よく拾われて元の家に戻されたけどね。」

「闇派閥のやつら、許せねえ!」

「あんまりじゃない!」

「その子があまりにも可哀想じゃない!」

 

『闇派閥の邪神が全員天界へ送還しよったから、嘘かわからへんけどな…。』

『そうね…。けど、こっちの方が真実味があるわ。あの最強と最恐が従うのも納得がいくわ。』

『その女性は…、子を産めたん?病弱の体でか?』

『さあ…。』

 

『いや、無事に産んだ。私達が見届けた。』

『ああ、儂らが確認した。…その引き換えに産んだ母は逝ったがな。』

 

『ミアハ…ディアンケヒト、あんたらは知っとったんか?』

『ミアハ、ディアンケヒト…。その子はどこにいるかを、貴方たちは知っているの?』

『ああ、知っているとも。』

『知ってどうするのだ、フレイヤ?』

『もちろん、私が引き取って育てるに決まっているわ。』

『ちょい待ちや。色ボケの物騒なとこに預けられるか!ウチのようなアットホームの方がええに、決まっとるやろ。』

 

『『『アットホーム…?』』』

 

『な、何や!間違ってへんやろ!』

『だが、その必要はない。』

『え?』『何やて?』

『そら、アストレアが続きを言うようだぞ。』

 




もう、おわかりと思いますがその子はベルです。

実際は違いますが、ベルのために事実を歪曲しています。
その方がベルを守ることにもつながるからです。
それについて、女神連合・ギルド・ファンクラブとも連帯しています。

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