救うのは…誰でしょうか!?
うわぁぁぁぁぁぁ!
また!?発動した!?
事前に言ってよぉぉぉぉ!
『ザルドを棺桶から取り出し、代わりのものを入れよ。』
ザルド…さん?
【ゼウス・ファミリア】の【暴食】であり、7年前にオッタルさんと戦って死んだ人…?
!!
絶対に助ける!
ドーン!
ここは…確か【フレイヤ・ファミリア】のホームに似ている…。
棺桶…あそこにザルドさんが…。
代わりのもの…酒樽…これしかない!
そして僕はレベル5の力で酒樽数個を棺桶の側へ急いで置いた。
「ええと…その失礼しまーす。……うわ、大きい人。この人が…ザルドさん。」
カツカツカツ…。
!!
は、早くしないと!
僕はレベル5の力で、自分の倍もあるザルドさんを急いで取り出し、酒樽を入れた。
これでよしっと…。
『ミッションコンプリート!』
愚者さん!お願いします!
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坊ちゃまのこのスキルは本当に規格外ですね。
「…?何故、貴様らはそんなに冷静なのだ!ベルが穴に飲み込まれたのだぞ!」
「黙りなさい、小僧。」
「必ず戻ってくることをわかっていますので、冷静なのです。」
「上に何が…え?穴?…やはり…時空の…。」
神フレイヤ…いえシノス嬢は何かに気づいたようですね。
シノス嬢にも【白兎眷属】が発現し、神威を完全に封じられたと。
思わず笑いそうになりました、坊ちゃまを愛するがあまりに神であることを封じられるとは。
坊ちゃまの眷属になったことで、元主神ヘラは更に手出しできなくなりましたね。
ドドーン!
「うう…、愚者さん!」
(わかっているとも。今度は…【暴食】!?ああ、もう!)
【開け戒門、冥界の河を越えて。聞き入れよ、冥王よ。狂おしきこの冀求を。止まらぬ涙、散る慟哭。代償は既に支払った。光の道よ。定められた過去を生贄に、愚かな願望を照らしてほしい。嗚呼、私は振り返らない】
【ディア・オルフェウス】
「ぐっ…何だこの光は…。ベル、大丈…なっ!ザ、ザルドだと!?馬鹿な!」
「メイ、どうです?」
「………セバス。あの時の貴方の気持ち、神ガネーシャ、神アストレアの気持ちがわかりました。これは動揺しても仕方がありません…。復活しましたよ、坊ちゃま。ありがとうございます。」
「本当!?よかった…。」
無事に成功できてよかったです。
これで…【ゼウス・ファミリア】【ヘラ・ファミリア】が復活できました。
それが坊ちゃまのスキルとは何たる皮肉ですな。
今頃、クソエロ爺は驚愕していることでしょう。
「ぐ…うう。」
「な、何だと!?馬鹿な、死んだはずだぞ!?」
「黙れ、小僧。さっさと、未知を既知へ変えろ。」
いつまでも動揺しているのですか。
遅すぎます。
「だ、だが!こんなの…あり得ない!…はっ、【アストレア・ファミリア】の【狡鼠】がいたのは…。」
「その通りです。」
「む…うん?ここは…クノッソスか。」
「ザル坊、15年ぶりですね。」
「ぎゃああああああああ!メイ!ゲフッ!」
「五月蝿いですよ。ザル坊。」
【暴食】が復活したあまりに喜んでおりますな。
「ガハッ…、この蹴りは間違いない…。な、な、何でお前がここに!?…だ、誰が解放した!?」
「この方でございます。【暴食】…いえ、ザルド殿。」
「セバス…、お前もか。こいつは…誰だ?…!!この性質…この違和…この『状態』…まさかあの馬鹿の子か!?」
ほう、さすがに分かりますか。
【暴食】と名乗るだけはありますな。
「そうです。悪食を極めた甲斐がありましたね。ザル坊。」
「坊はやめろ…。メイ、お前は15年ぶりと言ったな?となると、今は俺が死んでから7年後か。」
