白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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本日3回目です!

今回はセバスさん回です!

アルフィアさん、7年前からベルによって連れてきました。
その後どうなるのでしょうか…?


第146話 執事長、諫言。

アルフィアお嬢様を7年前に死ぬ寸前に、坊ちゃまが救い出したのは驚きました。

さすがの私もフリーズしてしまい、メイにより再起動させられました。

私もまだまだですな…。

 

神アストレアが激昂される寸前に抑えて、私たちから説明しました。

今は、大抗争から7年後であること…。

大抗争の2年後にルゥ嬢を除いて、ダンジョンの厄災に【アストレア・ファミリア】が全滅したこと…。

そして坊ちゃまのスキルによって、貴女方を過去から現代へ連れてきたということを説明しました。

 

その時にアルフィアお嬢様は、憤怒の表情で彼女たちに振り向いていましたが、精神疲弊した坊ちゃまをそのまま膝枕してたことにより、すぐ落ち着きましたが。

ずっと撫で続けて、一向に離れようともしませんな。

 

「過去から未来へ…。そのような事が可能なのですか?アストレア様。」

「信じられないのは無理もないわ…。私もよ。でもこれは事実よ、受け止めなさい。」

「はえー、ということはアタシたちは、あの兎とあの黒ずくめに感謝しなけりゃならないな。」

「兎?ああ、そうね!その子、兎に似ているわね!ねえ、アルフィア。疲れたでしょ、ちょっと交代してくれる?」

「五月蝿い、役立たずの小娘共め。私の経験値を無駄にしたことで恥を知れ。」

「「「うぐっ!」」」

「お嬢様。それは言い過ぎでございます。ルゥ嬢は貴女の経験値を糧にし、坊ちゃまの危機を幾度が助けました。」

「そうか、それならいい。その他の小娘共は役立たずが、死ね。」

相変わらず辛辣ですな。

 

「ちょっと!リオン、ずるいわ!」

「あの兎さんと何かありそうですねえ。」

「後で全部話してもらうからな。」

「…………(久々な感じのはずなのに、どこか納得できません…)。」

ルゥ嬢としては、先日のアーディ嬢のこともありまだ整理できてないようですね。

無理もありません。

 

「話はわかった。なら、私は姿を消す。この子はお前たちに任すぞ。」

「…今、何とおっしゃいましたか?」

またですか…お嬢様のこの勝手さは。

慣れたとはいえ、ここは譲れませんな。

 

「私はこの子の傍にいる資格がない。だから、この子の前から姿を消す。そう言っているのだ。」

「…アルフィア。貴女は再びこの子を捨てるというの?」

「………何故、お前が怒るのだ?神アストレア。」

…ここは神アストレアに任せましょう。

どうにもならない場合は、やむを得ません。

メイも相当怒っていますね…。

 

「…貴女を蝕む病はスキルだそうね?」

「そうだ。病がスキルとして発現するほどにな。」

「では、ベルのこのスキルはどこから発現したかわかるかしら?」

「………。」

お嬢様も他人事ではありませんからね。

坊ちゃまのこのスキルがどのようにして発現したのかを知りたいのでしょうね。

 

「ベルは!7年前の大抗争を知って、貴女たちが闇派閥に入ったのは自分のせいだと責めてるのよ!ここ、毎日よ!」

「なっ…、違う!私が決めたことだ!この子は関係ない!」

「この子は、ずっと…貴女たちに捨てられたと思い、生きてきたのよ!貴女たちにも捨てられ,ゼウスにも捨てられて、一人で家族を求めてここオラリオへやってきたのよ!」

「待て…、聞き捨てならんことを言ったな?ゼウスにも捨てられて、だと?どういうことだ!セバス!説明しろ!」

「お聞きになられたいのでしたら、しばらくは坊っちゃまのそばにいてはどうですかな?」

坊ちゃまのことを聞かせれば、気が変わるかもしれませんからね。

 

「……いや、いい。私は、この子より終末の時計を遅らせることを選んだのだ…。私は…会う資格も知る資格も…、見る資格さえもないのだ…。」 

「ベルのこのスキルは!貴女たちに会いたい、という想いによって発現したのよ!想いの力で、貴女を7年前のあの時から救い出したのよ!」

「……っ!」

先程、特効薬を飲ませる時にお嬢様に触れて記憶を確認しました。

本当に強情なお方です。

 

「お嬢様、嘘をつかれてはいけませんな。坊っちゃまに会う資格がない?見る資格がない?それだけではありませんでしょう?」

「言うな!セバス!」

「貴女、さっきからずっと嘘ついているじゃない!何で…嘘をついてまで、ベルのそばにいてやらないのよ!」

「…私は、お前たちも知っての通り大抗争を引き起こした、闇派閥の大幹部だ。私がいては…、あの子の枷になってしまう。」

「そんなの関係ないでしょう!あの子の側にいたいのかを私は聞いているのよ!」

「お嬢様!」

頑固もいい加減にして欲しいですな。

メイもそろそろ限界に近いようです。

 

「…いたいに決まってるだろう!先程…いや、7年前に炎渦巻くあの穴に落ち、追いかけてきたあの子の顔…特にこの白い髪を見た途端、メーテリアの子だとすぐにわかった…。あのか弱い赤子がこう育ってくれて嬉しかった…。だからこそ、犯罪者である私があの子の側にいるわけにはいかないのだ…。」

お嬢様…、それは理解できますが…。

 

「……犯罪者でなければいいのね?」

「……何だと?」

何を言うつもりですかな…?

