白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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今回はセバス回です!


第238話 執事長、委託。

「…気になったのだが、お母さん?アルフィアの妹も生き返ったのか?」

「え?アルフィアお義母さんのことですよ?」

「何?あいつはお前の伯母のはずだぞ。」

「……アルフィアお義母さんがそう言えって…、怖かった…。」

「そ、そうか。…そうだった、あいつはそう呼ばれるのが嫌だったな…。」

「ザルド殿、ここにアルフィアお嬢様がいなくてよかったですな。いたら、吹き飛ばされたのは確実ですな。」

お嬢様がいましたら、問答無用で魔法をぶつけていたでしょうな。

せっかく坊ちゃまによって生き返ったというのに、あの世へ逆戻りというのはあんまりですからな。

だから連れてきませんでした。

 

『え?【静寂】は…ベルの伯母なのですか?』

『はい、そうです。信じられませんよね?』

『はい…。よく見れば…面影はありますが、性格が真逆ではないですか…。』

『そうですね…。あ、オッタルさん。アルフィアさんの前で伯母さんと言っては駄目ですよ?【炎金の四戦士】の皆さんがそれを言って吹き飛ばされました。もちろん、ベルさんの関係を侮辱しても駄目です。ヘディンさんがやられました。』

『あいつらが…。分かりました、気をつけます(【ヘラ・ファミリア】が懇意にしていた菓子屋がまだあったな…。以前のように手土産として持っていくとしよう)。』

 

「…確かにそうだ。危なかったな、くっくっくっ…ぐふっ…うぐっ…。」

「ザ、ザルドさん!?」

「まだベヒーモスの毒がありましたか。ザル坊、これを飲みなさい。」

「何だと…?これは…ベヒーモス?いや…デザインの薬草と…ベルの性質がする?」

「正解です。坊ちゃまの血とデザインの薬草とカドモスの泉とベヒーモスの毒を元にした解毒剤です。」

「解毒剤だと!?…そうか、今はそういう物が作られるようになったのか。」

「いえ、昨日です。【戦場の聖女】に頼んで調合してもらいました。」

「昨日だと?……わかった、飲もう。……ゴクゴク…。むっ…これは…4割ほど毒が抜けた…。」

「しばらくは様子見ですね。」

(4割もですか。恐らく坊ちゃまの血が強く作用してベヒーモスの毒を取り込んだでしょうね。昨日のウェスタ・ベヒーモスといい、坊ちゃまの生命力は凄まじいですね。)

 

「さてっと…俺はこれからどうしたらいい?」

「え!?い、一緒に帰らないの!?」

「俺は犯罪者だ…。お前のとこにいるべきだが…お前の足を引っ張ってしまう。」

「それは不要な心配ですよ。ザル坊。」

「何だと?」

そしてメイは、神アストレアが戦争遊戯開始直前に話したことをザルド殿に語りました。

 

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「……そうか。神アストレアに感謝しなければな。ベル…俺はお前のとこにいてもいいのか?」

「うん!いてほしい!」

「そうか。…そういやあの爺もそこにいるのか?」

「!!…ぐすっ…お祖父ちゃんは半年前に谷へ落ちて亡くなりました…。」

あのクソエロ爺がその程度で死ぬわけないでしょうが…。

ザルド殿の恩恵が切れた様子がないことから、十中八九生きているでしょうな。

そうではなくては困ります。

 

「は?何だと?谷へ落ちた?…あの爺がその程度で簡単に亡くなるとは思えないんだが(恩恵はある…生きているはずだ)。…ベル、その時にでかい光の柱がなかったか?」

「へ?光の柱ですか?あの辺りに神様なんていませんでしたよ?」

「何だと?…お前、まさかあの爺がゲフゥッ!」

「ザ、ザルドさん!?」

「手が滑りました。『ザル坊、あのクソ主神は半年前坊ちゃまを育児放棄しました。また、坊っちゃまはあのクソ主神をゼウスとは知りません』大丈夫ですか?ザル坊。」

「…ああ。大丈夫だ(あの爺、何やってんだ…)。」

ナイスです。メイ。

坊ちゃまが知るにはまだ早すぎますからね。

 

