白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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再びアーニャ回です!

アーニャはアレンにも、フレイヤにも捨てられ自暴自棄になっている状態です。



第187話 音痴猫、嘆願。

ミャーは…とんでもないとこへ入ってしまったニャ…。

今の【ヘスティア・ファミリア】はミャーのとこの【戦いの野】が手ぬるく感じるぐらいの魔窟ニャ…。

何なんニャ!この二人は!

「さて、貴女たちの役目は…いつも通りでいいです。が、【小巨人】と【女神の戦車】へは他言無用です。まあ、【小巨人】は私達のことを感づいているようですが。」

「ウニャ!?母ちゃんはおミャーたちを知っているのかニャ?」

「ええ、よくご存知ですよ。時の流れは残酷なものですね。あの端麗な女性がああなるのですから。」

「その話詳しく聞きたいんだけど、聞くのが怖い…。」

「同感ニャ…(あの執事が去ったと思ったらこのメイドがいきなり現れて攫われたニャ…。ニョルズ様がこのメイドを見て、顔面蒼白ですぐ土下座をした姿は忘れられないニャ…。)」

 

「さて、貴女たちはこちらの指示に従ってもらいます。いいですね。」

「「「了解しました(ニャ)!」」」

怖いニャ…。

けど、これでルノアとクロエを危ない目に合わせずにすむ…。

あとはミャーの死に場所ニャ。

 

「ああ、皆様こちらへ来ていただけますかな?他の参加者への顔合わせをした方がよろしいでしょう。」

 

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そこには今回の戦争遊戯の参加者がいた。

「うわ…こいつら、強いよ…。」

「………ヤヴァイニャ…。ミャーはもう帰りたいニャ…。」

「もう、ミャーたちはいらないじゃないのかニャ…。兄様たちが気の毒に思えてきたニャ…。」

 

「む、豊穣の女主人のとこの従業員か。…おい、そこの黒い猫人。どこかで会ったことあるか?」

「(ヒィィィィ!【ガネーシャ・ファミリア】の【象神の杖】!?)ひ、人違いニャ…。」

「そうか…。いや、待て。その気配…お前!数年前、私を暗殺しようとした奴だな?」

「「「ええっ!」」」

「ヒトチガイデス、ハイ。」

「嘘を言っているわ。」

「嘘を言っているね。」

「(何で神様がいるニャー!シュバッ!)…その節は大変申し訳ございませんでしたニャ…。お許し下さいニャ…。」

クロエ…素早い土下座だったニャ…。

 

「クロエ…貴女、シャクティを暗殺しようとしたのですか?」

「リューと会う前ニャ!オラリオへ来てすぐの時ニャ!そんな化け物とは知らなかったニャ!」

「化け物とはひどいい言い草だな。私より上の化物ならそこにゴロゴロいるではないか。」

「言わないでニャ!先程、身を以て知ったニャ!」

同感だニャ!

何で今まで出てこなかったニャー!

 

「騒々しい。さっさと済ませろ。」

『あ、ヤバイ。この人が一番ヤバイ。』

『逆らったら…目を合わせたら、殺されるニャ…!』

『団長より…母ちゃんより…ヤバイニャ。ミャーの死に場所はここかニャ…。』

 

「お嬢様、抑えて下さいませ。さて皆様、こちらの方々は…」

ミャーたちは、参加者を紹介してもらったニャ…。

 

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「ねえ、リュー…いやルゥ。あんたの仲間って全滅したんじゃなかった?」

「……はい。そうです。」

「何で、そこに生きているのかニャ?今の今まで出てこなかったのは何でニャ?」

「そうだニャ。」

「……戦争遊戯が終わった後に話します。私も未だ夢ではないかと思う時があります…。」

「……聞くのが怖くなってきたよ。」

「【ヘスティア・ファミリア】は弱小ファミリアじゃなかったのかニャ!もう、オラリオで一番ヤヴァイファミリアニャ!」

「そうだニャ!ミャーのファミリアより怖いニャ!」

「……大変不本意ですが、同意します。」

どうなってるニャー!

 

「ああ、アーニャ嬢。こちらへ来ていただけますかな?」

「ウニャ!?」

「…アーニャ、骨は拾ってあげるよ。」

「…短い付き合いだったけど、忘れないニャ…。」

「死ぬことはないと思いますが、気をしっかりと持って下さい。」

ニャーーーー!

ウチが何をしたのかニャー!

 

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ミャーは怖い執事に別の部屋へに連れられたニャ…。

「さて、お待たせいたしました。」

「どうしたのさ、セバスくん。その猫人がどうしたのかい?」

「初めて見る娘ね(まさか、この娘もベルのことを…?)」

「何の用だ、セバス。私は自室へ帰ってベルの自伝を読みたいのだが。」

「何の用だ?そこの猫人は確かミアのとこにいたのだったな?」

ヘスティア様と…アストレア様?

そして、さっきの一番ヤバイ奴と【象神の杖】?

 

「さて、アーニャ嬢。貴女は死ぬ覚悟をなさっておりますね?」

!?

「気になり、ルゥ嬢に聞きました。数週間前の、貴女と神フレイヤと貴女の実兄の【女神の戦車】アレン・フローメルのことを。」

リューに、あの場を見られたのかニャ!?

