白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

214 / 439
アイズさん回です!
ルゥさんに負けて、翌朝起きたばかりです。



第213話 剣姫、挙手。

昨日は、負けた…。

すごく悔しかった…。

けど、あの人…【薫風】の言っていた事がすごく刺さった。

『では…、その血塗られた手でその方を抱きしめられるのですか?その方はそれを喜びますか?』

…お母さんは…喜んでくれない…。

この血に塗れた手を…。

私は…どうすればいいの?

 

『全て打ち明けなさい。ベルに。』

…ベルに打ち明けたら…絶対に嫌われる…。

 

『彼が拒絶するからですか?貴女の見る彼はそのような人物ですか?』

…違う。

ベルはあの娘…竜の娘をかばっていた…。

ベルなら…聞いてくれるかもしれない…。

 

でも…怖い…。

私を見る目が変わるのが…怖い。

今までの関係が変わるのが…すごく怖い。

 

でも…。

【猛者】との戦いを見て…ベルが目指しているのが…遙か先の道であることを…。

お父さんより…上の道を。

【最強の英雄】傭兵王ヴァルトシュティンより上の道を…。

 

ベルはレベル5になったばかりなのに、レベル差が3もある【猛者】に勝った…。

あの炎は綺麗だった…。

あの炎は強かった…。

あの炎は優しかった…。

 

そしてベル…【ヘスティア・ファミリア】は勝った…。

勝てるはずがないのに、勝った…。

 

あの後ベルが倒れそうになって、支えた。

その時、色々と悩んでいたことが吹き飛んだ。

ベルの側にいれば、私の行き先がわかるかもしれない。

 

ベルの側にいたい…。

ベルの側にいると心が温かい…。

ベルの側にいると黒い炎が完全に消えていく…。

 

フィンも何か変わった気がする。

あの時は駄目だったけど、今なら改宗が可能かもしれない。

リヴェリアにもお願いしよう。

 

…そういえば、昨晩【ヘスティア・ファミリア】の使いが来たのかな?

そんな気配がしなかったけど…。

 

-----------------------------

 

「みんな、おはよう。」

「「「おはようございます!」」」

「まず、昨日は僕の完全なミスだった。すまない。」

「儂も、あの場をまとめきれなかった。すまん。」

「私も、あの場を落ち着かせることができなかった。すまない。」

 

「団長たちのせいじゃありません!私があの小人族の自爆に飛び込まなければ…!」

「じ、自分も旗を守りきれなかったっす!責任は自分にあるっす!」

「ラウルだけのせいじゃありません!私もです!」

「わ、私もです!私が【ヘスティア・ファミリア】の旗をちゃんと攻撃していれば!」

「フィンたちを責められないよー。あのバーチェには完全に勝てなかったもん!」

「「「あの弱体化攻撃に耐えていれば…!」」」

 

「すまない…。みな、静かにしてくれ。まず昨日で、僕は一番先に脱落した。なので一連の流れを見ている。【ヘスティア・ファミリア】の勝利までの流れを簡単に説明しよう(僕を一番先に脱落させたのは、こういう役割をするためもあったのか…。非常に惜しいな、リリルカ・アーデ)。」

そして、私達は昨日の戦争遊戯について説明してもらった。

 

--------------

 

「おい!何でてめえの魔法が発動しなかったんだ!?」

「ベート、よせ。レフィーヤ、もう一度聞くぞ。魔法を連発しても、かき消されたのだな?」

「は、はい!申し訳ありません!」

「……まさか。奴までも…か?フィン!」

「そうだよ、リヴェリア。ライラから聞いたから間違いない。彼女も復活しているよ、君の天敵がね。」

「……【ヘスティア・ファミリア】へ行く理由が他にも出来たな…。」

「「「???」」」

リヴェリアの…天敵……?

誰なの…?

