白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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ホームを爆破され、呆れ気味のフレイヤ様です。
気を取り直して、後始末をしていきます。



第218話 美神、後処理Ⅰ

「みんな…こんな形になったけど。ごめんなさいね、私の我儘でこうなって。」

「そうでございますな。」

「(ムッ)セバス、貴方はちょっと黙って頂戴。」

「失礼しました。」

腹立つわね。

これから、彼らとずっと一緒に?

憂鬱だけど、ベルと一緒にいるからプラマイゼロね。

 

「フレイヤ様、私の力不足で大変申し訳ありません。」

「オッタル、何てめえで責任被ってやがる。お前だけじゃねえ。俺らもだ。」

「そうだ。何もかもかぶろうとするな。」

「…だから、脳筋。」

「「「そうだな!この脳筋が!」」」

「……すまん。」

何故こういう時に一致団結するのよ…。

まあ、そこも可愛いんだけどね。

 

「オッタル、いいえ貴方達は本当によくやってくれたわ。オラリオを全て敵に回してでも。…けど、今回は相手が悪かった…いえベル1人に負けたと言っても過言じゃないわね(あの幸運のせいでしょうね)。」

「はい…(こいつらが解放されていなければ…いやそれもベルの運なのか。)」

「「「「……。」」」」

ベルの発展アビリティ…『幸運』。

あれが彼らのところへ、ベルを導いたのね。

 

「私は…ヘスティアの慈悲、そしてベルの優しさによって天界へ送還されずにすんだわ。…シルとしてベルの側にいることになったけど、貴方達と離れ離れになるわけではないわよ。…そうよね?セバス?」

「もちろんでございますとも。ただ、神フレイヤとしての現神はヘスティア様の許可が必要ですが。」

「十分だわ。それに…傘下ファミリアだし同じようなものよ。」

「「「フレイヤ様ぁぁぁl」」」

「非戦闘員に関しては…ヘルン、お願いできるかしら?」

「かしこまりました。」

「貴女たちもヘルンをサポートしてあげて。」

「「「はい!」」」」

非戦闘員は多いけど、ヘルンたちが対処してくれるなら大丈夫ね。

改宗先が予め決まっているのは癪だけど、デメテルやタケミカヅチ、ヘスティアなら安心ね。

 

「先にどこへ行こうかしら…?」

「神デメテルが待機しておられますので、先に【デメテル・ファミリア】へ行かれたほうがよろしいかと。」

「…嫌な人ね。これも計算の内というわけ?憂鬱だわ…。」

やはり、腹立つわ。

ベルの側にいるのはいいんだけど…、彼らが目を光らせていては手も出せないわね。

何とかならないのかしら…。

 

【デメテル・ファミリア】に着いたのはいいけど…、デメテル一人だけ?

不用心よ…。と言っても仕方がないわね、クノッソスで全員が入院する羽目になったのだもの。

なるほど…、だから私の眷属を改宗するには丁度いいということね。

デメテルならいいわ。

「フレイヤ、久しぶりね。ええと…お疲れ様と言ったほうがいいのかしら?」

「そうね、デメテル。まさか彼らが解放されているなんて…。ベルの身元を調べておくべきだったわ。」

「今更でございますな。」

「(イラッ)…。」

デメテルはセバスたちの解放を知ってたみたいね。

だったら、教えても…いえ彼らがそうさせてくれるわけがないわね。

はぁ…ここ数日の私は何をしてたのよ…。

 

「ま、まあ。気持ちはわかるわ。…セバスちゃんから聞いていると思うけど、貴女の眷属の大方は引き取るわ。いつでも会いに来てもいいわよ。」

「ごめんなさいね。神友の貴女に押し付けるような真似をして。」

「気にしないで。こちらもメリットがあるんですもの。ペルセフォネたちが動けない以上、私一人で大変だったのよ?第二級冒険者たちが多くいるなら大歓迎よ!それに…私達神友でしょ?」

「デメテル…ごめんなさい!」

私は…神友失格だわ。

デメテルを助けることにかまけて自分を優先するなんて。

デメテルはセバスやメイを通して、私の眷属の改宗先を引き受けてくれた。

神友として顔向けができないわ…。

 

「いいのよ。そちらはようやく『伴侶』を見つけたでしょ?ヘスティアを応援しないわけではないけど、負けちゃ駄目よ!」

「!ええ、ベルの側にいてベルの最期までいるわ。ありがとう…デメテル。」

「ふふふ、シルちゃんとしていつでも来て頂戴。前よりは気楽に来れるでしょ?」

「そうさせてもらうわ。…彼らをお願いするわね。」

「お願いするのはこちらよ。では、改宗を始めましょうか。」

デメテルが応援してくれるなら、心強いわ。

持つべきものは神友ね。

 

