白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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本日1回目です!

フィンが【ヘスティア・ファミリア】部隊(ベル以外)と接触した頃です。
こちらは、レフィーヤとルルネの二人だけの別働隊です。
何をするのでしょうか?


第136話 千妖精、唖然。

うう…何か騙しているようで罪悪感が…。

「レフィーヤ、大丈夫か?安心しろよ、このあたりはあたしがよく知っているから、心配はいらないぜ!」

「は、はい。」

…………今、私は戦争遊戯の戦場である三角形の外を迂回しています。

【ヘスティア・ファミリア】の背後を突き、旗を燃やすためです。

 

ルルネさんと私の二人だけの別働隊です。

団長たちの部隊は囮です。【ヘスティア・ファミリア】をおびき出すための。

そして、私は【ヘスティア・ファミリア】の旗を魔法で燃やすための本命です。

うう…、重大な役目です…。

 

仕方がありません。

これもベル・クラネルを助けるためです!

【フレイヤ・ファミリア】を倒すためには、私たち【ロキ・ファミリア】と共闘しなければなりません。

しかし、それもギルド長ロイマンによって阻まれ、【ヘスティア・ファミリア】へ戦争遊戯を仕掛ける形になってしまいました。

なので、一旦【ヘスティア・ファミリア】を降し、傘下に置かなければなりません。

 

…釈然としませんが、【ヘスティア・ファミリア】に私達と同等の力がない限りその手しかないでしょう。

そういえば記者会見の2日前に、ギルドへ文句言おうとした団長たちが疲弊して帰ってきましたが、何があったのでしょうか?

リヴェリア様に聞きますと、

「聞かないでくれ…。頼む。」

と自室にこもり、ベル・クラネルの伝記を読んでいました。

時間がたつにつれて、ようやく上機嫌になってくれました。

あの本は癒されますからね!

 

ベル・クラネルの伝記すべて数十回くらい読みました!

…なるほど。そうだったんですね!

 

育児放棄したお祖父さん、許せません!

あんないい子を!……って、違います!

そもそも、そのお祖父さんが元凶じゃないですか!

ベル・クラネルをあんな風に育てたのは!

 

今回の戦争遊戯で【ヘスティア・ファミリア】を降した後、あの子は私の後輩として徹底的に指導します!

ええ!そうします!

隅から隅まで、一から教育し直します!

 

「おーい?レフィーヤ、そろそろ着くぞー。」

「あ、はい!」

それにしても、団長はすごいですね。

旗にいる人をおびき出して、少人数となった拠点の旗を魔法で焼く案を考えつくなんて。

いえ……過去の戦争遊戯で、あるファミリアが考えついた案だそうです。

 

その案を改良して、団長自らが囮となるなんて、誰も考えないでしょうね!

あ、そろそろ着きますね。

「……ほとんど出払っているな。」

「ですね。旗を守っているのは、たったの3人ですか…。」

旗の両側に二人…。前方に1人。

不用心ですね。私達のところは数十人いるというのに。

 

「レベルを考えると、私とお前だけでも倒せそうだな。」

「ダメですよ!旗だけ燃やすよう、団長に言われているのですから!」

「へいへい、わかったよ。さっさとしようぜ(疫病神はいないな…、ホッ…)。」

さて…詠唱を始め…。

 

『速報です!』

「「!」」

『初の脱落者が出ました!』

「お!もう出たのか。どうせ、【ヘスティア・ファミリア】だろ。」

「そうですね(ベル・クラネルではありませんように)。」

『【ロキ・ファミリア】の【勇者】、【怒蛇】脱落!』

『【カーリー・ファミリア】の【女神の分身】脱落!』

「「ええええええっ!」」

な、な、何で!団長とティオネさんが!

しかもあのアルガナさんまでも!?

何が起こっているのですか!

 

『【アストレア・ファミリア】の【狡鼠】脱落!』

「!?……嘘だろ?何で…。」

「【アストレア・ファミリア】の【狡鼠】って…誰ですか?」

【アストレア・ファミリア】って、この間公表があったレベル5【薫風】とレベル1のセシルという子だけじゃないんですか?

 

「そんな馬鹿な…。【狡鼠】は5年前に死んだはずだ!」

「ええええっ!」

「数日前に、ヘルメス様の机上に置いてあった名簿にはなかったはずだ!死者が生き返ったというのか!」

「あわわわ…。何が起きているんでしょう…?」

「…考えるのは後だ!レフィーヤ!さっさと旗を燃やしてずらかろうぜ!今のうちに陣地に入ろうぜ!」

「あ、はい!」

陣地から攻撃しないと、反則負けになりますからね!

 

よし、ギリギリで陣地にいますね。

気づかれていませんね。

【ヘスティア・ファミリア】の皆さん、ごめんなさい…。

 

【解き放つ一条の光、聖木の弓幹。汝、弓の名手なり。狙撃せよ、妖精の射手。穿て、必中の矢】

【アルクス・レイ】!

これで終わりです!

 

え…?

旗の前方にいた人がいつの間に…?

あ、私の魔法が当たってしまう!

 

………。

え?私の魔法が…消えた?

「お、おい!レフィーヤ!何やってんだよ!」

「そんな…私の魔法が消えた…?いいえ!そんなはずがありません!」

なら、別の魔法を使うまでです!

 

【誇り高き戦士よ、森の射手隊よ。押し寄せる略奪者を前に弓を取れ。同胞の声に応え、矢を番えよ。帯びよ炎、森の灯火。撃ち放て、妖精の火矢。 雨の如く降りそそぎ、蛮族どもを焼き払え】

【ヒュゼレイド・ファーラリカ】!

 

………。

「ま、また!消えた!ど、どうして!」

「………まさか。いや、今のは7年前の…あの時に似ている…。」

「ルルネさん?」

「そ、そんなのあり得ない!あの魔法を使う奴は死んだはずだ!【狡鼠】といい、何が起きているんだ!」

ルルネさん!

駄目だ、パニクっている!

 

いけません!私だけでも落ち着きましょう!

こ、こうなったらリヴェリア様の魔法を!

【ウィーシェの名のもとに願う。森の先人よ、誇り高き同胞よ。我が声に応じ草原へと来れ。繋ぐ絆、楽宴の契り。円環を廻し舞い踊れ。至れ、妖精の輪。どうか――力を貸し与えてほしい】

【エルフ・リング】

 

【間もなく、焔は放たれる。忍び寄る戦火、免れえぬ破滅。開戦の角笛は高らかに鳴り響き、暴虐なる争乱が全てを包み込む。】

 

いつの間にか、物陰から人が!

ですが、間に合いませんよ!

【至れ、紅蓮の炎、無慈悲の猛火。汝は業火の化身なり。】

 

【燃え尽きろ、外法の業】

【ウィル・オ・ウィスプ】

 

(え?短文詠唱?あ)

「は?」

 

ちゅどぉぉぉぉぉぉん!!




はい。レフィーヤによる最高潮の魔力爆発で、レフィーヤとルルネ脱落です!
別働隊による旗攻撃作戦、失敗です!

何故、レフィーヤの魔法が消えてしまったのでしょうか?
ルルネは7年前にその現象について、見覚えがあるようですね?
それも数話後の回想に答えを出していきますので、気長にお待ちくださいませ。

本日2回目の更新は12時からです。

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