 

「…正義を司る私が言います。【静寂】アルフィア、そして【暴食】ザルド、貴方方には罪はありません。全てはエレボス、闇派閥のせいということにします。」

「「「ええっ!」」」

「…何の真似だ?私への同情か?そんなものは…」

「何言っているの?全てはベルのためよ。」

「「「は?」」」

「ああそうだわ、お礼を言うのを忘れていたわ。アルフィア、貴女たちが大抗争を引き起こしてくれなければ、私はベルに会うことはなかったでしょう。感謝するわ。」

「何……!?」

「私が、ベルの、最初の、女の人よ。」

「何…だと…!?」

 

『え?マジ?リオン!そうなの!?』

『(まだ言いますか…)まあ、正確に言いますとベルが最初に会った女神ですが。』

『紛らわしい…。』

『だけどよー。アレ、マジで言っているぜ。』

ああ、なるほど。そっちで来ますか。

では、乗っかかりましょう。

メイ。

 

「【静寂】…、私は今、貴女の四肢を切り落としたい気持ちで一杯です。坊ちゃまがどんな気持ちで14年間も生きて、そして先日7年前の大抗争を知った後、更に貴女たちへの想いをどんなに募らせたのかわからないでしょう。ですが、貴女たちが坊ちゃまに会いに行っていたら、私たちは解放されることはなかったでしょう。ありがとうございます。」

「そうですな、それはお嬢様に感謝するべきですな。」

「くっ…!貴様らっ!」

ふむ、思いの外食いつきましたな。

『ねぇ…あのメイド。アルフィアの四肢を切り落とすとか言ってるわよ…。』

『アリーゼ…皆、忠告します。あのメイドと執事に逆らってはいけません。ええ、本当に。』

『何があったのだ…。』

さらに乗っかかりましょう。

 

「ああ、お嬢様。数年もすれば…、お嬢様にとってお孫さんができるかもしれませんな。」

「な、何だと!?早い!早すぎる!そ、そんなの私が許さん!」

「それでしたら、どうなさいますかな?」

「…セバス!貴様!くそっ…分かっているくせにっ!」

本当に素直ではないお方ですな。

まだまだ粘りますな。

 

「お嬢様。坊ちゃまは、【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】が求めてきた英雄そのものでございます。」

「ば、馬鹿な!ありえない!妹は才能がなかったはずだ!孕ませたあの男も雑魚に匹敵するはずだ!あの子はそれらを受け継いでるはずだ!」

「ですが、事実です。私たちが認めます。坊ちゃまは【最後の英雄】の最有力候補です。」

「………何故だ、何故!あの子が選ばれるのだ!【猛者】や【勇者】共は一体何をやっていたのだ!」

「何も。7年前から全然ランクアップしていません(チラッ)。」

「後進の者は育っているようですが(チラッ)。」

「おのれ…!私たちがやってきたことは無駄だったのか…!」

あと一押しですかな?

 

『ねえ…あの人たち私たちのことを、暗にけなしていない?』

『そうでございますねえ、反論できないのが悔しいですが。』

『というか、フィンまだレベル6なのかよ。何やってんだよ。』

『…………(すごく嫌な予感がします…)。』

 

「ああ、そうそう。今のベルの周りは多くの女性に囲まれているわよ。そこのルゥを含めてね。」

「「「え!?」」」

「な!ア、アストレア様!それは!」

「……ほう、貴様。よくも、あの子に手を出したな…。覚悟はできているだろうな?」

「ち、違う!まだ手を出して…あっ。」

「「「まだ!?」」」

「……手を出してないのは褒めてやる。だが、今のうちに駆除すべきか…いやあの子の側にいて見張るべきか…。」

「お嬢様、先程のお言葉で坊ちゃまの前から姿を消す、とか言いませんでしたかな?」

「セバス、貴様…!」

「いい加減に素直になさるべきです!大抗争のことを知った今、…今の坊ちゃまにはお嬢様が必要でございます。」

「………いいのか?神アストレア。大犯罪者の私があの子の側にいても。」

「当たり前でしょう。ベルは何も罪もないのに苦しんでいるんだもの。それは私たちではできない。置いていった貴女たちが償うべきよ。」

「……言質は取ったぞ。……おい、セバス。この子のことを全て教えろ。」

「もちろんですとも。」

神アストレアの機転で、お嬢様を煽らせて留まらせましたな。

そうでなかったら、メイと共にお嬢様の四肢を切り落としていたのは確実でした。

 

それに危ないところでした。

もしあのままお嬢様を行かせていたら、メイや私の手から逃れていても火山の火口に飛び込んで自害をされていたでしょう。

そもそも、坊ちゃまを一目で見て込み上げてくるものに耐えきれなかったでしょうに。

本当に素直でないお方です。




この回も自分で書いたのに、やはり泣いてしまいました。

アストレア、激オコでアルフィアを諌め、挑発しました。
セバスとメイはそれに乗っかかりました。

一柱と二人が煽って、アルフィアを説得できました。
アストレア様、グッジョブですね!

さすがのアルフィアでも、師でもあり育ての親でもあるセバスには若干の苦手を持っていますね。

感想・評価をいただけますと、嬉しいです!

※明日はいつも通り2回更新です(10時と18時です)。
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