白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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今回はルノア回です。
私は三人娘の中で、ルノアが一番好きですね。




第184話 黒拳、覚悟。

はぁ…とんだ貧乏くじを引いちまったよ。

だが、あのアーニャをそのままにしておけない。

あの目は…死ぬ覚悟だ。

クロエもそれに気づいているはずだ。

 

デメテル様を探すより、ホームへ行ったほうが早いね。

久々に【デメテル・ファミリア】ホームへ行くか。

 

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……?

何で門番がいないんだ?

まさか!?

 

私は、ホーム内を探し回った。

「デメテル様!ご無事ですか!」

「きゃっ!…ルノア?」

デメテル様…一人?

何で!?ベルセフォネたちはどこへ!?

 

「デメテル様!?ど、どうしてお一人なのですか!?ベルセフォネたちはどうしたのですか!?」

「…ルノア。ひさしぶりね。…ベルセフォネたちは、【ディアンケヒト・ファミリア】で入院しているわ。」

ベルセフォネたちが!?

そんなことをしたのはどこの誰だ!?潰してやる!

 

「どこのファミリアですか…?そんなことをした糞ファミリアは…。」

「ルノア…落ち着いて。全て説明するわ。」

そして私は、知った。

数ヶ月前にエニュオ…いや邪神ディオニュソスによって【デメテル・ファミリア】を利用され、何人か殺されてベルセフォネたちを監禁してたことを。

第二次クノッソス侵攻戦で、あの冒険者くん…【ヘスティア・ファミリア】の大活躍のおかげで、邪神ディオニュソスを送還し、ベルセフォネたちを救い出したことも。

 

「ごめんなさい…ルノア。貴女に早く全てを話したかった。けど、あの戦いまでディオニュソスたちに監視させられてできなかった。あの戦いの後に全員が入院していて、私一人でファミリアを切り盛りしていたため今の今まで連絡ができなかったの。」

「デメテル様のせいではないですよ…。私が、【デメテル・ファミリア】へちょくちょく様子を見にいくべきだったんです…。」

「…それがかえって、よかったかもしれなかったわ。もし来ていたら…ルノア、貴女は確実に死んでいたわ。ディオニュソスは…レベル7相当の戦力を持っていた。彼女によって、私の目の前で子どもたちが一人一人殺されたわ…。」

レベル7!?……そんな。

なんでそんな戦力を…。

 

「それより、ルノア。どうしたの?何か用があって来たのじゃなかったの?あ、今お茶入れるわね。」

「お、お手伝いしますよ。」

「じゃあ、そこに戸棚にクッキーがあるの。取ってくれる?」

「はい!」

デメテル様…ごめんなさい。

ベルセフォネたちに申し訳が立たないじゃないか。

私が酒場でのうのうとやっていた時に。

くそっ!

 

「さて、ルノア。教えてくれるかしら?」

「はい。実は…。」

私はシルを助けるために、戦争遊戯で【ヘスティア・ファミリア】に参加することを伝えた。

 

「ごめんなさい…ルノア。謝ってばかりね。」

「デメテル様は…知ってたんですか?シルが…フレイヤ様であることを。」

「ええ、知ってたわ。眷属と入れ替わりに役割演技をしてたということもね。」

「そうでしたか…。」

「……フレイヤは『伴侶』を探していたの。素の自分を見てくれる人をね。」

「…『伴侶』?」

私はシルが…フレイヤ様が『伴侶』を探し、その『伴侶』が冒険者くんであることを知った。

 

「…わかりました。それでも私はリューを…アーニャを助けなければならないんです。アーニャは…死ぬ気です。」

「…【ヘスティア・ファミリア】へ味方するの?」

「はい…。これは私の独断です。破門にしていただいても結構です。」

「絶対にしないわ、ルノア。私は貴女の判断を尊重するわ(セバスとメイがいる以上、勝利確実だものね。…レベル8となった【猛者】でも勝てるかわからないけど、【ゼウス・ファミリア】団長マキシムちゃんでも彼等に勝てなかったと聞いているので、大丈夫ね!)」

「デメテル様…ありがとうございます!」

「ステータスを更新するわ。ヘスティアへの手紙も用意しておくわね。」

(先日の記者会見は驚いたわ。まさか全チェンジでファイブカードとはね…。先日の神会で中立を保つと言ったけど、土壇場で言っても問題ないでしょう。【デメテル・ファミリア】は、あの幸運の兎さんにオールインするわ。)

 

「【フレイヤ・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】が相手です。無事に帰ってくるかわかりません…。」

「大丈夫よ、ルノア。」

「ですが…相手はレベル8,7,6ですよ?レベル4の私では恐らく相手になりません。」

「そうかもしれないわね。…ルノア、私はこの戦争遊戯後に【デメテル・ファミリア】は【ヘスティア・ファミリア】の傘下に入ることを決めているの。」

「さ、傘下!?ど、どうしてですか?」

「…ここでは言えないわ。【ヘスティア・ファミリア】へ行けばわかるわ。」

「……?分かりました。」

何故?

どう見ても【ヘスティア・ファミリア】が圧倒的な不利じゃないか。

 

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翌日【ヘスティア・ファミリア】へ行き、デメテル様のおっしゃったことがわかった…。

こんなの…デタラメだ!反則じゃないか!

だが、勝ち目が出てきたのは非常に良かった。

ミア母さんより怖かった…、あのメイド。

 

【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】が気の毒に思えてきたよ…。




【デメテル・ファミリア】は【ヘスティア・ファミリア】の傘下へ入ることが、確実に決まりました。
第67話では、ベルを救界の"要"と見定めましたがファミリアを預けるほどまではありませんでした。
しかし、記者会見でベルの強運そして人柄をみて、決断しました。
と、本作品ではそうさせていただきます。

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