激戦地で【フレイヤ・ファミリア】只一人となり、孤軍奮闘しています。
といっても、豊穣三人娘にキリキリ舞いさせられています。
『速報です!【ロキ・ファミリア】の【超凡夫】、【貴猫】、【……】、【……】脱落!』
『【ロキ・ファミリア】旗、焼失!【ロキ・ファミリア】敗北!』
糞がっ!
生き残りはオッタルとミアと俺だけか…。
【ロキ・ファミリア】のやつらは…【剣姫】【重傑】【九魔姫】か。
奴らは…あの兎の援護に向かう気なのか…?
ちくしょう!このままではミアのところに奴らが攻め込まれる!
オッタルがまだ戦っているのに旗を失うわけにはいかねえ!
せめて1人ぐらいは脱落させてやる!
「ニャー!隙ありニャ!」
ぐっ!こいつら立て続けに攻めやがる!
「はぁっ!はぁっ!はぁっ!」
ぐっ!この、はっ!
「兄様、ゴメンニャー!」
ぐぅっ!
はぁ…はぁ…。
休ませてくれねえ…、そうか!?
こいつら俺を疲れさせるつもりだ!
ふざけんじゃねええええ!
『頃合いです!【象神の杖】以外の他の者は【フレイヤ・ファミリア】の旗へ向かって下さい。レベル7の【小巨人】1人だけです!』
「キタキタキタニャー!」
「よっしゃ!行くよ!」
「母ちゃん、行くニャー!」
なっ!奴ら、一斉に俺たちの旗へ向かいやがった!
くそっ!止めないと!
ガキィィン!
なっ!
「お前の相手は私だ。【女神の戦車】。クノッソス以来だな。」
【象神の杖】か!
レベル5と聞いたが、数日前にランクアップしたばかりと聞いた。
だが、今の俺では…。くそっ!
こういう形に持ち込むのが狙いだったのか!
「じゃー、バイバイニャー!サー!」
「すまないね。これも作戦なんだよ。」
「兄様…、ゴメンニャ。」
タタタタタタッ!
「ま、待ちやがれ!グッ!」
「かなり弱体化されているな…。」
「誰のせいだと思ってんだ!ふざけるな!」
「それはすまん。だが、これも戦争だ。」
「くそっ!てめえだけでも道連れだ!」
「悪いが、そうはさせない。」
ガン!キン!ゴン!
ちくしょう!
本来なら圧倒して勝てたはずだ!
このままでは…。
キン!ゴン!ガン!
「先に謝っておこう。【女神の戦車】。」
「ああ!?何だってんだ!?」
「【戦車の片割れ】は全てを知ったぞ。お前が遠ざけ、ミアに保護してもらったことをな。」
!?
ガン!キン!ゴン!
「【戦車の片割れ】は当初、特攻覚悟で死ぬつもりだったぞ?」
あの愚図がぁぁぁぁぁ!
何考えてんだ!
キン!キン!キン!
「だが、神フレイヤ魅了騒動でお前達のあの場を見ていた、リオンが話してくれたおかげでわかった。お前が遠ざけ神フレイヤが追放し、シルという町娘に扮して【戦車の片割れ】を拾い、ミアに保護してもらったことがな。」
!?
あの羽虫が余計なことを!
だから、フレイヤ様の魅了で骨抜きにするべきだったんだ!
ガキン!ガゴン!
「【女神の戦車】…、全てを知った【戦車の片割れ】は神ヘスティアと神アストレアに、【フレイヤ・ファミリア】全員の命を嘆願した。勝利に貢献する代わりにな。」
「な……あの愚図が…。」
「お前の気持ちはわかるとも言えんが、7年前の大抗争で私はアーディを失った。」
「………。」
「私はアーディを冒険者にするのを止めなかった。だが、私は甘かった。だからアーディは、死んだのだ。」
「……そうだ。てめえはあの女を冒険者にするべきじゃなかったんだ!ホームの奥に閉じ込めればよかったんだ!そうすれば、クズどものせいで死ぬことはなかったんだろうが!」
あの女がノコノコと出てきたのも悪いが、その場へ出したてめえが一番悪いんだよ!