……改宗でかなり多いけど、仕方がないわ。

 

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疲れたわ…。

後は、ミアとアレンとアーニャね。

「ふぅ…やっと残り3人ね。」

「ええ、ああ、貴方達。早速で悪いけど、裏の畑にある野菜を全て回収してほしいの。お願いできる?」

「「「かしこまりました、デメテル様。……フレイヤ様、今までありがとうございました!」」」

「今生の別れじゃないんだから。デメテルを支えてあげてね。」

「「「はい!」」」

あの調子なら大丈夫でしょうね。

 

ミア…。私の眷属の中で一番付き合いが長い子。

神であろうが特別扱いしなかったところが好きだったわ。

それだけでなく色々と世話になったけどね。

「ミア…貴女を手放すのは非常に惜しいわ。」

「さっさとやりな。アタシはせいせいしたよ。」

「もう……こういう時ぐらいはしんみりとするんじゃないの?」

「ナニいってやがる。たかがシルになるだけだろ?アタシにとっては今まで通りさ。」

「…そうね。」

「ああ、いつでもルゥとあの坊主と飯と酒が飲みたければウチに来な。」

「!…ミア、ありがとう。長い間、世話になったわね。」

「……それはこちらもさ、フレイヤ。」

やはり、付き合いが長いとしんみりしてしまうわね。

ちょくちょく『豊穣の女主人』へ行きましょう。

ベルとルゥとヘルンとともに…。

 

そしてアレン…。

今回の戦争遊戯でよく頑張ってくれたわ。

アーニャ、クロエ、ルノア相手にやりにくかったでしょうね。

「アレン…今回は悪かったわね。」

「気にしないで下さい。フレイヤ様、俺達は負けた。それだけです。」

「そうね…。アーニャと仲良くしてあげてね。」

「お断りします。あの愚図はサボろうとしてばかりなので、厳しくしてやらないと。」

「ふふふ…。アレン、今までありがとうね。ミアと店を盛り上げてあげてね。」

「かしこまりました。…我らを拾い育て上げて、本当にありがとうございました。フレイヤ様……。」

本当に素直じゃない子ね。

 

そしてアーニャ…。

無理にしてアレンに追いつこうと頑張らなくてもよかったのに。

 

それがアーニャ自身を追い詰めてしまった。

だから、ホームから追放しミアのところで保護してもらうしかなかった。

 

悪いことをしたわね…。

「…フレイヤ様。」

「アーニャ、ごめんなさいね。嘘を言って、辛い思いさせて申し訳なかったわ。」

「違うニャ…ミャーがもっと賢かったら、もっと早く気付けたニャ…。ごめんなさいニャ…。」

「賢いアーニャなんて、アーニャじゃないわ。」

「ウニャ!?ひどいニャ!」

「ふふふ…。アーニャ…貴女はアレンのついでじゃない。私は貴女達が欲しかったから、貴方達二人を眷属にしたのよ。」

「うう…ごめんなさいニャ…。ヒック…ヒック…。」

「ああ、もう泣かないの。ほら、いつものように笑って。」

「グスッ…。はいニャ…。」

「シルとして、『豊穣の女主人』へベルとルゥと一緒に行くわ。その時は歓迎してくれる?」

「もちろんニャ!ミャーの歌も…」

「それはダメよ。生涯禁止よ。」

「そうね。【デメテル・ファミリア】でも禁止事項にするわ。」

「ウニャー!?なんでニャー!?」

そりゃ、そうよ。

あんな歌を世界へさらけ出したら、禁止にするに決まっているじゃない。

それを採用したあの子もあの子だけどね。

 

これで…デメテルへの改宗分は終わったわ…。

あっけないものね。

「…デメテル、あの子達をよろしくね。」

「任せて頂戴。伊達にオリンポスの地母神は名乗っていないわよ。」

「神友として…シルとして会いに行くわ。」

「いつでも待っているわ。」

ありがとう…デメテル。

フレイヤとして会いに行く時は…暫く先になるわ。

 

それまで…さようなら、私の神友。




デメテルに眷属を託し、ミア・アレン・アーニャにフレイヤとしての別れを告げます。
フレイヤはデメテルへ何かと相談するべきでしたね。
まあ、オッタルたちがホームやバベルから出させなかったのも一因ですが。

ベルが寿命で亡くなるまで、神フレイヤとしてしばしのお別れです。


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