白兎に遺された、最強と最恐の造られしもの   作:覇幻

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久々のベルくん回です!
深層再突入です!


第290話 白兎、深層。

深層……。

ルゥさんと落ちて以来だ。

うう……緊張する。

「ベル、落ち着いて下さい。」

「あ、はい。すみません…。」

「…ベル。今のお前の強さなら、深層は中層と同じぐらいだろう。自信を持て。」

「はい!わかりました!オッタルさん。」

経験豊富なオッタルさんに言ってもらえるなら、大丈夫だね!

 

あれ?メイ、ルゥさんに…。

「ルゥさん、こちらへ来てくれませんか?」

「あ、はい。」

『坊ちゃまは深層のトラウマが未だに残っています。そのトラウマを払拭させるのも今回の回収に含まれると思って下さい。』

『あ、はい。わかりました。』

???

 

…そろそろだね。

「…時間だ。行くぞ。アレンたちはバベルで待っているとのことだ。」

「はい!」「ええ、わかりました。」

 

バベルの下に、アレンさんとアーニャさんが待っていた…。

何か…緊張している?

「…さっさと行くぞ。」

「行くニャ…。」

「まず、24階層まで休憩なしで行くぞ。」

え?2、24階層まで一気に?

 

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……こんなに早く着けたんだ…。

僕は本当に強くなったんだ…。

「……数時間でもう前回の遠征のキャンプ先…。」

「休憩は10分だ。下層へは『巨蒼の滝』を駆け下りるぞ。」

「ええっ!あの滝を!?」

「何言ってんだ、てめえ。ちまちまと降りるよりその方が早いだろうが!てめえ、冒険者をやって何年……そうだった、こいつは一年もなかった。」

「ハァ…ハァ…、…一年も経ってないのに第一級冒険者は異常ニャ…。」

「アーニャ、ベルは別です。」

けど、まだまだだ。

【最強最高の英雄】まで遠い…。

 

そして、『巨蒼の滝』付近に着いた。

「アレン、お前が先に行け。俺は殿だ。」

「逆だ!てめえ、あいつを置いてけぼりにしたらどうすんだ!「わかった…」」

「えーと…この滝をどうやって…?」

「ベル、よく見とけ。行くぞ…。」

ええっ!飛び込んだぁっ!?

 

「なっ!た、滝を駆け下りている…「さっさと行け!」ひぃっ!わかりました!」

こ、怖いけど…行かなきゃ!えいっ!

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

「【女神の戦車】…、ベルはそういうことに慣れてないので、もう少し優しくして下さい。」

「あいつはオッタルに勝ったんだろうが!過保護すぎるんだよ。てめえもさっさと行け!」

「はぁ…アーニャに対しては過保護なのに「なっ…てめえ!」では行きます。」

「ミャーも行くニャ!「あ、おい!タイミングを考えろ!」ぐえっ、ニャー!」

「……よし、行くぞ!「ハイニャ!」」

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

一気に駆け下りたら、もう深層…。

「こ、こんなに数十分で深層へ…。」

「問題はここからだ。……この場所か。数日かかるな…。」

「ちっ…。面倒なところにいるんじゃねえ。」

「ベル、例の通路へ行ったほうがいいのでは?」

「あ、そうですね!」

「例の通路だと?」

「えっと…『獣の間』まで行ってみましょう。」

「「「???」」」

ジャガーノートと戦ったあの場所の先へ…。

 

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「確かこの辺りに…、あ、ありました!」

ガコン!

うん、あの時の通路だ。

 

「なっ!…隠し通路があったのか…。」

「よし、ここからなら距離が短くなるな。」

「よくやったニャ!白髪頭。」

「……喜ぶのはまだ早いです。問題はその通路の先です。」

「何だと?」

「行きましょう…。行けば分かります。」

…まさか再びここを通ると思わなかったね。

そして、あの場所に…。

 

「川だと…。しかもモンスターも出ない…。」

「未到達エリアか…。」

「随分と楽だニャー!」

「「…………。」」

…聞こえる。

 

「…貴様らは、何を隠している?」

「オッタルさん、聞こえませんか?」

「何をだ……この音は。」

「ちっ、モンスターが大勢いやがる。待ち伏せかよ。」

「いいえ、違います。」

「ルゥ、何だニャ?」

「…闘技場です。」

「「「!!!」」」

やはり、再生してたんだ…。

僕が破壊したあの闘技場は。

 

「なるほど…この通路の先に闘技場か。」

「はい。彼らのいるところはこの先をずっと行ったところです。避けては通れません。」

「…むしろ、手間が省ける。一気にかければ問題ないだろう。」

「ウニャー!おミャーらはここを抜けてきたのかニャー!あの手負いでよ、よく生きてたニャ…。」

僕もそう思います…。

あの時のことを思い出すと、震えが…。

 

「ベル、貴方が先に行きなさい。」

「え?ぼ、僕ですか?」

「ええ、貴方はこの中で一番強い。自信を持って下さい。大丈夫です。」

「わ、分かりました!」

そうだ…。僕はオッタルさんに勝ったんだ。

これぐらいで臆しては、【最強最高の英雄】にはなれない!

今がリベンジの時だ!

 

「……そうか、この兎。深層のトラウマに。」

「ウニャー…。ミャーも数年苦しんだアレに?」

「そうだな。行け、ベル。俺を倒したお前ならできる。」

「わかりました!…3、2、1、行きます!」

そして僕は闘技場へ飛び込んだ。

 

遅い。

あの時速かったモンスターが遅すぎて見える。

こんなに遅くて弱かった…?

いや、僕が速くなっているんだ!

魔石を狙うんだ!強化種が生まれないように!

的確に、迅速に!

 

「なっ…!速え!」

「ニャー!周りのモンスターが瞬く間に灰になっていくニャ!」

「俺と戦った時より更に強くなっているな…まさかランクアップしたのか…。」

「(深層のトラウマを克服したようですね)【猛者】!壁を思い切り壊して下さい!」

「わかった!ヌオオオオオオッ!」

 

ガコォォォォォン!

 

「ふぅ…何とか切り抜けましたね。」

「切り抜けたで済むか…大抵のモンスターをてめえ1人で倒しやがって…。」

「ば、化け物ニャー…。」

「行きましょう。彼らはこの先です。」

いくら僕が速く、強くなったとしても油断は大敵だ…。

気をつけていこう。




当然ですね。
オッタルに勝った今のベルくんなら、深層は中層と変わらないでしょうね。

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