「ザルドさんはお祖父ちゃんを知っているんですか?」

「あ、ああ。「はい、坊ちゃま。お祖父様は元【ゼウス・ファミリア】でした。いつも覗きやセクハラをして困った方でした。」…そうだ。」

「う、うちのお祖父ちゃんがすみません!」

「あ、いや。お前は悪くない、本当に悪くないんだ(悪いのはこっちだ。こんないい子を見捨てるなんて、あのクソ爺は何考えてんだ!見損なったぞ!)。」

全くです。

元主神ヘラからの折檻が怖いからといって、坊ちゃまを育児放棄するとは言語道断です。

 

「ぐすっ…あ!お祖父ちゃんのことをいろいろと聞かせて!メイも!」

「ああ!いっぱい聞かせてやるぞ!」

「もちろんでございます。ところでザル坊、貴方に仕事をお願いしたいのですが。」

「何だ?」

「料理長をお願いします。」

「は?」「ふぇ?」

「かなり大所帯になりましたので、私とメイだけでは片手間では回らないのでお願いしたいです。」

「あ、じゃあ私が「「ダメです。」」…ええー、なんでー?」

(そうだろうな、シノス様の料理の腕を知ればそうなるのは確実だ。)

 

私とメイがやってもいいですが、手が回らなくなる前にザルド殿を料理長にすれば随分と楽になる上に戦力が大幅にアップしますからね。

シノス嬢を厨房へ近づけないのもあります。

 

「まあ、【ゼウス・ファミリア】でもやってたから、あまり変わらんがな。」

「ザルドさんは料理がうまいの?メイ?」

「はい、坊っちゃま。ザル坊はかなりうまいですよ。ミアよりやや上といったところでしょうか?」

「ミア母さんより!?ザルドさん、すごい!」

【ゼウス・ファミリア】のあの糞餓鬼共の腹を満たせるくらいですからね。

 

「いや大したもんじゃねえぞ。…気になったんだが、さん付けはやめてくれないか?距離を感じるんだよ。俺らは家族だろ?」

「!!はい!ええと、じゃあ何て「ザルド叔父さんでいいと思いますよ」ザルド叔父さん!」

「ああ、それでいい。ベル、嫌いな食べ物あるか?」

「甘すぎるものはちょっと…。」

「あの馬鹿と同じか…。わかった、腕によりをかけて作ってやる。楽しみにしとけよ!」

「ありがとう!ザルド叔父さん!」

坊ちゃま、よかったですな。

アルフィアお嬢様だけでなく、ザルド殿も戻ってきたのですから。

 

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『ザル坊、坊っちゃまはクソ主神といた時にろくな物を食べてなかったようです。ほとんど芋料理でした。クソ主神は坊っちゃまに隠れて上等な肉や魚、酒をくらってたようです。』

『あのクソ爺は何考えてんだ…。なら、その分ベルにもっとうまい物をたくさん食ってもらわないとな!』

『期待してますよ。……あの毒の量をアレだけ食らってよく生きてくれました、ザルド。』

『すまん……、メイ。心配かけたな。』

『本当ですよ(坊ちゃま…本当にありがとうございます。ザル坊を連れてきた上に、生き返らせてくれて…。生涯お側に仕えます)。』




セバスにはアルフィアが、メイにはザルドが戻ってきました。

これで、彼らはベルくんにますます絶対の忠誠を誓うようになりましたね。

ザルド復活の答え合わせです!
・ザルド死亡
 ・誰かに見られていない→【フレイヤ・ファミリア】の霊安室で墓の下へ埋められる前
 ・死亡時、周囲に誰がいたか→神フレイヤ・オッタル
 ・死なせたのは誰?→オッタル
 ・蘇生魔法は?→愚者の蘇生魔法(+ベルくんの幸運)
 ・本人と深く関わりのある人または物は?→ザルドの大剣・鎧・メイ・メイが持ってたゼウスの血や髪
※該当者や該当物が多ければ多いほど発動率、成功率UP

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