アーディを連れて帰り、1日おいて【ヘスティア・ファミリア】へお礼へ行くところです。
更なる驚愕の事実があることを知らずに…。
アーディがああいうことを言い出すとはな。
私としては数年【ガネーシャ・ファミリア】に居てほしかったのがな。
まあ、オラリオから出るわけではないからいいが。
…複雑だ。
「ねえねえ!お姉ちゃん、早く行こう!」
「待てアーディ、ちゃんとフードかぶれ。…よし、お前はまだ死んだことになっているのだから。」
「あ、うん…。ねえ、何で公開しちゃダメなの?」
「混乱を招くからだ。…お前が死んだことでショックを受けた一般市民も多くいたんだ。」
「あ…、そうか。」
お前はある意味、オラリオで注目されていたからな。
あのスリにとってもな…。
「ヘスティアのところへお礼を言うのが遅くなったな!まあ、皆のあの様子では仕方がなかったな!」
「ああ、そうだな…。昨日はずっと宴会で、全員が泣き叫ぶとは思わなかったが。」
「でも…、ジャフ、ラーザ、カインがいないのが寂しいなあ。」
特攻のことか…。
あれは誰にも止められなかったのだ。
アーディがその場にいたとしても不可能だっただろう。
「……あいつらはお前と違い、オラリオのために散っていったのだ。ベル・クラネルでもお前と同じ奇跡を起こすのは不可能だろう。…変な気を起こすなよ、アーディ。」
「うん…わかった。早くベルくんのところへ行こう!」
やれやれ。
「はぁ…アーディが戻ってきたのは嬉しいが、心臓に悪すぎる。」
「同感だな!…だが、そのおかげでシャクティ。お前はランクアップできたではないか!」
「……アーディのことでランクアップが止まっていたのはわかっていた。だが、どうしようもなかった。そして、アーディが戻ってきた途端にレベル6へ上がるとはな。はぁ…私の心はそこまで弱かったのか。」
「…シャクティ、自分を責めるな。それだけお前はアーディを愛していたのだ。…俺はベル・クラネルに感謝しても感謝し足りない。アーディを救って連れて帰った上、お前の止まった時を動かしたのだからな。」
…そうだな。だが、あんな奇跡を起こすとはな。
リオンが目をかけるのも…いや惚れるのも仕方がないな。
…何故だろう?まだ胸騒ぎがするのは気のせいか?
「ガネーシャ…。なんか嫌な予感がするのだが、これで終わりではないような気がする。」
「……俺はガネーシャだ!」
「おい、誤魔化すな。」
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「ここだね!ああ!ベルくんに会って何て言おうかな?」
「…お前はこう言っただろうが。「名前教えて!付き合って!結婚しよう!ううん、子供作ろう!」と。」
「うわぁぁぁ!やめてよ、お姉ちゃん!だって…一目惚れだったもん。」
「はぁ…。」
あの時にアーディがいたことでも信じられないのに、あの発言だからな。
…ベル・クラネルが不満ではない。
むしろ…このアーディでいいのか?
もう少し手元に置いて、教育してからの方がいいと思うんだが。
「アーディに嫁のもらい先ができたのは複雑だな!シャクティ!お前も歳…ガハァッ!」
「何か言ったか?ガネーシャ?ん?」
「ごめんなさいすみません許してください」
「よ、嫁…へへへ…。」
ガネーシャめ。き、気にしていることを…。
さて、入るか。
コンコン
「あ、はい。あ、【ガネーシャ・ファミリア】の皆様方。」
「ああ、先日の件でベル・クラネルにお礼がしたいのだが。」
「あ、分かりました。こちらへどうぞ。」
「はい!お邪魔します!私、アーディ・ヴァルマと言います!お姉さんは?」
「あ、私はサンジョウノ・春姫と申します。」
「よろしくね!歳はいくつですか?」
「16歳でございますが…?」
「あ、私より1個上だ。春姫さん、よろしくね!」
「あ、はい!」
(…15歳か。間違ってはないが、本来なら22歳だろうが。お前は。)
「あら!アーディじゃない!貴女もベルに救われた口かしら?」
「へ?アリーゼ!」
何だと!?
「おやおや、ヴァルマ姉妹でございますか。…アーディも若様に救われましたか。」
「よう、そっちとしては5年ぶりか?」
……………。
私は夢でも見ているのだろうか?
アリーゼ、輝夜やライラが目の前に生きているのだが?
「ガネーシャ…、今は夢ではないのだな?」
「……あり得んことだが、あり得ているな!夢ではないことは、昨日の宴会で全員がお互いのほっぺをつねって証明しただろう!泣きながらな!」
「勘弁してくれ…。」
昨日の宴会は大変だった。
アーディを知っている者が、アーディを見てお互いほっぺをつねって痛みを感じ、夢でないことに喜びずっと泣いていたな。
泣いて、笑って、ほっぺをつねって…の繰り返しだった。
「あら?ガネーシャ、どうしたの?」
「うむ!ヘスティアとベル・クラネルにお礼を言おうと思ってな!……彼女たちもか?」
「…ええ。貴方のあの時の気持ちがわかったわ。」
「そうか!わかってくれて嬉しいぞ!」
……また、ベル・クラネルか。
あの少年、本気で尋問したくなったな。
「シャクティ?どうしたのですか?」
「ああ、リオンか。あり得ないことが連続で起きて頭痛がな。」
「……気持ちはわかります。ええ。」
理解してくれる同志がいて、嬉しいぞ。
「何だ、騒がしいぞ。小娘共。」
!?
「せ、【静寂】!?何故、貴様がここにいる!」
「シ、シャクティ!落ち着いて下さい!彼女は敵ではありません!」
「落ち着けだと!?ああ!もう、どういうことか説明しろ!リオン!」
「分かりました!分かりましたから、落ち着いて下さい!」
そして、私はベル・クラネルのスキルによるものであることを知った。
アーディを連れ帰ってきた翌日にアリーゼ達を5年前の惨劇から遺体を持ち帰り、愚者の魔法によってベル・クラネルの運によって復活したことも。
続いて、【静寂】を7年前から連れて帰り、彼女がベル・クラネルと血が繋がっている伯母であることを知った。
シャクティさんの頭痛が更にひどくなりましたね!
今のところは、ベルくんとのフラグが立ってません。
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