白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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本日1回目です!

地上では、アストレアの暴露により大騒ぎです。
その暴露は18階には届いていません。

一方、戦争遊戯の戦場では…。
まず、勇者サイドです!


第130話 勇者、分析。

さて、そろそろ頃合いか。

「みんな、準備はできているかい?」

「ええ。」「ううー…。」

「問題ない。」「いつでもいいぜ。」

 

ふぅ…記者会見の後は大変だったよ。

アイズを宥めるため、じゃが丸の屋台そのものを持ってきたことで落ち着いてくれたけどね。

ただ、ロキのことをずっと獲物を狙うような目をしていたのはさすがに困った。

ガレスに四六時中護衛してもらった。

ガレスにとってはえらい迷惑だったろうけどね。

 

ティオナは、ティオネとダブルKOの形で落ち着いてくれたが、ずっとすねていた。

なので、魔法をストックして目からハイライトを消していたレフィーヤに、それぞれ数十万ヴァリスをベル・クラネルのグッズのために渡したら、二人とも落ち着いてくれた。

僕のポケットマネーだからいいけど、痛かったな。

…ホームを爆破されるよりはマシだよ。

 

そして、今回の『旗争奪戦』…。

【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の戦争遊戯を何回も見ていたおかげで、いろいろと戦略が練れたよ。

まず、【ヘスティア・ファミリア】の旗を潰す。

そして【ヘスティア・ファミリア】の戦力と統合し、【フレイヤ・ファミリア】に当たる。

それだけだ。シンプルだけど、その方が効率的だ。

問題は最初に【ヘスティア・ファミリア】の旗を狙うことだ。

 

僕の目を以て見ると、【フレイヤ・ファミリア】は一目瞭然だね。

オッタルとミアがこっちへ来るかだが、あちらの最優先は【ヘスティア・ファミリア】だ。

そっちへ間違いなく行くだろうね。

 

さて、【ヘスティア・ファミリア】は全員フードをかぶっているからわからないが、大体はわかる。

足元が丸見えだよ。それに高レベルは、なかなかいないからね。

それにこちらはルルネ・ルーイが入ったことにより、あちらの戦力を把握できた。

【豊穣の女主人】の従業員が参加しているらしい。

それを知ったのは大きい。

 

悪く思わないでくれ…。それも戦略なんだ。

 

【ヘスティア・ファミリア】の旗を守るかのように、横に二人…。

正面に一人か…。悠々とテーブルに座って紅茶を優雅に飲んでいるな…。

【ガネーシャ・ファミリア】が参戦したと聞いたが、恐らく彼らだろうね。

しかし、紅茶を優雅に飲むような人ってあちらのファミリアにいたのだろうか?

 

何だ…?あの大量の大剣は?

砦のつもりか?

いや…特にあの二人の周りが多い。

何の真似だ…?

 

いけないな。戦力分析に集中しなければ。

戦力を見ると…。

前衛に5人…。【不冷】【黒拳】【疾風】…いや【薫風】、後ニ人か。

中衛に8人…。【絶†影】【麗傑】【黒猫】【戦車の片割れ】【象神の杖】、後二人…そして、ベル・クラネル。

後衛に2人…。レベル1のサンジョウノ・春姫、そしてレベル2のリリルカ・アーデか…。

 

中衛重視か…突撃陣形を組んでいるから間違いないか。

椿がいないこと、後衛が少ないことが気になるんだが、まあいいとしよう。

 

思ったより少なく感じたな…。

【ガネーシャ・ファミリア】が参戦と言っていたが、全員ではなさそうだ。

治安維持のためだからだろうか?

 

まあ、いい。この程度なら勝てる。

 

親指がずっと疼き続けているが、無視だ無視。

やらなければならなくなったんだ。

今回の戦争遊戯では、親指の疼きに頼らない。

 

「皆、作戦は覚えているな?」

「「「はい!」」」

「では…。」

「フィーーーーン!」

「……………………。」

そうか…。この戦争遊戯は飛び入り自由だったんだな…。

忘れていたよ。

 

【カーリー・ファミリア】か…。

だが、丁度いい。旗の守り手が心許なかったんだ。

アルガナはこっちに…、作戦に支障はない。

 

「なっ!ア、アルガナ!あんた、何しにきたのよ!」

「何を言っている?ティオネ、フィンのために我々が来たのではないか!」

「…アルガナ。何をしに来たんだい?」

「お前を助けるためにだ!飛び入り自由なんだろ?」

「まあ、そうだけどね。」

旗の守り手をラウルとアキ、【カーリー・ファミリア】にやってもらおう。

 

「アルガナは僕の部隊に。他のものは旗を守ってもらいたい。」

「了解した!わかったな、お前ら!」

「「「はい!」」」

「あれ?ねー、バーチェはどうしたのー?」

「…………あちらだ。」

「え?ウソでしょ?何で、【ヘスティア・ファミリア】に!?」

「改宗したからだ。今はそれだけしか言えん。カーリーからの主命だからな。」

「「「改宗!?」」」

何だって?ということは前衛か、旗の守り手か…。

あのカーリーがよく認めたな、自分のところの副団長を?

