メイから今までのあらましを聞くところです。
ですが、その前に…。
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戦人さん、誤字報告を毎回いただきありがとうございます!
やれやれ。やっと終わったか。
あいつらと違い、皿洗いまで手伝ってくれた。
ベルはいい仲間を持ったな。
「ザル坊。終わりましたか?」
「ちょっと待て。明日の朝食の仕込みをしてるとこだ。……これでよしっと。」
「相変わらずマメですね。」
「お前が俺をそう仕込んだだろうが…。それでどうした?」
「今までのことを説明しようと思いまして。」
「ああ、そうだな。ベルは?」
「あちらにおられますよ。」
「ん?あいつ、何を飲んで…げぇっ!」
あいつ!あの特製ドリンクを飲んでやがる!
早く止めな…あ、一気に飲みきりやがった…。
「ベル様?大丈夫ですか?」
「んあ?だいじょうびゅだよ。」
「ベルくん、こっちへおいで。足元に気をつけてね?」
「あーい。」
………あいつ、幼児退行しやがった。
あの様子だと、かなり濃いやつだぞ!
「ザル坊?どうしました?」
「ベル…お前の特製ドリンクを飲んだぞ…。」
「2週間連続で毎日ですよ?」
「毎日だと!?」
あいつ…気づいていないのか!?
早く教えてやらんと!
というか、あいつらベルをどこへ連れて行った?
「お風呂ですよ。ザル坊。」
「はあ!?待て待て!アルフィアは知っているのか!?」
「知ってるも何も、先に風呂で待っていますよ?」
「何……だと。」
あいつ…いいのか?
………大丈夫なのか、ベル。
「さて、部屋へ行きますよ。ザル坊。」
「わ、わかった。……なあ、その坊はやめろよ。俺、もう45だぞ?」
「覚えておきなさい。私から見れば、いくつになっても坊は坊です。」
「そりゃ、お前から見たら誰だってそうだろう…。」
何百年も生きている魔導人形からすれば、神を除けば全員年下だろうよ。
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「さて…貴方が死んでからがいいですか?または坊ちゃまがオラリオへ来てからがいいですか?」
「……あの糞餓鬼が一週間前にレベル8になったことから、7年前からあまり成長してないってことか?」
「はい、そうです。なので、坊ちゃまがオラリオへ来てからのことを話しましょう。」
そして、俺はベルがオラリオへ来てから、今日の戦争遊戯で勝ったことまでの経緯を聞いた。
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「あいつら、あれだけやったのに何を学んだんだ…。情けねえ。」
「全くです。」
本当に情けねえ…。
上がりにくいからって、7年もあったのに1つも誰も上がってないだと?
あの猪の糞餓鬼はともかく…。
「しかし、ベルが冒険者になって半年でレベル5か…。いや、今はレベル6あたりか。」
「更新がまだですので、そうなるでしょうね。」
「【憧憬一途】か。あの馬鹿の子とは思えないな。」
「全くです。」
あの馬鹿の子が世界最短記録を更新するとはな。
一ヶ月半でレベル2?その一ヶ月後にレベル3、二ヶ月後にレベル4、そして一ヶ月後にレベル5か。
笑いたくなるな、俺ら【ゼウス・ファミリア】にいたらその都度宴会をやってただろうな。
その元が単なる想いとはな。
あの馬鹿の子としては、考えられないぜ。
「【英雄願望】…。あの爺がベルに聞かせた英雄譚の影響か?チャージで単純だが、強力だな。」
「そうですね。」
ある意味、応用が効くな。
「【兎囲女達】に発展アビリティ【魅了】か。だからあいつら、ベルを風呂へ連れて行ったのか。よりスキンシップさせて愛とやらを深めるために。」
「はい、そうです。ですがザル坊…、坊ちゃまはまだ未精通です。」
「何…だと?あの馬鹿の子だぞ?あの年であり得ねえ…。」
「私も驚いています。ですが、事実です。」
嘘だろ…。爺の眷属は俺を含めて全員、ベルより若い時に精通してたんだぞ。
爺が14年間つきっきりでいたに関わらずだ。
ん?【兎囲女達】?これはまさか…、ここの女性比率が高いのは。
聞いてみるか。
「メイ…まさかと思うが、ここの連中の女性全員がベルのハーレムではないよな?」
「いいえ。「ほっ…。」数人を除いて全員です。「ほとんどじゃねえか!」」
うわぁ…。マジで修羅場になるじゃねえか。
はっ!あいつの性格は今日しか知らないが、ハーレムを囲んで笑うような奴じゃないのは確かだ。
メイ…お前、ハーレムが盤石になってからベルに突きつけるつもりだな。
哀れでならねえぞ。
「せめてあいつに一言言ってやれよ…。不憫でならねえぞ…。」
「駄目です。坊ちゃまは心優しいお方です。自責の念に苦しむでしょう。なので、言わないでおいてください。」
「それはそうだが…。だから、そのスキルとアビリティであの糞餓鬼に勝てたのか…。」
「はい、そうです。」
レベル5とレベル8の壁はとんでもなく高く分厚いはずだ。
それを…あいつらからの愛だけでなく、いや世界中からのベルへの想いで乗り越えたのか。
えげつねえ…。
俺や団長以外のあいつらがそれを聞いたら、orzして泣くだろうな。
思い出しただけで笑えてくるぜ。
……あいつらは無事に転生しただろうか?