 

「信じられない…。【アストレア・ファミリア】の彼女たちが生きているなんて…。」

「事実だ。私も信じられないが、現実だ。…あり得ないことだがな。」

「【紅の正花】、【大和竜胆】、【狡鼠】は死んだはずじゃなかったっすか!?」

「あの娘たちが言うには、5年前に死んだはずだそうじゃ。5年前から遺体を現代へ持ち帰り生き返ったそうだが…何度も考えてもわからんのう。可能なのか?ロキ。」

「蘇生する魔法か、ものがあれば可能やろうな…。けど、時を遡るというのはありえへんけど、あり得ているから可能やろうなー(それもあの少年なん?…バグにも限度あるやろ…)。」

「だろうね。……彼は、半年前にここの門を叩いたけど当時の入団希望者を門番に雇ったため、追い出してしまったそうだ。本当に、惜しいことをしたよ。」

「「「はぁ!?」」」

「何だと!?ふざけんじゃねえ!その時の奴はどこだ!?ぶち殺してやる!」

「ベート、待ちなよー!あたしも殺るー!」

(え?つまり…私の後輩になっていたかもしれないということですか?…許しません…燃やします。)

許さない…。よくもベルを追い出すなんて…。

 

 

「まーまー、落ち着けやー。…その門番を探すのは後やー。ウチも腹立つんやけどな。運が悪かったと言いようがないわー。」

「大体のことはわかったかな?反省は後にしよう。昨晩、【ヘスティア・ファミリア】の使いが訪ねてきたよ。僕らの仕置きについてね。」

「「「!」」」

「その前に、神ヘスティアの言葉を伝えるよ。それは…。」

フィンは、ヘスティア様と3つの選択肢について語ってくれた。

 

やはりヘスティア様は、ロキと違い本当の女神様だ…。

 

--------------------------------------------------------

 

「3つ目しかねえじゃねえか!絶対に3つ目だ!…お、俺が女だと…。ふざけんじゃねえ!」

「……何て恐ろしい案を出してくるっすか…。嫌っす…。」

「1つ目か2つ目だったら、ラウルと一緒に破門してもらってラウルの村へ帰るけどね。」

「アキ…。」「ラウル…。」

「「「チッ!!」」」

女性…。女ばっかり…。

前も思ったけど、ベルって…不良なの?

 

「それで、3つ目について僕らで話し合ったんだ。」

「フィン、ガレス、私は【ロキ・ファミリア】創立時からのメンバーだ。責任もあるから改宗するわけにはいかん。」

「その前に…【ヘスティア・ファミリア】へ改宗を希望する者はいるかな?」

「「「ハイ!」」」

行く!

 

「けっ!クラネルがいるんだ。行かねえわけがねえだろうが!」

「あたしは行く!絶対に行く!(アルゴノウトくんのメイド親衛隊へ入りたい!)」

「私はごめんよ。団長がここにいるなら、私もいるわ!」

「どうしましょうか…。リヴェリア様がいるならここにいるべきでしょうか…?」

「むむむ…、アイズさんも手を上げているし、あの少年がいるなら行かなければならないでしょう。けど…リヴェリア様の教えがまだ終わってないようだし…。」

思ったより…多い。

 

「ふむ、多いね。けど、こちらの戦力もあるんだ。バランスを考えて、使いと話して決めさせてもらったよ。アイズ・ティオナ・レフィーヤ・アリシアの4人だ。」

「本来ならまとめ役として、私が行くべきなのだが…これも勉強だ。アリシア、頼むぞ。」

「は、はい!おまかせくださいませ!」

「何でだ!フィン!」

「【ロキ・ファミリア】は【ヘスティア・ファミリア】の傘下にある。どちらでも同じことだ。それに【ヘスティア・ファミリア】は中衛が厚いが、前衛と後衛が不足している。また、離れ離れになるわけではない。」

「模擬戦や遠征はファミリア合同でやるそうだ。同じことじゃ。」

「また、【ヘスティア・ファミリア】はベル・クラネルと【不冷】を除けば、主神ヘスティアも含めて全員が女性だ。しかも【不冷】は離れの鍛冶場で寝泊まりしているそうだよ。事実上、女性だけだよ。」

「ちっ……!」

よし!やった!

あの時、あぴーるしてよかった!

 

あれ…?

ベル以外、全員女性が同じ家で寝泊まり…?

何だろう…ムカムカする。




例の門番に対して全員の怨嗟が集中しています。
まあ、当然ですね。

ベートさんが不満たれていますが、【ヘスティア・ファミリア】はほぼ女性のため排除されました。
仕方がありませんね。

アイズさん、改宗確定ですがやや嫉妬が出始めていますね。
どうなるのでしょうか?

次回からは【フレイヤ・ファミリア】視点が主となります。

感想・評価をいただけますと、嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。