【男殺し】のフリュネ・ジャミールさん登場です!
…知りたくもなかったが、知るしかないだろうね。
コイツのことを…。
「気を取り直して…最後の方です。あのー…、本当にフリュネ・ジャミール様ですか?」
聞きたくない!
「はい、そうです。リリルカ・アーデ様。」
「……まさか、元【イシュタル・ファミリア】団長、【男殺し】フリュネ・ジャミールその人ではありませんよね?」
違うと言ってくれ!
「お恥ずかしながら、そういう過去もありました。」
あああああああっ!
「アストレア様…ヘスティア様…。」
「…嘘は言ってないわ。そんな…あり得ないわ…。」
「嘘は言ってないよ?みんな、何でそんなに動揺するのさ?」
動揺!?知っているから、動揺しているんだよ!
特にあたしたち、元【イシュタル・ファミリア】はね!
サミラたちも連れてくるべきだった…。
絶対に阿鼻叫喚が飛び交うよ!
「アイシャ様…。」
「あたしに聞くな!チビスケ!あり得ないんだ!絶対に別人だ!」
そうだ!あのフリュネがこんなちんまりっ子になるなんて…。
一体、何をしたんだい!あいつらは!
あ!あの時、このメイド長がフリュネの居場所について聞いてきたのは…。
まさかあの後に…。
言わなきゃ…よかったよ。
「春姫様…。春姫様?」
「………。」
「?おい、春姫…。なっ!笑顔のまま気絶しているぞ…。は、春姫!し、しっかりしろ!」
無理もないよ…。
あたしと同じく、春姫もフリュネをよく知っているからね。
だから、現実を受け止められないんだ。
気絶しなかったあたしを全力で褒めてやりたいよ!
「ねえ、リオン。」
「何でしょうか?」
「【男殺し】って、あんなに小さかったっけ?」
「いいえ、違います。数ヶ月前はああではありませんでした。ええ、そのはずです…(チラッ)。」
「ということは…(チラッ)」
ああ、絶対にあいつらがやったに違いない!
「皆様、大げさですね。ほんのちょっと変わっただけじゃありませんか。」
「「「ほんの!?」」」
ほんのじゃねえええええ!
全部だ!全部!
「ねえ、メイ。本当にこの女の子は…フリュネさんなの?」
よし!坊や、よく聞いてくれた!
「はい、そうです。坊ちゃま。」
「知っていると思うけど、僕フリュネさんと戦ったことあるんだよ?その…可愛い女の子じゃなかったはずだよ?」
「坊ちゃま、覚えておいて下さい。女性は、変わるものです。」
「ええっ!そうなの!?…女の人って、しゅごい…。」
『『『そんなワケがあるかー!』』』
「おい、貴様らいい加減にしろ。ベルに何を教えている。」
「アルフィアさん、私は別に間違ったことは教えていません。女性は化粧次第で変わるものだと。」
「……間違ってはいないが、これは絶対に違うだろう…。」
言いくるめられてんじゃないよ!
あの坊やの将来が心配になってきたねえ…。
「いいですか、皆さん。戦争遊戯に勝つのが目的です。そんな些細なことにこだわっている場合ではありません。」
「「「些細!?」」」
「相手はレベル8ですよ?」
「「「!」」」
「しかも、あのミア・グランドがレベル7ですからね。苦戦するのは必至ですね。」
「確かにニャー…。」
「今でも勝てないのに、更に強くなっているの?うわー…。」
「レベル7の母ちゃん…恐ろしいニャ…。」
「ミア母さんがレベル7となると、今までの数倍と考えたほうがいいですね…。」
それはそうだが…。
レベル8の【猛者】を相手にするより、こいつらを相手にするほうが恐ろしいよ!
「わかっていただけてよかったです。では、リリさん。フリュネさんは貴女の指揮下に預けます。大丈夫です。ちゃんと言う事を聞いてくれますよ。」
「……わかりました。」
なっ!?
「チビスケ!?こいつは言う事を聞くような奴じゃない!」
「アイシャ・ベルカ様、私は以前と違います。メイ様により、生まれ変わりました。」
この感じ…、確かにフリュネの気配だ。
だが、変わりすぎだろ!
「………あんた、本当にフリュネなのかい?」
「ええ、貴女にはひどいことをしました。神イシュタル様の命令とはいえ、大変申し訳ありませんでした。どんな仕打ちでも受けましょう。」
ちっ…あいつら、あのフリュネに何をしたんだい…。
いや、聞くのが怖くなってきたよ。
知らないほうがいいね。
「……いいさ、あんたが本当に生まれ変わったならな。あの坊やの助けになってやってくれよ。」
「もちろんです。この命はベル様のために。」
敵でも味方でも、以前のフリュネなら厄介だが、今の…このフリュネなら大丈夫だねえ。
しかもレベル6にランクアップしたか…あの【蠱毒の王】に並んだか。
慣れるのに時間がかかりそうだ…。
春姫は…まだ目覚めないか。あ、今起きたか。
「う…。あ、輝夜お姉様?」
「春姫!ああ、よかった…。」
「夢を見ていました…。フリュネさん似の大きい芋虫の中から、女神と間違われるような女の子が蝶のように出てきたのです。…わけがわかりませんでした。」
…うまい例えだねえ。
蝶か…フリュネらしくないが。
「……そ、そうか。」
「あら?…あの方は…夢に出てきた…。うーん…。」
「な!?お、おい!春姫!…おい、ヤマト・命!春姫を部屋に運ぶから手伝え!」
「わ、わかりました!(気持ちは非常によくわかります…春姫殿)」
また気絶したか。仕方がない。
元【イシュタル・ファミリア】にいた奴らなら、今のフリュネを知ったら卒倒するだろうね。
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その後、フリュネの模擬戦を見たが全然違うじゃないか!
スタイルは双斧を使った力押しのはずだ!
何で…素手でこんな蝶のように舞い、蜂のように刺すスタイルになってんだよ!
お株を取られた【アストレア・ファミリア】も唖然としているじゃないか!
しかも…、前よりも遥かに強くなっているじゃないか!
こんなの、初見じゃワンパンで終わりじゃないか!
一体どういう鍛え方をしたんだい!
何回も言うけど、【猛者】よりこいつらが恐ろしいよ!
ヘルメス様が恐れるのも納得だよ!
はい!フリュネさんのことがわかりましたね。
アイシャが半狂乱になるのも、春姫さんが卒倒するのも無理もありません。
それが、戦争遊戯当日で【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】へ与えた衝撃は計り知れません。
次回は戦争遊戯に戻ります!
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