 

「どういうことだ!何故、バーチェが改宗した!?あのカーリーが認めるわけがないだろう!?」

「手を放せ、ティオネ。事実だ、バーチェは改宗した。カーリーの命令で、この戦争遊戯で私とバーチェが殺し合うためにだ。」

「テメェら!」

「ティオネ、やめるんだ。」

「団長…。」

「アルガナ、増援感謝するよ。ただ、その代わり僕の指示に従ってもらうよ。」

「ああ!もちろんだ、私の強き男よ!」

……僕の女運はどうなっているんだろう…。

【ヘスティア・ファミリア】を下したら、あの子に僕の副官になってもらおう。

少しは…揺れるか…?

いや、揺れてほしい…。

 

「何で…バーチェが【ヘスティア・ファミリア】に…。」

「………ずるい。」

「ベートーー・ローーガーー!」

「「「…………。」」」

増援は嬉しいんだけど…。

ベート…。

 

「お、俺が呼んだんじゃねえぞ!」

「ベート・ローガァァァ!ゲフッ!」

「な、何しに来やがった!帰れ!」

「愛しい男のところにいるのが私!」

「うわぁ…、ブレないねえ…。」

「あちゃー…レナも来ちまったか…。」

神ヘルメスが、【ヘスティア・ファミリア】へアイシャを派遣したから、こちらにはルルネ・ルーイを派遣してもらった。

本当はいらなかったが、ルルネ・ルーイが手癖の悪さで【ヘスティア・ファミリア】の名簿を掠め取り、報告してもらった。

それは非常に大きい。

シャクティが入ったのは残念だが、やはりあの時の発言がまずかったか…。

 

「ルルネさん、いいんですか?」

「いいさ、私はあんたらと懇意だったからな。丁度よかっただけさ。」

「……ルルネさん。」

「おう、【剣姫】……。そ、そんなに顔を近づけなくても…、あの怖いんですけど…。」

「ベルの暗殺はしてないんですよね?」

「あ、ああ!もちろんだ。していない、絶対にしてないって!これからもしないって!(これもう5回目だけど…)」

アイズ…、まだ根に持っているな。

 

そろそろ、ここで気を引き締めるか。

「全員、気を引き締めろ。」

「「「「…………!」」」」

 

「各自、手筈通りに行動するように。アルガナ、君は黙って僕へついてきてくれ。指示は追ってする。」

「わかった!お前に従おう!」

「リヴェリア、ガレス。あちらの方は頼む。」

「ああ、わかった。」

「任せておけい。」

 

「戦争遊戯開始早々に、僕らは【ヘスティア・ファミリア】を強襲する!」

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

「何や…、ドチビ2号。何しに来たんや。」

「2号!?(あ、カーリーのことか…)」

「ふん。『闘争』を求めにきたのよ。悪いかのう?」

「ああ、悪い。やから、はよ帰れ!シッシッ!」

「そういうワケにはいかんのう。既にアルガナがお主んとこへ入ったからのう。」

 

「は?………ホンマや。何勝手なコトをしとんねん!」

「仕方がなかろう。全てはお主のせいではないか!儂のファミリアを骨抜きにしおって!」

「自業自得やろ…。ウチに責任押し付けんな、ボケ!」

「カッカッカッ…。まあ、いいではないか。本来の目的がようやく見れるからのう。」

「本来の目的やと?おい…ドチビ2号。何を考えとんねん?」

 

「【闘争】に決まっとろうが!オラリオ、いや世界最強を決める真の【闘争】がいよいよ始まるではないか!これを見ずにして、【闘争】を司る儂の名が廃るではないか!」

「廃ってもええから、はよ帰れ。」

「つれないやつじゃのう…。のう?オリンポス最強の大女神よ。」

 

「「「…………。」」」

「………え?ボクのこと?」

 

「お主の他に誰がおるんじゃ…。あんなことをしておいて、すっとぼけるとはのう。」

「いやぁ…。悪かったねえ、カーリー。」

「おい…ドチビ。「「ん?」」白い方や!「白い方!?」何でこの黒い方と「黒い方じゃと!?」何やっとんねん?」

「え?あ、カーリーのこと?パールから聞いているから、ちょっと話しただけだよ。」

「…ちょっとどころではないじゃろうが…。まあ、いいわ。見よ、そろそろ始まるぞ。」

 

「戦争遊戯まで残り30分です!こちらの実況は、向こうには届きません!脱落者の連絡だけです!始まる前に、各陣営への説明をさせていただきます!」




フィンはまだ、セバスとメイの存在に気づいていません。

アイズはルルネの暗殺疑惑をまだ根に持っています。
(まあ、アイズだけでなくティオナもですが。)

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