白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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連続でヘディン回です!
各団員の改宗先はどこになるのでしょうか?

ちょっと長めです。


第217話 白妖杖、呆然。

我々の改宗先はどこになるのだろうか…。

 

「では、まず【猛者】。貴方は基本がなってません。力押しで何でもできると思ったら大間違いです。だから、レベル5の坊ちゃまに翻弄されるのです。」

(((坊ちゃま…あいつ、そう呼ばれているのか。違和感ないな。)))

「それで…俺はどこになるんだ?」

「まず、基本の足運びや剣の構えからやり直しなさい。なので、武の神である【タケミカヅチ・ファミリア】へ改宗をおすすめします。神タケミカヅチもご了承済みです。」

「…わかった。受け入れよう。」

なるほど…よく見ている。

武の神からの手ほどきを受ければ、オッタルはより一層強くなるだろう。

 

「そして、【白妖の魔杖】【黒妖の魔剣】【……】(ヴァン)【名も無き女神の遣い】は、【ヘスティア・ファミリア】へ改宗していただきます。」

何故、私なのだ?

「理由を聞いてもいいですか?」

「はい、まずヘディン・セルランド殿。貴方の坊ちゃまへの指導は的確なものでした。当時坊ちゃまに不足していたものが貴方の指導によってより伸びました。その指導力そして判断力はお見事です。したがって私の執事軍団へ入ってもらいます。」

「…あの愚兎があまりに未熟で見ていられなかっただけだ。貴方の下につくのはいいが、私から奴への態度は変えない。それでもいいのですか?」

「公の場は合わせていただけるなら、問題ありません。」

「承知した。よろしく頼みます。セバス…いえ、執事長。」

なるほど、今まで通りということか。

なかなかできる執事だな。

 

「あ、あの…俺は何故…。」

「坊ちゃまがここにいる間、貴方は坊ちゃまに何かと優しくしていました。坊ちゃまを友と見ていますでしょうか?ヘグニ・ラグナール殿?」

「は、はい…。真なる友と思っています…。」

「それはようございました。友の1人として坊ちゃまを支えてあげて下さい。ああ、無理に言おうとしなくてもいいですよ。」

「…はい。よろしくお願いします…。」

ヘグニへの扱いがうまいな…。

まあ、これで私の負担が軽くなるな。

 

「ヴァン殿も同様です。」

「…わかりました。執事長。」

「…あの、私は…。」

「はい、ヘルン嬢。あなたは坊ちゃまの従者として、シル嬢と共に坊ちゃまのフォローをお願いします。」

「(従者!?やった!)承知しました!よろしくお願いします、執事長。」

「ああ、シル嬢とヘルン嬢の上司は私ではありません。坊ちゃまの専属メイド長のメイが担当です。」

「え?あの【最強侍従】のメイが?……憂鬱だわ。」

「同情するよ。あの性悪メイドが上司とはね。」

「……(性悪メイド?大丈夫でしょうか?)」

やはり、もう1人いるのか。

 

「そして【炎金の四戦士】。貴方方の連携は見事です。ですが、致命的な欠陥がございます。」

「何だと?」

「俺たちに欠陥だと?」

「あり得ない。」

「てめえの目が…曇っていませんね。ええ、ハイ。なので、その…我々の喉先にあるナイフをおろしてくれませんでしょうか?」

「だから、そこを突ければ終わりなのです。」

「「「「その欠陥とは何でございましょうか!?(食い込んでる!喉に食い込んでるって!)」」」」

「指揮官です。今までは恐らくヘディン殿の指示で動いていたでしょうが、やはり種族の違いで齟齬が発生するでしょう?」

「ああ、ある。」

「そこの陰険エルフは俺らのことを理解してねえ。」

「やりづらいったらありゃしない。」

「だから俺たちだけで動くしかないんだ。」

お前たちが勝手な行動をするからだろうが。

 