「さすがですな、ザルド殿。小僧、これが未知を既知に変えるということです。」
「……無茶苦茶を言うな。俺にわかるよう説明してくれ…。」
「これが【時駆白兎】…。ベルさん、規格外すぎます…。」
未知を既知にすぐに切り替えないから、いつまでも経ってもそのままなのです。
確かに坊ちゃまのスキルは規格外です。
だからと言って、驚くばかりでは駄目なのです。
「は、初めまして!ザルドさん!ベル・クラネルと言います!」
「おう、ザルドだ。……すまんな。7年前にアルフィアを無理やり連れて、お前のところへ行くべきだった。」
「!!……ううっ…。ひっく…ひっく…。」
「すまんな…、ベル。」
坊ちゃま…よかったですな。
「…アルフィア?あの…シル様「今はシノスですよ、オッタルさん。」シノス様…まさか【静寂】もですか?」
「正確には、7年前炎の海に飛び込む前につれてきました。」
「……俺にわかるよう説明してくれ。」
「仕方がありませんね。だから1週間前までレベル7なのです。」
「何だと?お前、レベル8になったばかりなのか?何やってんだ?」
「………面目ない。だから、説明してくれ。」
説明しないとわからないとは、不甲斐ないですね。
仕方がありません。
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「………信じられんが、【静寂】にザルド、【アストレア・ファミリア】の奴らがいる以上信じるしかないな。……負けるわけだ。」
「てめぇ…。何たる脆弱、何たる惰弱だ。情けねえ。」
「……すまん。」
全くです。
「まあ、いい。ベル、お前結構強いな。レベルは8か?」
「ぐすっ…いえ、レベル5です!」
「は?…だが、おかしいな。この状態はうちの団長に近いはずだが…。」
「ザル坊。貴方の悪食で坊ちゃまはレベル8なのですね。」
そこまでわかるのですか…。
悪食をどれだけ極めているのですか。
「そのはずだ…。鈍ったか?」
「…いいや、鈍っていない。ザルド。ベルは昨日、レベル8の俺を倒した。」
「は?…レベル5のベルがレベル8のお前を?…メイ、事実か?」
「もちろんです。一騎打ちで堂々たる勝利でした。」
ええ、レベル8の小僧の必殺技を真っ向から勝負して、それを打ち破りそのまま旗を燃やすとはさすがに驚きました。
「……そうか。お前が【最後の英雄】に選ばれたのか。」
「…ザルドさん、僕は【最後の英雄】にはなりません。」
「何だと…?」
「僕は…【最強最高の英雄】になりたいんです!」
「!!…はははははは!そうか!そうだな!はははははは!そうでなくてはな!」
「わわわ!髪をぐしゃぐしゃにしないでー!」
「ああ…悪い。…やはり7年前にお前のところへ行くべきだったな。…こんな糞餓鬼共にやるくらいならこいつにやるべきだった。」
「……すまん。」
さっきから謝ってばかりですな。
不甲斐ないですね。
「あ、あの!ザルドさん!お義母さんとザルドさんが、オッタルさんとフィンさんたちを強くさせたからこそ、僕は強くなれたんです!」
「!…そうか。なら、俺らの死は無駄じゃなかったということだな。ありがとうな、ベル。」
「えへへ。」
ええ、無駄ではありませんでした。
ランクアップしてないことには失望しましたが。
ですが、坊ちゃまへの試練としてはちょうどよかったですな。
はい、ベルの父方【ゼウス・ファミリア】の【暴食】ザルドさんです!
悪食でベルが同僚の息子であること、レベル8と同等であることを見抜きました!
オッタルに対して、かなり嘆いていますね。
ベルの【最強最高の英雄】に対して喝采しています。
これで、【暴食】復活となりました!
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