「俺はあいつが俺達が求めてきた【最後の英雄】と思っていた。だが、あいつはそれを跳ね除け、【最強最高の英雄】を目指しやがった。俺たちの目指したのを突き抜けやがった。大したやつだ。」
「ええ。」
「メイ、お前から見てベルはどうなんだ?」
「才能は今まで教えてきた子の中で、一番ビリケツですね。」
「は?何だと?」
「ですが、想いの強さは神時代の中でダントツですね。」
「想いの強さか…。」
「はい、それが貴方を過去から連れ戻した【時駆白兎】がそれを証明しています。」
「そうか…俺らがベルのところへ行かなかったために発現したということか。皮肉な話だな。」
「全くです。」
なら、俺らの選択は間違ってないということだな。
俺らの経験値をあいつらが喰らい高みへ行けたが、それをベルが喰らってより高みへ行ったわけか。
くっくっくっ、あの時エレボスの前で言ったことが現実になったわけだ。
…まさかエレボスの奴、天界からそう操作しているわけではないよな?
「数多の英雄が子の前に立ちはだからんことを…か。」
「糞神エレボスの前で言ったことですか。」
「ああ…まさかそれが現実になるとはな、ベルにとっては気の毒だが。」
「坊ちゃまはそれが当たり前と思っているようですよ?」
「何だと?ああ、半年だけならそう勘違いするのも無理ないな。まあ、そのままでいいだろう。」
「そうですね。勘違いしたままで強くなるのは悪いことではありませんからね。」
全くだ。ベルには悪いが、そのままでいてもらおう。
あの糞餓鬼どものように怠惰になっては困るからな。
それに、アルフィアの奴から死の病の性質が消えているのは気のせいか?
ベルに対して過剰に可愛がっているように見えたので、関係は悪くないようだな。
「アルフィアのあの態度から見て、ベルを可愛がっているようだが?」
「はい、それはもう。実の息子以上に溺愛していますよ。」
「…そうか。それはよかった。」
あの時、アルフィアはベルに会いに行かなかったが、会いに行けばエレボスの誘いを一蹴してただろうな。まあ、俺もだが。
あの馬鹿の性格が似なくてよかったぜ。
「ザル坊、貴方が飲んだベヒーモスの解毒剤に坊ちゃまの血が入ってましたね?」
「ああ。…まさかあいつの血はベヒーモスの毒を無効化するのか?」
「ベヒーモスの毒無効化はまだですが、坊ちゃまのお母様の死の病はすでに無効化できています。」
「は?ああ、そうか。あいつの血が…いや生命力がその死の病を打ち消したのか。」
「はい。」
「ベヒーモスの解毒剤があるなら、死の病の特効薬もあるか。それをアルフィアへ飲ませたのか。道理でアルフィアがかなり強くなっているわけだ。病が治ったんだな。」
「その通りです。ですが、アルフィアさんのスキルが刻まれている限り再発の可能性は高いでしょう。」
「そうか……。」
それはよかった。あいつはまだまだ若いんだ。
これからベルと一緒にいられるだろう。
ザルドさん、ベルが特製ドリンクを飲んでいるのを見て畏れています。
そしてベルの偉業を聞き、感心していますがハーレムについてはベルへ同情しています。
【ゼウス・ファミリア】の中でもまだ常識人ですからね。
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