白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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今回は【猛者】オッタルさんです!
ベルと激闘中です!


第201話 猛者、問掛。

「やああああっ!」

「ぬぅん!」

ドガアァァァン!

 

「はぁ…はぁ…。」

「ふー…。」

まさか…ここまでやるとは。

レベル5でレベル8の俺と渡り合えるとは。

 

だが、甘い。

お前はまだ半年の冒険者だ。

こちらは長年戦ってきた経験がある。

もし、お互い同じ年月なら俺が負けていただろう。

 

ゴゴゴゴゴゴゴ!

「「!」」

あれは…。

ミアが本気だしたか。

「あ、あの山は…。」

「ミアが本気出したようだな。…これで俺たちの勝ちは動かなくなった。」

「ミア母さんが…!!…まだです!まだ、僕とみんながいる!」

「…なら、かかってこい!」

 

「はああああっ!」

ドゴォォォン!

「くっ、ぬん!はあっ!」

 

こいつの力は異常だ。

普通は戦えば戦うほど、威力も速度も落ちるはずだ。

だが威力も重く、速度も速くなっている!

あの狐人はここにいない、なら何かのスキルか…?

 

「たあっ!」

ガキン!

「ぐっ!だが、…甘いっ!」

「うっ…まだまだぁ!」

よく粘る…。

太刀筋も最初に比べれば、鋭くなってきている。

 

それに…こちらが不利になってきている。

まさか、アレンとヘディンまでも脱落するとは。

 

フィンが最初に脱落したのは驚いた。

立て続けに【ロキ・ファミリア】の奴らが次々と落ちたな。

そして、我が【フレイヤ・ファミリア】も…。

なんだ、あの音波攻撃は…。

攻撃を受けた時より、かなりマシになったがまだ耳に残っている。

 

その後【カーリー・ファミリア】全滅した後に、【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】の幹部たちが立て続けにに脱落するとは。

そして…【ロキ・ファミリア】の旗も落ちた…。

一体、あの場で何が起こったのだ…。

 

「はああああっ!」

シュバっ!

「!!ちっ!」

頬を掠めたか…。ここで終わりにするか。

 

「ぬん!はっ!」

シュッ!ゴォッ!

「!うっ!ぐっ!はっ!」

よく避ける…。

まるで俺以上の強者と戦ったことがあるかのようだ。

そんなはずがないのだが…、こいつは誰と特訓していたのだ?

 

だが、ぬるい。

「ふんっ!」

「ここだっ!」

「何っ!」

しまった!これを狙っていたのか!

シュバァァッ!

 

「ぐっ…。」

腹をかすめたか…。

ここまでやるとは。

 

「はぁ…はぁ…。」

何故…ここまで戦うのだ?

聞いてみるか。

「ベル…お前は何故そこまで戦う?」

「え……?」

「何故、そこまで強くなりたいのだ?」

「…憧れている人がいて、その人に追いつきたいからです。」

【剣姫】のことか…。

聞いてもいいが、この場で聞くのは気が引けるな。

 

「それだけではないだろう。お前の剣はそれだけでないと語っている。」

「!!」

「うまく言えんが…、もっと崇高な感じがするのだ。お前の剣は。」

「…オッタルさんは、英雄譚を知っていますか?」

む…英雄譚だと?

「…只の物語だろう?」

「!!只の物語じゃない!古代の…これまでの時代を築いてきた人たちの人生が書いてあるんです!」

「む、むう…。そ、そうか。」

何か逆鱗に触れてしまった気がする。

 

「あの人たちは!僕たちのように神様の恩恵を貰わず、自らの力で生き抜いて多くの偉業を成し遂げてきたんです!」

「………。」

「僕は…その人達のように強くなりたい!」

「………【最後の英雄】になりたいのか?」

「…僕は、その【最後の英雄】がなんなのかわかりません。以前、ある人が【最強の英雄】である大英雄アルバートさんと同じ功績を築いた者が【最後の英雄】だと。」

フレイヤ様がシル様の時に話したことか…。

 

「けど…僕は【最後の英雄】にはなりません。」

「……何故だ?」

「僕は疑問だったんです。何で【最後の英雄】なのかを。」

「何だと…?」

「英雄は…終わらない!」

「!」

「英雄に最後はない!今までも、今も、そしてこれからも!」

「……。」

「ここにいる、オッタルさんも!【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】のみなさんも…オラリオにいるみんなも英雄だ!」

「………な。」

「僕は…【最後の英雄】なんかならない!僕がなりたいのは…。」

「………。」

「英雄譚の英雄達より、多くの人や生き物たちを救い、みんなを苦しめる人や怪物を倒し…全てを救う英雄になりたい!」

「!」

「…僕は【最強最高の英雄】になりたい!…それが答えです。」

ザルド…【静寂】…。

お前たちは早まった。

こいつが出てくるのを…待つべきだったのだ!

