白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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初のザルドさん回です!

クノッソスから出て、【ヘスティア・ファミリア】ホームへ帰るところです。
そして、ヘスティア様と対面します。


第239話 暴喰、感謝。

本当に生き返ったんだな…。

あの馬鹿の子がこんな大したことをやるとはな。

「あ、メイくん。どうだった……成功したみたいだね。」

「はい、ヘスティア様。こちらは私の元所属ファミリアの方でございます。」

この少女が…ベルの主神か。

いや、神は見かけによらないんだったな。

 

「ヘスティア様。【ゼウス・ファミリア】のザルドと言います。ベルが大変お世話になってお礼を申し上げます。」

「……キミに対しては7年前について叱りたいけど、メイくんからおおよそ聞いているよ。キミはこれからどうしたいんだい?」

この神威の気配…、爺より上だな。

返答は慎重にしなければ。

 

「ベルの力にならせていただきたいです。」

「…嘘は言ってないね。わかった。二度とベルくんを1人にさせないでくれ。」

「かしこまりました。」

いい神じゃないか。ベルはいい神を引き当てたな。

俺たちやアルフィアたちと違ってな。

 

「…キミ、本当にあの子の眷属かい?すごく真面目じゃないか?メイくん。」

「ザル坊は、私共の中でもまだまともな方でございます。」

「おい、メイ。まともとは何だ、まともとは。」

「では、貴方よりまともな方は何人いたか言いなさい。」

「………3人もいないな。」

あいつらはクソ爺の影響を受けすぎだ…。

だから反面教師としてこうならざるを得なかったんだよ!

 

「……キミも苦労しているんだね。」

「いえ…。ん?あの爺を、あの子呼びというのは…。」

「ん?まあ、ボクはこんな姿形だけどあの子より年上だよ?」

「何……だと!?」

「事実です。受け入れなさい、ザル坊。」

そうだった…神は見かけによらないんだったな。

だが…まさか爺より年上がこの少女とは思わんだろうよ。

 

「…そ、そうですか。うちの爺が色々と迷惑をおかけしたようで…。」

「キミ、順応性高いね…。」

「あのクソ爺がどれだけ問題を引き起こしたのか…。どれだけ俺らに迷惑をかけたのか…。いやでも順応性が高くなりますよ。」

「そ、そうかい。」

全くだ。あの爺があちこち問題を引き起こして、それを鎮静させて謝って回るのが俺らの日課だった…。

手足へし折って神室に閉じ込めても、翌日には復活するんだから困った爺だった。

 

「…メイから聞きましたが、【ヘスティア・ファミリア】の料理長を受けさせていただきます。」

「ふぇ?料理長?」

「はい、今までは私とセバスと命さんがやっていましたが、これからどんどん増えるでしょう。なので、ザルドには料理長をやっていただきます。腕は保証しますよ。」

「あー、そうだなー。今まで10人にも満たなかったからね。一気に増えたけど、ザルドくん。よろしくね!」

「はい、かしこまりました。」

本当にいい神だ。ベルは善神中の善神を引き当てたな。

あの無乳やマザコンのところでなくてよかったぜ。

 

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団員たちへ紹介してもらったが…。

「さて、皆様。【ヘスティア・ファミリア】も大所帯になりますので、料理長を雇いました。」

「料理長ですか?メイ様、口を挟むようですが【ヘスティア・ファミリア】は機密が多いので、入団募集はしないとのことではなかったでしょうか?」

(え……?ザルド……?まさか、アルフィアさんと同じく7年前の大抗争の…。レベル7!? ま、間違いない!)

む…?あのハーフエルフ、俺を…いや俺の頭上を見て何かに気づいたな?

