白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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久々のメイド長です!
ベートの前で、レナとリーネがバチバチと女の戦いをやっています。
それを見た、メイは…。


第231話 侍従長、教育Ⅰ。

面白くなってきましたね。

ですが、あれはいただけません。

神ヘラのような方を生むきっかけになってしまいます。

 

ふむ、いい機会ですね。

今のうちに坊ちゃまへ教えておきましょう。

「坊ちゃま、【凶狼】を見て下さい。彼を愛する女性二人が目の前で争っているのに見ない振りをしていますよ。」

「え?あ、本当だ。で、でもあれは仕方がないんじゃあ…。」

「坊ちゃま、あれは悪いお手本ですよ。彼のことが好きな二人が目の前で女の戦いをやっているのに、見ない振りをしているのは非常によろしくありません。」

「おい…【最強侍従】、お前は何を……」

お黙りなさい。

せっかくのこの機会を逃すわけにはいきません。

 

「で、でもあれを止めるにはよほどの勇気がいるんじゃあ…」

「坊ちゃま、その程度を超えられないようでは英雄にはなれませんよ?」

「!!」

「英雄譚の中に女性二人の内、一人を選んだことによって悲劇を招いた物語がありましたね?」

「聖騎士フルランド…。」

「そうです。もし、あの時二人をまとめて結ばれていれば、また違う幸せな結末があったとは思いませんか?」

「…思う。」

「そうでしょう?なので、【凶狼】がやるべきことはあのお二人をまとめて恋人にすればいいんです。」

「……それはそれで問題があるのではないかのう…」

確かに問題はあるでしょう。

ですが、もうすでに坊ちゃまの周りには命を捧げてもいいという女性が多くいます。

スキルの問題もありますが彼女たちの、そして坊ちゃまの幸せのためにやらなければならないのです。

 

「な、なるほど…。」

「いいですか?坊ちゃま、英雄になるには色々とありますがその中でも器量は大切です。」

「器量?」

「そうです。人としての器です。どこかのアマゾネスからの熱い求婚を一族の栄光のために保留して、娘ほどに年が離れた同族の女性へプロポーズするなどちっちゃな器もあります。」

「…【最強侍従】、それは僕のことかな?」

間違ってはいないでしょう。

それさえもできないから貴方はずっとレベル6なのです。

今、いいところなので黙って下さい。

 

「いいですか?器量とは受け入れる心の大きさです。私から見るからには坊ちゃまはかなり大きいです。」

「そ、そうかな?えへへ…。」

「なので、坊ちゃまに好意を持っている女性を5人でも10人でも100人でも受け入れるべきです。」

「じゅ、10人!?ひゃ…100人なんて、無理だよ!」

「坊ちゃまは【最強最高の英雄】になりたいのでしょう?それぐらいは簡単に成し遂げなければ、話になりませんよ?」

「!!……そうだね。器量かぁ。うーん…難しいなぁ。」

「坊ちゃまなら大丈夫です。このメイが保証しましょう。」

「そ、そうかな…。うん、わかった!これからも色々と教えてね!」

「はい、坊ちゃま。」

今回の教育は、これでいいでしょう。

【ロキ・ファミリア】に借りを作らせるため、【道化の侍者】を復活させましたが思わぬ教育の機会ができました。

レナ・タリーと【凶狼】に感謝ですね。

 

『エイナ…。』

『何でしょうか?』

『あれは…大丈夫なのか?』

『いつものことです。』

『ベル・クラネルのことがかなり心配になったのだが…。あれは洗脳ではないのか?』

『リヴェリア様に何か不都合なことでも?』

『いや、ないが……。だが、女性を10人や100人を囲むのは不誠実ではないのか?』

『ベルくんなら大丈夫です。』

『何?…あ、そういうことか。お前が【ヘスティア・ファミリア】に入ったのは…。』

『はい、ご明察の通りです。』

『そうか…。(なら、【最強侍従】の言う通りなってほしいものだな。そうでなければあの子たちがあまりにも不憫だ)。』

ふむ、【九魔姫】としては乗り気のようですね。

巻き込んでみましょうか。

そうですね…、15年前でもアルフィアさんに対抗心を燃やしていましたので、その辺りを利用させてもらいましょう。

 

『ガレス…僕は彼のことが心配になってきたよ。』

『儂もじゃ…、ありゃ完全に【最強侍従】の言う事を信じ切っているぞい。』

『仕方がないよ。彼は大神ゼウスに育児放棄されてから、ずっと一人だったんだ。【ゼウス・ファミリア】を鍛えてきた魔導人形の彼女も、彼にとっては大事な家族の一人なんだ。』

『半年前の遠征でもっと早く帰っていればのう…。』

『そうだね…。悔しいけど【最強侍従】の言う通り、縁がなかったということだね。だけど、今回で切れない縁ができた。有効的に最大限まで利用させてもらうよ。』

『何じゃ、一族の再興をあきらめておらんかったのか?』

『あきらめるわけがないだろう。ただ、そのために彼女が必要だな。』

『む?お主、あの若造にべったりの小人族をあきらめておらんのか?やめとけ、これ以上藪をつつくことはなかろう。』

『いいや、リリルカ・アーデではないさ。もう一人いるだろ?』

『お主…いいのか?』

『ああ、さっき【最強侍従】の言う通り器量の狭さを突かれてね。それに、戦争遊戯間での彼女とのやりとりは非常に楽しかったし、やりやすかった。なら、少しでも器量を大きくしないとね。』

ようやく一歩踏み出せましたね、【勇者】。

遅いです、遅すぎます。

ですが、お膳立てはして差し上げましょう。

 

彼女も、主神含めて周囲が坊ちゃま一筋ですから居づらいでしょうね。

あの戦争遊戯間で脱落者の檻の中で、【勇者】と彼女は意外に【ロキ・ファミリア】を取りまとめていました。

 

なので改宗させるより、傘下への監査役として派遣する形がいいでしょう。

まあ、それもリリさんの予想範囲ですね。

この戦争遊戯でリリさんも一皮むけたようで、よかったです。

 

古巣の【ゼウス・ファミリア】よりやりがいが多くありますね。

…これも坊ちゃまのおかげでございます。




メイさんは、その状況を利用してベルくんへ教育しました。
それを聞いた三首領は呆れていますが、エイナはそれが自分たちにとって益とわかっているので温かく(?)静観しています。

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