白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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久々のリヴェリア回です!
アイズからベルくん伝記0巻を受け取って、ざっと見ている所です。


第226話 九魔姫、振返。

ふむ…なるほど。

ベル・クラネルがオラリオへ来るまではそういうことだったのか。

 

「いよいよ明日だね。さて、疑問が氷解してくれるといいけどね。」

「そうじゃのう。」

「ウチは嫌やなー。ん?リヴェリア、もう読んどるん?」

「うむ…ざっと見ただけだが。一部隠蔽されているのがあるな。…改めて見るとあの少年、本当にうちへ入れるべきだったな。」

あの少年は…アルフィアやゼウスに捨てられたことも知らずにオラリオへ来たのか…。

人柄もいいし、礼儀正しい少年だったな。

うちへ入ったら、ティオナやレフィーヤあたりが可愛がるだろうな。

また、アイズにいい影響を多く与えられただろうに…。

…非常に惜しいことをしたな、本当に。

あの時、遠征から早く帰っていれば今の状況は変わっていたかもしれないな。

 

「今更やなー。あの時の門番、本気で探したいわー。」

「今更だよ、ロキ。ところで、もう聞いたかい?昨夜【フレイヤ・ファミリア】のホームが爆破されたらしいよ。」

「聞いた……。誤情報かと思って、実際に行くと【ゴブニュ・ファミリア】が瓦礫の撤去作業をやっていた。」

近所迷惑だろう…。

一体、【フレイヤ・ファミリア】の仕置きは何だったのだ?

 

「恐らく【最恐執事】の仕業じゃな。死者やけが人はゼロだそうじゃ。」

「色ボケや【フレイヤ・ファミリア】はどないしたんやろうなー?」

「大部分は【デメテル・ファミリア】で、その他は傘下のファミリアらしいよ。神フレイヤはどこへ行ったかは掴めなかった。まあ、詳しいことは明日に【最強侍従】が教えてくれるだろうね。」

そうだな。聞きたいことが山ほどあるな。

この2週間で一体あいつらは何をやったのだ?

 

「あの性悪メイドからか…。何故、あのホームを爆破したのじゃ?」

「あの跡に、オラリオ連合の傘下ファミリアの売り物を全部集めた総合施設を建てるらしいよ。」

「ほー、面白そうやん。」

「ほう、それは楽しみだ。あちこち行かずにそこへ行けばいいのか。手間が省けるな。」

「ああ、今のオラリオ連合だからこそできることだね。ギルドも後押ししているそうだよ。」

なるほど、傘下ファミリアの売り物を一点にまとめるつもりか。

悪くない考えだ。バベルやダンジョン以外の目玉を増やすのは。

数百年もオラリオにいた彼らだからこそ、出せる案だな。

 

「……行動が早いな。まあ、奴らが手を組んだらそんなに不思議なことではないがな。」

「全くじゃ。奴らが手を組んどるとわかっとったら、打つ手は違っていただろうに。」

「それさえも分からないようにしてただろうね。本当に厄介な奴らが、よりもよって一番読めない彼につくなんて…。予想だにもしなかったよ。」

「ウチもやー。スーパーバグにスーパーチートが入ったようなもんや。」

「意味がわからんが、既に勝負は決まってたようなものか。……アルフィアが出張ってきたらタダじゃすまなかっただろうな。だが、奴らの参戦なしで彼らのみの力で勝ったのは非常に大きいな。」

「そうだね。あの戦争遊戯は新しい戦術を出しレベル差を覆した、いいお手本だよ。」

全くだ。情報を徹底的に隠蔽した上で我らを撹乱してくるとは。

 

「僕がいの一番に脱落させられるのは屈辱だったけど、あの後に起こったことを知れば先に落ちてよかったかもしれないね。」

「ずるいぞ、フィン!お主が楽しおって。聞けば、【狡鼠】に終始膝枕してもらったそうじゃな?ティオネが哀れじゃったと聞いたぞ。」

「貴様にあの苦しみは理解出来んだろうな。あの音波攻撃に猛毒の雨に、魔法を封じられフリュネ・ジャミールの変貌…、よくもまあこれだけの弱体化を重ねられるものだ。」

だが、あの小人族はどこから指示していたのだ?

それに声も掛けずに何故アレほどの連携がとれたのだ?

 

「だが、あの小人族もおらんかったし一体どこから指示しておったのじゃ?」

「恐らく、愚者の魔道具の『眼晶』などで18階層を見渡せて、【ヘスティア・ファミリア】ホームから指示してただろうね。まあ……、それだけじゃないような気がするんだけどね。」

「どういう意味だ?」

「例え、魔道具を使ったとしても見聞きはできたとしても、現場と机上からとは雲泥の差がある。なのに、あまりにも状況を把握している。例えばガレスの毒が抜ける頃に、重力の檻が強まったとか。」

「ああ、あの時か。確かに不思議だったわい。」

「彼女たちの中に、僕たちの状況を調べられる魔法またはスキルがあるんじゃないかと見ている。僕の勘では、恐らくエイナ・チュールではないかと思っている。彼女は長年ギルド嬢をやってきた。その観察眼が魔法またはスキルとして出たのではないかな?」

「エイナが?……あり得るな。」

あのアイナの娘だからな。

しかもエルフの中でも高位の血を引いている。

希少な魔法が発現してもおかしくはないな。

非常に惜しいことをした……。

いや、エイナと懇意になったあの少年の影響もあるかもしれない。

 

「それに、神ウラノスの懐刀までも【ヘスティア・ファミリア】についたか…。神ウラノスもか?」

「それもライラに聞いたけどね、彼らが愚者を捕らえウラノスを脅したそうだよ。祈祷するだけの道具となるか送還か、どちらかを選べ、とね。」

「うわぁ……。」

「………相変わらず神でも恐れぬ奴らだな。」

「………そうじゃな。」

「いずれにしろ、彼らが解放され手を組んだ時点…いや、ベル・クラネルを敵にした時点で僕らの敗北は決まっていたね。」

全くだ。私がその場にいたら止めていた。

いや、今更言っても仕方がないな。




三首領が今までのことを振り返って話しています。

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