それに…女が多くないか?男は…数人か。

 

「はい、リリさん。その通りです。ですが、こちらの方は坊ちゃまと深い縁があります。身元証明及び人格については、このメイが太鼓判押しましょう。」

(この男……、強いな。レベル6…いや7はあるな。)

「ベルと深い縁ですか…?」

「強いな。」

「ああ、強い。」

「だが、どっかで見たことあるな。」

「確かにどこかで見たことがある。」

 

「目に傷…まさか。」

「こういう時はストレートに聞いたらいいのよ!ねえねえ!私、完璧美少女のアリーゼ・ローヴェルよ!いかつい叔父様は何と言うの?」

「(何が完璧美少女だ…。いかつい…)ザルドだ。ベルの父と同じファミリア、【ゼウス・ファミリア】の【暴食】ってんだ。」

「へ?」「は?」

「「「えええええっ!」」」

 

ーーーーーーーーー

「ベルは帰ったか?…む、ザルドか。」

「あ!お義母さん!」

「おう、アルフィア。お前もか?」

「お前と一緒にするな。私は生きたままでこの時代へ来たのだ。」

「同じだろうが…。」

「何か言ったか?」「いや、何も。」

変わらんな、こいつは。

いや、どっか丸くなったか…?ああ、ベルのおかげか。

だから、あの時に行った方がいいと言ったんだ。

 

「メイ様…。あの方も…ベル様のあのスキルでしょうか?」

「はい。その通りです。」

「……そうですか。ええと、ザルド様。【ヘスティア・ファミリア】参謀のリリルカ・アーデといいます。よろしくお願いします。」

「おう。よろしくな。まあ、7年前は色々あったが今はベルの力になりたいと思っている。よろしくな。」

(あ、久々にまともな方です!よかったです!)

 

「まあ、いい。腹が減った。早く作れ、ザルド。」

「いきなり、それか…。まあ、いい。メイ、俺の戦場はどこだ?」

「こちらです。」

早速作るか、久々の料理か。

腕が鈍っていなけりゃいいが。

 

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ガツガツガツ!

 

「お替りよ!」

「「「お替りお願いします!」」」

「おう!たくさん食えよ!」

「メイの言った通り、ザルド叔父さんはミア母さんより本当に美味しいね!」

「そうだな、ベル(ふむ、腕は鈍ってないようだな)。」

「なかなかの腕前でございますねえ。お店へ出てもおかしくありませんね、春姫?」

「はい、輝夜お姉様!美味しいでございます!」

【ゼウス・ファミリア】の奴らに飯作っても、色のない反応だったからな。

こちらは女性が多い分、やりがいがあるな。

 

……何で女性が多いんだ?ヘスティア様の方針なのか?

まあ、いい。後でメイに聞けばいいだろう。

 

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「うまいな…。それより、俺としては男手が増えてよかったと思っているぜ。」

「同感だ、【不冷】…いや、ヴェルフ・クロッゾ。」

「家名はやめてくれよ。セルランド。」

「失礼した。私のことはヘディンでいい。」

「…あんたは俺がクロッゾだと知っても責めないんだな。」

「私をそこらの無能エルフと一緒にするな。貴様がやったことではないだろうが。」

「へっ、そうだな。……ここは女性比率が高すぎるから、あんたらが入ってきてよかったと思っているぜ。」

「それでも…肩身が狭いことは変わらないがな(チラッ)」

「ああ、そうだな。もう、力でも知識でもあいつらには勝てないからな(チラッ)」

「よくこれまで耐えてきたな…ヴェルフ。」

「2週間前まではマシだったんだよ。でも、今はな…(チラッ)」

「…かつて我が里で伝えていた鍛冶のレシピを渡そう…【単眼巨師】には渡したくないんでな。」

「いいのか?ありがたく受け取っておくぜ。そういや、お前さんの長刀見せてくれないか?整備しておくぜ。」

「助かる。今の今まで自分で整備していたから、困っていたところだ。前のファミリアではつまらない妬みで台無しにされたことがあったからな…。」

「…そうか。お前さんもあちらで苦労してたんだな。」

「ああ…。ここでは何とかやっていけそうだ。あの愚兎もいることだしな。」

「こうも増えたのはベルのせいだが、悪く言えないな。まあ、ほぼ全員がベルに集中しているからこちらは気楽だがな。」

「……大丈夫なのか?あの愚兎は。この状況を理解しているのか?」

「いいや、全然さ。あいつらは、ベルが後戻りできないとこまで追い詰めて責任とらせるんだろうな。…もう助けることができない。」

「自業自得というしかないな。あの【暴食】でも無理だろう。」




ザルドさんの料理に、みなさん舌鼓を打っています。
そして、男性陣のつらさが出ていますね、ベルくんを除いて。

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