姉なら…守るべきだったんだ!
ガン!ガン!ガガン!
「そうだな。だからお前の判断は間違ってない。」
「けっ…。」
「打ちのめされようが、けなされようが、生きていればそれでいいというのもわかる。」
「……。」
「だがお前にとっての計算外は、【戦車の片割れ】はああいうことをされてもお前を慕っていたことだ。…【戦車の片割れ】はレベル4だ。何故、オラリオから追放しなかった?まだ安全だろうに。」
「あの世間知らずの愚図が、のうのうとオラリオ外で生きれるわけがねえだろうが!あの能天気が簡単に騙されて、奴隷にされたらどうするんだ!あのドジが流砂や水に流されて死んだらどうするんだ!」
誰かが見てやらねえと、あっさり死んでしまうんだよ!
あの愚図は!
「…そ、そうか。だが、何故…恩恵を封印しなかった?魅了で骨抜きにしなかったのだ?」
「…俺もそうするべきだと言った!だが、フレイヤ様が拒否した…。それが答えだ。」
「…そうか。神ヘスティアと神アストレアの予想は当たっていたというわけか。」
「…おしゃべりは終わりだ。さっさとてめえを倒してあいつらを轢き殺してやる!」
「残念だが、そうはさせん。」
ちっ…!余計なことを言っちまったぜ。
…あの愚図を失うという恐怖感はあの時の深層で十分だ!
そんなのゴメンだ!
だから、あの愚図を切り捨てるしかなかった!
だが…フレイヤ様はそれに首を横へ振った…。
フレイヤ様は…俺だけでなくアーニャも欲しがっていたからだ。
俺は…フレイヤ様の決断に従うしかなかった。
『【女神の戦車】は疲労が最大で、弱体化しています!今のうちに畳み掛けて下さい!』
『了解した。』
「…?何をコソコソと…!?何も指示がないと思ったら、それが原因か!糞がァァァl」
「ああ、そうだ。悪いが、さっさと決めさせてもらう!はぁっ!」
!?速え!
くそっ…疲労と度重なるステータスダウンで、反応できねえ!
申し訳ありません…フレイヤ様…。
バシュ!
『速報です!【フレイヤ・ファミリア】の【女神の戦車】脱落!』
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「………。」
「フレイヤ…。キミはアーニャくんを守ろうとしたんだね?」
「ここまでさらけ出したら、もう誤魔化せないわね。ええ、そうよ。私があの子を捨てるわけがないわ。」
「もう少し優しくできなかったの?」
「あれで優しくしたつもりよ?アレンは…アーニャを骨の髄まで魅了させて人形のようにさせてくれ、と言ったのよ?聞いた時はさすがに唖然としたわ。」
「…うわ。そこまでかい?」
「当然、私は反対したわ。アーニャはアーニャの魂の輝きがある。その輝きを私の手で曇らせる?いいえ、そんなことはできない。だから一旦追放という形にして、ミアのところに預けたの。納得させるのに大変だったのよ?あの子に。」
「やはり、そうだったんだね。」
「ええ、でも。アレンはシル…私の警護をすると言いながらアーニャをずっと見守っていたわ。何人かは気づいていたようだけどね。」
「シスコンやないか…。」
「…そうね。それでも度を過ぎていたわ。以前アーニャに言い寄る冒険者がいたわ。それを知ったアレンは、その子の後をつけてダンジョンで因縁つけて、冒険者に復帰できないほどの大怪我をさせたわ。その時はさすがに厳重注意したけど、それでもあの子はそっぽを向いて反省してなかったわ。本当に困った子だわ…。」
「「「………うわぁ。」」」
「…ヘスティア。アーニャが貴女に付く代わりに私達の命の嘆願をしたって本当なの?」
「そうだよ。事実を知ってもなお、あの子は泣きながらボクたちにお願いをしたんだよ。いい子じゃないか。」
「…そう。アーニャらしいわね。」
はい、アレンさんも脱落です。
三人娘に疲弊させられた後、シャクティによって倒されました。
そして、アーニャ追放について自白したフレイヤです!
アレンのシスコン度が高いですね!
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