白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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そして…戦場の激戦地に戻ります。

今回は、ガレスさんとリヴェリア様です!

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今後も本作品をよろしくお願いします!



第195話 重傑、抵抗。/九魔姫、観念。

『【フレイヤ・ファミリア】の【炎金の四戦士】ドヴァリン、ベーリング、脱落!』

む!アイズが…。

早く向かわねば…

 

ガキィィィ!シュバッ!

ぐっ!

 

「ダメよ!ガレスの叔父様!」

「大人しくしとけ、【重傑】!」

くそっ!

音波攻撃はともかく【蠱毒の王】の毒はまだ効いとる。

更に、【絶†影】の重力の檻に、あまりに変貌した【男殺し】…。

呪詛よりもキツいわい!

 

「こんなチクチクした攻撃では儂を倒せんぞ!」

「ええ、そうね!わかっていたわ!」

「それが我らの役目なのだからな。」

役目じゃと…?!!

儂の足止めか!

なら、抜け出さないと…ぬおっ!

いきなり重力が強くなったじゃと!

 

「申し訳ありませんが、しばらくそこにいてもらいます。」

何故!儂が抜け出そうとわかっとった!?

毒が抜けつつあることを何故見抜ける!?

 

『速報です!【フレイヤ・ファミリア】の【白妖の魔杖】、脱落!』

何じゃと!?リヴェリアは何をやっとる!?

む…!?【不冷】か。

行こうにも、シャクティが立ち塞がってるからできんか…。

 

フィンやロキの言う通り、【ヘスティア・ファミリア】へ挑むんじゃなかったわい。

あまりにも計算尽くされておる!

だが!このままでは終わらんぞ!

「ぬおおおおおおっ!」

「あら!やはりそうきたわね!」

「全ては奴の予想範囲か。」

何じゃと…?

 

「だけど!それも対処済みよ!」

ガンッ!

ぐっ!左膝を…。

「そら、こっちもだ!」

ガン!

ぐおっ…!右膝を…。

これでは思うように動けんわい!

 

「お主ら!正義を名乗るなら正々堂々とやらんかい!」

「やだわ!ガレスの叔父様!正義を名乗るからこそ、こうしているじゃない!」

何じゃと…?

「脱落させないようにやっているではないか。ボケたか?【重傑】。」

うぬ…!

 

「ぐがあああああっ!ちょこまかと動きやがって!こいつは、絶対にヒキガエルじゃねええええ!ガハァッ!ゲホッ!グハッ!」

な、なんじゃと!

あれは…【男殺し】の戦闘スタイルではない!

馬鹿な…。

 

「お主ら!あのアマゾネスは本当に【男殺し】なのか!?姿形も戦闘スタイルも全く違うではないか!」

「「………。」」

何故…黙るのじゃ…。

 

「ガレスの叔父様…信じたくない気持ちはわかるわ。」

「我らとて、到底信じられなかった。だが、事実だ。」

「何…じゃと…!?」

この騒がしい娘共がこうも沈痛に語るとは…。

 

バシュ!

『速報です!【ロキ・ファミリア】の【凶狼】脱落!』

な!?

ベートが…素手でのガチンコで負けるとは…。

 

「これまでだな、【重傑】。」

「ガレスの叔父様がレベル7か8になってたら、間違いなく敗れていたわね。」

「…皮肉か?それは。」

「ああ、皮肉だとも。お前らは7年前であいつらから何を学んだのだ?」

「5年前に死んだ私達が言うことじゃないけどね!」

「揚げ足を取らないで下さいますか?団長様。」

死んだ…じゃと?

 

「お主らは…本当に死んだのか?」

「ええ、そうよ!ここの下層でね。」

「ダンジョンのイレギュラーにやられた。だが、それは我らの油断と傲慢が元だったから止むを得まい。」

「……【疾風】のやったことは知っておるのか?」

「ええ。知っているわ。」

「貴様らがあやつの業を糾弾するなら、【アストレア・ファミリア】そして【ヘスティア・ファミリア】を完全に敵に回すと思え。」

「………そうか。何故生き返ったのか話してくれるかのう?」

「ええ!この戦争遊戯で私達が勝った後でね!」

「しかるべきお人が説明してくれるだろう。心して待っておけ。」

しかるべきお人じゃと…?

 

『速報です!【ロキ・ファミリア】の【超凡夫】、【貴猫】、【……】、【……】脱落!』

『【ロキ・ファミリア】旗、焼失!【ロキ・ファミリア】敗北!』

な…。いや、当然の結果か…。

ベートが脱落するのを待っておったな…。

 

アイズは…寸前で止められたか。

 

「さて!ガレスの叔父様!約束通り、当分のお酒は奢ってもらうわよ!」

約束じゃと?本当に覚えておるのじゃな…。

「この5年間ずっと、下層で大量の酒を流し込んでやったぞ!」

「知らんな。そもそも、この5年間で我らはそこにいなかったのだから。」

「何じゃと…?」

「ではね!ガレスの叔父様!私達は【フレイヤ・ファミリア】の旗へ向かうわ!」

「…ミアは儂らのように甘くはないぞ。…儂はどうすればよい?そちらの傘下に入ったじゃろう?」

「何も。」

「何じゃと?」

「ここで座り込むのもよし。若様の勇姿を見るのもよし。任せます。ただし、我らが【フレイヤ・ファミリア】と戦うのに一切手出し無用だ。」

「…お主らだけの力で本当に勝ち抜くつもりか。ふん、いいじゃろう。そもそも儂はあの若造の戦いを生で見とらんからのう。間近で見物させてもらうわい。」

「あ!それはいいわね!ベルの戦いは燃え立つわよ!」

ふん、期待しておこう。

 

アイズは…おぼつかない足取りであの若造が戦っているであろうの方向へ向かったか。

儂も向かうとしよう。

皆が言う『英雄』の戦いぶりを目にさせてもらおう。

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

『速報です!【フレイヤ・ファミリア】の【白妖の魔杖】、脱落!』

はっ!