 

「大方理解しましたが、貴女は大変な誤解をなさっております。」

誤解…?

「【女神の戦車】に妹がいるのは聞いたことがあるが…、その妹の【戦車の片割れ】がこいつだったのか…!」

「そんなのはどうでもいい。私達をここに集めたのは何か理由があるのだろう?言え、セバス。」

「はい…実は…」

あの場にあったことを、この執事は見てきたかのように話したニャ…。

 

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「なるほどね…。」

「フレイヤがそんなことを…。」

「………。」

うう…恥ずかしいニャ…。

 

「くだらん。この馬鹿猫が思い違いをしているだけだろうが。」

思い違い…?

「『親の心子知らず』という言葉があるが、貴様の場合は『兄の心妹知らず』だな。」

「兄様の心…?」

「妹を持つ私達を集めたのはこういう意味だろう?セバス。」

「ご明察の通りでございます。」

「…はぁ。フレイヤも損な役回りだよなあ。」

「ええ、本当に。普通に言えばいいのに…あ、そういうことね。」

ど、どういう意味ニャ!

 

「…私は実の妹がいた。病弱、脆弱で部屋から出れないほどな。だが、それがかえってよかったと思っている。何故かわかるか?」

「…わからないニャ…。」

「妹が危険な目に合わずにすむからだ。それが答えだ。後は自分で考えろ。」

そう言って、そのヤバイ女の人は部屋を出ていったニャ。

 

「…【戦車の片割れ】、お前は7年前の大抗争を知っているか?」

「…知っているニャ…。けどミャーはその時ミア母ちゃんのとこにいたニャ…。」

「そうか。ミアがお前を守ったのだな。あ、いや…そうか。過保護な奴だな、【女神の戦車】は。」

「ど、どういうことニャ!」

「先程の【静寂】が言ったことが答えだ。【女神の戦車】はお前を見限ったのではない。お前を再び危険な目に合わせたくないため、心を鬼にしてお前を突き放しミアに保護させたのだ。」

!?

「シルという娘が神フレイヤなら…お前を追放し、シルとして元団長であるミアのとこに保護させたのだろう。シルという娘の警護という名目で【女神の戦車】の目の届くところにな。」

「そ、そんな…。」

「話を戻すが…、7年前の大抗争で私は実の妹…アーディを失った。」

「!?」

「私は…アーディを冒険者にしたくなかった。だが、アーディはなってしまった。…だからこそ、【女神の戦車】の気持ちがよくわかる。妹として大事にするなら、ホームにいさせるなり普通の町娘にするべきだったのだ。」

「……。」

「そして、アーディは自らの油断により闇派閥の自爆攻撃で死んだ。お前も【女神の戦車】が守ってくれなかったら、深層で野垂れ死んでいただろう。」

「……。」

「恐らく、【女神の戦車】は神フレイヤに嘆願したのだろう。死力を尽くして忠誠を誓うから、お前をファミリアから追放しミアのところで保護させてほしい…とかな。恩恵を残しているのがその証拠だ。」

「……。」

「【静寂】も実の妹を病で失った。…だから、あいつもわかるのだろう。」

兄様…はミャーを捨ててなかった…。

ずっと………。

 

「アーニャくん、フレイヤは君を捨ててないさ。シャクティくんの言う通り、捨てるなら恩恵を封印しているはずさ。」

「そうね、フレイヤは非戦闘員も多く抱えていると聞いたわ。アーニャちゃんを追放するのは、余程身にこたえたかもしれないわね。」

「アーニャ嬢、これでおわかりでしょう。貴女はずっと【女神の戦車】いえ、お兄様のアレン・フローメルにずっと守られていたのでございます。レベル6へ行けたのは神フレイヤへの忠誠だけでなく、貴女を守るための力を求めたのもあるかもしれません。」

兄様…ごめんなさいニャ…。

なら…、ミャーがやれることは…。

 

「(シュバッ!)……ヘスティア様、アストレア様、お願いがありますニャ…いえ、ございます。」

「…何だい?言ってごらん?」

「今回の戦争遊戯で、ミャー…私アーニャ・フローメルは死力を尽くして勝利に貢献いたしますので…、フレイヤ様と兄様…アレン・フローメル、いえ【フレイヤ・ファミリア】のみんなの命はお助けいただきますよう、お願いしますニャ…いえお願い致します!」

「…アーニャちゃん…。」

「……わかったよ。ただし、死力を尽くすのは認めない。キミには悲しむ人がいるんだからね。いいね?」

「ヘスティア様!ありがとうございます!……ニャ。」

兄様…フレイヤ様、ごめんなさいニャ…。

ミャーがもっと賢かったら…もっと早く気付けたハズニャ…。

 

というか、こんなヤバイ奴らがゴロゴロいるなら【フレイヤ・ファミリア】の敗北は必至ニャ!

ミャーが【フレイヤ・ファミリア】を守らないと!




アレンはアーニャを大事に思っているはずです。
フレイヤ外伝でも、アレンは呪詛によってアーニャという大事な人をイメージしていましたね。
なので、心を鬼にして突き放し陰から見守るという形をとったのでしょう。

と本作品では以上の設定にさせていただきます。

フレイヤもアーニャのことを大事に思っているはずです。
ラキアが攻めてきた時でも、大抗争の時でも、外伝でもアレンにアーニャのことを話していますからね。

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