白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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セシルちゃん回です。

アストレア様の名推理が冴え渡る!?


第28話 後輩、受入。

センパイの彼氏、すごい!

才能なくてもここまで強くなれるなんて!

私も諦めず前へ進んでいけば、上級冒険者に…。

 

…できるかぁぁぁぁぁぁ!

 

いや、レベル1でミノタウロス強化種を撃破って何よ!

レベル2でレベル3冒険者をタイマンで勝利っておかしくない?

レベル3でレベル7相当の手負いのモンスター…『異端児』と戦闘ってありえないでしょ!

レベル4でレベル4のセンパイたちを殺したモンスター…ジャガーノートをセンパイと共闘して撃破って…しかも手負いのままで深層をさまよいコロシアムを破壊するなんて…フザケテイルノデスカ?

 

そんな状況で、センパイが惚れてしまうのも無理ありません。

まさに…、『英雄』そのものじゃないですか!?

話を聞くだけで私もときめいてしまうじゃないですか!?

 

はっ…!?いけません。

センパイに殺される!?

 

…そもそも今回の戦争遊戯になったのは何ででしょう?

まだ…聞いてないところがありそうですね。

「それで…リュー。まだ話していないことあるよね?」

「はい…、アストレア様。あります。これから話すことが今回の根幹です。」

それでセンパイは、今回について話してくれた。

 

---------------

 

「…以上となります。それで私は彼の助けとなりたいために、アストレア様のところへ向かったのです。」

「信じられないわ…。美の女神の、特にフレイヤの魅了が一切効かない子がいるなんて…。」

「【白兎の脚】だけでなく、その人の主神ヘスティアもすごいんですね…。」

美の女神の魅了がどういうものかはわからない。

けど、神の力が一切効かないなんて…。

どこまでカッコいいんですか!?【白兎の脚】は!

彼の主神であるヘスティア様も、オラリオ全ての魅了を解除するなんて…。

 

「ヘスティアはわかるわ…。ヘスティアは元々『美の神』に対する迎撃役…安全装置ですもの。」

「はっ!?ア、アストレア様はヘスティア様と仲はいいんでしょうか?いいんですよね?」

「え、ええ。同郷だし、その…仲はいい方よ?」

「やりました!これで主神同士は問題ありませんね!」

「「……。」」

センパイがガッツポーズ…。

アストレア様も呆れて見ている。

 

「…はっ!?失礼しました。」

「コホン。…アリーゼが以前言ってたわ。シルって娘は『本当に人間か?』と。」

「アリーゼが…?」

「リューの話してくれたことから、確信したわ。フレイヤは、シルという娘の体を利用して『役割演技』をしてたのね。」

『役割演技』?

 

「『役割演技』…シルがいえ…神フレイヤも言ってました…。『役割演技』とは何です?」

「…これを言ったら、貴方たちは怒るかもしれないでしょうね。神が『神威』をゼロにし、下界の住人に成りすまし、市井に溶け込んで生活を営むことね。フレイヤはシルという名で、町娘に成りすましていたのね。」

何て、悪趣味なことを…。

神様は…暇つぶしのために私たちを弄ぶの…!?

 

「…なるほど。神フレイヤの言ってたのはそれでしたか…。役割が『町娘』で場所は『酒場』と。道理で、同じ職場に元団長【小巨人】のミア母さんや、【戦車の片割れ】のアーニャが働いており、【女神の戦車】アレンがウロウロしていたのはそうでしたか…。だが、シルがいる時に神フレイヤがいたはずです…まさか!?」

「ええ…恐らくそのシルという娘は実在していた。スキルか魔法等でフレイヤとすり替わっていたでしょうね。」

「…何ということだ…。近くにいた私はそれに気づけなかった…。ベ…彼が言ってたシルの偽物がその人で、神フレイヤはシルの名前を借りて成りすましていたということですか…。くそっ!」

センパイが悔しそうにしていた。近くで数年いたのに欠片でさえも気づかなかったことに。

神様って…怖い。

 

「だとすると…【フレイヤ・ファミリア】ホームで私を助けてくれた、あの人がシルの偽物…いやシル本人…?いや、なら何故私を助けた…?」

「…リュー、これは私の考えだけど…、フレイヤは【白兎の脚】を我が物にしようとしてたよね?」

「え?あ、はい…。」

「はぁ…、今回の戦争遊戯の根幹が恋愛にあるのは本当にそうなのね…。」

「え?アストレア様?どういう事でしょうか?」

「ど、どういう事でしょうか?」

アストレア様が呆れたような、照れ臭いような顔をしてそう言ってた。

 

「恐らく…いえ間違いないわ。フレイヤだけでなくシル本人も【白兎の脚】に本気で恋をしたわね。」

「はあぁぁぁぁ!?」

「ええっ!?と、いうことは三角関係!?」

「ま、まあ、そうなるわね…。フレイヤは恋多き神と言われており私も少しは知っているわ…。けどリューの話を聞いていると、フレイヤは【白兎の脚】に天界でもないほどの本気で、相当入れ込んでいるわね…、非常にまずいわ。」

センパイと私は呆然していた…。

 

「……ど、どうしたらいいでしょうか?私は…。」

「リュー…。明日の朝に、いえ今すぐオラリオへ向かいましょう。ヘスティアだけでなく、【白兎の脚】にも今回の背景や事情を聞かないといけないわ。今は一刻を争う時だわ。」

アストレア様が真剣な表情でそう言っていた。

 

「そ、そうです!センパイ、【白兎の脚】いえ…彼氏に会うべきです!」

「セシル…、そうですね。すみません、私のために。」

センパイはつらそうで、嬉しそうな顔をしていた。

 

「当然ですよ!センパイ、私達は『ファミリア』なのですから!」

「!!セシル…ありがとう…。」

センパイはそう言って、早々と荷物をまとめ始めていた。

【白兎の脚】って…どんな人なんだろう…。

 

それにオラリオ!

センパイには悪いけど、夢見た都市へようやく入れる!




はい、オラリオへ急行です!
ですが、オラリオでは…。

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