 

ならば、俺がやることは唯一つ。

【女帝】、マキシム、ザルド、【静寂】…お前たちを真似させてもらうぞ。

「…わかった。だが、この俺を倒さなければお前のその発言は意味がないぞ!」

「はい!僕は貴方を倒し、先へ進みます!」

「やってみろぉっ!ベル・クラネル!」

 

「「はあああああっ!!」」

 

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~バベルの神会~

 

「「「…………。」」」

 

「…ベルくん。」

「ベル…。」

「くはぁ~、何ちゅう子や…。こんなにおもろいと思った子は初めてや…。」

「妾もじゃ。こんなにも血が沸き立つ、と思ったのは初めてじゃ…。」

「【最強最高の英雄】…ね。【最後の英雄】に対していい顔しなかったのは、そういう意味だったのね(ベル…)。」

 

「ベル…。お前はもう我々、神の思惑を超えているのだな。」

「ベルくん…また、俺は君を見誤っていた。更なる上を目指していたとはね(ゼウス、貴方はこれを知っていたのか?)。」

 

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~【ヘスティア・ファミリア】ホーム~

 

「【最強最高の英雄】か…。」

「…ヒュアキントスが叶わないわけだよ。そんなのを目指しているあの子には。」

「関係ありません!ベル様が何を目指そうが、リリはベル様を支えるだけです。」

「そうだね!私もだよ!」

 

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~【ヘスティア・ファミリア】自陣~

 

『お嬢様。どうぞ、ハンカチです。』

『私は…また過ちを犯すところだった…。あの子に…ベルに…【最後の英雄】を押し付けてしまった…。ベルはそんなものを見ずに、遙か高みを見ていたというのに…。』

『アルフィアさん。それは私達も同じです。坊ちゃまを最初、【最後の英雄】にしようと思っていました。しかし、時を重ねるうちに坊ちゃまはそれを目指しておらず、【最強最高の英雄】を目指していることを知りました。』

『そして、私達はかつてのファミリアでやってきたことより苛烈な特訓を、坊ちゃまへ課したのでございます。』

『神ヘルメスのことを悪く言えないな…。ベル…【猛者】を倒せ…。お前なら…できる!』

 

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~大樹海からオラリオへ向かう途中~

 

「………決めた。」

「「「え?」」」

「【アルテミス・ファミリア】は【ヘスティア・ファミリア】の傘下に降る。」

「「「えええええ!?」」」

「オリオンは…間違いなく救界の"要"だ。オリオンが破れれば、この世界は終わりだ。」

「…アルテミス様が決めたことなら、私は何も言いません。ですが、皆は…。」

「「「問題ありません!」」」

「だそうです。ですが、あの少年についてもっと知る必要がありますね。」

「そうだな、至急オラリオへ向かわないとな。まず、この戦争遊戯を無事に見届けよう。」

「「「はい!頑張れー!ベル・クラネル!」」」

 

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~歌劇の国~

 

「……もう確定ね。アポロン、貴方達は愚かなことをしたわね。」

「いいや、アフロディーテ。私は後悔してない。ベルきゅんをより高みへ押し上げたのだから。」

「…あの兎め、大言壮語を吐きやがって…。何様のつもりだ!」

「私は、この戦争遊戯を見終えたらすぐにオラリオへ向かうわ。」

「我々も行こう。」

『ア、アポロン様!私達は戦争遊戯で負けて、オラリオから永遠に追放されたのですが!』

『黙れ、ヒュアキントス。ベルきゅんのこの活躍をみてじっとなんかしてられるか!』

 

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~????~

 

「……あの子は、本当に夫と私の眷属の血を受け継ぐ子なのか…?私達が求めた【最後の英雄】を否定し、更なる高みを目指しているあの子が…。オラリオへ…行かなければならない。あの子のことをもっと知りたい…。……勝ちなさい、私の……義孫。」




はい!ベルくんの目指したい英雄像が世界へ公開されました!

原作を見ても、ベルくんの【最後の英雄】というワードに淡白な感じがしたので、アレ?と思いました。
英雄が最後というのが納得いかなかったかもしれません。
なので、『最強』であり『最高』の英雄を目指すベルくんという設定にしました!

いろいろな名称も考えたのですが、シンプルで【最強最高の英雄】とさせていただきました!

オラリオの神々も、あまりの言葉に絶句していますね。
アルテミス、アフロディーテ、アポロンもベルくんの言葉に感銘を受けましたね!
そして…、あのヘラでさえも。

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