白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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続いてアイシャ回です!

【男殺し】のフリュネ・ジャミールさん登場です!


第198話 麗傑、呆然。

…知りたくもなかったが、知るしかないだろうね。

コイツのことを…。

「気を取り直して…最後の方です。あのー…、本当にフリュネ・ジャミール様ですか?」

聞きたくない!

 

「はい、そうです。リリルカ・アーデ様。」

「……まさか、元【イシュタル・ファミリア】団長、【男殺し】フリュネ・ジャミールその人ではありませんよね?」

違うと言ってくれ!

 

「お恥ずかしながら、そういう過去もありました。」

あああああああっ!

 

「アストレア様…ヘスティア様…。」

「…嘘は言ってないわ。そんな…あり得ないわ…。」

「嘘は言ってないよ?みんな、何でそんなに動揺するのさ?」

動揺!?知っているから、動揺しているんだよ!

特にあたしたち、元【イシュタル・ファミリア】はね!

サミラたちも連れてくるべきだった…。

絶対に阿鼻叫喚が飛び交うよ!

 

「アイシャ様…。」

「あたしに聞くな!チビスケ!あり得ないんだ!絶対に別人だ!」

そうだ!あのフリュネがこんなちんまりっ子になるなんて…。

一体、何をしたんだい!あいつらは!

 

あ!あの時、このメイド長がフリュネの居場所について聞いてきたのは…。

まさかあの後に…。

言わなきゃ…よかったよ。

 

「春姫様…。春姫様?」

「………。」

「?おい、春姫…。なっ!笑顔のまま気絶しているぞ…。は、春姫!し、しっかりしろ!」

無理もないよ…。

あたしと同じく、春姫もフリュネをよく知っているからね。

だから、現実を受け止められないんだ。

気絶しなかったあたしを全力で褒めてやりたいよ!

 

「ねえ、リオン。」

「何でしょうか?」

「【男殺し】って、あんなに小さかったっけ?」

「いいえ、違います。数ヶ月前はああではありませんでした。ええ、そのはずです…(チラッ)。」

「ということは…(チラッ)」

ああ、絶対にあいつらがやったに違いない!

 

「皆様、大げさですね。ほんのちょっと変わっただけじゃありませんか。」

「「「ほんの!?」」」

ほんのじゃねえええええ!

全部だ!全部!

 

「ねえ、メイ。本当にこの女の子は…フリュネさんなの?」

よし!坊や、よく聞いてくれた!

 

「はい、そうです。坊ちゃま。」

「知っていると思うけど、僕フリュネさんと戦ったことあるんだよ?その…可愛い女の子じゃなかったはずだよ?」

「坊ちゃま、覚えておいて下さい。女性は、変わるものです。」

「ええっ!そうなの!?…女の人って、しゅごい…。」

 

『『『そんなワケがあるかー!』』』

 

「おい、貴様らいい加減にしろ。ベルに何を教えている。」

「アルフィアさん、私は別に間違ったことは教えていません。女性は化粧次第で変わるものだと。」

「……間違ってはいないが、これは絶対に違うだろう…。」

言いくるめられてんじゃないよ!

あの坊やの将来が心配になってきたねえ…。

 

「いいですか、皆さん。戦争遊戯に勝つのが目的です。そんな些細なことにこだわっている場合ではありません。」

「「「些細!?」」」

「相手はレベル8ですよ?」

「「「!」」」

「しかも、あのミア・グランドがレベル7ですからね。苦戦するのは必至ですね。」

「確かにニャー…。」

「今でも勝てないのに、更に強くなっているの?うわー…。」

「レベル7の母ちゃん…恐ろしいニャ…。」

「ミア母さんがレベル7となると、今までの数倍と考えたほうがいいですね…。」

それはそうだが…。

レベル8の【猛者】を相手にするより、こいつらを相手にするほうが恐ろしいよ!

 

「わかっていただけてよかったです。では、リリさん。フリュネさんは貴女の指揮下に預けます。大丈夫です。ちゃんと言う事を聞いてくれますよ。」

「……わかりました。」

なっ!?

「チビスケ!?こいつは言う事を聞くような奴じゃない!」

「アイシャ・ベルカ様、私は以前と違います。メイ様により、生まれ変わりました。」

この感じ…、確かにフリュネの気配だ。

だが、変わりすぎだろ!

 

「………あんた、本当にフリュネなのかい?」

「ええ、貴女にはひどいことをしました。神イシュタル様の命令とはいえ、大変申し訳ありませんでした。どんな仕打ちでも受けましょう。」

ちっ…あいつら、あのフリュネに何をしたんだい…。

いや、聞くのが怖くなってきたよ。

知らないほうがいいね。

 

「……いいさ、あんたが本当に生まれ変わったならな。あの坊やの助けになってやってくれよ。」

「もちろんです。この命はベル様のために。」

敵でも味方でも、以前のフリュネなら厄介だが、今の…このフリュネなら大丈夫だねえ。

しかもレベル6にランクアップしたか…あの【蠱毒の王】に並んだか。

慣れるのに時間がかかりそうだ…。

 

春姫は…まだ目覚めないか。あ、今起きたか。

「う…。あ、輝夜お姉様?」

「春姫!ああ、よかった…。」

「夢を見ていました…。フリュネさん似の大きい芋虫の中から、女神と間違われるような女の子が蝶のように出てきたのです。…わけがわかりませんでした。」

…うまい例えだねえ。

蝶か…フリュネらしくないが。

 

「……そ、そうか。」

「あら?…あの方は…夢に出てきた…。うーん…。」

「な!?お、おい!春姫!…おい、ヤマト・命!春姫を部屋に運ぶから手伝え!」

「わ、わかりました!(気持ちは非常によくわかります…春姫殿)」

また気絶したか。仕方がない。

元【イシュタル・ファミリア】にいた奴らなら、今のフリュネを知ったら卒倒するだろうね。

 

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その後、フリュネの模擬戦を見たが全然違うじゃないか!

スタイルは双斧を使った力押しのはずだ!

何で…素手でこんな蝶のように舞い、蜂のように刺すスタイルになってんだよ!

お株を取られた【アストレア・ファミリア】も唖然としているじゃないか!

 

しかも…、前よりも遥かに強くなっているじゃないか!

こんなの、初見じゃワンパンで終わりじゃないか!

一体どういう鍛え方をしたんだい!

 

何回も言うけど、【猛者】よりこいつらが恐ろしいよ!

ヘルメス様が恐れるのも納得だよ!




はい!フリュネさんのことがわかりましたね。

アイシャが半狂乱になるのも、春姫さんが卒倒するのも無理もありません。
それが、戦争遊戯当日で【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】へ与えた衝撃は計り知れません。

次回は戦争遊戯に戻ります!

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