「連携上は問題ないでしょう。ですが、先の戦争遊戯を見てわかる通り貴方たちの連携は確実に機能していませんでした。それはおわかりでしょう?」

「…悔しいが、確かだ」

「貴方がその指揮官をしていただくと?」

「いいえ、同じ種族の方になっていただきます。」

なるほど、同じ小人族ならわかるだろうな。

だが…。

 

「まさか、あのいけ好かないやつか?」

「【ロキ・ファミリア】の【勇者】か?」

「従いたくねえ。」

「見たくも話したくもねえ。」

「でしょうね。ですが、もう一人いると言ったらどうします?」

「……もしかして【ヘスティア・ファミリア】のリリルカ・アーデか?」

「そうでございます。レベル2ですが、今回の戦争遊戯での戦略を全て立てた方です。坊ちゃまに次ぐ功労者でございます。」

「異存ない。」

「問題ない。」

「不満ない。」

「反対ない。」

「【炎金の四戦士】は【ヘスティア・ファミリア】へ改宗でよろしいですかな?」

「「「はい!」」」

「では、私の執事軍団へ入ってもらいますね。」

「「「えっ…。」」」

「何か?」

「「「いえ、何でもありません!」」」

あの戦いでここまで見抜くのか。

恐ろしい分析能力だな、しかもレベル7以上の実力を持っている。

ますます敵にしたくはないな。

 

「そして、ヘイズ嬢、『満たす煤者達』は、【ミアハ・ファミリア】へ改宗していただきます。【ディアンケヒト・ファミリア】を希望されるのでしたらそちらでも構いませんよ?」

「いいえー。神ミアハがいいですー。あのガメつい神には入りたくないし、あの聖女サマもいますからねー。」

「「「ヘイズ様に従います。」」」」

「承知しました。神ミアハには話を通しております。」

…【ミアハ・ファミリア】は治療士の層が一気に分厚くなったな。

【ディアンケヒト・ファミリア】との競争心を煽るためか。

まあオラリオ連合として、治療士がある程度まとまるのは悪くない。

 

「さて、残りの方は全員【デメテル・ファミリア】へ改宗して頂きます。神デメテルには了承済みです。神フレイヤの数少ない神友であり、同じ豊穣を司る神なので問題はないかと思います。」

「数少なくて悪かったわね。…そう、デメテルなら問題ないわ。…みんな、私のためにデメテルへ協力をお願いできるかしら?」

「「「承知しました!」」」

「あの女神のとこか。まあ、野菜などを多く仕入れているから手間が省けるねえ。」

「おい…この愚図はどうなるんだ?」

「もちろん。同じ【デメテル・ファミリア】ですよ。その方が貴方も都合がよろしいでしょう?」

「…ちっ。」

「ああ、そうそう。神デメテルの言葉を忘れていました。「ミアとアレンとアーニャは、そのまま『豊穣の女主人』で働いてほしいわ。従業員が足りなければそちらで選んでもいいわよ。あ、野菜の仕入れ値は安くしておくわね。」とのことです。」

「そりゃ、助かるねえ。シルとルゥも抜けたことだし、何人か働いてもらうか。」

「ニャ?つーことは、兄様がずっと店に?」

「何か文句あんのか?サボらせはしねえぞ?」

「ウニャー…。」

(((尻尾の動きが言っていることと違うな…。やはり兄妹だな。)))

 

【デメテル・ファミリア】か…。クノッソスの戦いでほぼ全員が捕虜にされたと聞く。

全員が入院している今、神デメテルは無防備状態。

オラリオの食糧を担っている【デメテル・ファミリア】を失うのは非常に痛い。

なので、そこへ元【フレイヤ・ファミリア】が改宗し、守るというわけか。

なるほど…勉強になる。

 

「さて、【フレイヤ・ファミリア】のホームは取り壊させてもらいます。」

「「「え?」」」

「財産などは既に回収していますので、後で【デメテル・ファミリア】へ宿泊棟などの建設資金に回させていただきます。」

「「「は?」」」

「以上です。では、皆様。共に外へ出てもらいます。」

「「「え?え?」」」

何のつもりだ…?

