「……以上となります。そして私は、シルに…ミア母さんに拾われて現在に至ります。」
「…ありがとう、リュー。辛いことを話してくれて。」
「うっ…うっ…。」
私が潰した組織は27,ギルドへ突き出した神は4、多くの死者を出しました。
皮肉なことにそれで『暗黒期』を終わらせることになりましたが…。
しかし【ルドラ・ファミリア】ホーム強襲時に、ジュラは確実に殺しておくべきでした。
そうすれば、再びジャガーノートが出てくることはなかったのです。
…ん?そうなるとベルとあのような仲になることはなかった…?
……………………………考えないことにしましょう、ええ。
いけません。…気を取り直してアストレア様に向き合いました。
「アストレア様…、私はもうアストレア様の正義に顔向けできません・・・。」
「リュー…、それは違うわ。確かに貴方は多くの人を殺し、多くの罪を犯した。それは私の責任でもあるわ。」
違う!それは絶対に違う!
貴方のせいではない!私が未熟なせいだっ!
「違いますっ!アストレア様のせいではありませんっ!」
「リュー…、私が都市外へ出る前に貴方へ告げた言葉、覚えている?」
「っ…正義を捨てなさい、…と。」
「その意味はね…「アストレア様自らが奉ずる真理に背き、私の『復讐』の一端を背負っていただく、ことでしょうか?」…そうよ。気づいてくれたのね。」
「いえ…、その、あの…か、彼が教えてくれて気づかせてくれましたので…。」
ああ…言ってしまった…。
ベル…許して下さい…。
「ぐすっ…ぐす…?おお!例の彼ですね!」
「セシル…貴方は黙ってなさい!」
「ひゃうっ!?」
「リュー。ヘルメスから聞いたけど、今のオラリオは笑顔でいっぱいだそうね。リュー・・貴方は私怨とはいえ、『暗黒期』を終わらせた。それは【ロキ・ファミリア】や【フレイヤ・ファミリア】でも【ガネーシャ・ファミリア】でもできなかった。誰が何を言おうとも、私は貴方のやったことを自慢に、誇りに思うわよ…リュー。」
「…アストレア様…。ありがとうございます。」
私は、ようやくアストレア様の眷属に戻れたかもしれません…。
「それにリュー、いい人に巡り会えたわね。…それで『豊穣の女主人』に拾われた後のことも聞きたいわ。」
ゑ?ま、まだ続けるのですか?
これ以上は、違う意味で精神力が保ちません!
「き、今日は、もう遅いですので寝ましょう!」
「あ、センパイ!逃げる気ですね!」
「違う!オラリオへ一刻も向かわなければならないのです!」
そうです!決してベルのことを言いたくないわけではないのです!
「なるほど!愛しの彼に一刻も早く会いたいのですね!ひゅー!ひゅー!」
「……セシル、寝られないのなら寝かせてあげましょうか?私はやりすぎてしまうかもしれませんので、永遠の眠りになるかもしれませんが。」
「レ、レベル1の後輩に大人気ないですよ、センパイ。アストレア様~お助けください!」
こ、この子は…。
「仕方がないわ。リュー、セシル、続きは明日にしましょう。」
「そーですね。では、お休みなさい!アストレア様、センパイ!」
…本当にアリーゼと輝夜とライラを合わせて3で割ったような子です。
結局話さなければならないのですか…。
どうにか…誤魔化す手はないでしょうか?
(「ねーよ。」「諦めろ。」「誤魔化しちゃ駄目よ!」)
…ベル、助けてください…。
その時、どこかの兎は盛大なくしゃみをかましていた。
そして周囲にかなり心配されていた。
「ああ、リュー。先程のステータスを渡しそびれたわね。はい。」
眠りに就く前に、アストレア様は、私のステータスの写しの羊皮紙を渡してくれました。
「なっ…!?」
Lv.5
力:I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
狩人:G→E
耐異常:G→E
魔防:I→G
魔導:I
◆スキル
・妖精星唱(フェアリー・セレナード)
魔法の効果が増幅する。夜の間、強化補正が増幅する。
・精神装填(マインド・ロード)
攻撃時精神力を消費することで『力』を上昇させる。精神力消費量含め、任意発動。
・疾風奮迅(エアロ・マナ)
疾走時、速度が上昇すればするほど攻撃力に補正。
・白兎純愛(ラビット・ラブ)
愛しい人のことを想えば想うほど、全能力超高補正。
発動時に、発展アビリティ『剣士』の一時発現。
発動時に、発展アビリティ『精癒』の一時発現。
◆魔法
・ルミノス・ウィンド
広域攻撃魔法。風・光属性。
・ノア・ヒール
回復魔法。地形効果。森林地帯における強力補正。
…………バレたのはこれかあぁぁぁ!?
・白兎純愛(ラビット・ラブ)
愛しい人のことを想えば想うほど、全能力超高補正。
発動時に、発展アビリティ『剣士』の一時発現。
発動時に、発展アビリティ『精癒』の一時発現。
とても嬉しいけど…、今この場では嬉しくないっ!
…このスキルは今の私にとって非常に強力ですね。
ベル…ありがとうございます。
アストレア様は私を優しい目で見て、
「リュー…、その人の手はとれる?」
「…言ったら寝ていただけます?」
「ええ。」
「はい…、私の手を取れる唯一の男性です。彼を…愛しています…。」
「そう、よかったわ。リュー、逃しちゃ駄目よ。じゃあ、お休みなさい。」
…アリーゼと同じことを言いますね。
ええ、逃す気はありません。どんなことがあっても。
ベル、待っててください。もうすぐ駆けつけますので。
ベル…貴方は私の『正義』であり『希望』だ。
あり得ませんが、他の者が貴方を見捨てても、私は決して貴方を1人、死地へ生かせはしない。
私は改めてそう決意し、オラリオの方角を眺めた。
はい、リュー視点は一旦完了ですがまだリュー編は続きます。
今回のように流れ次第で、キャラ視点を出すかもしれませんのでご期待くださいませ。
次回は…あの方でございます!
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