いかん。あまりの衝撃で棒立ちしてしまった。

同胞は脱落したか…。

残るのは…アイズとベートとガレス、そして私か。

 

アイズは【薫風】か。む、【薫風】の魔法か。

だが、アイズの風魔法が上だ。

アイズの勝利で終わるだろう。

 

ガレスは…あり得ないが【紅の正花】と【大和竜胆】か。

重力の檻の中でか…。

む、【炎金の四戦士】がいないな…?もう脱落したのか。

ああ…私のようにあまりの衝撃で棒立ちして、そこをやられたか。

 

「余裕だな?【九魔姫】。」

「シャクティ…、あそこにいるのは本人たちなのか?到底信じられないんだが。」

「ああ、本人たちだ。信じられないのは当然だ。私もそうなのだから。」

「何だと?何故、今の今まで出てこなかったのだ!?」

「…死んでいたからだ。」

「は?」

「あいつらは本当に5年前に死んだんだよ。【九魔姫】。」

「馬鹿な!では、生き返ったというのか!あり得ない!」

「…あり得るのだ。5年前から遺体を持ち帰り生き返ったんだ。」

「は?」

あり得ない!そんなことが起こってたまるものか!

誰だ!そんなことをした奴は!

あ…、……いたな。

 

「まさか…こんなあり得ないことを成したのは…ベル・クラネルなのか?」

「…そうだ。生き返らせたのは別の奴だがな。」

「…ははは。【ヘスティア・ファミリア】、いやあの少年の敵となった瞬間で我々の敗北は決まったわけか。」

「意外と受け止めるのだな…?」

「シャクティ、私はお前よりあの少年がレベル1の時から見ている。あの少年がレベル1でミノタウロス強化種を倒したのを目の前にしている。その異常さもな。」

「!そうか…。」

「フィンはあの少年に嫉妬しているようだが、私は違う。あの少年が…7年前ここで死んだ【静寂】…そして【暴食】が求めた英雄だと思っている。神フレイヤの魅了騒動の直後に私がそこにいたら、間違いなく【ヘスティア・ファミリア】へ味方するよう強く推していた。」

「そ、そうか(その【静寂】が生きていて、彼の実の伯母であることを知ったらどうなるのだろうか…?)。」

「…?まあ、間もなく我らの旗は落ちる。聞くが、何故私を脱落させなかった?」

「お前が王族妖精だからだ。お前を脱落させると多くのエルフを敵に回す。だから、無力化させるしかなかった。」

「そうか…お互いままならないものだな。」

 

『速報です!【ロキ・ファミリア】の【凶狼】脱落!』

!?ベートが…得意の素手で負けた…か。

 

「聞くが…あのアマゾネスのメイドは本当に【男殺し】なのか?」

「信じられないのもわかる。私も今でさえ信じられないのだから。事実だ。」

「そうか。それもベル・クラネルなのか?」

「いいや、別の奴さ。…それもベル・クラネルが原因なのは否定しないがな。」

「どういう意味だ?」

「この戦争遊戯が終われば、わかるさ。」

頭が痛くなってきたな…。

ロキの言う通り、あの少年を入団させるべきだったな。

…あの時の門番を探し、懲らしめたいな。

 

む、アイズが…押されてるな。

あの戦法は…風の籠か。

アレではアイズの魔法は生かせられん。

 

『速報です!【ロキ・ファミリア】の【超凡夫】、【貴猫】、【……】、【……】脱落!』

『【ロキ・ファミリア】旗、焼失!【ロキ・ファミリア】敗北!』

負けたか。道理だな。

ラウルたちでは【蠱毒の王】には勝てん。

 

アイズは…寸前で負けたか。

彼女なら…、できるかもな。

復讐者を止められるのは、復讐を成し遂げた者しかできない。

その先にあるものを知っているのだから。

 

「さて…これで私達はお前たちの傘下に入った。何をすればいいのだ?」

「何も。」

「何だと?」

「ここで座り込むのもよし。ベル・クラネルの戦いを見に行くのもよし。」

「そうだな…。今のあの少年を知りたい。」

「そうか。方向は…この先だ。」

「そうか、お前たちの健闘を祈る。」

 

…アイズがおぼつかない足取りで向かっているな。

む、ガレスも向かうようだな。

【ロキ・ファミリア】で生き残ったのは三人とはな。

ロキ、許せ。

 

ロキ…アイズは【ヘスティア・ファミリア】へ改宗させるべきだ。

そこには…アイズをこの半年で大きく変化させた少年がおり、復讐の先を知っている同胞がいるのだから。




ガレスさん、かなりあがきましたが、時間切れです。
ガレスさんが並々ならぬ耐久で、落ちないなら足止めさせてジワジワと削ればいいと考えたでしょうね。
やっと、ガレスさん。ベルくんの激闘を目の前で生で見れますね!

そして、リヴェリア様も状況をようやく把握し、観念しました。
ベルくんの限界突破を知っている少ない一人ですからね。

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