すごく嫌な予感がするのだが…。

 

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ここは…我らがホーム【戦いの野】を見下ろせるところか…。

…?何だこの編んだような線は?

執事長の持っているものにつながっている?

 

「長年住んだホームだけど、感慨深いわね…。まあ、取り壊すのに時間がかかるでしょう。」

「では、神フレイヤ。こちらのボタンを押してくれませんでしょうか?」

「え?これに?何かしら?」

 

ポチッ

 

ド、ド、ド、ド、ド、ドカーーーーン!

 

「…………え?」

「「「は……………?」」」

「はい、約束通り取り壊させていただきました。」

「「「俺たちのホームがぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」」

【戦いの野】が…あっという間に瓦礫に…。

 

「ご安心くださいませ。皆様の貴重品はこちらに置かれています。名前のタグ付きです。」

「「「いつの間に!?」」」

「アンタ…、忍び込むついでに盗んだだけでなく、あちこちに火炎石を忍ばせたね?」

「ご名答でございます。」

(((こいつ、ヤバイ!本当にヤバイ!逆らったらダメだ!)))

 

「…俺の部屋にあった、ザルドの剣と鎧を盗んだのはお前だな?」

「盗んだ?違います。返していただいたのですよ。【暴食】を育て上げたメイへお渡ししました。」

「………そうか。」

「ねえ…セバス。貴方、自重というものを知っているかしら?」

「知っておりますとも。今の私は坊ちゃまの力になることに全力を注いでいるだけでございます。」

「そう…(ベルはとんでもない者たちを解放したわね…)。」

「………あの、ミア団長代理。私たちの上司となるメイさんという方は、あちらのセバスさんほどではありませんよね?」

「残念だけど、あのサド執事と互角の奴だよ。…同情するよ、本当に。」

「………そんな。終わった……(やっとベルの側にいれると思ったのに)。」

セバス殿と互角の奴が、もう一人いるのか…。

あの愚兎め、何をしたのだ!?

 

「では、神フレイヤ。シル嬢になっていただきますかな?」

「急かさないでくれる?せめて、みんなにフレイヤとして別れの言葉を告げておきたいのだけれど?……すぐにホームを爆破されるとは思わなかったわ。さすが、【ヘラ・ファミリア】を最恐に押し上げた【最恐執事】というだけであるわね。」

「お褒めに預かり光栄でございます。」

「褒めてないわよ。……ベルの側にいるのは非常に嬉しいけど、貴方達がいると憂鬱だわ…。」

「大丈夫でございます。【ヘスティア・ファミリア】の皆様はすぐに慣れていただきましたから。」

「…………そう(ヘスティアたちに同情するわね)。」

 

……退屈はせずにすみそうだな。

まあ、いい。あの愚兎を鍛え直し、教育してやる。

…どこまでかは執事長次第だな。




【フレイヤ・ファミリア】改宗先は下記の通りです。

オッタル→【タケミカヅチ・ファミリア】
ミア→【デメテル・ファミリア】
アレン→【デメテル・ファミリア】
ヘディン→【ヘスティア・ファミリア】
ヘグニ→【ヘスティア・ファミリア】
ガリバー兄弟→【ヘスティア・ファミリア】

ヘルン→【ヘスティア・ファミリア】
ヘイズ含む『満たす煤者達』→【ミアハ・ファミリア】
アーニャ→【デメテル・ファミリア】
ヴァン→【ヘスティア・ファミリア】
タンムズ・レミリア・ラスク他→【デメテル・ファミリア】

シル(神威を完全に抑えた神フレイヤ)→【ヘスティア・ファミリア】

さすが、セバスですね!
ホームを爆破するとはやりますね!

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